128 / 278
第4章 旅にアクシデントはお約束?
4-55 とある古狼の休日①
しおりを挟む
司とリリが出かけて数日後。
ヴォルフは兎神と打ち合わせをして、今後の一族の方針を決めた。新しい環境にも慣れた。これからは与えられるだけではなく、自分たちで食料を確保するために行動する。
「それでは、準備はいいか?」
ヴォルフの声掛けで、ウル一族全員が頷く。今、この場にいない大樹様係のルーヴ1名を除いたウルの民の全員は干支神家の地下、彼の地への門の前に集合していた。
「では、約束は覚えているな? 必ず2名のペアで行動すること。6時間でこの場へ戻ること。無理はしないこと。出発前に向かう方向を皆に伝えておくこと。各自、時間の感覚は覚えたな?」
ヴォルフは兎神と事前に決めたことを復唱する。
「獲得した獲物はその場で食べて構わない。ただし、悪戯に生命を搾取することは許されない。糧もしくは防衛のため以外は厳禁だ。あの魔獣どもと同じ道を歩むモノに対しては、私が一族の長の責務を果たすことを肝に銘じておけ」
ウルの一族は大樹様の守り人、あの血に飢えた魔獣と同じ行動をするならば覚悟しろ、とヴォルフは皆に訴える。勿論、この中にそんな外道は存在しないが、何よりも意思疎通が大事である。
「ではローテーションだが、1陣は私ともう1名で西へ向かう。ルーヴは本日大樹様係で留守番だ。2陣と3陣はこの場で待機、待機中は少しであれば食事をとって構わない。兎神が用意してくれた保存食を使用許可する」
「では、6時間経過して私たちが戻らなければ約束通りに行動せよ。……征くぞ」
ヴォルフの号令を起点として、ウルの一族は新たな道を歩みだす。
門をくぐり、故郷の空気を腹いっぱいに吸い込む。自然に身体が反応し、本来のものへ変化する。今のヴォルフの身体は5メートル程。手足は太く、力強く大地を踏みしめる。肺から取り込んだ魔素が血液を介して全身を巡り、四肢に力が漲るのが実感できる。
電車と同じくらいの時速80キロで昼夜を問わず走り抜けることができる驚異の体力。司の身体を荷物ごと、片脚で軽く吹き飛ばすほどの膂力。言葉を理解し、学習し、仲間と情報を共有することができる高い知性。そして、何より大樹様を、家族を愛する気高き種族。古の狼と呼ばれるにふさわしい堂々とした佇まいだった。
「よし、では西へ向かうぞ。ついてこい!」
ヴォルフたちは大岩の祠から西へ向かう。事前に司から東は草原、南は海との情報を得ていた。不明なのは西と北。食料確保のついでに周辺の情報を集めること。ヴォルフたちが今できる司への恩返しの一端である。
「……それにしても、この辺りは食えないトカゲが多いな。もう少し、先に行くか」
祠の周囲は荒野で、そこに唯一存在しているのは、司の先祖がどうやっても食えないと称した例のアーススイーパーである。いや、食えるが物凄く不味い。ただそれだけである。
ヴォルフたち、というか野生の生き物の大半は鼻が利く。本能的に対象が食べられるのか、食べられないのかを識別することができるのだ。人間のように毒キノコなどを間違えて食してしまうようなことはほとんどない。
アーススイーパーたちが群れる荒野をヴォルフたちは走り抜けていく。移動に際して、彼らの知覚範囲に入って反応されるが、一瞬で駆け抜けていくため襲われることはない。
しばらく荒野を駆けると目の前には大地を切り裂いたかのような崖が現れた。裂け目は南北に続いており、遥か下には流れの速い川が流れていた。
「ヴォルフ、どうします?」
「そうだな……あそこに少し狭くなっているところが見える。まずは下の川に何があるか調べよう。その後は、向こう岸に渡ってさらに西へ向かう」
ヴォルフはそう言うと、岩壁の僅かなでっぱりを使って崖下へ降りていき、川の状態を確認する。
「ふむ……水は飲めそうだ。生き物は……いないな。流れが速すぎるか。ここでの調達は厳しいか」
ヴォルフは水の匂いを嗅ぎ、躊躇なくガブガブと水分補給をした。生水には寄生虫などがいる可能性もある。見た目で綺麗な水だと思っても注意が必要だ。
川の調査を終えたヴォルフたちは岩壁を蹴って、反対側に登っていく。崖を挟んだ向こう側もしばらくは荒野が続いていたが、アーススイーパーたちがいたところとは違い、緑がちらほらと見える。どうやら川を挟むとアーススイーパーたちは移動できないようだ。
「む? この匂いは……」
ヴォルフは鼻を鳴らしながら、辺りに漂う匂いを確認する。どうやら荒野に生える緑、その中に気になるものを見つけたようだ。
匂いのする方向へ進むことしばらく、それは荒野をゆっくりと闊歩していた。周囲をよくみればかなりの数が生息している。
「これは……植物なのか? 動物なのか? 不思議な生き物だな」
ヴォルフの疑問も尤もだ。そこにいたのは、まるで歩くイソギンチャクのような植物で根っこを器用に動かしながら縦横無尽に歩き回っていた。そして、その頭部には大きなまつぼっくりのような果実が実っていたのだった。
ヴォルフは兎神と打ち合わせをして、今後の一族の方針を決めた。新しい環境にも慣れた。これからは与えられるだけではなく、自分たちで食料を確保するために行動する。
「それでは、準備はいいか?」
ヴォルフの声掛けで、ウル一族全員が頷く。今、この場にいない大樹様係のルーヴ1名を除いたウルの民の全員は干支神家の地下、彼の地への門の前に集合していた。
「では、約束は覚えているな? 必ず2名のペアで行動すること。6時間でこの場へ戻ること。無理はしないこと。出発前に向かう方向を皆に伝えておくこと。各自、時間の感覚は覚えたな?」
ヴォルフは兎神と事前に決めたことを復唱する。
「獲得した獲物はその場で食べて構わない。ただし、悪戯に生命を搾取することは許されない。糧もしくは防衛のため以外は厳禁だ。あの魔獣どもと同じ道を歩むモノに対しては、私が一族の長の責務を果たすことを肝に銘じておけ」
ウルの一族は大樹様の守り人、あの血に飢えた魔獣と同じ行動をするならば覚悟しろ、とヴォルフは皆に訴える。勿論、この中にそんな外道は存在しないが、何よりも意思疎通が大事である。
「ではローテーションだが、1陣は私ともう1名で西へ向かう。ルーヴは本日大樹様係で留守番だ。2陣と3陣はこの場で待機、待機中は少しであれば食事をとって構わない。兎神が用意してくれた保存食を使用許可する」
「では、6時間経過して私たちが戻らなければ約束通りに行動せよ。……征くぞ」
ヴォルフの号令を起点として、ウルの一族は新たな道を歩みだす。
門をくぐり、故郷の空気を腹いっぱいに吸い込む。自然に身体が反応し、本来のものへ変化する。今のヴォルフの身体は5メートル程。手足は太く、力強く大地を踏みしめる。肺から取り込んだ魔素が血液を介して全身を巡り、四肢に力が漲るのが実感できる。
電車と同じくらいの時速80キロで昼夜を問わず走り抜けることができる驚異の体力。司の身体を荷物ごと、片脚で軽く吹き飛ばすほどの膂力。言葉を理解し、学習し、仲間と情報を共有することができる高い知性。そして、何より大樹様を、家族を愛する気高き種族。古の狼と呼ばれるにふさわしい堂々とした佇まいだった。
「よし、では西へ向かうぞ。ついてこい!」
ヴォルフたちは大岩の祠から西へ向かう。事前に司から東は草原、南は海との情報を得ていた。不明なのは西と北。食料確保のついでに周辺の情報を集めること。ヴォルフたちが今できる司への恩返しの一端である。
「……それにしても、この辺りは食えないトカゲが多いな。もう少し、先に行くか」
祠の周囲は荒野で、そこに唯一存在しているのは、司の先祖がどうやっても食えないと称した例のアーススイーパーである。いや、食えるが物凄く不味い。ただそれだけである。
ヴォルフたち、というか野生の生き物の大半は鼻が利く。本能的に対象が食べられるのか、食べられないのかを識別することができるのだ。人間のように毒キノコなどを間違えて食してしまうようなことはほとんどない。
アーススイーパーたちが群れる荒野をヴォルフたちは走り抜けていく。移動に際して、彼らの知覚範囲に入って反応されるが、一瞬で駆け抜けていくため襲われることはない。
しばらく荒野を駆けると目の前には大地を切り裂いたかのような崖が現れた。裂け目は南北に続いており、遥か下には流れの速い川が流れていた。
「ヴォルフ、どうします?」
「そうだな……あそこに少し狭くなっているところが見える。まずは下の川に何があるか調べよう。その後は、向こう岸に渡ってさらに西へ向かう」
ヴォルフはそう言うと、岩壁の僅かなでっぱりを使って崖下へ降りていき、川の状態を確認する。
「ふむ……水は飲めそうだ。生き物は……いないな。流れが速すぎるか。ここでの調達は厳しいか」
ヴォルフは水の匂いを嗅ぎ、躊躇なくガブガブと水分補給をした。生水には寄生虫などがいる可能性もある。見た目で綺麗な水だと思っても注意が必要だ。
川の調査を終えたヴォルフたちは岩壁を蹴って、反対側に登っていく。崖を挟んだ向こう側もしばらくは荒野が続いていたが、アーススイーパーたちがいたところとは違い、緑がちらほらと見える。どうやら川を挟むとアーススイーパーたちは移動できないようだ。
「む? この匂いは……」
ヴォルフは鼻を鳴らしながら、辺りに漂う匂いを確認する。どうやら荒野に生える緑、その中に気になるものを見つけたようだ。
匂いのする方向へ進むことしばらく、それは荒野をゆっくりと闊歩していた。周囲をよくみればかなりの数が生息している。
「これは……植物なのか? 動物なのか? 不思議な生き物だな」
ヴォルフの疑問も尤もだ。そこにいたのは、まるで歩くイソギンチャクのような植物で根っこを器用に動かしながら縦横無尽に歩き回っていた。そして、その頭部には大きなまつぼっくりのような果実が実っていたのだった。
0
お気に入りに追加
68
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
漆黒帝と呼ばれた男 ~異世界から来たのでステータスやスキルはありませんけど、こちらには科学文明の力があるので最強です~
ねこのにくきう
ファンタジー
とある惑星に謎の組織が存在した。
彼ら5人は同じ目標を掲げて密かに活動する戦士たちだ。
彼らは何者にも縛られず、何者にも屈しない。そして夢の実現のためならば、あらゆる手段を行使することを厭わない。
しかし、皮肉にも母星には彼らの居場所は存在しなかった。
彼らの組織は徹底的に制限され、弾圧され、徐々に仲間の心も疲弊していった。
このままでは国家政府の陰謀で追放されてしまうかもしれない……。
そこで組織のトップである統領は、ある決断を下す。
この世界で受け入れられないならば、別の星で理想郷を作るしかない、と。
志を共にする同志たちと母星を旅立ち、たどり着いたのは遥か彼方の未開の星。
そこは、自分たちの星とは比べ物にならない程に原始的な生活を営む人類が存在していた。
しかし、原始的故に際限のない欲望が、渦巻く策謀が、力による支配が、無慈悲な統治が溢れていた。
善意が悪意に握りつぶされる光景、弱い者が強い者に虐げられる光景。
手段を選ばないにしても程がある!
何も知らない子供たちが、狡賢い大人たちの都合で死んでいいわけがない。
「俺たちの行動は決して善ではない。時には力も行使するだろう。そして、見方によっては、それは悪と罵られることかもしれない。しかし、目の前で横行している、善を装った悪事を見ないふりをするほどの腐った人間では断じてない!」
力があれば、何をしてもいいわけではない。悪には、悪なりのモラルがあるのだ。
善には善で報いよう。しかし、悪には悪を、力には力を持って、世界の理不尽をぶち破る!
帝国だろうが聖王国だろうが勇者だろうが魔王だろうが、俺たちの行動に文句があるならかかってこい!
スキル?ステータス?魔法?そんなものが存在する世界で、彼らの科学の力は異質だった。
ドラゴンが現れたらぶん殴る、勇者が現れたらぶん殴る、魔王が現れたらとりあえずぶん殴る!
理不尽な力も純粋なパワーで何とかすればいいのである。
これは、自分たちの理想を叶えようと奔走するダークヒーローたちの物語である。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
一人だけ竜が宿っていた説。~異世界召喚されてすぐに逃げました~
十本スイ
ファンタジー
ある日、異世界に召喚された主人公――大森星馬は、自身の中に何かが宿っていることに気づく。驚くことにその正体は神とも呼ばれた竜だった。そのせいか絶大な力を持つことになった星馬は、召喚した者たちに好き勝手に使われるのが嫌で、自由を求めて一人その場から逃げたのである。そうして異世界を満喫しようと、自分に憑依した竜と楽しく会話しつつ旅をする。しかし世の中は乱世を迎えており、星馬も徐々に巻き込まれていくが……。
田舎暮らしと思ったら、異世界暮らしだった。
けむし
ファンタジー
突然の異世界転移とともに魔法が使えるようになった青年の、ほぼ手に汗握らない物語。
日本と異世界を行き来する転移魔法、物を複製する魔法。
あらゆる魔法を使えるようになった主人公は異世界で、そして日本でチート能力を発揮・・・するの?
ゆる~くのんびり進む物語です。読者の皆様ものんびりお付き合いください。
感想などお待ちしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる