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メラン編
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「・・・トウヤ様、顔を上げてください。」
「・・・・・公にしない、と約束してくれるまで上げません。」
ダニエルはハアとため息をつく。
要人の何人かはこの意地の張り合いとも言える光景に肩を揺らしている。
しばらくの沈黙の後、折れたのはダニエルだった。
「・・トウヤ様がそう望まれるのであれば、私が国王と交渉致します。・・否とは言わせません。」
「~~っ、ありがとうございます!」
「今回の浄化も、神殿からはあの魔物が障害物となっていましたのでトウヤ様が行ったと認識した者もいないでしょう。」
「で、す、が!」
「その身の安全は守らせていただきます。言うなればトウヤ様はまだ新米です!一通り魔力を操れるようになっていただきますからね!」
ダニエルは不服そうな顔で一気に捲し立てた。
呆気に取られたトウヤは「は、はい、がんばりますぅ・・」と小さな声で答えたのだった。
トウヤは自分の属性は透明だということ、そして何故透明なのか今まで調べる機会がなかったことを明かした。
要人達に透明の誕生石がついた首飾りを見せると一様に驚いた様子だった。
そして赤子の時の中央神殿の話を聞いたダニエルは殺気に満ち溢れ、対応した当時の神官を割り出そうとしたがトウヤが必死に止めたのである。
「もっと早くトウヤ様をみつけていれば、私が神の道へ導いて差し上げられたのに・・・くそっ」とダニエルが呟いたことにトウヤは気付かないフリをした。
「なあ、俺、トウヤの石と目が珍しいってのはわかんだけど、浄化する瞬間見てねーんだわ。そもそも本当にトウヤが後継者ってことで間違いねーんだよな?」
フィンが長い足を組みながらトウヤに尋ねる。
「なっ、フィン様!なんて失礼なことをーー」
「うーん、それもそうだよな。魔力が溜まってない状態で黒の魔法碌に使えないし・・・・・あ!これは?何かディーに証拠って言われて付けられたんだけど。」
トウヤはそういうと着ていたシャツを後ろにずらし、頸を見せた。
そこにはあのディーが証拠として残した模様が刻まれていたのである。
「・・・きょ、興味深いですぅ・・!」
そう言ってズンズン近づいてきたのはあの蔓を出したエドガーだった。
息のかかる距離で模様を見られ、恥ずかしさから背中がゾクゾクする。
「あ、あの!エドガー様!ちょっと近い・・・」
「・・はっ!ご、ご、ごめんなさい!わ、私、古代の魔法の研究をしてて・・!思わず興奮してしまいました・・・」
バッと手を挙げ、後退りするエドガー。
この人もしかして猪突猛進タイプなのかな、とトウヤは思う。
そして終始そのやりとりを見ていたタミルが我慢の限界を迎えていた。
「~~っ!もう!みんなトウヤに近づきすぎ!トウヤは僕のなの!触んないで!」
タミルがさっき失敗に終わった飛びつきをトウヤにかます。トウヤは思わず、ぐぇっとカエルのような声を出した。
倒れずに済んだのは、隣にいたダニエルが支えてくれたからだ。
「おい!三つ編み!トウヤは俺のだ!お前も離れろ、クソガキが!」
トウヤはもはや見慣れたその小競り合いの中、そろりとまた近づいて模様を覗き込むエドガーにも呆れ返ったのである。
「高魔力持ちって皆バカなの?」
思わず口から溢れそうになった言葉をグッと飲み込んだ。
「・・・・・公にしない、と約束してくれるまで上げません。」
ダニエルはハアとため息をつく。
要人の何人かはこの意地の張り合いとも言える光景に肩を揺らしている。
しばらくの沈黙の後、折れたのはダニエルだった。
「・・トウヤ様がそう望まれるのであれば、私が国王と交渉致します。・・否とは言わせません。」
「~~っ、ありがとうございます!」
「今回の浄化も、神殿からはあの魔物が障害物となっていましたのでトウヤ様が行ったと認識した者もいないでしょう。」
「で、す、が!」
「その身の安全は守らせていただきます。言うなればトウヤ様はまだ新米です!一通り魔力を操れるようになっていただきますからね!」
ダニエルは不服そうな顔で一気に捲し立てた。
呆気に取られたトウヤは「は、はい、がんばりますぅ・・」と小さな声で答えたのだった。
トウヤは自分の属性は透明だということ、そして何故透明なのか今まで調べる機会がなかったことを明かした。
要人達に透明の誕生石がついた首飾りを見せると一様に驚いた様子だった。
そして赤子の時の中央神殿の話を聞いたダニエルは殺気に満ち溢れ、対応した当時の神官を割り出そうとしたがトウヤが必死に止めたのである。
「もっと早くトウヤ様をみつけていれば、私が神の道へ導いて差し上げられたのに・・・くそっ」とダニエルが呟いたことにトウヤは気付かないフリをした。
「なあ、俺、トウヤの石と目が珍しいってのはわかんだけど、浄化する瞬間見てねーんだわ。そもそも本当にトウヤが後継者ってことで間違いねーんだよな?」
フィンが長い足を組みながらトウヤに尋ねる。
「なっ、フィン様!なんて失礼なことをーー」
「うーん、それもそうだよな。魔力が溜まってない状態で黒の魔法碌に使えないし・・・・・あ!これは?何かディーに証拠って言われて付けられたんだけど。」
トウヤはそういうと着ていたシャツを後ろにずらし、頸を見せた。
そこにはあのディーが証拠として残した模様が刻まれていたのである。
「・・・きょ、興味深いですぅ・・!」
そう言ってズンズン近づいてきたのはあの蔓を出したエドガーだった。
息のかかる距離で模様を見られ、恥ずかしさから背中がゾクゾクする。
「あ、あの!エドガー様!ちょっと近い・・・」
「・・はっ!ご、ご、ごめんなさい!わ、私、古代の魔法の研究をしてて・・!思わず興奮してしまいました・・・」
バッと手を挙げ、後退りするエドガー。
この人もしかして猪突猛進タイプなのかな、とトウヤは思う。
そして終始そのやりとりを見ていたタミルが我慢の限界を迎えていた。
「~~っ!もう!みんなトウヤに近づきすぎ!トウヤは僕のなの!触んないで!」
タミルがさっき失敗に終わった飛びつきをトウヤにかます。トウヤは思わず、ぐぇっとカエルのような声を出した。
倒れずに済んだのは、隣にいたダニエルが支えてくれたからだ。
「おい!三つ編み!トウヤは俺のだ!お前も離れろ、クソガキが!」
トウヤはもはや見慣れたその小競り合いの中、そろりとまた近づいて模様を覗き込むエドガーにも呆れ返ったのである。
「高魔力持ちって皆バカなの?」
思わず口から溢れそうになった言葉をグッと飲み込んだ。
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