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第13章 樹の国ユグドマンモン探検偏
第317話 森小屋と進化した高度な樹人
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小屋に着いた。
「あ~、疲れたッスね、早速小屋で休むッス!」
一目散に小屋に入って行った。それに続くルイスさんとロクトス。
小屋は二階建ての簡素なログハウス。
トリニアさん曰く、誰かが建てていつの頃からかこの場所にあるらしい。
この周囲にある木を使って建てられたものらしく、かなり頑丈に出来ている。
「建ってる場所は狭めの広場って感じですね。この森の木って成長しまくって道を塞ぐって聞きましたけど、この広場は大丈夫なんですか?」
「いえ、放っておけば生い茂ってしまいますよ。ですので、樹人に定期的に整備してもらってます」
「整備? 刈るだけじゃないんですか?」
「草花は刈るだけで良いんですが、木は刈るだけというわけにはいきません。根が移動して来ますとそれに釣られて幹も動いてくる可能性があるので、それによって木々で密集してしまうのを防ぐため、樹魔法を使って木を曲げたり根を移動させたり、時には伐採や切り倒したりしてスペースを確保します。この場所は通行の拠点の一つなので定期的な整備は欠かせません」
根が移動した後に幹まで移動してくる? 地球の常識とはかけ離れた生態ね……
樹人の尽力によってこの広場は保たれてるわけね。
「じゃあ道もそうやって整備すれば良いのでは?」
「流石にこの広大な森林に無数にある道まで整備するとなると、木精霊の数が全く足りません。下位精霊の中でも小精霊なら無数に居ますが、樹人として受肉できてる木精霊はその中でもごく一部ですので。そのため道の整備はせず広場の整備に留まっています」
確かに……全長で一番長いところが五百キロとか六百キロとか言ってたし、横幅もそれに準ずるくらいの距離があるんだろう。物資を運搬したり、森の重要拠点を整備したりなんてことにも人員を割いてるのに道まで整備しだしたら、何人居ても足りないかもしれない。
フッと少し遠くを見ると、それらしき作業をしている人影が目に留まった。
「あ、もしかしてあれが広場の整備作業してる樹人ですか?」
「そうみたいですね」
でも、よく見るとさっき道で私たちを追い抜いて行った樹人とは見た目が明らかに違う。
さっきの樹人が木が動いているような見た目だったのに対し、今私が見ている先にいる樹人はどちらかと言ったらトリニアさんのように人型に近い。
そして裸だ。
「さっきの運搬役の樹人と見た目が全然違いますけど、あれも樹人なんですか?」
「そうですね。さっき道で会った樹人が、亜人や高位精霊と関わって経験を積むと徐々に人型に近付いていきます。しかし見た目は人型にかなり近くなってきていますが、まだ明確な自我が確立されていません」
パッと見た感じでは人のようだが、目を見ると白目の部分が真っ黒。でも光が反射してるから空洞ではないみたいだ。何だか宇宙人のような目。そして肌の色は茶色に近いペールオレンジ。俗に言うところの褐色肌ってところか。手は人型に近いが足は根っこになってるものと、ちゃんと足の形をしているものの二種類がいる。手はよく使うから足より早く人型に変化するのかもしれない。
まさに人型に“擬態している”といった見た目。
「何で裸なんですか?」
「まだ明確な自我が無いので、“服を着る”という思考に行き着いていないのかもしれません」
「“かもしれません”? トリニアさんたち高位精霊も下位精霊からの過程を経てるんじゃないんですか?」
「経ているかどうか分かりません。高位精霊も出自が特殊な場合があるので、突然高位精霊として誕生するケースもごく稀にありますし、自我が無いということは思考能力も無いので、覚えてないんです」
そうなのか。自我が無いってそういうことだものね……
「彼ら・彼女らはさっきの運搬役の樹人とは違い、細かい命令が聞けるようになっているため、広場の整備として配属されています。下位精霊とは言え、わたくしたちと同じく植物から植物へ転移する移動方法も使えるので広場の管理はお手の物です。あと数十年数百年すれば、高位精霊に仲間入りできることでしょう」
なるほど、経験を得るごとに人型に近くなっていくわけか。
でも、あそこから早くても数十年……高位精霊になるってのは大変だ。
「昨日泊まった広場は何で広場だったんですか? あそこも整備を?」
「いえ、時折木々の気まぐれか、稀に木々がほとんど無くなって広場になる場所があるんです。昨日泊まった場所はたまたまそのタイミングに遭遇したケースですね。次に同じ場所に行っても広場は見当たらないかもしれません」
「そんなことが……」
地球の植物で考えるとあり得ない状況ね。
その直後、ナナトスから声がかかった。
「………………アルトラ様~! このログハウス、個室じゃないッスよぉ?」
「そりゃそうでしょ」
「昨日の方が快適だったッス……
「今日は家建てないよ? 森小屋あるのに建てる意味が無いし」
「トイレらしきものも一応あるッスけど、アルトレリアにあるものと違い過ぎて、どうやって使えば良いか、俺っちたちには分からないッス……」
トイレが違い過ぎるってことは……彼らが経験してない水洗トイレかしら?
いや、ルイスさんも分からないってことは、また別の方式のトイレ?
まさか……ボットン? な、無いとは言い切れないけど、年齢的な面でも経験が無いからこの方式でないことを祈るわ……
見に行ってみると、おがくずと微生物を使って分解するタイプのやつ。確かバイオコンポストとかいう。アルトレリアのバクテリア式のものとは似て非なるもの。
水洗なら分かりやすくて良かったんだけど……私もこれについては見たことがないから分からないな。
でも確かこのタイプのトイレって中で撹拌させるための電力が必要と聞いた覚えが……電気の無いこの場所で動力はどこから取ってるのかしら?
そこへトリニアさんがアドバイスしてくれた。
「普通に用を足せば大丈夫ですよ」
「そ、そうなんですか?」
「はい、あとは樹人たちが全部処理してくれますので」
ああ、つまり撹拌の動力は人力……もとい樹人力ってわけか。
「おがくずの交換も?」
「はい、このトイレの管理も樹人の管理領域ですから」
何でもやってくれるな樹人。
「ホ、ホントにこのまま用を足して良いんスね?」
自分が見たことないものに不安を覚えるのは分かる。特に排泄系は間違っていた場合、他人に迷惑をかけかねないから不安だ。まあ、トリニアさんが良いって言うからには大丈夫なんだろう。
「ところで、私たち以外にも誰か休憩してる亜人いる?」
「誰もいないッスよ」
「じゃあ部屋割りとしましょうか。私とトリニアさんが二階で寝るから、あなたたち三人は下で寝て」
「……俺は上の方が良いかな……窓から外を見下ろしたい……」
「俺っちも上が良いッス」
「え~……うるさくしないでよ? 上からだと音も声も響くんだから」
「大丈夫ッスよ。多分」
ロクトスはともかく、ナナトスは声が大きいから信用ならない。
「ルイスさんも上の方が?」
「いえ、僕はどちらでも」
「……まあ良いわ。トリニアさんは一階で良いですか?」
「はい、わたくしはどちらでも」
まあ、うるさくしないと一応約束したから良いか。
「……明日まで自由時間で良い……?」
「……何する気?」
「……生態調査行ってくる……」
「明日の森歩きのために寝て体力回復しないといけないから、明日まではダメだよ」
「……じゃあ寝る時間までで……」
それならまあ良いか。
「良いよ。危険なことはあまりしないように!」
「じゃあ俺っちも一緒に付いて行くッス」
「さっき疲れたって言ってなかった?」
「探検は別ッス」
「じゃあ一応これを渡しておくよ」
二人に『転送玉』を渡した。 (第33話参照)
「危険が訪れたら使って」
あと、一応二人の位置が分かるように魔力でマーキングしておくか。
「ルイスさんも行くッスか?」
「いえいえ、僕は付いて行くだけでやっとですので、そんな余分な体力はありません。ゆっくり休ませてもらいます」
「じゃあ行ってくるッス」
「……行ってきます……」
「あまり遠くへ行かず、なるべく早く帰って来るのよ? 迷った時も転送玉」
「何か……オカンみたいッスね……」
「……脳天チョップがお望みなのかしら?」
「い、行ってくるッス」
「あ~、疲れたッスね、早速小屋で休むッス!」
一目散に小屋に入って行った。それに続くルイスさんとロクトス。
小屋は二階建ての簡素なログハウス。
トリニアさん曰く、誰かが建てていつの頃からかこの場所にあるらしい。
この周囲にある木を使って建てられたものらしく、かなり頑丈に出来ている。
「建ってる場所は狭めの広場って感じですね。この森の木って成長しまくって道を塞ぐって聞きましたけど、この広場は大丈夫なんですか?」
「いえ、放っておけば生い茂ってしまいますよ。ですので、樹人に定期的に整備してもらってます」
「整備? 刈るだけじゃないんですか?」
「草花は刈るだけで良いんですが、木は刈るだけというわけにはいきません。根が移動して来ますとそれに釣られて幹も動いてくる可能性があるので、それによって木々で密集してしまうのを防ぐため、樹魔法を使って木を曲げたり根を移動させたり、時には伐採や切り倒したりしてスペースを確保します。この場所は通行の拠点の一つなので定期的な整備は欠かせません」
根が移動した後に幹まで移動してくる? 地球の常識とはかけ離れた生態ね……
樹人の尽力によってこの広場は保たれてるわけね。
「じゃあ道もそうやって整備すれば良いのでは?」
「流石にこの広大な森林に無数にある道まで整備するとなると、木精霊の数が全く足りません。下位精霊の中でも小精霊なら無数に居ますが、樹人として受肉できてる木精霊はその中でもごく一部ですので。そのため道の整備はせず広場の整備に留まっています」
確かに……全長で一番長いところが五百キロとか六百キロとか言ってたし、横幅もそれに準ずるくらいの距離があるんだろう。物資を運搬したり、森の重要拠点を整備したりなんてことにも人員を割いてるのに道まで整備しだしたら、何人居ても足りないかもしれない。
フッと少し遠くを見ると、それらしき作業をしている人影が目に留まった。
「あ、もしかしてあれが広場の整備作業してる樹人ですか?」
「そうみたいですね」
でも、よく見るとさっき道で私たちを追い抜いて行った樹人とは見た目が明らかに違う。
さっきの樹人が木が動いているような見た目だったのに対し、今私が見ている先にいる樹人はどちらかと言ったらトリニアさんのように人型に近い。
そして裸だ。
「さっきの運搬役の樹人と見た目が全然違いますけど、あれも樹人なんですか?」
「そうですね。さっき道で会った樹人が、亜人や高位精霊と関わって経験を積むと徐々に人型に近付いていきます。しかし見た目は人型にかなり近くなってきていますが、まだ明確な自我が確立されていません」
パッと見た感じでは人のようだが、目を見ると白目の部分が真っ黒。でも光が反射してるから空洞ではないみたいだ。何だか宇宙人のような目。そして肌の色は茶色に近いペールオレンジ。俗に言うところの褐色肌ってところか。手は人型に近いが足は根っこになってるものと、ちゃんと足の形をしているものの二種類がいる。手はよく使うから足より早く人型に変化するのかもしれない。
まさに人型に“擬態している”といった見た目。
「何で裸なんですか?」
「まだ明確な自我が無いので、“服を着る”という思考に行き着いていないのかもしれません」
「“かもしれません”? トリニアさんたち高位精霊も下位精霊からの過程を経てるんじゃないんですか?」
「経ているかどうか分かりません。高位精霊も出自が特殊な場合があるので、突然高位精霊として誕生するケースもごく稀にありますし、自我が無いということは思考能力も無いので、覚えてないんです」
そうなのか。自我が無いってそういうことだものね……
「彼ら・彼女らはさっきの運搬役の樹人とは違い、細かい命令が聞けるようになっているため、広場の整備として配属されています。下位精霊とは言え、わたくしたちと同じく植物から植物へ転移する移動方法も使えるので広場の管理はお手の物です。あと数十年数百年すれば、高位精霊に仲間入りできることでしょう」
なるほど、経験を得るごとに人型に近くなっていくわけか。
でも、あそこから早くても数十年……高位精霊になるってのは大変だ。
「昨日泊まった広場は何で広場だったんですか? あそこも整備を?」
「いえ、時折木々の気まぐれか、稀に木々がほとんど無くなって広場になる場所があるんです。昨日泊まった場所はたまたまそのタイミングに遭遇したケースですね。次に同じ場所に行っても広場は見当たらないかもしれません」
「そんなことが……」
地球の植物で考えるとあり得ない状況ね。
その直後、ナナトスから声がかかった。
「………………アルトラ様~! このログハウス、個室じゃないッスよぉ?」
「そりゃそうでしょ」
「昨日の方が快適だったッス……
「今日は家建てないよ? 森小屋あるのに建てる意味が無いし」
「トイレらしきものも一応あるッスけど、アルトレリアにあるものと違い過ぎて、どうやって使えば良いか、俺っちたちには分からないッス……」
トイレが違い過ぎるってことは……彼らが経験してない水洗トイレかしら?
いや、ルイスさんも分からないってことは、また別の方式のトイレ?
まさか……ボットン? な、無いとは言い切れないけど、年齢的な面でも経験が無いからこの方式でないことを祈るわ……
見に行ってみると、おがくずと微生物を使って分解するタイプのやつ。確かバイオコンポストとかいう。アルトレリアのバクテリア式のものとは似て非なるもの。
水洗なら分かりやすくて良かったんだけど……私もこれについては見たことがないから分からないな。
でも確かこのタイプのトイレって中で撹拌させるための電力が必要と聞いた覚えが……電気の無いこの場所で動力はどこから取ってるのかしら?
そこへトリニアさんがアドバイスしてくれた。
「普通に用を足せば大丈夫ですよ」
「そ、そうなんですか?」
「はい、あとは樹人たちが全部処理してくれますので」
ああ、つまり撹拌の動力は人力……もとい樹人力ってわけか。
「おがくずの交換も?」
「はい、このトイレの管理も樹人の管理領域ですから」
何でもやってくれるな樹人。
「ホ、ホントにこのまま用を足して良いんスね?」
自分が見たことないものに不安を覚えるのは分かる。特に排泄系は間違っていた場合、他人に迷惑をかけかねないから不安だ。まあ、トリニアさんが良いって言うからには大丈夫なんだろう。
「ところで、私たち以外にも誰か休憩してる亜人いる?」
「誰もいないッスよ」
「じゃあ部屋割りとしましょうか。私とトリニアさんが二階で寝るから、あなたたち三人は下で寝て」
「……俺は上の方が良いかな……窓から外を見下ろしたい……」
「俺っちも上が良いッス」
「え~……うるさくしないでよ? 上からだと音も声も響くんだから」
「大丈夫ッスよ。多分」
ロクトスはともかく、ナナトスは声が大きいから信用ならない。
「ルイスさんも上の方が?」
「いえ、僕はどちらでも」
「……まあ良いわ。トリニアさんは一階で良いですか?」
「はい、わたくしはどちらでも」
まあ、うるさくしないと一応約束したから良いか。
「……明日まで自由時間で良い……?」
「……何する気?」
「……生態調査行ってくる……」
「明日の森歩きのために寝て体力回復しないといけないから、明日まではダメだよ」
「……じゃあ寝る時間までで……」
それならまあ良いか。
「良いよ。危険なことはあまりしないように!」
「じゃあ俺っちも一緒に付いて行くッス」
「さっき疲れたって言ってなかった?」
「探検は別ッス」
「じゃあ一応これを渡しておくよ」
二人に『転送玉』を渡した。 (第33話参照)
「危険が訪れたら使って」
あと、一応二人の位置が分かるように魔力でマーキングしておくか。
「ルイスさんも行くッスか?」
「いえいえ、僕は付いて行くだけでやっとですので、そんな余分な体力はありません。ゆっくり休ませてもらいます」
「じゃあ行ってくるッス」
「……行ってきます……」
「あまり遠くへ行かず、なるべく早く帰って来るのよ? 迷った時も転送玉」
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「い、行ってくるッス」
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