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いただきます
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突然の柔らかい唇の感触に反射的に目を閉じ「うわ、こんなにふにふにしてるんだ」と素直な感想が頭をよぎる。
だって、キスなんて初めてだし。
子どもの頃、花とはしてたみたいだけど、覚えてねーし。
そんなこと考えてたら、陽太の後ろからは3人が口々に文句を言っていた。
「俺がしたかったーーーー」と駄々をこねるように叫んでいるのは大喜。
すかさず「声がでけぇって、苦情くるぞ」と陸に頭を叩かれたのだろう。パチンという音が聞こえた。
恐る恐る目を開けると、パチっと陽太と目が合った。
思わず顔に熱が集まって叫びそうになったけど、出来なかった。
俺の口塞がれてるし、口で。
するとその一瞬をついて、少し開いた俺の口ににゅるん、と分厚い舌が入ってきた。
新たな感触に思わず俺は声がでる。
「ん、んん~!ゃ、め、ん、ん、はふ、んん」
「最高。」
必死に身体を捩るが、体格差がありすぎる。
ソファに座る俺に覆いかぶさるように、陽太は床に膝をつき、そのがっしりとした大きな体で俺の動きを封じている。
俺の両手はソファに押し付けられるように、陽太の指を絡まって、固定。
まるで小型の動物が、大型の動物に捕食されているようだ。
「よ、うた、く、くるしぃ、んん、よだれがっ、たれる、んん、ん、」
お互いの唾液が溢れて口の端から溢れそうになる。
それがまた俺の羞恥心を煽る。
たらぁ、と唾液が溢れ出し、皮膚をゆっくりと伝う感触がした。
カァァ、と顔に熱が集まっていき、思わず目をぎゅっと閉じた。
すると陽太の唇が離れていき、俺はようやく思いっきり空気を吸えた。
唇は唾液で濡れていて、息を吸うと唇に冷気を感じる。
はぁはぁ、と大きく肩で息をしていると、また陽太の顔が近づいてきた。
思わずぎゅっと目と口を閉じると、ふふ、という笑い声。
その声と同時に口元を舐められた。
あまりの驚きに背中がそわそわして、痺れを感じる。
咄嗟に目を開けると、陽太とまた目が合った。
「・・・ファーストキス?ごちそうさま。尚さん。美味しかった。」
「~~~っ、この泥棒クソガキ!!」
押さえつけられていた両手を必死に解き、遠慮なく陽太の胸元を叩いた。
恥ずかしさで顔をまともに上げられず、唸り声しか出せなかったが、とりあえずずっと叩いた。
その間、陽太のどこか嬉しそうな笑い声が聞こえる。
クッッソ!歳下のくせに慣れてやがんな?!
一層力を込めて叩こうとした時、突然背後から両手を掴まれ、ソファの背もたれに体が倒れる。
視線を上げると、むぅっと頰をふくらませた大喜が居た。
「陽太ばっかりずるい!ずるい!俺も好きにやるからな!」
勝手に拗ねたうえに、また勝手に話進めてんな?!・・・と、そんな反論する間もなく、今度はソファの背もたれに仰向けのまま首だけ横に逸らされ、大喜に口を塞がれた。
だって、キスなんて初めてだし。
子どもの頃、花とはしてたみたいだけど、覚えてねーし。
そんなこと考えてたら、陽太の後ろからは3人が口々に文句を言っていた。
「俺がしたかったーーーー」と駄々をこねるように叫んでいるのは大喜。
すかさず「声がでけぇって、苦情くるぞ」と陸に頭を叩かれたのだろう。パチンという音が聞こえた。
恐る恐る目を開けると、パチっと陽太と目が合った。
思わず顔に熱が集まって叫びそうになったけど、出来なかった。
俺の口塞がれてるし、口で。
するとその一瞬をついて、少し開いた俺の口ににゅるん、と分厚い舌が入ってきた。
新たな感触に思わず俺は声がでる。
「ん、んん~!ゃ、め、ん、ん、はふ、んん」
「最高。」
必死に身体を捩るが、体格差がありすぎる。
ソファに座る俺に覆いかぶさるように、陽太は床に膝をつき、そのがっしりとした大きな体で俺の動きを封じている。
俺の両手はソファに押し付けられるように、陽太の指を絡まって、固定。
まるで小型の動物が、大型の動物に捕食されているようだ。
「よ、うた、く、くるしぃ、んん、よだれがっ、たれる、んん、ん、」
お互いの唾液が溢れて口の端から溢れそうになる。
それがまた俺の羞恥心を煽る。
たらぁ、と唾液が溢れ出し、皮膚をゆっくりと伝う感触がした。
カァァ、と顔に熱が集まっていき、思わず目をぎゅっと閉じた。
すると陽太の唇が離れていき、俺はようやく思いっきり空気を吸えた。
唇は唾液で濡れていて、息を吸うと唇に冷気を感じる。
はぁはぁ、と大きく肩で息をしていると、また陽太の顔が近づいてきた。
思わずぎゅっと目と口を閉じると、ふふ、という笑い声。
その声と同時に口元を舐められた。
あまりの驚きに背中がそわそわして、痺れを感じる。
咄嗟に目を開けると、陽太とまた目が合った。
「・・・ファーストキス?ごちそうさま。尚さん。美味しかった。」
「~~~っ、この泥棒クソガキ!!」
押さえつけられていた両手を必死に解き、遠慮なく陽太の胸元を叩いた。
恥ずかしさで顔をまともに上げられず、唸り声しか出せなかったが、とりあえずずっと叩いた。
その間、陽太のどこか嬉しそうな笑い声が聞こえる。
クッッソ!歳下のくせに慣れてやがんな?!
一層力を込めて叩こうとした時、突然背後から両手を掴まれ、ソファの背もたれに体が倒れる。
視線を上げると、むぅっと頰をふくらませた大喜が居た。
「陽太ばっかりずるい!ずるい!俺も好きにやるからな!」
勝手に拗ねたうえに、また勝手に話進めてんな?!・・・と、そんな反論する間もなく、今度はソファの背もたれに仰向けのまま首だけ横に逸らされ、大喜に口を塞がれた。
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