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6-2 戦闘スタイル
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基礎トレは、単純な筋トレや体幹トレーニングの他には木登りや狩り、魔獣の世話などが盛り込まれていた。
魔獣の世話は契約者に承諾を貰い、行なう。商隊の荷や、救護班のように常時設置している施設を運んでいる魔獣、戦闘用の魔獣なんかもいた。
「すみませ~ん!魔獣の世話をさせていただきたいんですが~!」
リンクスと分かれ、一通りの筋トレや体幹トレーニングメニューを終えたあと、魔獣が集められている天幕へ足を運んだ。
滞在している礼拝堂には、数多の天幕が立ち並び隊員のプライバシーを守っていた。
魔獣や家畜が集められている天幕は白ではなく青く染められた布で作られているのでわかりやすい。
「はいよ~。はいはいはいはい。どちらさん?」
ボサボサ頭で眼鏡をかけた男がめんどくさそうに出てきた。
よれっとしたシャツに緩くタイを巻き、ゆるっとしたパンツをはいていた。
エプロン姿に咥えタバコという、なんともちぐはぐな格好だ。
メルキュールさんが見たら卒倒しそうだなとウッドは密かに思った。
「あー、今、だらしないやつって思っただろ。」
ニヤッと笑って男は言う。
「えっ?」
ウッドはドキリとした。だらしがないとまでは言わないが、確かにそのようなことは考えた。
「隊長程じゃぁねぇけどな、職業柄オレも人の心が読めるんですわ。」
「すみません……でした……。」
口に出したわけではないが、相手を不快にさせたことは確かだろう。
素直に謝ると男はくつくつと笑い出した。
「いや、本当に謝るとは……素直なやつ……。わりぃ、わりぃ。よく言われんだよ。汚ねぇ格好してんじゃねぇぞって……。そうじゃなくてもお前さんは顔に出やすいみたいだけどな。あっはっはっはっは」
男は肩を震わせ途切れ途切れに話す。
なんなんだよ!もう!人が謝ったっていうのに笑うことはないだろう!
ウッドがムッとすると更に男は爆笑し始めた。
「からかって悪かったよ。オレは生物管理部隊隊長ファトス・ラティウム。
まぁ、平たくいえば生き物係ってとこだな。動植物から魔獣まで何でもござれよ。
知らん顔が来るってこたぁ、お前さんどうせアレだろ?例の武者修行だろ?
いやぁ、感心感心。ついてきな。案内してやるよ。」
そう言って眼鏡の男はクルっと天幕の中に消えていった。
天幕の中には大小様々な大きさの箱庭がたくさん置いてあった。
魔獣がいるからには檻や鎖で繋がれている、殺伐とした空間なのかと思っていただけに拍子抜けだ。
ラティウムは、どれがいいかねぇ、なんて言いながら箱庭を覗いてまわっていた。
「あー、そうね、まぁ、こんなとこだわな。」
そう言うと1つの箱の前で止まり、手招きした。
「ほれ、見てみろ。」
箱を覗くと中には森林のミニチュアと掌サイズのユニコーンが入っていた。
森林には、泉や川、平地や丘等もあり、掌サイズのユニコーンが生活するには広すぎるくらいだった。
悠々と森の泉で水を飲んでいる姿は、全ての光をその身に集め輝いているようで美しかった。
「こいつはな、まぁ、見ての通りユニコーンなわけだが、ユニコーンってやつは、乙女以外には心を開きやがらねぇ。
野郎が触ろうもんなら殺される。
だがな、お前さんくれぇの歳のガキならギリ野郎でも世話ができるってわけだ。暴れるがな。まぁ、ものは試しだ。やってみろ」
そう言うとラティウムはエプロンのポケットをごそごそとあさり、小さな瓶を取り出した。
中には砂のような茶色い粉が入っている。
「ラティウムさん、それは?」
「おう、これか?これはな、ひとつまみかければあら不思議!どんな巨大な生き物もぐんぐんぐんと小さくなって扱いやすく!ってな、魔具だ。」
にぃぃぃと笑うとラティウムはその粉をふわっとウッドへ振りかけた。
視界がグニャリと揺らぎラティウムが消えた。先程まではたくさんあった箱もなくなり、目の前には巨大な壁があった。
ギュンッと奇妙な浮遊感の後、川の近くの草原に着地する。
ウッドはキョロキョロと辺りを見回した。
正面には大きな川。左手方向の坂を登れば森がある。森とは反対側には草原が広がり、小高い丘が遠くに見えた。
おそらくここはさっきまで覗いていたあの箱の中だ……。
たぶん、この中でユニコーンを探して世話をしなきゃなんだろうけど……。
ユニコーンの世話って何したらいいんだ!?!?
ラティウムさん、何にも言わずに放り込むんだもんな……。
とにかくアイツに会わなきゃだ!……思い出せ……さっき見たとき……どこにいた……?
森のなかを彷徨い歩きどのくらいの時がたっただろうか。水の音を頼りに泉のほとりへたどり着いた。
「ようやく見つけた……」
対岸には純白に輝く獣がゆったりと座りうたた寝をしていた。
起こしてしまわないように、足音を殺してゆっくりと回り込む。
気持ちのいい風が吹き、水面を波立たせている。微かな波音のリズムと、暖かな日差しが気を緩ませてしまいそうだ。
ユニコーンまであと数メートルのところまで来たとき、ピクッと長く鋭い角が揺れた。
彼は、ゆっくりと頭をもたげこちらを見る。
ウッドはその場で立ち止まり目を合わせた。決して目をそらさないように一歩近付くとユニコーンは立ち上がった。
純白に光輝く大きな身体はウッドの2倍ほどはあろうかという高さだった。
「きれい……」
ウッドは熱に浮かされるようにもう一歩近付く。
ユニコーンはしばらくウッドを眺めていたが、やがてスッと森のなかへ消えていった。
「待って!」
慌てて追うも、黄金に輝くたてがみが遠くにたなびいているだけだった。
「おつかれさん。五体満足で帰ってきたんだ。初めてにしちゃあ、上出来だろ。」
煙をプカプカとふかしながら咥えタバコのラティウムは言った。
「ひとまず顔合わせはできたわけだし、あいつもお前さんの匂いを覚えただろ。起き抜けとはいえ、あんだけ近付いてもどつかれなかったんだ。まぁ、相性はダイジョブでしょ」
契約者に世話の許可は取っておいてやるからまた明日来な。そう言ってウッドを天幕から追い出すと、「お迎えが来たみたいだぜ?あんの薄情ネコめ。たまには顔だせってんだ。」とぼやきながら奥へ引っ込んでいった。
生物管理部隊の天幕を出ると礼拝堂は燭台の灯りで満たされていた。採光窓から覗く空は深い黒に覆われており、星が瞬いている。
青く染められた天幕群から抜け、白い天幕のある辺りまで来た頃、リンクスがひょっこりと顔を覗かせた。
「よぉ!おつかれさん。ドクターとは上手くやれたか?」
「ドクター?」
「ありゃ?ドクターじゃなかったか?ほら、メガネの、タバコ咥えててさ、しなっとしたおっさん!」
「ラティウムさん?」
「そうそうそう!あの人の名前言いにくいだろ?だからさ、みんな博士って呼んでんの!」
「あぁ……うん。なんの説明もなくユニコーンの箱に突っ込まれて、また明日来いってさ」
「え?ユニコーン?まじで?お前男だよな?」
「え?なんか不味いの?」
「ユニコーンってめちゃくちゃ縄張り意識強いんだよ。だからさ、自分の縄張りに自分が認めた以外のものが立ち入るとめちゃくちゃ怒ってさ。暴れ馬って言うの?鎮めるの大変なんだよなぁ……」
「え……そんなとこにオレ放り込まれたの?」
「あ、怖がったりしたらダメだぜ?そういうのすっげぇ敏感だから。ビビってんのバレたらアイツ突っ込んで来るからな!」
「無茶いうなよ!!!そんなん聞かされたらビビるだろ!!!」
「まぁ、頑張れよ。オレは初日にズタボロにされて担当降ろされた。」
「えぇ……」
リンクスは当時を思い出したのかブルブルっと身震いすると、広場の方を指差した。
「ま、今はとにかく飯食おうぜ!討伐部隊がさ、猪肉獲ってきたんだよ!今日はご馳走だぜ!」
魔獣の世話は契約者に承諾を貰い、行なう。商隊の荷や、救護班のように常時設置している施設を運んでいる魔獣、戦闘用の魔獣なんかもいた。
「すみませ~ん!魔獣の世話をさせていただきたいんですが~!」
リンクスと分かれ、一通りの筋トレや体幹トレーニングメニューを終えたあと、魔獣が集められている天幕へ足を運んだ。
滞在している礼拝堂には、数多の天幕が立ち並び隊員のプライバシーを守っていた。
魔獣や家畜が集められている天幕は白ではなく青く染められた布で作られているのでわかりやすい。
「はいよ~。はいはいはいはい。どちらさん?」
ボサボサ頭で眼鏡をかけた男がめんどくさそうに出てきた。
よれっとしたシャツに緩くタイを巻き、ゆるっとしたパンツをはいていた。
エプロン姿に咥えタバコという、なんともちぐはぐな格好だ。
メルキュールさんが見たら卒倒しそうだなとウッドは密かに思った。
「あー、今、だらしないやつって思っただろ。」
ニヤッと笑って男は言う。
「えっ?」
ウッドはドキリとした。だらしがないとまでは言わないが、確かにそのようなことは考えた。
「隊長程じゃぁねぇけどな、職業柄オレも人の心が読めるんですわ。」
「すみません……でした……。」
口に出したわけではないが、相手を不快にさせたことは確かだろう。
素直に謝ると男はくつくつと笑い出した。
「いや、本当に謝るとは……素直なやつ……。わりぃ、わりぃ。よく言われんだよ。汚ねぇ格好してんじゃねぇぞって……。そうじゃなくてもお前さんは顔に出やすいみたいだけどな。あっはっはっはっは」
男は肩を震わせ途切れ途切れに話す。
なんなんだよ!もう!人が謝ったっていうのに笑うことはないだろう!
ウッドがムッとすると更に男は爆笑し始めた。
「からかって悪かったよ。オレは生物管理部隊隊長ファトス・ラティウム。
まぁ、平たくいえば生き物係ってとこだな。動植物から魔獣まで何でもござれよ。
知らん顔が来るってこたぁ、お前さんどうせアレだろ?例の武者修行だろ?
いやぁ、感心感心。ついてきな。案内してやるよ。」
そう言って眼鏡の男はクルっと天幕の中に消えていった。
天幕の中には大小様々な大きさの箱庭がたくさん置いてあった。
魔獣がいるからには檻や鎖で繋がれている、殺伐とした空間なのかと思っていただけに拍子抜けだ。
ラティウムは、どれがいいかねぇ、なんて言いながら箱庭を覗いてまわっていた。
「あー、そうね、まぁ、こんなとこだわな。」
そう言うと1つの箱の前で止まり、手招きした。
「ほれ、見てみろ。」
箱を覗くと中には森林のミニチュアと掌サイズのユニコーンが入っていた。
森林には、泉や川、平地や丘等もあり、掌サイズのユニコーンが生活するには広すぎるくらいだった。
悠々と森の泉で水を飲んでいる姿は、全ての光をその身に集め輝いているようで美しかった。
「こいつはな、まぁ、見ての通りユニコーンなわけだが、ユニコーンってやつは、乙女以外には心を開きやがらねぇ。
野郎が触ろうもんなら殺される。
だがな、お前さんくれぇの歳のガキならギリ野郎でも世話ができるってわけだ。暴れるがな。まぁ、ものは試しだ。やってみろ」
そう言うとラティウムはエプロンのポケットをごそごそとあさり、小さな瓶を取り出した。
中には砂のような茶色い粉が入っている。
「ラティウムさん、それは?」
「おう、これか?これはな、ひとつまみかければあら不思議!どんな巨大な生き物もぐんぐんぐんと小さくなって扱いやすく!ってな、魔具だ。」
にぃぃぃと笑うとラティウムはその粉をふわっとウッドへ振りかけた。
視界がグニャリと揺らぎラティウムが消えた。先程まではたくさんあった箱もなくなり、目の前には巨大な壁があった。
ギュンッと奇妙な浮遊感の後、川の近くの草原に着地する。
ウッドはキョロキョロと辺りを見回した。
正面には大きな川。左手方向の坂を登れば森がある。森とは反対側には草原が広がり、小高い丘が遠くに見えた。
おそらくここはさっきまで覗いていたあの箱の中だ……。
たぶん、この中でユニコーンを探して世話をしなきゃなんだろうけど……。
ユニコーンの世話って何したらいいんだ!?!?
ラティウムさん、何にも言わずに放り込むんだもんな……。
とにかくアイツに会わなきゃだ!……思い出せ……さっき見たとき……どこにいた……?
森のなかを彷徨い歩きどのくらいの時がたっただろうか。水の音を頼りに泉のほとりへたどり着いた。
「ようやく見つけた……」
対岸には純白に輝く獣がゆったりと座りうたた寝をしていた。
起こしてしまわないように、足音を殺してゆっくりと回り込む。
気持ちのいい風が吹き、水面を波立たせている。微かな波音のリズムと、暖かな日差しが気を緩ませてしまいそうだ。
ユニコーンまであと数メートルのところまで来たとき、ピクッと長く鋭い角が揺れた。
彼は、ゆっくりと頭をもたげこちらを見る。
ウッドはその場で立ち止まり目を合わせた。決して目をそらさないように一歩近付くとユニコーンは立ち上がった。
純白に光輝く大きな身体はウッドの2倍ほどはあろうかという高さだった。
「きれい……」
ウッドは熱に浮かされるようにもう一歩近付く。
ユニコーンはしばらくウッドを眺めていたが、やがてスッと森のなかへ消えていった。
「待って!」
慌てて追うも、黄金に輝くたてがみが遠くにたなびいているだけだった。
「おつかれさん。五体満足で帰ってきたんだ。初めてにしちゃあ、上出来だろ。」
煙をプカプカとふかしながら咥えタバコのラティウムは言った。
「ひとまず顔合わせはできたわけだし、あいつもお前さんの匂いを覚えただろ。起き抜けとはいえ、あんだけ近付いてもどつかれなかったんだ。まぁ、相性はダイジョブでしょ」
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生物管理部隊の天幕を出ると礼拝堂は燭台の灯りで満たされていた。採光窓から覗く空は深い黒に覆われており、星が瞬いている。
青く染められた天幕群から抜け、白い天幕のある辺りまで来た頃、リンクスがひょっこりと顔を覗かせた。
「よぉ!おつかれさん。ドクターとは上手くやれたか?」
「ドクター?」
「ありゃ?ドクターじゃなかったか?ほら、メガネの、タバコ咥えててさ、しなっとしたおっさん!」
「ラティウムさん?」
「そうそうそう!あの人の名前言いにくいだろ?だからさ、みんな博士って呼んでんの!」
「あぁ……うん。なんの説明もなくユニコーンの箱に突っ込まれて、また明日来いってさ」
「え?ユニコーン?まじで?お前男だよな?」
「え?なんか不味いの?」
「ユニコーンってめちゃくちゃ縄張り意識強いんだよ。だからさ、自分の縄張りに自分が認めた以外のものが立ち入るとめちゃくちゃ怒ってさ。暴れ馬って言うの?鎮めるの大変なんだよなぁ……」
「え……そんなとこにオレ放り込まれたの?」
「あ、怖がったりしたらダメだぜ?そういうのすっげぇ敏感だから。ビビってんのバレたらアイツ突っ込んで来るからな!」
「無茶いうなよ!!!そんなん聞かされたらビビるだろ!!!」
「まぁ、頑張れよ。オレは初日にズタボロにされて担当降ろされた。」
「えぇ……」
リンクスは当時を思い出したのかブルブルっと身震いすると、広場の方を指差した。
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