華燭の城

文字の大きさ
上 下
164 / 199

- 163

しおりを挟む
「……陛下……申し訳ありません……。やはり私は……これで……」
「待て」

 初めて見た皇子の無残な身体。
 血を吐く召魔滅神の印。
 そして、これから行われようとしている行為……。

 今、目の前で起こっている現実の全てが信じられず、目を逸らし、頭を下げ出て行こうとするオーバストを、ガルシアが止めた。

「出て行く事は許さん。
 側へ来い、近くで見ていろ。
 シュリは他人に見られる程、興奮する性質たちなのだ。
 見物人が多い程、喜ぶ」
 
 そう言うと、シュリを片手で押さえつけたまま、残りの衣服も剥ぎ取り、引き下げ、全裸にする。

 傷から滲み出る血を、薄笑う唇で舐め取り、ガルシアはそのまま、シュリの白い肌に舌を這わせ始めた。
 そして自分の刻んだ悪魔の紋章を確認するように顔を上げ、そこに爪を立て、無造作に鷲掴む。

「っ……! ンッ……! ……ンッッ!!!」

 痛みに叫び、暴れるシュリをテーブルに押さえ付け、オーバストの目の前で凌辱が始まった。
 
 胸の傷を、腹を、腰を、下腹部を……体中の傷に舌を這わせながら、嫌がるシュリの左脚を悠々と自分の肩へ抱え上げる。
 太腿の縫合痕も舌でなぞった後、ブツ。。と指で裂き開く。

「……ンッ!」
 薄い皮膚は容易く破れ、ガルシアの指先を朱に染める。
 ガルシアは、その指を自らの口に運ぶと、片頬で怪し気に笑い、濡れた指でシュリの後ろをまさぐっていった。

「ンッ……! やめっ……!」
 身を捩る度、傷口からジワリと血が滲む。

「どうした? 見物人も揃えてやったというのに、ここはまだ硬いままではないか。
 さあ、開け。いつものように、たっぷりとワシのモノを咥えさせてやる」

 そう言いながら、きつく閉じたままのシュリの後ろに、無理矢理、指を捻じ込んでいく。

「ンッ……!」
「それとも……」

 ガルシアは楽しそうに顔を上げると、傍らで目を伏せるオーバストをチラリと見た。

「……お前がシュリを犯してみるか?」 

 その声にオーバストがハッと顔を上げ、素早く左右に首を振る。

「まさか……そのような事は……。本当にもう……御許しください」

 蒼褪めた顔で再び俯いたオーバストの膝は、わずかだが小刻みに震えている。
 そんな大男を見て、ガルシアは豪快な笑い声を上げた。

「情けない奴よ。その様子では、お前の股間のモノは使い物にならぬだろうな。
 ならば……それが役に立たないなら、ここでシュリを押さえていろ」

 顎で自分の代わりにシュリの腕を押さえるように指示をする。

「えっ……」
 反射的にシュリを見た。

 痛々しく巻かれた右手の包帯。
 嫌がり小さく振る首。
 傷だらけの身体。
 そして悪魔の……。  

 そこまで視線を滑らせたところで、やはり耐え切れなくなり目を逸らした。

 この皇子を自分が犯すなど、考えられない。
 しかし、退出も許されない。
 選択肢が二つしか無いのなら……答えは決まっていた。

 オーバストは俯き、黙ったまま側へ寄ると、差し出されたシュリの両腕を、言われるがまま、恐る恐るに頭の上まで引き上げた。
 真下には苦痛に歪むシュリの顔がある。
 オーバストはその苦しそうな顔さえ直視できず、視線を外し横を向いた。

 ガルシアは自由になった両手で、シュリの抱え上げた脚を掴み、大きく広げさせると、明るい電灯の元、露わになった後ろへ、一気に深く、指を突き込んだ。

「ンッ!!」
 シュリが身体を捩り、ビクンと仰け反る。

「しっかり押さえていろ!」
「も、申し訳ありません……!」

 オーバストの手にもグイと力が入る。

 ガルシアは曲げた指先で、シュリの中を何度も確かめるように抽挿を繰り返した後、自らの反り起つモノを取り出した。

「オーバスト、目を開けてよく見ておけ。
 ワシは悪魔さえも凌駕し、神をひれ伏せさせたのだ」

 そう言うと、すでに弩張し、ヌルヌルと汁を吐く先端をシュリの中へ捩じ込んだ。
 柔らかな粘膜が、痛みと共に強引に押し広げられていく。

「ンァッ……!」
 
 再び短い声を上げ、シュリの身体が大きく跳ねた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...