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メラン編
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扉がパタンと閉まり、部屋の中には5人だけである。
「・・・ト、トウヤくん、何か必要なものある?お腹は?すいた?」
「え、っと、ケホ。おなかは、すいてま、す。・・・スープくらいなら食べられるかも、ケホ。」
「じゃあ、これ食え。食べさせてやるよ。」
「えんりょ、しま、あぐ」
有無を言わさず、口にスプーンを突っ込まれた。口に柔らかく煮込まれた野菜の甘みと優しいスープの味が広がった。ゆっくりと噛み潰し、ごくんと飲み込む。すかさずタミルが果実水を持ってきて飲ませてくれる。背中ではイーサンがトウヤを支えるように足の間に挟み込み抱えてくれいた。至れり尽くせりである。
スープは3口食べた。「もういいのか?!あのトウヤが?!やっぱどっか悪ぃんじゃねーの?!」とフィンは珍しく狼狽えていたが、一週間ぶりなので、いきなりは食べられない。それを途切れ途切れに説明すると渋々納得していた。
「湯、浴みしたいです、ケホ。」
「さすがに溺れ死ぬぞ?一緒に入ってやろうか?」
「・・・・いやです。じゃあ、からだ拭きたい、ので、拭くもの貸してく、ださい。」
「僕が拭いてあげるぅ!はい!脱いで!」
タミルの馬鹿力でトウヤの服を脱がそうとする。流石にそれはブンブン首を振り必死に抵抗した。だがトウヤ一人で全部拭くのは少し難しい。手伝ってもらう人を決めることになった。タミル、フィン、イーサンがそれぞれ物凄い念を送って来たが「・・・エドガー様おねがいしま、す」とエドガーを指定した。
3人からジロリと睨まれたエドガーは蛇に睨まれた蛙状態で固まっている。
「僕、やさぁーしく拭くよぉ!ねえ!トウヤぁ!」
「何でメガネなんだよ!!こいつ、人の世話なんかできねぇぞ!絶対俺の方が歳上だ!世話も上手い!」
「全く説得力にかける言い方だな。トウヤ、私はこれでも小さな弟と妹がいる。世話も慣れているぞ?」
「わ、私はこ、これでも25歳です!弟もいます!世話くらいできます!」
「「「「25ぉぉお?!」」」」
「・・・・・・・・!3人とも外でお待ちくださいね。」
エドガーが超絶珍しくご立腹である。3人は瞬時に蔓でぐるぐる巻きにされ、外にポイっと捨てられた。がちゃん、と強めに蔓が扉を閉める。エドガーはトウヤの方をくるっと振り向き「さ、邪魔な人たちはいなくなりましたから、安心してくださいね」とニコリ。意外と怖いぞ、エドガー。
その後、扉の外でお互いの年齢をこっそり確認し合う3人であった。
「・・・ト、トウヤくん、何か必要なものある?お腹は?すいた?」
「え、っと、ケホ。おなかは、すいてま、す。・・・スープくらいなら食べられるかも、ケホ。」
「じゃあ、これ食え。食べさせてやるよ。」
「えんりょ、しま、あぐ」
有無を言わさず、口にスプーンを突っ込まれた。口に柔らかく煮込まれた野菜の甘みと優しいスープの味が広がった。ゆっくりと噛み潰し、ごくんと飲み込む。すかさずタミルが果実水を持ってきて飲ませてくれる。背中ではイーサンがトウヤを支えるように足の間に挟み込み抱えてくれいた。至れり尽くせりである。
スープは3口食べた。「もういいのか?!あのトウヤが?!やっぱどっか悪ぃんじゃねーの?!」とフィンは珍しく狼狽えていたが、一週間ぶりなので、いきなりは食べられない。それを途切れ途切れに説明すると渋々納得していた。
「湯、浴みしたいです、ケホ。」
「さすがに溺れ死ぬぞ?一緒に入ってやろうか?」
「・・・・いやです。じゃあ、からだ拭きたい、ので、拭くもの貸してく、ださい。」
「僕が拭いてあげるぅ!はい!脱いで!」
タミルの馬鹿力でトウヤの服を脱がそうとする。流石にそれはブンブン首を振り必死に抵抗した。だがトウヤ一人で全部拭くのは少し難しい。手伝ってもらう人を決めることになった。タミル、フィン、イーサンがそれぞれ物凄い念を送って来たが「・・・エドガー様おねがいしま、す」とエドガーを指定した。
3人からジロリと睨まれたエドガーは蛇に睨まれた蛙状態で固まっている。
「僕、やさぁーしく拭くよぉ!ねえ!トウヤぁ!」
「何でメガネなんだよ!!こいつ、人の世話なんかできねぇぞ!絶対俺の方が歳上だ!世話も上手い!」
「全く説得力にかける言い方だな。トウヤ、私はこれでも小さな弟と妹がいる。世話も慣れているぞ?」
「わ、私はこ、これでも25歳です!弟もいます!世話くらいできます!」
「「「「25ぉぉお?!」」」」
「・・・・・・・・!3人とも外でお待ちくださいね。」
エドガーが超絶珍しくご立腹である。3人は瞬時に蔓でぐるぐる巻きにされ、外にポイっと捨てられた。がちゃん、と強めに蔓が扉を閉める。エドガーはトウヤの方をくるっと振り向き「さ、邪魔な人たちはいなくなりましたから、安心してくださいね」とニコリ。意外と怖いぞ、エドガー。
その後、扉の外でお互いの年齢をこっそり確認し合う3人であった。
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