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メラン編
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イーサンはトウヤの足の指一本一本丁寧に口付けをしていく。そして足の甲にも念入りに。トウヤは恥ずかしさのあまり、両手の隙間からその光景を見ている。何かを視界の間に挟まなければ見ていられないのだ。
すると突然イーサンが思い出したように口を開いた。
「ああ、そういえば以前、トウヤの頸に痕をつけたことがあっただろう?」
「うひゃ!は、はい、あり、ました!うわぁ、そ、そこで喋らないでください~!」
「ふふ。頸に付ける痕には、意味があるのだと、あの後フィン様に教えてもらったよ。そんなつもりはなかったが、私の本心の表れだったんだろう。」
「えぇ?!そ、そんな、うう・・・」
確かあの時フィンは『そいつを独占してぇって相手を牽制するためにつけるんだよ』と言っていた。その相手俺で本当にいいの!?とトウヤは言葉にならなかった。一人あわあわしている。そんなトウヤを見てまたもやふふ、と笑みをこぼし「この話は続きがあってな、」とイーサンは楽しげに話し始めた。
「エドガー様に尋ねたのだよ。口付ける場所で他にどのような意味を持つのか、と。知識が豊富な方なら知っていると思ってな。そしたらかなり顔を赤くされて・・ふふ、教えてくれた。」
「へ?・・・もしかして何か意味を持ってそ、その、足に・・・」
「そうだよ、トウヤ。足先への口付けにはね、その人を崇拝している、と言う意味があるそうだ。私はさっきからそういう意味で口付けてるよ。」
「どうか、私の気持ちを受け取ってほしい」とまた足先にちゅ、ちゅ、と口付けを繰り返す。
その光景があまりにも、綺麗で、艶かしくて、トウヤは耳のすぐそばで心臓がどくどくと鳴っているのではないかと思うくらい、鼓動が速くなった。
風呂場でのあの眠気はすっかり吹っ飛び、トウヤはその後、なんと足の甲に赤い痕を付けられた。そんなところにも痕付くもんなんだ!?と別に意味でも驚いたが、反対にイーサンはとても満足そうであった。
もし、「恥ずかしさを溜められる花瓶」があったのなら、今日1日だけでその中身が溢れかえったに違いない。
トウヤはそう確信するのだった。
すると突然イーサンが思い出したように口を開いた。
「ああ、そういえば以前、トウヤの頸に痕をつけたことがあっただろう?」
「うひゃ!は、はい、あり、ました!うわぁ、そ、そこで喋らないでください~!」
「ふふ。頸に付ける痕には、意味があるのだと、あの後フィン様に教えてもらったよ。そんなつもりはなかったが、私の本心の表れだったんだろう。」
「えぇ?!そ、そんな、うう・・・」
確かあの時フィンは『そいつを独占してぇって相手を牽制するためにつけるんだよ』と言っていた。その相手俺で本当にいいの!?とトウヤは言葉にならなかった。一人あわあわしている。そんなトウヤを見てまたもやふふ、と笑みをこぼし「この話は続きがあってな、」とイーサンは楽しげに話し始めた。
「エドガー様に尋ねたのだよ。口付ける場所で他にどのような意味を持つのか、と。知識が豊富な方なら知っていると思ってな。そしたらかなり顔を赤くされて・・ふふ、教えてくれた。」
「へ?・・・もしかして何か意味を持ってそ、その、足に・・・」
「そうだよ、トウヤ。足先への口付けにはね、その人を崇拝している、と言う意味があるそうだ。私はさっきからそういう意味で口付けてるよ。」
「どうか、私の気持ちを受け取ってほしい」とまた足先にちゅ、ちゅ、と口付けを繰り返す。
その光景があまりにも、綺麗で、艶かしくて、トウヤは耳のすぐそばで心臓がどくどくと鳴っているのではないかと思うくらい、鼓動が速くなった。
風呂場でのあの眠気はすっかり吹っ飛び、トウヤはその後、なんと足の甲に赤い痕を付けられた。そんなところにも痕付くもんなんだ!?と別に意味でも驚いたが、反対にイーサンはとても満足そうであった。
もし、「恥ずかしさを溜められる花瓶」があったのなら、今日1日だけでその中身が溢れかえったに違いない。
トウヤはそう確信するのだった。
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