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「んぁ、あ……っ、あぅ……ん、ひん……っ」
ギシ、ギシリ、というベッドの軋む音。乱れる二人分の呼吸。淫猥な水音と、肉がぶつかり合うような音で満ちた部屋の中。
瞳の嬌声が絶え間なく響く。
「は、あ……、あぁん!」
ひときわ高い声がもれた時、瞳は軽く達していた。
くすり、と笑った円の雄が、瞳のナカでググッと質量を増す。
「あぁ……っ」
「軽くイったね……。瞳、気持ちいい?」
「ん……、きもち、いい……っ」
何も考えられないまま、瞳は熱に浮かされたように喘ぐ。
いつもであればもっと丁寧に施される愛撫もそこそこに、円はいっそ強引に瞳のナカに押し入ってきた。それほどまでに、今日の円には余裕がない。
余裕がない円に流されるように、瞳も翻弄されて思考はままならない。何も考えられず、ただ与えられる快感を享受して、反応を返す。
そんなことをどのくらい続けているのか、時間の感覚すらなかった。
円の頬から顎に伝った汗が、ぽたりと瞳の肌に落ちるのさえ快感を呼び起こす。
「あ……っん!」
「瞳……」
「やぁ……、ん……っ」
瞳の五感全てが、円のそれを快感として拾い上げてゆく。
円の存在全てが、全身全霊で愛しい。抱かれると心底思い知らされるのだ。円が思うより、瞳は円を愛している。
「まど、か……っ! まどか……、キス、して……っ」
「ん……。瞳、こっち向いて……っ」
瞳がねだれば、律動を繰り返していた円はキスをするために、ぐ、と顔を近付けるから、自然と繋がりが深くなる。
「ひぁう……っ! んっ! ふぅ、ん……っ、ぅん……」
口付けられ、舌を絡ませ合えば口端から唾液が零れる。
そして、中断された律動をすぐに再開されて瞳はビクリと震えた。
片腕で身体を抱きしめるように肩を抱かれ、口腔を舐られ、うしろを激しく突き上げられて、逃げ場がない。
「ぅん! っ、……っん! んぅ……っ! んんんーっ!」
それでも瞳は逃げるなどとは考えられず、ただ円にしがみついて、すぎる快感に堪える。
深い口付けは瞳から声さえも奪うけれど、漏れる吐息のようなあえかな声は円の雄を更に昂らせる要因にしかならない。
猛りきったソレはもう爆発寸前だった。
円は口付けしていた唇を離して、瞳の耳元にねろりと舌を這わせる。
直接響いたその音に、瞳はビクリと震えた。
「瞳……。愛してる」
続けざまに囁かれた愛の言葉。それとほぼ同時にズプンと最奥まで突き上げられて、瞳の視界は真っ白に染まる。
「ひ、あああぁぁぁっ!」
「……ぅっ!」
瞳が達するとナカが収縮した。同時に円が、どくり、と熱を奥に放つのを感じる。
「あぁ……っ、あ、あ……っ」
奥に叩きつけられる熱に、その余韻に、瞳は思わず声をもらした。その表情は恍惚としてまるで笑んでいるようにも見える。
やがて、ずるり、と抜かれようとするソレを感じて反射的に声を上げる。
「んぁ、や……っ! ぬかな……で……っ!」
「……え?」
ごぽり、と溢れる精の感触さえ快感に変わっている。
「やぁ……! 挿入れて……っ、なか、まどかで、いっぱいにして……っ!」
「……っ! 煽りすぎ……っ!」
「んあぁぁぁっ!」
足を掴まれ、もう一度ナカに受け入れる熱い楔は、既に硬さを取り戻していて。ドクンドクンと円の脈動を瞳に伝えてくる。
「あ……っ、あ、……は、あついぃ……」
「頼むよ、瞳。あんまり……酷くしたくないんだ」
余裕がない自分を自覚している円が言えば。瞳は色香をまといつつふわりと微笑む。
「いい、よ……」
「瞳……?」
「いいよ……、こわすくらい、シて……っ。オレは……、はぁ……っ、まどかの、ものだから……、ぁ……」
「……っ、後悔しても、知らないからね……っ!」
挿入されているだけで感じるモノを、ぬるりと引いて、ずぷりと突き入れれば、瞳の身体がひくりと反応する。
「んっ、あ……っ、はぁ……ん! んぁ、ふ……っ」
瞳のペニスは、触らずとも勃ち上がりふるふると震えていた。既に何度も放った精でぬるりと濡れている。
「……ほんと、えっちな身体……」
「ん……っ、やっ」
そろりとペニスを撫でてやれば、とろりとうすい白濁が溢れる。
円のモノを咥えこんでこんなふうになっているのだと思えば、円が己を律するのはかなりツラいだろう。円は欲望のまま、瞳を貫いた楔でゆっくりと抽挿を始める。
「あ……っ、あ、あぁ……んぅ、あ、あっ」
律動が速くなり、突き上げが強くなれば、瞳も嬌声をおさえられない。
「あっ、あっ、ひぁ……っ、ぅんっ! あぁ……っ! あ、あっ!」
瞳が達しそうになった瞬間、円が瞳のペニスの根元をおさえる。
「……あっ!? んあぁぁっ!」
ビクリ、と震える瞳の身体。
「ごめんね。瞳、感じ過ぎてるから。……もう少し、付き合って」
「あ、あぁっ! は、あぁんっ」
ドライでイった身体は更に過敏になる。感じ過ぎで苦しいくらいだ。
「あ、あっ、あぁん!」
ひゅ、ひゅ、と呼吸を繰り返す瞳が過呼吸になる前に、円は呼吸を奪うために深い口付けをする。
「んぅ、ん、……んっ!」
鼻にかかる声は、円の劣情をこれでもかというほどに誘ってくる。
「……こんなえっちな瞳、他の誰にも見せたらダメだよ……っ」
「ん、あっ、……ぅんっ、まどか、だけ……っ、だからぁ!」
「ん……、いい子」
「んふ、ふぅ……っ」
円は瞳にご褒美のキスをして、律動を速める。
「あ、あっ、あっ、あぁっ!」
瞳がイく瞬間に合わせるように、いちばん奥を突き上げて円も白濁を叩きつけるように吐き出した。
「ん、あああぁぁぁっ!」
「ふ……っ!」
どくどくと奥に欲望の証を撒き散らし、円は今度こそペニスをずるりと抜いた。
「んぅ……っ」
ビクリ、と震えた瞳の意識は、半分飛んでいる。とろりと蕩けた表情、潤んだ目に赤く染まった顔。乱れた呼吸が、円の心を高鳴らせる。けれど。ダメだ、と円は自制する。
男同士のセックスは、受け入れる側の負担が大きい。それは、受け入れるように身体ができていないためだ。これ以上すれば、瞳を抱き潰すどころの騒ぎじゃない。
いつもはもっと自制できているのに。
そんな自覚があるから、なおのこと今の瞳を見るまいとする。
それなのに。
「……まどか」
甘い、甘い。甘く掠れた声で瞳が呼ぶから。
「瞳……」
瞳の誘うような声に、円は自制心など吹き飛んだ。
ギシ、ギシリ、というベッドの軋む音。乱れる二人分の呼吸。淫猥な水音と、肉がぶつかり合うような音で満ちた部屋の中。
瞳の嬌声が絶え間なく響く。
「は、あ……、あぁん!」
ひときわ高い声がもれた時、瞳は軽く達していた。
くすり、と笑った円の雄が、瞳のナカでググッと質量を増す。
「あぁ……っ」
「軽くイったね……。瞳、気持ちいい?」
「ん……、きもち、いい……っ」
何も考えられないまま、瞳は熱に浮かされたように喘ぐ。
いつもであればもっと丁寧に施される愛撫もそこそこに、円はいっそ強引に瞳のナカに押し入ってきた。それほどまでに、今日の円には余裕がない。
余裕がない円に流されるように、瞳も翻弄されて思考はままならない。何も考えられず、ただ与えられる快感を享受して、反応を返す。
そんなことをどのくらい続けているのか、時間の感覚すらなかった。
円の頬から顎に伝った汗が、ぽたりと瞳の肌に落ちるのさえ快感を呼び起こす。
「あ……っん!」
「瞳……」
「やぁ……、ん……っ」
瞳の五感全てが、円のそれを快感として拾い上げてゆく。
円の存在全てが、全身全霊で愛しい。抱かれると心底思い知らされるのだ。円が思うより、瞳は円を愛している。
「まど、か……っ! まどか……、キス、して……っ」
「ん……。瞳、こっち向いて……っ」
瞳がねだれば、律動を繰り返していた円はキスをするために、ぐ、と顔を近付けるから、自然と繋がりが深くなる。
「ひぁう……っ! んっ! ふぅ、ん……っ、ぅん……」
口付けられ、舌を絡ませ合えば口端から唾液が零れる。
そして、中断された律動をすぐに再開されて瞳はビクリと震えた。
片腕で身体を抱きしめるように肩を抱かれ、口腔を舐られ、うしろを激しく突き上げられて、逃げ場がない。
「ぅん! っ、……っん! んぅ……っ! んんんーっ!」
それでも瞳は逃げるなどとは考えられず、ただ円にしがみついて、すぎる快感に堪える。
深い口付けは瞳から声さえも奪うけれど、漏れる吐息のようなあえかな声は円の雄を更に昂らせる要因にしかならない。
猛りきったソレはもう爆発寸前だった。
円は口付けしていた唇を離して、瞳の耳元にねろりと舌を這わせる。
直接響いたその音に、瞳はビクリと震えた。
「瞳……。愛してる」
続けざまに囁かれた愛の言葉。それとほぼ同時にズプンと最奥まで突き上げられて、瞳の視界は真っ白に染まる。
「ひ、あああぁぁぁっ!」
「……ぅっ!」
瞳が達するとナカが収縮した。同時に円が、どくり、と熱を奥に放つのを感じる。
「あぁ……っ、あ、あ……っ」
奥に叩きつけられる熱に、その余韻に、瞳は思わず声をもらした。その表情は恍惚としてまるで笑んでいるようにも見える。
やがて、ずるり、と抜かれようとするソレを感じて反射的に声を上げる。
「んぁ、や……っ! ぬかな……で……っ!」
「……え?」
ごぽり、と溢れる精の感触さえ快感に変わっている。
「やぁ……! 挿入れて……っ、なか、まどかで、いっぱいにして……っ!」
「……っ! 煽りすぎ……っ!」
「んあぁぁぁっ!」
足を掴まれ、もう一度ナカに受け入れる熱い楔は、既に硬さを取り戻していて。ドクンドクンと円の脈動を瞳に伝えてくる。
「あ……っ、あ、……は、あついぃ……」
「頼むよ、瞳。あんまり……酷くしたくないんだ」
余裕がない自分を自覚している円が言えば。瞳は色香をまといつつふわりと微笑む。
「いい、よ……」
「瞳……?」
「いいよ……、こわすくらい、シて……っ。オレは……、はぁ……っ、まどかの、ものだから……、ぁ……」
「……っ、後悔しても、知らないからね……っ!」
挿入されているだけで感じるモノを、ぬるりと引いて、ずぷりと突き入れれば、瞳の身体がひくりと反応する。
「んっ、あ……っ、はぁ……ん! んぁ、ふ……っ」
瞳のペニスは、触らずとも勃ち上がりふるふると震えていた。既に何度も放った精でぬるりと濡れている。
「……ほんと、えっちな身体……」
「ん……っ、やっ」
そろりとペニスを撫でてやれば、とろりとうすい白濁が溢れる。
円のモノを咥えこんでこんなふうになっているのだと思えば、円が己を律するのはかなりツラいだろう。円は欲望のまま、瞳を貫いた楔でゆっくりと抽挿を始める。
「あ……っ、あ、あぁ……んぅ、あ、あっ」
律動が速くなり、突き上げが強くなれば、瞳も嬌声をおさえられない。
「あっ、あっ、ひぁ……っ、ぅんっ! あぁ……っ! あ、あっ!」
瞳が達しそうになった瞬間、円が瞳のペニスの根元をおさえる。
「……あっ!? んあぁぁっ!」
ビクリ、と震える瞳の身体。
「ごめんね。瞳、感じ過ぎてるから。……もう少し、付き合って」
「あ、あぁっ! は、あぁんっ」
ドライでイった身体は更に過敏になる。感じ過ぎで苦しいくらいだ。
「あ、あっ、あぁん!」
ひゅ、ひゅ、と呼吸を繰り返す瞳が過呼吸になる前に、円は呼吸を奪うために深い口付けをする。
「んぅ、ん、……んっ!」
鼻にかかる声は、円の劣情をこれでもかというほどに誘ってくる。
「……こんなえっちな瞳、他の誰にも見せたらダメだよ……っ」
「ん、あっ、……ぅんっ、まどか、だけ……っ、だからぁ!」
「ん……、いい子」
「んふ、ふぅ……っ」
円は瞳にご褒美のキスをして、律動を速める。
「あ、あっ、あっ、あぁっ!」
瞳がイく瞬間に合わせるように、いちばん奥を突き上げて円も白濁を叩きつけるように吐き出した。
「ん、あああぁぁぁっ!」
「ふ……っ!」
どくどくと奥に欲望の証を撒き散らし、円は今度こそペニスをずるりと抜いた。
「んぅ……っ」
ビクリ、と震えた瞳の意識は、半分飛んでいる。とろりと蕩けた表情、潤んだ目に赤く染まった顔。乱れた呼吸が、円の心を高鳴らせる。けれど。ダメだ、と円は自制する。
男同士のセックスは、受け入れる側の負担が大きい。それは、受け入れるように身体ができていないためだ。これ以上すれば、瞳を抱き潰すどころの騒ぎじゃない。
いつもはもっと自制できているのに。
そんな自覚があるから、なおのこと今の瞳を見るまいとする。
それなのに。
「……まどか」
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