275 / 544
第11章 雷の国エレアースモ探訪編
第270話 エレアースモ国立博物館探訪 その3(展示物:キマイラ)
しおりを挟む
呼ばれて見に行った先は陸生生物の展示フロア。そこでリディアが見ていたのは――
「これって……キマイラ!?」
凄い! ホントに居るんだこの生物!
私の中で『見てみたい幻想生物トップ3』に確実に入ってる生物だわ!
ライオンの身体に竜の頭とヤギの頭を合体させ、尻尾に毒蛇を合体、背中にコウモリの羽を合体させたような生物。
「えーとなになに? 『過去に氷の国と火の国が争った氷炎大戦にて、神話のキマイラを参考にして作られた生物兵器』――」
オリジナルのキマイラって別にいるのか。神話のものと別物ってことかな?
「――『魔法によりライオン、竜、ヤギ、巨大コウモリ、毒蛇など複数の生物を融合させて造られた魔法生物。それぞれの首が意思を持って動く』――」
これって、ライオンは右行きたくて、竜は左へ行きたい、ヤギは後ろへ行きたいなんて時はどこへ動くのかしら?
この剥製の身体は、ベースがライオンっぽいから身体の動きはライオンに主導権があるのかもしれない。
「――『ライオンが稲妻を、竜が炎を、ヤギが吹雪を口から吐き出し、尻尾の毒蛇は酸性の毒液を噴射する。その巨体ながらコウモリの翼で短い距離なら飛行でき、強い風や真空波を放つ能力がある』――」
凄い! 意味が分からない! 地球でライオンが稲妻吐いて、ヤギが吹雪吐いてるのなんて見たことない!
この世界のライオンは稲妻吐いて、ヤギは吹雪を吐くのか!
「――『大戦の折、強力な生物兵器であったため多数量産されたがその歪な生態の所為か寿命は半年と持たなかった』――」
そりゃ、この身体じゃあね……各首へのストレスが半端じゃなさそうだ……
「――『多種多様な亜種が実験的に生み出され、ワシ、タカ、ハヤブサ、コカトリスなど空中に特化した『キマイラ・スカイエア』や、ウミヘビ、海亀、サメ、タコなど海中に特化した『キマイラ・ネイビー』などが試作されたが、相性の悪い者同士を融合させた場合、共食いならぬ“自己食い”が発生するなど、最初に作られたスタンダードタイプ (※)ほどの成果は挙げられず早々に廃棄処分されたとされている』――」
(※スタンダードタイプ:ライオン、竜、ヤギ、コウモリの翼、毒蛇が融合したよく目にするタイプ)
わあぁ! 空中特化や海中特化したキマイラなんて見たことないわ! 是非見てみたかった!
『自己食い』なんて単語を初めて目にするわ……要は自分で自分を食べるわけか……
「『亜種の中で、陸海空全てに対応させるため、スタンダードタイプに海亀を融合させたことがあったが、海中に潜ると海亀以外の首が酸欠により先に死滅、続いてすぐに海亀の部分も死んでしまったため、実用化に至らず』――」
フフ……そりゃそうだ。ベースが陸上の生物なんだから。バカなことを考えるもんだ……
よく見たら、その隣にグリフォン (※)とマンティコア (※)の剥製が置いてある。ここは混合獣のワンコーナーかな?
(※グリフォン:ワシの頭、上半身、翼とライオンの下半身を持つ幻想生物)
(※マンティコア:人のような頭とライオンの身体を持つ幻想生物。作品によっては尻尾が毒蛇のこともある)
ちなみにキマイラ以外は、自然発生した生物で今でも魔界に現存するらしい。
「――『なお、融合魔法の行使者は偶然生まれたとされ、現在のところ使い手は公式には存在しない。剥製についても現存が確認されているのは本館の一体のみとなっている』か」
なかなか面白い話だったわ。
キマイラ見ることなんか滅多に無いだろうから剥製もちゃんと見ておこう。
一番興味のあったのは体毛がどうなっているかということ。毛皮が途切れて繋ぎ合わされてるのか、一体化しているのか気になっていた。この剥製を見る限りには融合して一体化しているみたいだ。特に鱗を持つ竜と毛皮を持つ他の生物との境目が非常に歪。鱗と毛皮が混ざっている。正直言って……見た目がかなり汚い……鱗の間から毛が何本も出ている。まるでヒゲが沢山出たトウモロコシみたいだ。もっと綺麗に造れんかったのかな……?
「アルトラ様って合成獣好きなんですか?」
「いや、特別好きってわけじゃないけど……」
あ、でも持ってないゲームの悪魔合体表とか、モンスターの配合表とか見るとワクワクしたっけな……私って合成獣好きだったのか?
「こ、こんな複数の生物が合体したようなの見たら誰でも興奮するでしょ?」
と見回すと、カイベルはいつもの通りスンッとした、表情があるのか無いのかわからないような顔で黙って後ろに佇んでいる、リディアは自分でキマイラを発見して私を呼び付けたが、もう既に別のものに興味が移っていて近くにいなかった。
そしてエミリーさんはと言うと――
「いえ、私は特には……もっとカワイイものの方が好きですね。首が三つも四つもある生物にはあまり興味が持てないです……」
今現在こんなに隅々までキマイラを観察して興奮してるのは私くらいだった。
◇
他にここにあるもので目に留まったものはエンシェントドラゴンという巨大なドラゴン、巨大怪鳥ルフの卵幼体、ペガサス、ユニコーンなど。
エンシェントドラゴンは、さっき亜人史の中に書いてあった初期に恐竜から進化した古代種。現在は絶滅して剥製もこの一体が確認されるのみ。
ルフの卵幼体は、卵の中で幼体に成り切れずに死んでしまったものらしい。見た目が結構グロい。確か東南アジアで『ホビロン』とか言うんだっけ? 『花咲くほへと』ってアニメでその存在を初めて知ったけど……あ、ホビロンは卵の状態のことじゃなくて料理の名前だったかな?
ルフは高位種族だからこれが成長したら人型に変身してコミュニケーション取れることを考えると少しだけ気の毒に感じる。 (本作のルフについては第235話参照)
ペガサス、ユニコーンもこの冥球では絶滅しているらしい。
およそ一万年前、七つの大罪堕天に巻き込まれて天球から迷い込んだものがいたような記述があるけど、ごく少量の闇の魔力を含んだ冥球の空気に適応できなかったのではないかと推測がなされている。
でもユニコーンの代わりに『バイコーン』ってのは現在も存在してるらしい。
これはユニコーンの亜種で、ユニコーンが一角獣で純潔を司るのに対し、バイコーンは二角獣で不純を司るとか。“不純を司る”って辺りが冥球に適応できた一因かもしれない。
「アルトラアルトラ! ケルベロスいるゾ!」
「ホントだ」
リディアがケルベロスの剥製を見つけた。コイツって地獄の門以外にもいるのか……と思ったら、紹介文の最初に『作り物』って書いてある。本物の剥製ではないらしい。隣に弟のオルトロス (※)の作り物が飾られている。
(※オルトロス:ケルベロスの弟分で二つ首を持つ犬。決してタコではない)
ここって剥製以外も飾られてるのね。
他にもいろいろ置いてあったが、種類が多いため陸生生物はここで割愛とする。
幻想生物以外は、地球にもいるようなのが飾ってあった。犬科とか猫科の猛獣、ゾウ、ウマ、キリン、クマ、ヒツジ、サル他などに似たものを確認。地球にいるものと比較すると姿に多少の違いはあるがそれを見たら「あ、あの生物だ!」と言ってしまうくらいには似ている。
そもそもキマイラに、ライオンとかヤギとか使ってる時点で、地球と似たようなものが存在していることになる。
ウマやヒツジについては、この街から少し離れたところに帯電してるものがウジャウジャ生息してるしね。
◇
次のフロアは虫フロアだった。
私としてはあまり興味の持てないフロアだったが……
「でかーー!!」
「これって……キマイラ!?」
凄い! ホントに居るんだこの生物!
私の中で『見てみたい幻想生物トップ3』に確実に入ってる生物だわ!
ライオンの身体に竜の頭とヤギの頭を合体させ、尻尾に毒蛇を合体、背中にコウモリの羽を合体させたような生物。
「えーとなになに? 『過去に氷の国と火の国が争った氷炎大戦にて、神話のキマイラを参考にして作られた生物兵器』――」
オリジナルのキマイラって別にいるのか。神話のものと別物ってことかな?
「――『魔法によりライオン、竜、ヤギ、巨大コウモリ、毒蛇など複数の生物を融合させて造られた魔法生物。それぞれの首が意思を持って動く』――」
これって、ライオンは右行きたくて、竜は左へ行きたい、ヤギは後ろへ行きたいなんて時はどこへ動くのかしら?
この剥製の身体は、ベースがライオンっぽいから身体の動きはライオンに主導権があるのかもしれない。
「――『ライオンが稲妻を、竜が炎を、ヤギが吹雪を口から吐き出し、尻尾の毒蛇は酸性の毒液を噴射する。その巨体ながらコウモリの翼で短い距離なら飛行でき、強い風や真空波を放つ能力がある』――」
凄い! 意味が分からない! 地球でライオンが稲妻吐いて、ヤギが吹雪吐いてるのなんて見たことない!
この世界のライオンは稲妻吐いて、ヤギは吹雪を吐くのか!
「――『大戦の折、強力な生物兵器であったため多数量産されたがその歪な生態の所為か寿命は半年と持たなかった』――」
そりゃ、この身体じゃあね……各首へのストレスが半端じゃなさそうだ……
「――『多種多様な亜種が実験的に生み出され、ワシ、タカ、ハヤブサ、コカトリスなど空中に特化した『キマイラ・スカイエア』や、ウミヘビ、海亀、サメ、タコなど海中に特化した『キマイラ・ネイビー』などが試作されたが、相性の悪い者同士を融合させた場合、共食いならぬ“自己食い”が発生するなど、最初に作られたスタンダードタイプ (※)ほどの成果は挙げられず早々に廃棄処分されたとされている』――」
(※スタンダードタイプ:ライオン、竜、ヤギ、コウモリの翼、毒蛇が融合したよく目にするタイプ)
わあぁ! 空中特化や海中特化したキマイラなんて見たことないわ! 是非見てみたかった!
『自己食い』なんて単語を初めて目にするわ……要は自分で自分を食べるわけか……
「『亜種の中で、陸海空全てに対応させるため、スタンダードタイプに海亀を融合させたことがあったが、海中に潜ると海亀以外の首が酸欠により先に死滅、続いてすぐに海亀の部分も死んでしまったため、実用化に至らず』――」
フフ……そりゃそうだ。ベースが陸上の生物なんだから。バカなことを考えるもんだ……
よく見たら、その隣にグリフォン (※)とマンティコア (※)の剥製が置いてある。ここは混合獣のワンコーナーかな?
(※グリフォン:ワシの頭、上半身、翼とライオンの下半身を持つ幻想生物)
(※マンティコア:人のような頭とライオンの身体を持つ幻想生物。作品によっては尻尾が毒蛇のこともある)
ちなみにキマイラ以外は、自然発生した生物で今でも魔界に現存するらしい。
「――『なお、融合魔法の行使者は偶然生まれたとされ、現在のところ使い手は公式には存在しない。剥製についても現存が確認されているのは本館の一体のみとなっている』か」
なかなか面白い話だったわ。
キマイラ見ることなんか滅多に無いだろうから剥製もちゃんと見ておこう。
一番興味のあったのは体毛がどうなっているかということ。毛皮が途切れて繋ぎ合わされてるのか、一体化しているのか気になっていた。この剥製を見る限りには融合して一体化しているみたいだ。特に鱗を持つ竜と毛皮を持つ他の生物との境目が非常に歪。鱗と毛皮が混ざっている。正直言って……見た目がかなり汚い……鱗の間から毛が何本も出ている。まるでヒゲが沢山出たトウモロコシみたいだ。もっと綺麗に造れんかったのかな……?
「アルトラ様って合成獣好きなんですか?」
「いや、特別好きってわけじゃないけど……」
あ、でも持ってないゲームの悪魔合体表とか、モンスターの配合表とか見るとワクワクしたっけな……私って合成獣好きだったのか?
「こ、こんな複数の生物が合体したようなの見たら誰でも興奮するでしょ?」
と見回すと、カイベルはいつもの通りスンッとした、表情があるのか無いのかわからないような顔で黙って後ろに佇んでいる、リディアは自分でキマイラを発見して私を呼び付けたが、もう既に別のものに興味が移っていて近くにいなかった。
そしてエミリーさんはと言うと――
「いえ、私は特には……もっとカワイイものの方が好きですね。首が三つも四つもある生物にはあまり興味が持てないです……」
今現在こんなに隅々までキマイラを観察して興奮してるのは私くらいだった。
◇
他にここにあるもので目に留まったものはエンシェントドラゴンという巨大なドラゴン、巨大怪鳥ルフの卵幼体、ペガサス、ユニコーンなど。
エンシェントドラゴンは、さっき亜人史の中に書いてあった初期に恐竜から進化した古代種。現在は絶滅して剥製もこの一体が確認されるのみ。
ルフの卵幼体は、卵の中で幼体に成り切れずに死んでしまったものらしい。見た目が結構グロい。確か東南アジアで『ホビロン』とか言うんだっけ? 『花咲くほへと』ってアニメでその存在を初めて知ったけど……あ、ホビロンは卵の状態のことじゃなくて料理の名前だったかな?
ルフは高位種族だからこれが成長したら人型に変身してコミュニケーション取れることを考えると少しだけ気の毒に感じる。 (本作のルフについては第235話参照)
ペガサス、ユニコーンもこの冥球では絶滅しているらしい。
およそ一万年前、七つの大罪堕天に巻き込まれて天球から迷い込んだものがいたような記述があるけど、ごく少量の闇の魔力を含んだ冥球の空気に適応できなかったのではないかと推測がなされている。
でもユニコーンの代わりに『バイコーン』ってのは現在も存在してるらしい。
これはユニコーンの亜種で、ユニコーンが一角獣で純潔を司るのに対し、バイコーンは二角獣で不純を司るとか。“不純を司る”って辺りが冥球に適応できた一因かもしれない。
「アルトラアルトラ! ケルベロスいるゾ!」
「ホントだ」
リディアがケルベロスの剥製を見つけた。コイツって地獄の門以外にもいるのか……と思ったら、紹介文の最初に『作り物』って書いてある。本物の剥製ではないらしい。隣に弟のオルトロス (※)の作り物が飾られている。
(※オルトロス:ケルベロスの弟分で二つ首を持つ犬。決してタコではない)
ここって剥製以外も飾られてるのね。
他にもいろいろ置いてあったが、種類が多いため陸生生物はここで割愛とする。
幻想生物以外は、地球にもいるようなのが飾ってあった。犬科とか猫科の猛獣、ゾウ、ウマ、キリン、クマ、ヒツジ、サル他などに似たものを確認。地球にいるものと比較すると姿に多少の違いはあるがそれを見たら「あ、あの生物だ!」と言ってしまうくらいには似ている。
そもそもキマイラに、ライオンとかヤギとか使ってる時点で、地球と似たようなものが存在していることになる。
ウマやヒツジについては、この街から少し離れたところに帯電してるものがウジャウジャ生息してるしね。
◇
次のフロアは虫フロアだった。
私としてはあまり興味の持てないフロアだったが……
「でかーー!!」
1
お気に入りに追加
66
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
妹ちゃんは激おこです
よもぎ
ファンタジー
頭からっぽにして読める、「可愛い男爵令嬢ちゃんに惚れ込んで婚約者を蔑ろにした兄が、妹に下剋上されて追い出されるお話」です。妹視点のトークでお話が進みます。ある意味全編ざまぁ仕様。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
冤罪で追放した男の末路
菜花
ファンタジー
ディアークは参っていた。仲間の一人がディアークを嫌ってるのか、回復魔法を絶対にかけないのだ。命にかかわる嫌がらせをする女はいらんと追放したが、その後冤罪だったと判明し……。カクヨムでも同じ話を投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
1人生活なので自由な生き方を謳歌する
さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。
出来損ないと家族から追い出された。
唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。
これからはひとりで生きていかなくては。
そんな少女も実は、、、
1人の方が気楽に出来るしラッキー
これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
逆行転生って胎児から!?
章槻雅希
ファンタジー
冤罪によって処刑されたログス公爵令嬢シャンセ。母の命と引き換えに生まれた彼女は冷遇され、その膨大な魔力を国のために有効に利用する目的で王太子の婚約者として王家に縛られていた。家族に冷遇され王家に酷使された彼女は言われるままに動くマリオネットと化していた。
そんな彼女を疎んだ王太子による冤罪で彼女は処刑されたのだが、気づけば時を遡っていた。
そう、胎児にまで。
別の連載ものを書いてる最中にふと思いついて書いた1時間クオリティ。
長編予定にしていたけど、プロローグ的な部分を書いているつもりで、これだけでも短編として成り立つかなと、一先ずショートショートで投稿。長編化するなら、後半の国王・王妃とのあれこれは無くなる予定。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
仰っている意味が分かりません
水姫
ファンタジー
お兄様が何故か王位を継ぐ気満々なのですけれど、何を仰っているのでしょうか?
常識知らずの迷惑な兄と次代の王のやり取りです。
※過去に投稿したものを手直し後再度投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
原産地が同じでも結果が違ったお話
よもぎ
ファンタジー
とある国の貴族が通うための学園で、女生徒一人と男子生徒十数人がとある罪により捕縛されることとなった。女生徒は何の罪かも分からず牢で悶々と過ごしていたが、そこにさる貴族家の夫人が訪ねてきて……。
視点が途中で切り替わります。基本的に一人称視点で話が進みます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる