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番外編
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自分の中からとろり、と温かい液体が肌を伝って外に出て行く。俺の意識とは関係なく流れて出て行くその感覚に、羞恥心を煽られていたのはまだほんの一、二時間前のこと。
今はもうそんなこと気にしていられない程、俺の体は大男に激しく揺さぶられていた。
「あ゛うぅっ、シ、ハーヴ、止ま、ああっ、」
「溢すなと言ったのに・・・これが最後だと言っただろう、アヤト。頑張って受け入れろ。」
「も、いらないって言っ、ああっ、あっ、あ゛えっ、」
「・・・アヤトは本当に俺を煽るのが上手いな。」
「煽ってなんかない!」と大いに反論したいのに、強すぎる刺激で声が出ない。はくはく、と口だけ動かすも、目の前の大男、シハーヴはそんな俺に妖艶な笑みを溢すだけだった。
一際強く腰を打ち付けられて、目の前に火花が散る。そしてそのまま意識が遠のいていった。
なんで俺がこんな目にあってるかって?
事の発端は半日ほど前に遡るんだけど・・・聞いてもらっていいデスカ?
-------------------------
「へぇ~・・・っ!そうなんですか!初めて聞きました。」
「ここらでは有名な話だ。・・・アヤトは本当にこの近所に住んでるのか?」
「確かになぁ。仕事中は頭に布巻いてっから、分かんなかったが、よくよく見るとお前さん美人だよなぁ。男も女も騒ぎそうなもんだけどヨォ。」
「そそそ、んなことないですけど・・・?俺、最近引っ越したって言うか?連れてこられたって言うか?えーっと・・・」
「すでにお手付きだったか・・・」
「・・・変な男に入れ込むんじゃないぞ。」
「・・・・・・えーっと・・・・・・気をつけます・・・?」
オジサン達何か勘違いしてるようだけど、まあいいか。説明するの面倒だし。何なら俺がここまで来たの黙っててほしいし。
曖昧ににこりと微笑んで首を傾げていると、今日の雇い主のオジサンは二人して呆れたように肩をすくめた。
「今日はもう上がってくれ。十分綺麗になった。ありがとう。またよろしく頼む。」
「は、はいっ!こちらこそありがとうございま」
「こんなところで何してるんだ、アヤト。」
「お゛わぁぁあっ!!!?」
ようやく今日の賃金で『アレ』が買える。
この後の買い物にルンルンで思いを馳せていた俺の体がぐんっと浮いて、丸太のように担がれた。
突然の浮遊感に胃の下あたりがぎゅっと摘まれたような感覚になって、まだお客の前なのにあられもない声を上げてしまった。急いで口を押さえたけどもう遅い。出てしまったものは引っ込められない。
こんな体勢のせいで直接は見えないけど、オジサン達の狼狽えるような息遣いが聞こえてくる。
シハーヴ、一体どんな顔してオジサン達のこと見てんだよ、阿保。俺の客を怯えさせんな。
「これはこれは・・・・・・シハーヴ様ではありませんか。ど、どうしたのですか?その者・・・アヤトとは知り合いですか?」
「・・・アヤトは俺の婚約者だ。ちょっと目を離した隙に屋敷から居なくなってな。世話をかけた。」
「アヤトが・・・こ、婚約者、様・・・・・・?!さ、左様でした、か。」
「コラ!!シハーヴ!バラすなって言ってんだろ!仕事がしにくくなる!俺の仕事を減らすな!」
「・・・働く必要はないと言っているだろう。」
「だーかーら!俺は働きたいの!外で!」
「ま、まあまあ、落ち着いてください、お二人とも・・・!」
シハーヴと婚約して、早ニヶ月程。
こちらの世界では結婚するまでに色々としなきゃいけないことがあるらしい。
神々に祈るとか?祈るとか??祈る・・・とか???
・・・・・・よりによって何であの鳥に祈りを捧げにゃならんのだ。
んで、シハーヴ的には俺に屋敷に居てほしいらしい。
嫁は家を守れってか?えー、そんな古い考え方やだやだやだやだ。
元の世界のどこぞの国の古典的な考え方じゃん。真っ平御免なんですけど。
追々シハーヴを説得するにしても、この男はなかなか多忙である。じっくり話し合う時間がない。
しかも俺を探すために(その節はご迷惑をおかけしました)無理矢理時間を捻出してたせいで、他領地を視察に行くとか、会合に行くとか。そういう領地から離れるような仕事が滞っていたらしい。・・・いや、それは素直にすまん、申し訳ない。
どろどろに甘やかされて、屋敷に引越し(仮)した日に、領主補佐の眼鏡かけた男の人が「想い人は見つかったんですから、結婚式まで容赦しませんよ」って仁王立ちで執務室前に立ってたの思い出すなぁ・・・怖かったなぁ・・・
ま、そんなこんなで婚約中、シハーヴは長時間屋敷を離れることが多くなったってわけ。
居なくなる時を見計らって俺も外に働きに出てるんだけどな。
ターリャさんは複雑そうな顔だったけど、超超超駄々こねて今に至る。そして俺、発見され、捕まる。最悪だ・・・!
「大体何でここに居んだよ!?明日まで帰らないはずじゃ」
「愛するアヤトに会いたくて、さっさと仕事を終わらせたに決まってるだろう。」
「はっ、へっ、え、う、」
バツが悪くて悪態をついたら、甘い言葉が返ってきた。
どストレートのカウンターパンチに俺は思わずときめいてしまって言葉が詰まって出てこない。
そんな俺を鼻で笑ったシハーヴは丸太(状態)の俺を抱えたまま、オジサンに別れを告げ、足早に屋敷へ帰っていった。
・・・で、冒頭に戻るわけで、返ってきた途端風呂からのベッドに連行。
抜かずの○○発とか本当に出来る男いるんだなって、最早感心するくらい揺さぶられた挙句、中に注がれたものを少しでも溢そうもんなら「蓋しなきゃな」ってまた突かれて・・・
四時間はやりっぱなし。え?馬鹿なの?性欲馬鹿なの?
-------------------------
意識が戻るとベッドはすでに整えられていて、俺の体もベタベタしてないし、いい香りのする服に着替えていた。
ふと、ベット横の小さなテーブルが目に入る。そこには歪な形に剥かれた果物が置かれてあって、すぐにシハーヴが剥いてくれた物だと分かった。
「ヤリすぎた、すまない」ってことか?当の本人どこいったんだよ、と辺りを見渡していると、部屋の扉が開いて、美味しそうなスープが乗ったお盆を持ったシハーヴが登場。
「起きたか。アヤトの好きなスープを持ってきた。食べろ。」
「・・・・・・俺怒ってるん、むぐっ」
口に果物を突っ込まれ、喋れなくなった。
仕方なしにもぐもぐ口を動かすベッドの上の俺を、頬杖をついて満足そうに見上げる男。
ごくん、と飲み込み「おいしい」と感想を伝えると、嬉しそうに笑うその顔が堪らなく愛おしい。
・・・・・・はぁ。単純。チョロい。
誰が、って?勿論、俺です。
「なぁ、なぁってー。大体何で働いちゃダメなわけ~?【働くもの食うべからず】って言うだろ~。」
「・・・聞いた事ない。また異国の言い伝えか?」
「話の論点はそこじゃなくてさ~。俺だって全身筋肉痛になったの許したんだから、シハーヴも許せよ~。」
「・・・・・・・・・・・」
黙秘を貫こうとする男前。話し合いは平行線。予想はしていたけど、シハーヴはなかなか頑固な男である。ま、俺もだけど。
「俺は自分が稼いだ金で、自分の好きなものを買いたいの。シハーヴに養ってもらいたくて、一緒になるわけじゃない。俺はシハーヴと対等でありたい。分かる?」
「・・・・・・・・・・・・それは、分かった。」
「えええーーー?じゃあ、何でダメなの?俺がそそっかしいから?」
「そんなところも好きだ。」
「お、おう。あ、りがと・・・・・・じゃなくてぇ!」
「はぁ~・・・可愛い。」
「もお~~~~!話終わんないだろ!」
すりすりと俺の頬を撫で回すシハーヴは、何故こんなにも屋敷に俺を留めようとするのか。ん~~~・・・わからん。また森の中に逃亡するとか思われてるわけ?
「なぁ、俺って信用できない男?」
「・・・違う。アヤトのことは信用している。」
「じゃあ何で?話してくれないと俺納得できない。」
「・・・・・・・・・・・・・・・ら、」
「え?もっと大きな声で言って。」
「・・・ア、ヤトを、他の男、に、見せたくない、からだ。」
「・・・・・・・・・は?」
「アヤトは俺のものだ・・・から、他の奴に見せ、たくない・・・俺だけ見て、ればいい・・・」
「・・・・・・?!!!」
えーーーーー!!なぁーにその顔!
口尖らせちゃって!か、か、か、可愛いんですけど~~~~~!!
いつも結構澄ました顔してたけど、実は腹の中ではヤキモチ爆発だったってわけ??!そういえばこの間、庭師の男の人(既婚)と話してたら急に迎えにきて部屋に連れて行かれて、お茶会になったな。あれももしかして、もしかすると???えーーー!
「・・・にやにやするな、アヤト。」
「ニヤニヤしちゃうでしょ。いつも自信満々なシハーヴさんが、実はこんなにヤキモチ妬きだとは思わなかったしぃ~!かーわーいーいー!!」
「・・・・・・・・・」
「え?!な、なんで、押し倒すの!?ちょっ、服、服脱が、脱がさないでって、あうっ、んんっ、」
ずるずるとソファに押し倒された俺がこの後どうなったのか、易々と想像できるだろうけど。
シハーヴには次の日、俺が立てなくなったことを武器に、何とか働きに出る許可を得た。(シハーヴが屋敷にいる時限定)
そしてその後しばらくしてターリャさんの付き添いのもと、ようやく念願の買い物にでかけることができた俺は、以前から選びに選び抜いていた婚約指輪ならぬ、金の婚約腕輪を買ってシハーヴに照れ照れしながら渡し、また抱き潰されてしばらく動けなくなったのは、結婚した今となっては、笑い話である。
---------------
こんにちは。N2Oです。
シハーヴ×アヤトの話を、沢山の方に読んでいただけて大変嬉しく思っています。
ぽやぽやしたアヤトさんには隣国の領主から手を出されかけてシハーヴに三日三晩抱き潰されて欲しいし、子どもにまでヤキモチを妬き始めるシハーヴを分からせるエッチをして黙らせて欲しいし。
可愛い・美しい・漢気、とにかく作者の妄想が止まらない(捗る)男でした。
子どもが出来たとわかった時のお話もかけたらいいな、と思っていますが、まだ未定です。突然書き出すかもしれないので、その時はお付き合いください。
長々と書きましたが、つまりは読んでいただけてとても嬉しい、ということです。
ありがとうございました。
今はもうそんなこと気にしていられない程、俺の体は大男に激しく揺さぶられていた。
「あ゛うぅっ、シ、ハーヴ、止ま、ああっ、」
「溢すなと言ったのに・・・これが最後だと言っただろう、アヤト。頑張って受け入れろ。」
「も、いらないって言っ、ああっ、あっ、あ゛えっ、」
「・・・アヤトは本当に俺を煽るのが上手いな。」
「煽ってなんかない!」と大いに反論したいのに、強すぎる刺激で声が出ない。はくはく、と口だけ動かすも、目の前の大男、シハーヴはそんな俺に妖艶な笑みを溢すだけだった。
一際強く腰を打ち付けられて、目の前に火花が散る。そしてそのまま意識が遠のいていった。
なんで俺がこんな目にあってるかって?
事の発端は半日ほど前に遡るんだけど・・・聞いてもらっていいデスカ?
-------------------------
「へぇ~・・・っ!そうなんですか!初めて聞きました。」
「ここらでは有名な話だ。・・・アヤトは本当にこの近所に住んでるのか?」
「確かになぁ。仕事中は頭に布巻いてっから、分かんなかったが、よくよく見るとお前さん美人だよなぁ。男も女も騒ぎそうなもんだけどヨォ。」
「そそそ、んなことないですけど・・・?俺、最近引っ越したって言うか?連れてこられたって言うか?えーっと・・・」
「すでにお手付きだったか・・・」
「・・・変な男に入れ込むんじゃないぞ。」
「・・・・・・えーっと・・・・・・気をつけます・・・?」
オジサン達何か勘違いしてるようだけど、まあいいか。説明するの面倒だし。何なら俺がここまで来たの黙っててほしいし。
曖昧ににこりと微笑んで首を傾げていると、今日の雇い主のオジサンは二人して呆れたように肩をすくめた。
「今日はもう上がってくれ。十分綺麗になった。ありがとう。またよろしく頼む。」
「は、はいっ!こちらこそありがとうございま」
「こんなところで何してるんだ、アヤト。」
「お゛わぁぁあっ!!!?」
ようやく今日の賃金で『アレ』が買える。
この後の買い物にルンルンで思いを馳せていた俺の体がぐんっと浮いて、丸太のように担がれた。
突然の浮遊感に胃の下あたりがぎゅっと摘まれたような感覚になって、まだお客の前なのにあられもない声を上げてしまった。急いで口を押さえたけどもう遅い。出てしまったものは引っ込められない。
こんな体勢のせいで直接は見えないけど、オジサン達の狼狽えるような息遣いが聞こえてくる。
シハーヴ、一体どんな顔してオジサン達のこと見てんだよ、阿保。俺の客を怯えさせんな。
「これはこれは・・・・・・シハーヴ様ではありませんか。ど、どうしたのですか?その者・・・アヤトとは知り合いですか?」
「・・・アヤトは俺の婚約者だ。ちょっと目を離した隙に屋敷から居なくなってな。世話をかけた。」
「アヤトが・・・こ、婚約者、様・・・・・・?!さ、左様でした、か。」
「コラ!!シハーヴ!バラすなって言ってんだろ!仕事がしにくくなる!俺の仕事を減らすな!」
「・・・働く必要はないと言っているだろう。」
「だーかーら!俺は働きたいの!外で!」
「ま、まあまあ、落ち着いてください、お二人とも・・・!」
シハーヴと婚約して、早ニヶ月程。
こちらの世界では結婚するまでに色々としなきゃいけないことがあるらしい。
神々に祈るとか?祈るとか??祈る・・・とか???
・・・・・・よりによって何であの鳥に祈りを捧げにゃならんのだ。
んで、シハーヴ的には俺に屋敷に居てほしいらしい。
嫁は家を守れってか?えー、そんな古い考え方やだやだやだやだ。
元の世界のどこぞの国の古典的な考え方じゃん。真っ平御免なんですけど。
追々シハーヴを説得するにしても、この男はなかなか多忙である。じっくり話し合う時間がない。
しかも俺を探すために(その節はご迷惑をおかけしました)無理矢理時間を捻出してたせいで、他領地を視察に行くとか、会合に行くとか。そういう領地から離れるような仕事が滞っていたらしい。・・・いや、それは素直にすまん、申し訳ない。
どろどろに甘やかされて、屋敷に引越し(仮)した日に、領主補佐の眼鏡かけた男の人が「想い人は見つかったんですから、結婚式まで容赦しませんよ」って仁王立ちで執務室前に立ってたの思い出すなぁ・・・怖かったなぁ・・・
ま、そんなこんなで婚約中、シハーヴは長時間屋敷を離れることが多くなったってわけ。
居なくなる時を見計らって俺も外に働きに出てるんだけどな。
ターリャさんは複雑そうな顔だったけど、超超超駄々こねて今に至る。そして俺、発見され、捕まる。最悪だ・・・!
「大体何でここに居んだよ!?明日まで帰らないはずじゃ」
「愛するアヤトに会いたくて、さっさと仕事を終わらせたに決まってるだろう。」
「はっ、へっ、え、う、」
バツが悪くて悪態をついたら、甘い言葉が返ってきた。
どストレートのカウンターパンチに俺は思わずときめいてしまって言葉が詰まって出てこない。
そんな俺を鼻で笑ったシハーヴは丸太(状態)の俺を抱えたまま、オジサンに別れを告げ、足早に屋敷へ帰っていった。
・・・で、冒頭に戻るわけで、返ってきた途端風呂からのベッドに連行。
抜かずの○○発とか本当に出来る男いるんだなって、最早感心するくらい揺さぶられた挙句、中に注がれたものを少しでも溢そうもんなら「蓋しなきゃな」ってまた突かれて・・・
四時間はやりっぱなし。え?馬鹿なの?性欲馬鹿なの?
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意識が戻るとベッドはすでに整えられていて、俺の体もベタベタしてないし、いい香りのする服に着替えていた。
ふと、ベット横の小さなテーブルが目に入る。そこには歪な形に剥かれた果物が置かれてあって、すぐにシハーヴが剥いてくれた物だと分かった。
「ヤリすぎた、すまない」ってことか?当の本人どこいったんだよ、と辺りを見渡していると、部屋の扉が開いて、美味しそうなスープが乗ったお盆を持ったシハーヴが登場。
「起きたか。アヤトの好きなスープを持ってきた。食べろ。」
「・・・・・・俺怒ってるん、むぐっ」
口に果物を突っ込まれ、喋れなくなった。
仕方なしにもぐもぐ口を動かすベッドの上の俺を、頬杖をついて満足そうに見上げる男。
ごくん、と飲み込み「おいしい」と感想を伝えると、嬉しそうに笑うその顔が堪らなく愛おしい。
・・・・・・はぁ。単純。チョロい。
誰が、って?勿論、俺です。
「なぁ、なぁってー。大体何で働いちゃダメなわけ~?【働くもの食うべからず】って言うだろ~。」
「・・・聞いた事ない。また異国の言い伝えか?」
「話の論点はそこじゃなくてさ~。俺だって全身筋肉痛になったの許したんだから、シハーヴも許せよ~。」
「・・・・・・・・・・・」
黙秘を貫こうとする男前。話し合いは平行線。予想はしていたけど、シハーヴはなかなか頑固な男である。ま、俺もだけど。
「俺は自分が稼いだ金で、自分の好きなものを買いたいの。シハーヴに養ってもらいたくて、一緒になるわけじゃない。俺はシハーヴと対等でありたい。分かる?」
「・・・・・・・・・・・・それは、分かった。」
「えええーーー?じゃあ、何でダメなの?俺がそそっかしいから?」
「そんなところも好きだ。」
「お、おう。あ、りがと・・・・・・じゃなくてぇ!」
「はぁ~・・・可愛い。」
「もお~~~~!話終わんないだろ!」
すりすりと俺の頬を撫で回すシハーヴは、何故こんなにも屋敷に俺を留めようとするのか。ん~~~・・・わからん。また森の中に逃亡するとか思われてるわけ?
「なぁ、俺って信用できない男?」
「・・・違う。アヤトのことは信用している。」
「じゃあ何で?話してくれないと俺納得できない。」
「・・・・・・・・・・・・・・・ら、」
「え?もっと大きな声で言って。」
「・・・ア、ヤトを、他の男、に、見せたくない、からだ。」
「・・・・・・・・・は?」
「アヤトは俺のものだ・・・から、他の奴に見せ、たくない・・・俺だけ見て、ればいい・・・」
「・・・・・・?!!!」
えーーーーー!!なぁーにその顔!
口尖らせちゃって!か、か、か、可愛いんですけど~~~~~!!
いつも結構澄ました顔してたけど、実は腹の中ではヤキモチ爆発だったってわけ??!そういえばこの間、庭師の男の人(既婚)と話してたら急に迎えにきて部屋に連れて行かれて、お茶会になったな。あれももしかして、もしかすると???えーーー!
「・・・にやにやするな、アヤト。」
「ニヤニヤしちゃうでしょ。いつも自信満々なシハーヴさんが、実はこんなにヤキモチ妬きだとは思わなかったしぃ~!かーわーいーいー!!」
「・・・・・・・・・」
「え?!な、なんで、押し倒すの!?ちょっ、服、服脱が、脱がさないでって、あうっ、んんっ、」
ずるずるとソファに押し倒された俺がこの後どうなったのか、易々と想像できるだろうけど。
シハーヴには次の日、俺が立てなくなったことを武器に、何とか働きに出る許可を得た。(シハーヴが屋敷にいる時限定)
そしてその後しばらくしてターリャさんの付き添いのもと、ようやく念願の買い物にでかけることができた俺は、以前から選びに選び抜いていた婚約指輪ならぬ、金の婚約腕輪を買ってシハーヴに照れ照れしながら渡し、また抱き潰されてしばらく動けなくなったのは、結婚した今となっては、笑い話である。
---------------
こんにちは。N2Oです。
シハーヴ×アヤトの話を、沢山の方に読んでいただけて大変嬉しく思っています。
ぽやぽやしたアヤトさんには隣国の領主から手を出されかけてシハーヴに三日三晩抱き潰されて欲しいし、子どもにまでヤキモチを妬き始めるシハーヴを分からせるエッチをして黙らせて欲しいし。
可愛い・美しい・漢気、とにかく作者の妄想が止まらない(捗る)男でした。
子どもが出来たとわかった時のお話もかけたらいいな、と思っていますが、まだ未定です。突然書き出すかもしれないので、その時はお付き合いください。
長々と書きましたが、つまりは読んでいただけてとても嬉しい、ということです。
ありがとうございました。
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マリオネットちか様
わ〜!✨嬉しい言葉祭り!
ご感想ありがとうございます😭
家族編を読みたいと言っていただけて、大変嬉しいです!
妄想が捗ったら投稿させていただきますね🤭
card 様
妄想にお付き合いいただけますか?🤭嬉しいです!
アヤトもシハーヴも子どもと全力で遊ぶので、楽しい毎日になると思います💯
感想ありがとうございました✨
ABC様
お互いのことがいつの間にか大好きすぎて暴走するって可愛いですよね🤭
ご感想大変嬉しかったです!ありがとうございます✨