2 / 11
2
しおりを挟む
「ってことがさっきあった。」
「へえ。で、大事な用件って何よ。早く言いなさいよ。」
「それだけだ。」
「・・・え?あんたまさかその可愛いだけの話聞かせるために私をここへ連れ込んだわけ?あんたと同じく夜勤明けの疲れ切ったこの私を?なあ?」
「ぐふっ、えぐっ、可愛すぎて・・・辛いっ・・・」
「・・・・・・きも。」
昼から賑わう酒屋の隅の丸テーブルで、遠慮なく悪態をつく同僚。
だが仕方ない。むしろ優しい。
俺ならこいつに同じことをされたら、悪態どころか蹴り飛ばしているところだ。
「そんなに好きならさっさと口説いて抱」
「あんな尊い生き物にそんなことできる人間はいない!!!!!いたら殺す!!!!」
「・・・・・・きも。」
俺はあの一言で文字通り眠気が吹っ飛び、一度宿舎へ戻り花を花瓶に活けた後、気づけばこの酒屋の前まで来ていた。
同刻、宿舎から程近いこの酒屋の前を報告書書きを終えたと思われる疲れ顔の同僚ミシェルがたまたま通り、有無を言わさず引き摺り込んで、今に至る。
ゴミを見るような目で俺を見るミシェルは、テーブルに運ばれてきた肉を俺の分まで自分の方に寄せ断りもなく食べ始めた。
「前世の私はなーんでこんな奴の配下だったのかしら。」
「俺の方が強かったからに決まっているだろう。」
「元も子もないこと言わないでくれる?」
「今世でも俺の方が強い。」
「あんたはただ剣馬鹿の筋肉ダルマなだけでしょ。魔法はこれっぽっちも使えないくせに。」
ミシェルは前世で俺の配下、四天王のうちの一人だった。
俺は生まれた時から前世の記憶があったが、ミシェルはそうじゃない。
三年ほど前、同じ騎士団の小隊に配属され、俺と初めて会った時前世の記憶を思い出したらしい。
思い出した当初は人間として生きてきた今世と前世との差にかなり混乱し、精神的に参っていたようだが、それもすぐに割り切るあたり、魔族だった頃の性分も少なからず残っているのでは無いかと思う。
「最期に魔法で縛りを結んだ。仕方ないだろう。」
「・・・・・・あんた突然何言ってんの?は?縛り?何それ?!」
「言ってなかったか?」
「え?本気で言ってんの?ど、ど、どうして?!あんなに魔法にプライド持って生きてたじゃない!?そ、そもそも何のために?!」
「あー・・・つまり、」
俺は勇者一行との最期の戦いで、勇者と相討ちになって死ぬ間際、後方に控えていた彼に魔法をかけた。
"次の世で、必ず会えるように。
例えどんなに離れていようとも、姿形が変わっていようとも、彼の生まれ変わりだと一目で分かるように。"
今世で俺は魔法を一切使えないのは、彼にマーキングをする際、今後生まれ変わった後の全ての魔力を代償に差し出し、縛りを結んだからだ。
一か八かの賭けだったが、無事成功。
彼を見つけた時は、喜びで三日は眠れなかった。
魔力というものは、前世の力を継承する場合が多い。
そして前世の記憶を持つ者はそのような莫大な魔力を保持していた者だけではないだろうか。
そもそも前世の記憶を持つ者なんて、ミシェル以外、出会ったことはない。
ちなみに目の前に居るミシェルは前世の半分程度の魔力を継承し、生まれている。
魔法が使えずとも、今世は生きやすい。
同じように魔法が使えない者は五万といるし、魔法の代わりにさまざまな技術が発展していて、生活には全く困らない。
その上、俺は魔力以外の能力が他の人間よりも突出していたのもあって、今では国を守る騎士の一人だ。
魔素が吹き溜まると、魔物は発生する。
俺の死後、新たな魔王は誕生していないようだが、それを未然に防ぐのが俺たち騎士団。
偶然にも俺もミシェルも今世はお互い人間として生を受けたわけであるが、まさか職業まで一緒だとは俺自身驚きを隠せなかった。
だがこうして当時のことを覚えていて、尚且つ当時の感情や使命感、種族の特性に意識が引っ張られることなく、対等に話せる者がいる。
それは、とても幸福なことだ。
「────と、ちょっと!!!あんた、聞いてる??!」
「あ、ああ、悪い。少し考え事を、」
「今の話、マジで、本気で、冗談抜きで言ってんのよね??!」
「?そうだが。現にこうして、魔法使いだった彼を、」
「ヒィィィイイイイ!怖っ、きもっ、あんた、やっぱり頭イカれてるわね!?あの魔法使いの子をどうしようっての?!」
ギャアアアアと、頭を掻きむしりながら俺に詰め寄るミシェルに、周りにいた客が驚いている。
俺は咄嗟にミシェルに足蹴りをして、目で訴えた。
こう見えて、聡いミシェルはすぐ我に返ると、周りにニコリと微笑んで『何でもありませんので♡』と愛想を振り撒いて静かに座った。
「勘違いしてもらっては困る。俺はただ彼に幸せになってほしいだけだ。別に彼とどうこうなりたいわけではない。」
「なら別に縛り結ばなくてもよかったじゃない!あんたがいなくても勝手に幸せになってるわよ!!」
「・・・・・・・・・その・・・欲を言えば・・・なんだが・・・・・」
「は?」
「・・・・・・彼の、名前・・・を、聞いてみたかったんだ・・・」
「・・・・・・はあああああ?!」
戦場の彼はとても神秘的で美しく、そして恐ろしく強い魔法を使う者だった。
絶え間なく続く四方からの攻撃の最中、一度だけ俺に向けた声を聞いたことがある。
「 」
透き通るようなその声に気を取られ俺は勇者の斬撃に気付けず死んだ。
正確に言えば勇者とは相討ちになったわけだが、体が塵となり消えていく中、彼が死なずに済んだことに酷く安堵した覚えがある。
俺の言葉にミシェルは再び取り乱し、店主から苦言を呈された後しばらく呆然としていた。
掠れ声で『ただの拗らせ野郎じゃん』と溢していたのを俺は聞き逃さない。
あとで殴ろう。うんと強めに。
「ねーえ?もしかしてあの子もあんたのこと実は覚えてるんじゃ無いの?当時も小さい体でずば抜けて魔力多かったじゃない。て言うか、私あいつに殺されたんだから。」
「・・・覚えていたら、花なんて俺に売らないだろう。」
「えー・・・?まあ、それもそう・・・かなぁ・・・?」
「今日なんて、こんなものまでくれた。」
護身用にいつも身につけている短剣をテーブルに置く。
今朝方、彼に貰ったばかりのあのレースのリボンを柄に巻き付けてある。
見るだけで顔がニヤけるのを必死に我慢した。
「どうだ。彼は不出来と謙遜していたが、素晴らしい出来だろう?常連客にはこうやって気配りを忘れない素敵な人だ。」
「・・・ねえ!ねえってば・・・っ、これ・・・この・・・リボン・・・・・・っ!」
「・・・やらんぞ?」
「いっ、いらねーよ!そうじゃなくて、これ・・・・・・、あー、もう、知らん!勝手にやってろ!」
「?何故キレる。」
「うるせー!私は帰って寝るんだよ!これ以上惚気に付き合ってられっか!!」
「惚気なんて言ってない。変な奴だな。」
「てめぇが言うな!!!」
ミシェルは俺が飲もうとしていた酒の入ったジョッキを奪い、一気に口へと流し込む。
『そうか、そんなに呑みたかったのか』と声をかけた俺の足を思いっきり蹴り飛ばして、宿舎へと先に帰っていった。
「へえ。で、大事な用件って何よ。早く言いなさいよ。」
「それだけだ。」
「・・・え?あんたまさかその可愛いだけの話聞かせるために私をここへ連れ込んだわけ?あんたと同じく夜勤明けの疲れ切ったこの私を?なあ?」
「ぐふっ、えぐっ、可愛すぎて・・・辛いっ・・・」
「・・・・・・きも。」
昼から賑わう酒屋の隅の丸テーブルで、遠慮なく悪態をつく同僚。
だが仕方ない。むしろ優しい。
俺ならこいつに同じことをされたら、悪態どころか蹴り飛ばしているところだ。
「そんなに好きならさっさと口説いて抱」
「あんな尊い生き物にそんなことできる人間はいない!!!!!いたら殺す!!!!」
「・・・・・・きも。」
俺はあの一言で文字通り眠気が吹っ飛び、一度宿舎へ戻り花を花瓶に活けた後、気づけばこの酒屋の前まで来ていた。
同刻、宿舎から程近いこの酒屋の前を報告書書きを終えたと思われる疲れ顔の同僚ミシェルがたまたま通り、有無を言わさず引き摺り込んで、今に至る。
ゴミを見るような目で俺を見るミシェルは、テーブルに運ばれてきた肉を俺の分まで自分の方に寄せ断りもなく食べ始めた。
「前世の私はなーんでこんな奴の配下だったのかしら。」
「俺の方が強かったからに決まっているだろう。」
「元も子もないこと言わないでくれる?」
「今世でも俺の方が強い。」
「あんたはただ剣馬鹿の筋肉ダルマなだけでしょ。魔法はこれっぽっちも使えないくせに。」
ミシェルは前世で俺の配下、四天王のうちの一人だった。
俺は生まれた時から前世の記憶があったが、ミシェルはそうじゃない。
三年ほど前、同じ騎士団の小隊に配属され、俺と初めて会った時前世の記憶を思い出したらしい。
思い出した当初は人間として生きてきた今世と前世との差にかなり混乱し、精神的に参っていたようだが、それもすぐに割り切るあたり、魔族だった頃の性分も少なからず残っているのでは無いかと思う。
「最期に魔法で縛りを結んだ。仕方ないだろう。」
「・・・・・・あんた突然何言ってんの?は?縛り?何それ?!」
「言ってなかったか?」
「え?本気で言ってんの?ど、ど、どうして?!あんなに魔法にプライド持って生きてたじゃない!?そ、そもそも何のために?!」
「あー・・・つまり、」
俺は勇者一行との最期の戦いで、勇者と相討ちになって死ぬ間際、後方に控えていた彼に魔法をかけた。
"次の世で、必ず会えるように。
例えどんなに離れていようとも、姿形が変わっていようとも、彼の生まれ変わりだと一目で分かるように。"
今世で俺は魔法を一切使えないのは、彼にマーキングをする際、今後生まれ変わった後の全ての魔力を代償に差し出し、縛りを結んだからだ。
一か八かの賭けだったが、無事成功。
彼を見つけた時は、喜びで三日は眠れなかった。
魔力というものは、前世の力を継承する場合が多い。
そして前世の記憶を持つ者はそのような莫大な魔力を保持していた者だけではないだろうか。
そもそも前世の記憶を持つ者なんて、ミシェル以外、出会ったことはない。
ちなみに目の前に居るミシェルは前世の半分程度の魔力を継承し、生まれている。
魔法が使えずとも、今世は生きやすい。
同じように魔法が使えない者は五万といるし、魔法の代わりにさまざまな技術が発展していて、生活には全く困らない。
その上、俺は魔力以外の能力が他の人間よりも突出していたのもあって、今では国を守る騎士の一人だ。
魔素が吹き溜まると、魔物は発生する。
俺の死後、新たな魔王は誕生していないようだが、それを未然に防ぐのが俺たち騎士団。
偶然にも俺もミシェルも今世はお互い人間として生を受けたわけであるが、まさか職業まで一緒だとは俺自身驚きを隠せなかった。
だがこうして当時のことを覚えていて、尚且つ当時の感情や使命感、種族の特性に意識が引っ張られることなく、対等に話せる者がいる。
それは、とても幸福なことだ。
「────と、ちょっと!!!あんた、聞いてる??!」
「あ、ああ、悪い。少し考え事を、」
「今の話、マジで、本気で、冗談抜きで言ってんのよね??!」
「?そうだが。現にこうして、魔法使いだった彼を、」
「ヒィィィイイイイ!怖っ、きもっ、あんた、やっぱり頭イカれてるわね!?あの魔法使いの子をどうしようっての?!」
ギャアアアアと、頭を掻きむしりながら俺に詰め寄るミシェルに、周りにいた客が驚いている。
俺は咄嗟にミシェルに足蹴りをして、目で訴えた。
こう見えて、聡いミシェルはすぐ我に返ると、周りにニコリと微笑んで『何でもありませんので♡』と愛想を振り撒いて静かに座った。
「勘違いしてもらっては困る。俺はただ彼に幸せになってほしいだけだ。別に彼とどうこうなりたいわけではない。」
「なら別に縛り結ばなくてもよかったじゃない!あんたがいなくても勝手に幸せになってるわよ!!」
「・・・・・・・・・その・・・欲を言えば・・・なんだが・・・・・」
「は?」
「・・・・・・彼の、名前・・・を、聞いてみたかったんだ・・・」
「・・・・・・はあああああ?!」
戦場の彼はとても神秘的で美しく、そして恐ろしく強い魔法を使う者だった。
絶え間なく続く四方からの攻撃の最中、一度だけ俺に向けた声を聞いたことがある。
「 」
透き通るようなその声に気を取られ俺は勇者の斬撃に気付けず死んだ。
正確に言えば勇者とは相討ちになったわけだが、体が塵となり消えていく中、彼が死なずに済んだことに酷く安堵した覚えがある。
俺の言葉にミシェルは再び取り乱し、店主から苦言を呈された後しばらく呆然としていた。
掠れ声で『ただの拗らせ野郎じゃん』と溢していたのを俺は聞き逃さない。
あとで殴ろう。うんと強めに。
「ねーえ?もしかしてあの子もあんたのこと実は覚えてるんじゃ無いの?当時も小さい体でずば抜けて魔力多かったじゃない。て言うか、私あいつに殺されたんだから。」
「・・・覚えていたら、花なんて俺に売らないだろう。」
「えー・・・?まあ、それもそう・・・かなぁ・・・?」
「今日なんて、こんなものまでくれた。」
護身用にいつも身につけている短剣をテーブルに置く。
今朝方、彼に貰ったばかりのあのレースのリボンを柄に巻き付けてある。
見るだけで顔がニヤけるのを必死に我慢した。
「どうだ。彼は不出来と謙遜していたが、素晴らしい出来だろう?常連客にはこうやって気配りを忘れない素敵な人だ。」
「・・・ねえ!ねえってば・・・っ、これ・・・この・・・リボン・・・・・・っ!」
「・・・やらんぞ?」
「いっ、いらねーよ!そうじゃなくて、これ・・・・・・、あー、もう、知らん!勝手にやってろ!」
「?何故キレる。」
「うるせー!私は帰って寝るんだよ!これ以上惚気に付き合ってられっか!!」
「惚気なんて言ってない。変な奴だな。」
「てめぇが言うな!!!」
ミシェルは俺が飲もうとしていた酒の入ったジョッキを奪い、一気に口へと流し込む。
『そうか、そんなに呑みたかったのか』と声をかけた俺の足を思いっきり蹴り飛ばして、宿舎へと先に帰っていった。
184
お気に入りに追加
132
あなたにおすすめの小説
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
婚約破棄された悪役令息は従者に溺愛される
田中
BL
BLゲームの悪役令息であるリアン・ヒスコックに転生してしまった俺は、婚約者である第二王子から断罪されるのを待っていた!
なぜなら断罪が領地で療養という軽い処置だから。
婚約破棄をされたリアンは従者のテオと共に領地の屋敷で暮らすことになるが何気ないリアンの一言で、テオがリアンにぐいぐい迫ってきてーー?!
従者×悪役令息
モフモフになった魔術師はエリート騎士の愛に困惑中
risashy
BL
魔術師団の落ちこぼれ魔術師、ローランド。
任務中にひょんなことからモフモフに変幻し、人間に戻れなくなってしまう。そんなところを騎士団の有望株アルヴィンに拾われ、命拾いしていた。
快適なペット生活を満喫する中、実はアルヴィンが自分を好きだと知る。
アルヴィンから語られる自分への愛に、ローランドは戸惑うものの——?
24000字程度の短編です。
※BL(ボーイズラブ)作品です。
この作品は小説家になろうさんでも公開します。
悪役令嬢と同じ名前だけど、僕は男です。
みあき
BL
名前はティータイムがテーマ。主人公と婚約者の王子がいちゃいちゃする話。
男女共に子どもを産める世界です。容姿についての描写は敢えてしていません。
メインカプが男性同士のためBLジャンルに設定していますが、周辺は異性のカプも多いです。
奇数話が主人公視点、偶数話が婚約者の王子視点です。
pixivでは既に最終回まで投稿しています。
婚約破棄したら隊長(♂)に愛をささやかれました
ヒンメル
BL
フロナディア王国デルヴィーニュ公爵家嫡男ライオネル・デルヴィーニュ。
愛しの恋人(♀)と婚約するため、親に決められた婚約を破棄しようとしたら、荒くれ者の集まる北の砦へ一年間行かされることに……。そこで人生を変える出会いが訪れる。
*****************
「国王陛下は婚約破棄された令嬢に愛をささやく(https://www.alphapolis.co.jp/novel/221439569/703283996)」の番外編です。ライオネルと北の砦の隊長の後日談ですが、BL色が強くなる予定のため独立させてます。単体でも分かるように書いたつもりですが、本編を読んでいただいた方がわかりやすいと思います。
※「国王陛下は婚約破棄された令嬢に愛をささやく」の他の番外編よりBL色が強い話になりました(特に第八話)ので、苦手な方は回避してください。
※完結済にした後も読んでいただいてありがとうございます。
評価やブックマーク登録をして頂けて嬉しいです。
※小説家になろう様でも公開中です。
【完結】僕の大事な魔王様
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
BL
母竜と眠っていた幼いドラゴンは、なぜか人間が住む都市へ召喚された。意味が分からず本能のままに隠れたが発見され、引きずり出されて兵士に殺されそうになる。
「お母さん、お父さん、助けて! 魔王様!!」
魔族の守護者であった魔王様がいない世界で、神様に縋る人間のように叫ぶ。必死の嘆願は幼ドラゴンの魔力を得て、遠くまで響いた。そう、隣接する別の世界から魔王を召喚するほどに……。
俺様魔王×いたいけな幼ドラゴン――成長するまで見守ると決めた魔王は、徐々に真剣な想いを抱くようになる。彼の想いは幼過ぎる竜に届くのか。ハッピーエンド確定
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/11……完結
2023/09/28……カクヨム、週間恋愛 57位
2023/09/23……エブリスタ、トレンドBL 5位
2023/09/23……小説家になろう、日間ファンタジー 39位
2023/09/21……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる