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第2章 Girl meets boy and fantasy
2-18 武神の少女による girl meets boy and fantasy⑧
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知り合い3人の突然の乱入から2時間ほどが経過しました。どうやら3人はそろそろ帰るようです。突然現れて、お茶飲んで、ケーキ食べて、雑談して、まったくあなたたちは一体何をしに来たんですか。
なんか結局、女子会のようなノリで雑談していたらあっという間に時間が過ぎてしまいました。そして、3人が登場して10分くらいした後、玄関に兎神さんと名乗るザ・執事のような恰好をした人が現れてケーキと紅茶を届けてくれて、優がすごい元気になりました。匂いだけで例の喫茶店のケーキだと判別した優は本当に人間なのでしょうか?カレーの件といい嗅覚が異常発達した新人類なのではないですか?ケーキは子犬のリリも食べたそうにしていましたが、子犬にはケーキは食べさせることができないのでどうしようかと思っていたら、司さんがリンゴを切ってあげていました。身体全体から嬉しいオーラ全開でリンゴに飛びついていたのがとても微笑ましかったです。
今考えたら、あの兎神さんとおっしゃる方がお母様の言っていた『影』の方なのですかね。所作や身のこなしがタダものではありませんでしたし、やけに気配が薄い方でした。なにより、あのタイミングで的確な差し入れしてくるなんて常に監視でもしていないとできない芸当でしょう。正直、今の私では勝てる気がしませんので、できるだけ敵対しないようにしておきましょう。
「それじゃ、舞、また明日学校で。司さんもまたどこかでお会いしましょう。あ、ケーキごちそうさまでした。」
「舞ちゃん、また~。司さんもまた~。ケーキもごちそうさまでした~。今日はお二人の時間に突然お邪魔してすいませんでした~。これでお邪魔虫3人は退散いたしますので、あとはお二人でごゆっくり~。」
「今日も喫茶『壁に耳あり、障子に目あり』のケーキが食べられて至福。尚、対象の料理レベルは継続して要確認。しかし本日は時間切れ、一旦任務はここで終了、これにて帰還する。舞、司、再見。」
帰り際に適当なことを言いながら3人はさっさと帰っていきました。本当にあなたたちは何をしに来たんですか・・・。
「今日あの子たちは、俺の品定めに来たんじゃないのかな?話の内容、視線、雰囲気とかからそんな気がするよ。きっと君のことが心配で来たんだと思う。いい友達じゃないか。」
嵐のように現れて突然帰っていく3人を見て、呆然として立ち尽くしていた私に司さんが声をかけてくれました。正直な話、初対面であのテンションの3人と接して、その感想を持ってくれたことが奇跡的だったと思います。私も仲の良い3バカのことを褒められて少しだけ嬉しかったのはナイショです。
私の友達3人が帰ったあと、お互いに情報交換をした上で、二人で協議した結果、いくつかの取り交わしをしました。今後うまくやっていくにあたって目標や条件の明確化は必須ですからね。
1つ、許嫁の件はとりあえず保留とし、今後は仮許嫁として運用すること。要はお互いに仮押さえみたいな感じですね。基本的に合意してないわけですので、正式発表などはいたしません。ただし、対外的にどうしても必要であれば、お互いの名前を出すことは可とする。その際は、事前もしくは事後速やかに片方へ使用した経緯と内容を連絡することとする。そもそも、出会ってお互いに6時間も経っていませんし、人の人生を左右する問題ですから、そうやすやすと決断することができるはずもありません。世の中には一目ぼれなどという言葉もありますが、現実主義の私たちに限ってそんなことがあるわけもありません。人、これを問題の先送りと言います。昔の人はいい言葉を残しましたね。
2つ、基本的にお互いの生活、習慣、行動に過度の干渉をせず、また制限をしないこと。ただし、やむ負えない事情が生じた際は、お互い事前に経緯と内容を連絡し、双方の合意が取れた場合はその限りではない。要するにお互いのやりたいことに口を出すな、ということですね。司さんには司さんの、私には私のやりたいことがあるわけで、そんなことに一々指図されていてはたまったものではありません。例えば、私に武神流の稽古ではなく、花嫁修業をしろとおっしゃる許嫁の方がいたとします。私は自分で料理スキルが微妙なことを知っていますので正直な話、そんなことは時間の無駄と感じるでしょう。人には適材適所というものがありますからね。というか、そんなこと言われた日には、私は相手を物理的に消すかもしれません。司さんがそうでないことを切に祈ります。
3つ、最低でも月1回は、双方立会いのもとでお互いの情報交換を行う場を設けること。これは言わずともがな、情報は力です。そもそも私たちは会って間もないですから、圧倒的に時間が足りません。お互いの情報だったり、家の事情だったり、今後の予定など、何でもいいので月一回くらいは会ってお茶でもしながらお話ししましょうということですね。というか、月1回も会わない許嫁って世間的にどうなんでしょうかね。
4つ、片方もしくはお互いに、いい人ができたもしくはできそうな場合、片方に速やかに連絡するとともに双方合意の上で、仮許嫁を解消し、お互いに不干渉とするものとする。まぁ、お互いに若いですから何が起こるかわかりません。念のためということですね。
最後に5つ、干支神司が死亡した場合、一切の内容を無効にする。その際、舞側に不都合が生じた場合は干支神家もしくは兎神が状況に応じて補てんを行うものとする。
司さん本人の口からこの言葉が出てきたときには、正直開いた口がふさがりませんでした。これからお互い少しずつ歩み寄りましょうか、と話しているところにこんな話をぶっこまれればどう反応していいのかわからなくても仕方がないというものです。まったくどういう死生観をしていればこんな話が突然でてくるのですか。しかも本人は至って真面目に笑顔で話すのですよ?これは今後に要矯正ですね。確かに万が一のことは考えなければいけませんが、まだ若いのですから現在を謳歌し、もっと生きることに執着するべきです。
今回は私が相手なのでさらっと流しましたが、次またこんな話を他でしたら、激オコぷんぷん丸で小一時間ほど正座させて説教です。
なんか結局、女子会のようなノリで雑談していたらあっという間に時間が過ぎてしまいました。そして、3人が登場して10分くらいした後、玄関に兎神さんと名乗るザ・執事のような恰好をした人が現れてケーキと紅茶を届けてくれて、優がすごい元気になりました。匂いだけで例の喫茶店のケーキだと判別した優は本当に人間なのでしょうか?カレーの件といい嗅覚が異常発達した新人類なのではないですか?ケーキは子犬のリリも食べたそうにしていましたが、子犬にはケーキは食べさせることができないのでどうしようかと思っていたら、司さんがリンゴを切ってあげていました。身体全体から嬉しいオーラ全開でリンゴに飛びついていたのがとても微笑ましかったです。
今考えたら、あの兎神さんとおっしゃる方がお母様の言っていた『影』の方なのですかね。所作や身のこなしがタダものではありませんでしたし、やけに気配が薄い方でした。なにより、あのタイミングで的確な差し入れしてくるなんて常に監視でもしていないとできない芸当でしょう。正直、今の私では勝てる気がしませんので、できるだけ敵対しないようにしておきましょう。
「それじゃ、舞、また明日学校で。司さんもまたどこかでお会いしましょう。あ、ケーキごちそうさまでした。」
「舞ちゃん、また~。司さんもまた~。ケーキもごちそうさまでした~。今日はお二人の時間に突然お邪魔してすいませんでした~。これでお邪魔虫3人は退散いたしますので、あとはお二人でごゆっくり~。」
「今日も喫茶『壁に耳あり、障子に目あり』のケーキが食べられて至福。尚、対象の料理レベルは継続して要確認。しかし本日は時間切れ、一旦任務はここで終了、これにて帰還する。舞、司、再見。」
帰り際に適当なことを言いながら3人はさっさと帰っていきました。本当にあなたたちは何をしに来たんですか・・・。
「今日あの子たちは、俺の品定めに来たんじゃないのかな?話の内容、視線、雰囲気とかからそんな気がするよ。きっと君のことが心配で来たんだと思う。いい友達じゃないか。」
嵐のように現れて突然帰っていく3人を見て、呆然として立ち尽くしていた私に司さんが声をかけてくれました。正直な話、初対面であのテンションの3人と接して、その感想を持ってくれたことが奇跡的だったと思います。私も仲の良い3バカのことを褒められて少しだけ嬉しかったのはナイショです。
私の友達3人が帰ったあと、お互いに情報交換をした上で、二人で協議した結果、いくつかの取り交わしをしました。今後うまくやっていくにあたって目標や条件の明確化は必須ですからね。
1つ、許嫁の件はとりあえず保留とし、今後は仮許嫁として運用すること。要はお互いに仮押さえみたいな感じですね。基本的に合意してないわけですので、正式発表などはいたしません。ただし、対外的にどうしても必要であれば、お互いの名前を出すことは可とする。その際は、事前もしくは事後速やかに片方へ使用した経緯と内容を連絡することとする。そもそも、出会ってお互いに6時間も経っていませんし、人の人生を左右する問題ですから、そうやすやすと決断することができるはずもありません。世の中には一目ぼれなどという言葉もありますが、現実主義の私たちに限ってそんなことがあるわけもありません。人、これを問題の先送りと言います。昔の人はいい言葉を残しましたね。
2つ、基本的にお互いの生活、習慣、行動に過度の干渉をせず、また制限をしないこと。ただし、やむ負えない事情が生じた際は、お互い事前に経緯と内容を連絡し、双方の合意が取れた場合はその限りではない。要するにお互いのやりたいことに口を出すな、ということですね。司さんには司さんの、私には私のやりたいことがあるわけで、そんなことに一々指図されていてはたまったものではありません。例えば、私に武神流の稽古ではなく、花嫁修業をしろとおっしゃる許嫁の方がいたとします。私は自分で料理スキルが微妙なことを知っていますので正直な話、そんなことは時間の無駄と感じるでしょう。人には適材適所というものがありますからね。というか、そんなこと言われた日には、私は相手を物理的に消すかもしれません。司さんがそうでないことを切に祈ります。
3つ、最低でも月1回は、双方立会いのもとでお互いの情報交換を行う場を設けること。これは言わずともがな、情報は力です。そもそも私たちは会って間もないですから、圧倒的に時間が足りません。お互いの情報だったり、家の事情だったり、今後の予定など、何でもいいので月一回くらいは会ってお茶でもしながらお話ししましょうということですね。というか、月1回も会わない許嫁って世間的にどうなんでしょうかね。
4つ、片方もしくはお互いに、いい人ができたもしくはできそうな場合、片方に速やかに連絡するとともに双方合意の上で、仮許嫁を解消し、お互いに不干渉とするものとする。まぁ、お互いに若いですから何が起こるかわかりません。念のためということですね。
最後に5つ、干支神司が死亡した場合、一切の内容を無効にする。その際、舞側に不都合が生じた場合は干支神家もしくは兎神が状況に応じて補てんを行うものとする。
司さん本人の口からこの言葉が出てきたときには、正直開いた口がふさがりませんでした。これからお互い少しずつ歩み寄りましょうか、と話しているところにこんな話をぶっこまれればどう反応していいのかわからなくても仕方がないというものです。まったくどういう死生観をしていればこんな話が突然でてくるのですか。しかも本人は至って真面目に笑顔で話すのですよ?これは今後に要矯正ですね。確かに万が一のことは考えなければいけませんが、まだ若いのですから現在を謳歌し、もっと生きることに執着するべきです。
今回は私が相手なのでさらっと流しましたが、次またこんな話を他でしたら、激オコぷんぷん丸で小一時間ほど正座させて説教です。
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