華燭の城

文字の大きさ
上 下
34 / 199

- 33

しおりを挟む
「裸にしろ。
 服を脱ぎ、壁に手をついて足を開くのだ。
 ……ラウム、早くさせろ!」

 グラスに入れた新しい酒を一気に飲み干し、ガルシアも自らの服を脱いでいく。
 ラウに腕を取られたまま、促されるようにしてシュリが数歩、前へ進み出た。

 ラウは黙って小さく頷くと、シュリの乱れた衣服に手をかける。
 ボタンを外し、ベルトを外し…………。
 シュリは震える手で目の前のラウの肩に手を置き、ただじっと目を閉じこの屈辱に耐えるしかなかった。


「シュリ様、足を上げてください」
 そう言われ、それが最後の着衣だと気付く。

 片足ずつ衣服を抜かれると、全裸のまま、引かれるままに正面の壁まで歩かされ、そこに両手をついた。

 石壁のひんやりとした冷たい感触。
 蝋燭の灯りだけの薄暗い部屋で周囲はよく見えなかったが、ここは他の部屋とは違い、壁も床も、全てむき出しの石のままらしかった。

 足をわずかに開き、その冷たい壁に両手を付き頭を下げる。
 そこへ後ろから近付いてきたガルシアの足が、シュリの内膝へと入れられた。

「もっと開け」
 ズズッ……と外側へ、足を引きずられるように開かされ、足を開いた分、低くなったシュリの背後から、ガルシアが覆いかぶさるように腕を回してくる。
 鍛え上げられた腹の筋肉がシュリの腰に密着し、すでに意気っているのか、ガルシアの硬いモノが尻にあたる。

「クッ……」
 シュリは唇を噛んでその感覚に耐えていた。


 ガルシアの左手が後ろから抱きしめ、裸のシュリの胸を撫でていく。
 右手も前から下腹部をまさぐり、そのままシュリのモノを掴み覆った。

「ンっ……」

 小さく声を上げたシュリの肩口に、ガルシアが後ろから噛み付き歯を立てる。
 うなじから背中へ、ザラザラと舌を這わせながら、ガルシアの手は動き続けた。

「……んっ……ぁあっ……」

 虫が這い回るような気持ち悪さに、全身が総毛立つ。
 悪寒が走り、首を振って抵抗の意思をみせる。
『……やめろ……!』そう叫びたかった。

 だがその身体はすでに、力が入らなくなっていた。
 立っているだけで膝がガクガクと震える。

 気を抜くと、背中に圧し掛かるガルシアの重さで崩れ落ちそうになるのを、壁の、石の繋ぎ目に指を掛け、懸命にその体を支えた。


 胸を撫でまわされ、指で先端を摘み潰され、自身のモノを握られて背中に歯を立てられる。
 胸も下半身も背中も……体中を一度に責められ、どこで息をしていいのかさえ分からなくなる。
 それでも二度と言い成りにはなるまいと必死に耐えていた。

 正気を失わぬよう、苦しさに喘ぎながら、石の間に自らの指先を喰い込ませ痛みを作った。
 爪が割れ、指に血が滲む。
 
 だが、ガルシアの無骨だったはずの手は、シュリのモノを激しく握り締め擦り上げたかと思うと、繊細にも指の腹で先の穴を細かく探る。

「……っ……ぁ……んっ……!」
 思わず抵抗とは違う種の声を発しそうになり、唇を噛んだ。


 いつ終わると無いその責めに、頭の中が真っ白になっていく。
 酒のせいもあってか、痛みとも快感ともわからない、痺れるような感覚が体を支配し、立ってさえいられなくなる。

 とうとう二度目の絶頂を迎えようとする寸前、ガルシアの手が不意に離された。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...