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第一章 謎の組織、異世界へ行く
悪事15 謎の組織、善意の労働には正当な報酬を支払う
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『統領』は武術大会に出場することを話し、街を見回っても良さそうなものが見つからなかったので、ガルたちの紹介でここを訪れたことを説明する。
話を聞きながらも、ギギは『統領』の表情や身体つきなどを観察しているようだった。
「なるほど。お前さんは手加減ができる武器が欲しいんだな。ちょっと、ここで待ってろ。随分と昔に作ったものだが、丁度いいのがある」
そのセリフに周囲は驚いていたのだが、『統領』だけは真顔でギギの評価を上げていた。
「手加減したいなんて馬鹿げた要求するやつは正直ぶん殴りたいくらいだが、お前さんくらいなら仕方がない。うちので使えるのは、こいつくらいだろう」
ギギが店の奥から持ってきたのは、妙な形をした棒だった。
形状的には薙刀に近いが、見方によっては細長いブーメランのようにも見える。
辛うじて握りの部分だけが加工されている単一金属で作成されたソレは、お世辞にも洗練された形状とは思えない。
「これはな、とある金属を加工しようとして失敗した成れの果てだ。ここまで形を変えることには成功したんだが、これ以上は難し過ぎてどうにもならねぇ。だが、頑丈さだけは折り紙付きだ、持ってきな」
(また不明の金属か……硬度が測定不能だと? リストにあるヘヴィメタルよりも硬いということか。こちらとしては美味しい提案だが、どうしたものか)
「こんなものをもらっていいのか? いや、相応の支払いはするつもりだが、それよりもこれは金で買えるものなのか?」
「金はいらん。自分の手には余るシロモノな上に、まともな形に整えてやることすらできなかったものだからな。その代わりと言っては何だが……できれば、その不思議な黒い服を作ったやつに会わせてほしい」
「それは構わないが、私はこの国の人間じゃないぞ? 今拠点にしているところも、ここからはかなり遠い。行って戻るだけでも数か月じゃ済まないぞ?」
「ふん、未知の技術のためならどこまででも行ってやるわい。既に老い先短い身、この場所に固執して学ぶ機会をふいにしてなるものか。約束じゃからな」
それだけ言い残すと、ギギは再び店の奥に引っ込んで行ってしまった。
「ボスさん、よかったのか? あんな約束しちまって」
「構わない。これだけのものをもらったんだから、相応の対価は必要だろう。それに、私の仲間も話し相手ができて嬉しいはずだ。ギギ殿とは、何となく同じ匂いがするんでな」
意図せずに、貴重な現地の技術者ゲットである。
モノづくりバカ同士、『教授』の良い話し相手になることだろう。そんな未来が見える。
「おっと、私だ、何? そっちで対処は可能か? そうか、すまんが頼む。今ちょっと遠出していて島に戻るのは難しそうだ」
「ボス様? 何か問題でもございましたか?」
「いや、島のほうでトラブルだが問題はない。私の仲間は優秀ですから。思ったより時間がかかってしまいましたから、急いで別邸へ戻りましょう。ガルたちもありがとう、助かったよ」
心配にそうに見つめてくるメアを気遣って、無難に話を終わらせる『統領』だった。
『参謀』は、自分の目の前の光景に衝撃を受けていた。
「『参謀』様! アプレットがこんなにも! 大成功ですね!」
農業初心者の犬モフ族たちが試しにアプレットの栽培を始めて1か月。
確かに、AIからは彼らには適性があるとアドバイスを受けてはいた。
「すごいすごいすごい! お父ちゃん! アプレットがたくさんだね!」
「これだけあったら、毎日少しずつ食べても食べきれないですね!」
今日は実った一部を収穫するために女たちや子供たちも集められたのだが、目の前に広がるアプレットの群生に喜びを隠せない。皆から口々に褒められて男たちの尻尾も扇風機のようだ。
「それでは収穫を始めましょう。最初に伝えてあったように、ここからここまでの畑のアプレットに関しては船に運んでください。それ以外は皆さんの取り分です。まずは1週間食べられる分を取りましょう」
『参謀』が号令をかけると全員から歓声があがり、ぞろぞろと畑に入って収穫いく。
彼らが初めて自分たちの手で成し遂げた成果、大人も子供も全員がニコニコしていて、とても嬉しそうである。
(まさか、僅か1か月で実るとは……。確かに、この島は常春の気候ですし、土壌も成長に問題が無いように調整しました。それでも、1回目で、ここまで豊作になるとは思いませんでした。アプレットは奇跡の果実と言われるほどに希少なものですから)
犬モフ族たちは子供たちですら自分たちが食べる分を後回しにして、『参謀』たちに納める分を収穫していた。彼らは、感謝していたから。
森で食べ物を取って、竜神に日々感謝して生きていた人生に、農業という風が吹いた。
自分たちで育てる喜びを知り、美味しい物を仲間と分かち合う喜びを知った。
彼らはとても素直で、純粋で、それ故に危うい。
黒竜王という強大な庇護のもと、外敵がおらず、争いのない世界で生きてきた彼らは、悪意というものを知らない。
『ちょっといいかい? 島の外周に設置した探知機に反応があった。無人探査機を向かわせたけど、恐らく漂流者とかじゃない。そもそも、海流に乗ってとか自然な流れで来れる場所じゃないからね。間違いなく、何らかの目的を持った侵入者だろう。どうする?』
最初の変化を受け入れた彼らは、この先、思い知ることになるのかもしれない。
この世は幸せなだけではないことを、争いがあることを、憎しみがあることを。
だが、今は守らなければならない。勇敢にも光の溢れる世界から闇への一歩を踏み出した、この愛すべきものたちを。
「私と『怪人』が現地へ向かい対応します。『教授』は監視を『医者』へ引き継ぎ後、犬モフ族たちの護衛として機械兵を3体出撃させなさい。万が一、私たちが取りこぼしてそちらに向かった場合の対処は一任しますが、間違っても被害は出さないように」
『了解。大丈夫、彼らには興味があるし、何よりアプレットを作れる逸材だからね。『医者』? 聞いてた? これから僕は外出するけど、船と監視を頼むよ?』
『聞いてた、わかってる。私たちの癒しを奪おうとするゴミどもは抹殺』
収穫は犬モフ族たちに任せて、島にやってきた何者かの対応へ向かう『参謀』だった。
この世界には、魔力を動力として活用する魔導機関という装置が存在する。
過去、これを開発し生活に流用することで最大の栄華を極めていた魔導帝国。
この時、島にやってきた船にも、その失われた技術が組み込まれていた。
「ここが例の島か。それで、本当に今は邪竜のやつは不在なのか?」
船を降りて島に上陸してきたのは、5人の男たち。
「ああ、ここ最近、ニブルタールのほうで頻繁に目撃されていて活動の拠点を移したんじゃないかって噂だ。ここに着いてから改めて魔力を探ってみたが、間違いなく不在だな」
「ほいじゃ、帰ってくる前に急いでお仕事しますかね。竜と言えば、使えもしないのに、どいつもこいつも財宝を巣にため込む習性があるからな。何かしらの発見はあるだろ」
目的は明確。
いつの世も、狡賢い輩は金の匂いを嗅ぎつけて、どこにでも現れるようだ。
「こんにちは、みなさん。今日は、こんなところまで何の御用ですか?」
男たちは妙な格好の女が近づいてくるのに気づいていた。
しかし、彼らにとってみれば、女が1人で近づいてくるということは、鴨がネギ背負ってやってくるのと同じこと。
「おっと、先客がいたとは知らなかったぜ。お嬢ちゃんはどこの国のモンだ?」
「私たちは、この島を管理している者です。ここは私有地ですから、部外者はお引き取りください」
男たちは顔を顰めた。
ここは古来より黒竜王が棲むとされる島のはずで、国が出来たとは一切聞かない場所なのである。それなのに、既に私有地とはどういうことなのか。
「おりゃぁおかしいな。この島は誰のものでもないはずだ。ここがあんたたちの物だって証拠でもあるのかい?」
「なぜ、あなた方に、それを懇切丁寧に教える必要があるのですか? 私は、とっとと帰れと警告したのです。それが理解できないほどの脳細胞しかないのですか? 無知の程度がしれますね」
露骨な挑発に、交渉をしていた男の額に青筋が浮かぶが、『参謀』は気にも留めない。
「ほ、ほう、所有を証明できないのであれば、俺たちは好きにするぜ。悪く思うなよ?」
「それを決めるのは、あなた方の自由です。しかし、それ以上この島に侵入するのであれば、命の保証は致しかねますので」
交渉役の男が片手を挙げると、それを合図にして5人が一斉に襲い掛かった。
話を聞きながらも、ギギは『統領』の表情や身体つきなどを観察しているようだった。
「なるほど。お前さんは手加減ができる武器が欲しいんだな。ちょっと、ここで待ってろ。随分と昔に作ったものだが、丁度いいのがある」
そのセリフに周囲は驚いていたのだが、『統領』だけは真顔でギギの評価を上げていた。
「手加減したいなんて馬鹿げた要求するやつは正直ぶん殴りたいくらいだが、お前さんくらいなら仕方がない。うちので使えるのは、こいつくらいだろう」
ギギが店の奥から持ってきたのは、妙な形をした棒だった。
形状的には薙刀に近いが、見方によっては細長いブーメランのようにも見える。
辛うじて握りの部分だけが加工されている単一金属で作成されたソレは、お世辞にも洗練された形状とは思えない。
「これはな、とある金属を加工しようとして失敗した成れの果てだ。ここまで形を変えることには成功したんだが、これ以上は難し過ぎてどうにもならねぇ。だが、頑丈さだけは折り紙付きだ、持ってきな」
(また不明の金属か……硬度が測定不能だと? リストにあるヘヴィメタルよりも硬いということか。こちらとしては美味しい提案だが、どうしたものか)
「こんなものをもらっていいのか? いや、相応の支払いはするつもりだが、それよりもこれは金で買えるものなのか?」
「金はいらん。自分の手には余るシロモノな上に、まともな形に整えてやることすらできなかったものだからな。その代わりと言っては何だが……できれば、その不思議な黒い服を作ったやつに会わせてほしい」
「それは構わないが、私はこの国の人間じゃないぞ? 今拠点にしているところも、ここからはかなり遠い。行って戻るだけでも数か月じゃ済まないぞ?」
「ふん、未知の技術のためならどこまででも行ってやるわい。既に老い先短い身、この場所に固執して学ぶ機会をふいにしてなるものか。約束じゃからな」
それだけ言い残すと、ギギは再び店の奥に引っ込んで行ってしまった。
「ボスさん、よかったのか? あんな約束しちまって」
「構わない。これだけのものをもらったんだから、相応の対価は必要だろう。それに、私の仲間も話し相手ができて嬉しいはずだ。ギギ殿とは、何となく同じ匂いがするんでな」
意図せずに、貴重な現地の技術者ゲットである。
モノづくりバカ同士、『教授』の良い話し相手になることだろう。そんな未来が見える。
「おっと、私だ、何? そっちで対処は可能か? そうか、すまんが頼む。今ちょっと遠出していて島に戻るのは難しそうだ」
「ボス様? 何か問題でもございましたか?」
「いや、島のほうでトラブルだが問題はない。私の仲間は優秀ですから。思ったより時間がかかってしまいましたから、急いで別邸へ戻りましょう。ガルたちもありがとう、助かったよ」
心配にそうに見つめてくるメアを気遣って、無難に話を終わらせる『統領』だった。
『参謀』は、自分の目の前の光景に衝撃を受けていた。
「『参謀』様! アプレットがこんなにも! 大成功ですね!」
農業初心者の犬モフ族たちが試しにアプレットの栽培を始めて1か月。
確かに、AIからは彼らには適性があるとアドバイスを受けてはいた。
「すごいすごいすごい! お父ちゃん! アプレットがたくさんだね!」
「これだけあったら、毎日少しずつ食べても食べきれないですね!」
今日は実った一部を収穫するために女たちや子供たちも集められたのだが、目の前に広がるアプレットの群生に喜びを隠せない。皆から口々に褒められて男たちの尻尾も扇風機のようだ。
「それでは収穫を始めましょう。最初に伝えてあったように、ここからここまでの畑のアプレットに関しては船に運んでください。それ以外は皆さんの取り分です。まずは1週間食べられる分を取りましょう」
『参謀』が号令をかけると全員から歓声があがり、ぞろぞろと畑に入って収穫いく。
彼らが初めて自分たちの手で成し遂げた成果、大人も子供も全員がニコニコしていて、とても嬉しそうである。
(まさか、僅か1か月で実るとは……。確かに、この島は常春の気候ですし、土壌も成長に問題が無いように調整しました。それでも、1回目で、ここまで豊作になるとは思いませんでした。アプレットは奇跡の果実と言われるほどに希少なものですから)
犬モフ族たちは子供たちですら自分たちが食べる分を後回しにして、『参謀』たちに納める分を収穫していた。彼らは、感謝していたから。
森で食べ物を取って、竜神に日々感謝して生きていた人生に、農業という風が吹いた。
自分たちで育てる喜びを知り、美味しい物を仲間と分かち合う喜びを知った。
彼らはとても素直で、純粋で、それ故に危うい。
黒竜王という強大な庇護のもと、外敵がおらず、争いのない世界で生きてきた彼らは、悪意というものを知らない。
『ちょっといいかい? 島の外周に設置した探知機に反応があった。無人探査機を向かわせたけど、恐らく漂流者とかじゃない。そもそも、海流に乗ってとか自然な流れで来れる場所じゃないからね。間違いなく、何らかの目的を持った侵入者だろう。どうする?』
最初の変化を受け入れた彼らは、この先、思い知ることになるのかもしれない。
この世は幸せなだけではないことを、争いがあることを、憎しみがあることを。
だが、今は守らなければならない。勇敢にも光の溢れる世界から闇への一歩を踏み出した、この愛すべきものたちを。
「私と『怪人』が現地へ向かい対応します。『教授』は監視を『医者』へ引き継ぎ後、犬モフ族たちの護衛として機械兵を3体出撃させなさい。万が一、私たちが取りこぼしてそちらに向かった場合の対処は一任しますが、間違っても被害は出さないように」
『了解。大丈夫、彼らには興味があるし、何よりアプレットを作れる逸材だからね。『医者』? 聞いてた? これから僕は外出するけど、船と監視を頼むよ?』
『聞いてた、わかってる。私たちの癒しを奪おうとするゴミどもは抹殺』
収穫は犬モフ族たちに任せて、島にやってきた何者かの対応へ向かう『参謀』だった。
この世界には、魔力を動力として活用する魔導機関という装置が存在する。
過去、これを開発し生活に流用することで最大の栄華を極めていた魔導帝国。
この時、島にやってきた船にも、その失われた技術が組み込まれていた。
「ここが例の島か。それで、本当に今は邪竜のやつは不在なのか?」
船を降りて島に上陸してきたのは、5人の男たち。
「ああ、ここ最近、ニブルタールのほうで頻繁に目撃されていて活動の拠点を移したんじゃないかって噂だ。ここに着いてから改めて魔力を探ってみたが、間違いなく不在だな」
「ほいじゃ、帰ってくる前に急いでお仕事しますかね。竜と言えば、使えもしないのに、どいつもこいつも財宝を巣にため込む習性があるからな。何かしらの発見はあるだろ」
目的は明確。
いつの世も、狡賢い輩は金の匂いを嗅ぎつけて、どこにでも現れるようだ。
「こんにちは、みなさん。今日は、こんなところまで何の御用ですか?」
男たちは妙な格好の女が近づいてくるのに気づいていた。
しかし、彼らにとってみれば、女が1人で近づいてくるということは、鴨がネギ背負ってやってくるのと同じこと。
「おっと、先客がいたとは知らなかったぜ。お嬢ちゃんはどこの国のモンだ?」
「私たちは、この島を管理している者です。ここは私有地ですから、部外者はお引き取りください」
男たちは顔を顰めた。
ここは古来より黒竜王が棲むとされる島のはずで、国が出来たとは一切聞かない場所なのである。それなのに、既に私有地とはどういうことなのか。
「おりゃぁおかしいな。この島は誰のものでもないはずだ。ここがあんたたちの物だって証拠でもあるのかい?」
「なぜ、あなた方に、それを懇切丁寧に教える必要があるのですか? 私は、とっとと帰れと警告したのです。それが理解できないほどの脳細胞しかないのですか? 無知の程度がしれますね」
露骨な挑発に、交渉をしていた男の額に青筋が浮かぶが、『参謀』は気にも留めない。
「ほ、ほう、所有を証明できないのであれば、俺たちは好きにするぜ。悪く思うなよ?」
「それを決めるのは、あなた方の自由です。しかし、それ以上この島に侵入するのであれば、命の保証は致しかねますので」
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