【完結】透明の石

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メラン編

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「では、説明してもらいましょうか。」

「「「・・・・・・・」」」



突如出現した救世主エドガーによって、一時的に拘束できたのの、イーサンは蔓を凍らし、フィンはベッドから飛び降りると、ゴォッと炎を出して蔓を燃やし、2人ともエドガーの拘束を解いたのである。
「あの蔓の拘束を凍らす?!燃やす?!す、すごいけど、これはまずい!」とエドガーはここに来る途中ですれ違ったダニエルを呼びに急いで走った。

部屋の惨状を見たダニエルは、とんでもない大声で「貴方達、ここを何処だとお思いですか、いい加減になさい」と責任者の権力で2人の殺気を何とか治めたのである。
そしてトウヤの腕にはめていたにより、トウヤに何かあったことを察知し、飛んできたタミルも合流して、今に至る。

魔力の熱もだいぶ落ち着き、意識がハッキリしてきたトウヤはこのとんでもない状況に冷や汗が止まらなくなっていた。「恥ずかしい・・・恥ずかしすぎる!」と内心大絶叫である。


「こいつが俺のもんに手ぇ出したのが悪い。」

「・・・だからトウヤはあなたのものでない、と言っている。」

「・・・・ううう・・・もうやめてくださいぃぃ・・・恥ずかしくて死にそうですぅ・・・」

「トウヤを困らせちゃダメでしょ!トウヤは僕のものだって言ってるじゃん!」

「と、トウヤくん困ってますよ。け、け、け、喧嘩はやめましょう、ね、ね、みなさん」

「・・・・・・・・・」

ダニエルは思わず頭を抱えた。ただ単にトウヤを取り合っているのである。
魔力譲渡の相手だったはずなのに、いつのまにか恋敵。何故そうなったのだ、と更に深いため息をついた。


「・・・はあ、何となく状況を理解致しました。ですがここは神殿の敷地内ですよ。戦闘なんてもっての外です。二度と立入禁止にしましょうか?」

「・・・・悪かったよ」
「申し訳ございません」

「トウヤ様、皆様を骨抜きにするのは別に構いませんが、を踏まえてよくよく話し合ってください。私は一旦退室しますから、魔力譲渡のを確認してはいかがですか?トウヤ様、わかりましたか?」


「・・・はぁい・・・・」


パタン、と扉が閉まり5人だけになる。
最近よく話し合いが行われるが、この空気は未だかつてないぐらい気まずいぞ、トウヤは恥ずかしさで顔を両手を覆ったのだった。
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