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第4章 旅にアクシデントはお約束?
4-23 いざ! 上陸! 青葉リゾートアイランド①
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次の日、司たちは皆満足そうな顔で朝を迎えた。
長時間移動の疲れも温泉に入り、美味しい食事を食べたことでスッキリとリフレッシュできたようだ。簡単な朝食を頂いて、ロビーへ各自が集合し始めていた。
「皆さま、おはようございます。昨夜は良くお休みになられましたでしょうか?」
女将の麗華がロビーにいる人達に声をかける。
「ええ、とっても~。温泉も気持ちいいですし、御飯も美味しかったです~。さ~、みんな準備できていますか~?」
澪は一行の中でも一番にロビーに来ており、引率者らしい行動をとっていた。この旅行の計画者だといっても、この歳で、こういう行動がきちんととることのできるのはすごいことだ。
司、橙花、蒼花は既にロビーのチェアーで寛いでいた。荷物も傍らにあり、準備も済んでいるようだ。この人たちは基本的に時間前行動が習慣として染み着いている。幼少期より兎神がスケジュール管理を徹底しているからなのだが、家での習慣というものは恐ろしいものがある。
「司様、荷物のチェック終わりました。忘れ物などはありません」
「温泉も食事も十分満足なものでしたし、スタッフの印象や対応、サービス内容も平均を超えていますね。この旅館はリストに載せておきましょうか」
「ああ、ありがとう。俺たちは大丈夫そうだ。リリ~、そろそろ外に行くよ~。戻ってきて」
橙花は荷物のチェックを完了させており、蒼花は旅館の評価を手帳にメモしているようだった。司は……毎朝恒例のリリの散歩を軽くしていたようだ。ロビーに人が集まり始めているのを見て、一足先に戻ってきたようだが、リリはまだ棲龍館のロビーの隅から隅までを移動して、ふんふんと匂いを嗅いで探検しているようだった。
一方、舞と宗司はなぜか旅館の温泉の方向から現れた。朝からお風呂に入っていたのだろうか? そんなお風呂好きには見えなかったのだが……はて?
「司さん、橙花さん、蒼花さん、澪。おはようございます」
「はい、おはようございます~。舞ちゃんは、朝からお風呂に入ってたのですか~?」
「ええ、朝早く起きて走り込みしようとしたのですが、宗司兄が1人は危ないから一緒に連れていけと五月蠅かったので、2人で旅館の周りを軽く10キロほど走ってきました。そのせいで汗をかいてしまいましたから、さっきまでお風呂に入って流してきました」
「舞、お前は、一応、女の子なのだから、見知らぬ地で1人行かせるわけにはいかんだろう。私が傍で一緒にいれば、何があったとしても万全だからな。痴漢だろうが、不審者だろうが、殺人犯だろうが一捻りよ! がははは」
一応を強調しすぎた宗司が舞にド突かれている。これはいつもの光景だった。
…………それにしても、旅行に来てまで、朝のに走り込みにいくという感性がすごい。しかも、軽くで10キロである。普段はどれだけ走っているというのか……聞くのが怖いくらいである。まぁ、宗司が司にしている指導では、倒れるまで宗司を担いで走る、なのだから10キロ走るくらい普通なのかもしれない。なんか感覚がマヒしそうだが……。
「そ、そうなんですか~」
澪もコメントに困っている様だった。顔も何とも言えない表情になっている。それはそうだ。せっかくの旅行に来て、朝から10キロマラソンしているような人は、この2人くらいしかいないだろう。どこのプロアスリートかと思う。
「あ、あれ~? エイミーと優はまだいないですね?」
舞と宗司への反応に困って、話題を変えることにしたようだ。今、ロビーに姿が見えていないのは詠美と優の2人である。まぁ、1人は想像するのに難くない。
「優様はおそらくまだ食事中だと思います。先ほど、朝食の追加をご依頼頂いたので、まだ食べられているのではありませんか?」
「…………」
ま、まぁ思った通りであった。相変わらずの健啖っぷりである。タダなのを良いことに、おかわりしまくりの食べまくりなのが容易に想像できる。
「ううう、眠い……なんでこんなに眠いんだろ……」
詠美が起きてきた。約束の時間に今日はぎりぎりセーフで間に合った模様。それにしてもすさまじく眠そうだ。頭も寝癖がそのままでアホ毛のようにぴょいんと跳ねている。仮にも女の子であるならば、寝癖くらいは直してきてほしいものである。
「あなたたちは夜遅くまで話しているからでしょう? 私は途中で寝ましたけど、一体いつまで話してたんですか? 旅行で楽しいのはわかりますけど、ほどほどに、ですよ」
舞のツッコミで状況がわかった。詠美たちは、どうやら夜遅くまでガールズトークをしていたようだ。まぁ、修学旅行でも恒例だが、同級生同士で内緒話はお約束である。
なんにせよ、朝っぱらからすさまじくカオスな一団である。これを統率しなければいけない澪の気苦労は計り知れない。普通の人にはとても無理な芸当である。いや、出来ないことはないだろうが、人の何倍の労力を必要とするのか……。
長時間移動の疲れも温泉に入り、美味しい食事を食べたことでスッキリとリフレッシュできたようだ。簡単な朝食を頂いて、ロビーへ各自が集合し始めていた。
「皆さま、おはようございます。昨夜は良くお休みになられましたでしょうか?」
女将の麗華がロビーにいる人達に声をかける。
「ええ、とっても~。温泉も気持ちいいですし、御飯も美味しかったです~。さ~、みんな準備できていますか~?」
澪は一行の中でも一番にロビーに来ており、引率者らしい行動をとっていた。この旅行の計画者だといっても、この歳で、こういう行動がきちんととることのできるのはすごいことだ。
司、橙花、蒼花は既にロビーのチェアーで寛いでいた。荷物も傍らにあり、準備も済んでいるようだ。この人たちは基本的に時間前行動が習慣として染み着いている。幼少期より兎神がスケジュール管理を徹底しているからなのだが、家での習慣というものは恐ろしいものがある。
「司様、荷物のチェック終わりました。忘れ物などはありません」
「温泉も食事も十分満足なものでしたし、スタッフの印象や対応、サービス内容も平均を超えていますね。この旅館はリストに載せておきましょうか」
「ああ、ありがとう。俺たちは大丈夫そうだ。リリ~、そろそろ外に行くよ~。戻ってきて」
橙花は荷物のチェックを完了させており、蒼花は旅館の評価を手帳にメモしているようだった。司は……毎朝恒例のリリの散歩を軽くしていたようだ。ロビーに人が集まり始めているのを見て、一足先に戻ってきたようだが、リリはまだ棲龍館のロビーの隅から隅までを移動して、ふんふんと匂いを嗅いで探検しているようだった。
一方、舞と宗司はなぜか旅館の温泉の方向から現れた。朝からお風呂に入っていたのだろうか? そんなお風呂好きには見えなかったのだが……はて?
「司さん、橙花さん、蒼花さん、澪。おはようございます」
「はい、おはようございます~。舞ちゃんは、朝からお風呂に入ってたのですか~?」
「ええ、朝早く起きて走り込みしようとしたのですが、宗司兄が1人は危ないから一緒に連れていけと五月蠅かったので、2人で旅館の周りを軽く10キロほど走ってきました。そのせいで汗をかいてしまいましたから、さっきまでお風呂に入って流してきました」
「舞、お前は、一応、女の子なのだから、見知らぬ地で1人行かせるわけにはいかんだろう。私が傍で一緒にいれば、何があったとしても万全だからな。痴漢だろうが、不審者だろうが、殺人犯だろうが一捻りよ! がははは」
一応を強調しすぎた宗司が舞にド突かれている。これはいつもの光景だった。
…………それにしても、旅行に来てまで、朝のに走り込みにいくという感性がすごい。しかも、軽くで10キロである。普段はどれだけ走っているというのか……聞くのが怖いくらいである。まぁ、宗司が司にしている指導では、倒れるまで宗司を担いで走る、なのだから10キロ走るくらい普通なのかもしれない。なんか感覚がマヒしそうだが……。
「そ、そうなんですか~」
澪もコメントに困っている様だった。顔も何とも言えない表情になっている。それはそうだ。せっかくの旅行に来て、朝から10キロマラソンしているような人は、この2人くらいしかいないだろう。どこのプロアスリートかと思う。
「あ、あれ~? エイミーと優はまだいないですね?」
舞と宗司への反応に困って、話題を変えることにしたようだ。今、ロビーに姿が見えていないのは詠美と優の2人である。まぁ、1人は想像するのに難くない。
「優様はおそらくまだ食事中だと思います。先ほど、朝食の追加をご依頼頂いたので、まだ食べられているのではありませんか?」
「…………」
ま、まぁ思った通りであった。相変わらずの健啖っぷりである。タダなのを良いことに、おかわりしまくりの食べまくりなのが容易に想像できる。
「ううう、眠い……なんでこんなに眠いんだろ……」
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「あなたたちは夜遅くまで話しているからでしょう? 私は途中で寝ましたけど、一体いつまで話してたんですか? 旅行で楽しいのはわかりますけど、ほどほどに、ですよ」
舞のツッコミで状況がわかった。詠美たちは、どうやら夜遅くまでガールズトークをしていたようだ。まぁ、修学旅行でも恒例だが、同級生同士で内緒話はお約束である。
なんにせよ、朝っぱらからすさまじくカオスな一団である。これを統率しなければいけない澪の気苦労は計り知れない。普通の人にはとても無理な芸当である。いや、出来ないことはないだろうが、人の何倍の労力を必要とするのか……。
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