248 / 535
第10章 アルトレリアの生活改善編(身分証明を作ろう)
第244話 生存確認!
しおりを挟む
仕方ないのでエルフィーレのところへ行って、ダウンコートを購入。
「おお! 遂にアルトラ様も厚着するんですね!」
「何その待ってましたみたいなの?」
「だって……見るからに寒そうでしたから……雪が降ってるのに両肩出して背中開いた服って……以前から町中でもアルトラ様が近くを通ると話題になってましたよ、『この寒いのに何であの格好なんだ』と」
みんなそう思ってたのね……
これからはもうちょっとTPOをわきまえよう……
「毎度ありがとうございます!」
買って着てみたは良いものの――
「暑い……」
これは私の身体には暑い……突然初夏の気温になったようだ。
あ、そうだ、前開ければ良いんじゃない?
◇
その格好でナナトスに会った。
「どう! ちゃんとコート買って来たよ!」
「………………ダウンコートを前開きで、中は肩出した格好って……変態の格好ッスね……」
ガーン!!
氷像で女体作ってる変態に変態って言われた!
「ちゃんと前閉めてくださいッス。寒そうッスよ!」
そして前を強制的に閉められた……
「あ、ありがとぅ……」
「じゃあ、自分は続きを彫るんで」
何だか屈辱……
あ、そうだ、暑さについてはコート内で氷魔法を使って冷やせば良いんだ!
◇
ナナトスと別れ、目的のフレアハルトの家へ歩を進める。
歩きながら思ったが、そういえば、雪が積もっている割に雪かきしてる亜人を全く見ない。
この町の人々は雪を見るのが初めてだから、雪かきの概念が無いんだ!
積もっている雪は、少量だからまだ家が潰れるようなことは無さそうではあるけど……
「……この雪が今日だけで済めば特に注意喚起する必要も無いけど……」
それよりも早く三人の生存確認を急がないと!
◇
フレアハルトたちが住んでいる借家に来た。
コンコンコン
「フレハル~居る~?」
……
…………
………………
全く反応が無い。
まさか……全員家の中で凍死してるとかじゃないよね?
この家に関しては、防寒対策と暖房設備の設置を念入りにやったはずだから、凍死はまずありえないと思うけど……
耳を澄ませると声が聞こえる。
「……アリサ~、誰か来た~」
「……レイア、お願いします……」
「……え~、アリサ行ってよ~、寒いよ~」
「……わたくしも寒いのでコタツから出たくありません」
「……ほら、暖炉の近く通るしさ、ね!」
「……たまにはレイアが出てくれれば良いのではないですか?」
「イヤだよ、私だって寒いもん!」
「……では居留守を使いましょう、本日は特に誰かと約束しているわけでもないですから問題無いでしょう」
一応無事ではいるみたいだ。凍死してなくて安心した。
フレアハルトの声が聞こえないけど、二階の一人部屋って話だから、二人の会話には参加してないのだろう。
多分コタツに入ってるとか布団に包まってじっとしてるとかそんな感じなんじゃないかしら。
一応ちゃんと無事を確認したいのよね、特に声の聞こえないフレアハルトが無事なのかどうか。
じゃあ久しぶりにアレやるか。
スキル『エコーロケーション』会得の副産物で得た、超音波による発声。この町でこれを使えるのは、レッドドラゴン以外では私とリディア、それとトーマス、リナさんの人魚兄妹くらいしかいないから、私だと気付いてくれるはず。
『(アルトラです。様子を知りたいからドアを開けて)』
超音波で家の中に向けて話しかけてみた。
すると――
ドタバタと急いで走ってくる音が聞こえる。
ガチャッ!
慌ただしく出て来たのはアリサ。
「ア、アルトラ様、ごきげんよう……本日は何か御用で……寒いっ!! すみません! 寒いです!! ご容赦ください!」
バタンッ!
ドアを開けて即座に閉められた!?
「ちょ、ちょっと! とりあえず家の中に入れるだけ入れて!」
「鍵は開けておいたのでご自由にお入りください!」
玄関のドアを開けると――
そこには既にアリサの姿は無し。
「じゃあ、勝手にお邪魔しま~す」
奥の部屋へ行くとアリサとレイアの二人がコタツに潜ったまま。
部屋内は結構暑いぞ?
暖炉に、魔力動力式ホットカーペットに、コタツに、ストーブが複数台。
今外から来たばかりだからまだそれほど暑くないけど、これ絶対三十六度超えてると思う。部屋の中なのにちょっと蜃気楼のような揺らぎが見える……
「どうぞおくつろぎください」
おくつろぎくださいって態度じゃないけど……
家人がコタツに潜ったまま客に「おくつろぎください」って……
しかもコタツには二人寝転がって入ってるから、私が入るスペースは無いし……
まあ、二人の無事は確認できたし、あとはフレアハルトの様子を見て引き上げるか。
「すみません、今お茶をお出しします……」
……
…………
………………
と言ったものの、寝転がったままコタツから出ず。
「……アリサ?」
「はい?」
「お茶出してくれるんじゃないの?」
「すみません、セルフでお願いします……」
いやいやいやいや! 客にセルフでお茶出させるって!
何このポンコツ化! 普段出来る子なのに……
レイアに至っては、頭までコタツ布団に入り切ってしまって出て来ない。自身がここに居ないものとして無視を決め込むつもりらしい。
じゃあ、こっちから声をかけてみるか。
「あの……アリサの無事は確認できたけど、レイア死んでないよね?」
「大丈夫で~す、生きてます~」
という返事は返って来たものの、相変わらずコタツ布団から顔を出さない。
『領主が直々に訪問したって言うのに失礼だな!』と普通の領主なら怒るところかもしれないが、彼女らの事情を考えると仕方ないと言わざるを得ない。
「…………ま、まあ良いや、フレアハルトの様子を見させてもらうわ」
「廊下の階段を上がったところの右の部屋にいると思います」
二階に上がってみたところ、二階にも暖炉。この家変わった構造してるわね。外をちゃんと確認しなかったけど、煙突が二本出てるのかな? (※)
(※煙突:アルトラがちゃんと確認しなかっただけで実際には各部屋と共用スペースに暖炉があり全部で四本出てます)
もちろん、さっき下の階にあったホットカーペット、コタツ、ストーブを完備。
が、見回しても誰もいない。
置いてあるコタツを見ると、コタツ布団が頭の形に横に盛り上がっている。
あのでかい身体を丸めて入ってるのか? (※身長:百八十五センチ)
確かにフレアハルトの身長だとそのまま仰向けに寝るとコタツから出てしまうような気がするけど……これ、後々首とか背中とか痛くなりそうだ……
「フレハル?」
……
…………
………………
呼んでみたところ微動だにせず……
生きてる……のよね?
顔見たら凍ってるなんてことは……コタツに入ってるし、ないとは思うけど……
「フレハル!」
もう一度ちょっと大きい声で呼んでみるものの、全く動かない。
まさか本当に死んでる?
「おお! 遂にアルトラ様も厚着するんですね!」
「何その待ってましたみたいなの?」
「だって……見るからに寒そうでしたから……雪が降ってるのに両肩出して背中開いた服って……以前から町中でもアルトラ様が近くを通ると話題になってましたよ、『この寒いのに何であの格好なんだ』と」
みんなそう思ってたのね……
これからはもうちょっとTPOをわきまえよう……
「毎度ありがとうございます!」
買って着てみたは良いものの――
「暑い……」
これは私の身体には暑い……突然初夏の気温になったようだ。
あ、そうだ、前開ければ良いんじゃない?
◇
その格好でナナトスに会った。
「どう! ちゃんとコート買って来たよ!」
「………………ダウンコートを前開きで、中は肩出した格好って……変態の格好ッスね……」
ガーン!!
氷像で女体作ってる変態に変態って言われた!
「ちゃんと前閉めてくださいッス。寒そうッスよ!」
そして前を強制的に閉められた……
「あ、ありがとぅ……」
「じゃあ、自分は続きを彫るんで」
何だか屈辱……
あ、そうだ、暑さについてはコート内で氷魔法を使って冷やせば良いんだ!
◇
ナナトスと別れ、目的のフレアハルトの家へ歩を進める。
歩きながら思ったが、そういえば、雪が積もっている割に雪かきしてる亜人を全く見ない。
この町の人々は雪を見るのが初めてだから、雪かきの概念が無いんだ!
積もっている雪は、少量だからまだ家が潰れるようなことは無さそうではあるけど……
「……この雪が今日だけで済めば特に注意喚起する必要も無いけど……」
それよりも早く三人の生存確認を急がないと!
◇
フレアハルトたちが住んでいる借家に来た。
コンコンコン
「フレハル~居る~?」
……
…………
………………
全く反応が無い。
まさか……全員家の中で凍死してるとかじゃないよね?
この家に関しては、防寒対策と暖房設備の設置を念入りにやったはずだから、凍死はまずありえないと思うけど……
耳を澄ませると声が聞こえる。
「……アリサ~、誰か来た~」
「……レイア、お願いします……」
「……え~、アリサ行ってよ~、寒いよ~」
「……わたくしも寒いのでコタツから出たくありません」
「……ほら、暖炉の近く通るしさ、ね!」
「……たまにはレイアが出てくれれば良いのではないですか?」
「イヤだよ、私だって寒いもん!」
「……では居留守を使いましょう、本日は特に誰かと約束しているわけでもないですから問題無いでしょう」
一応無事ではいるみたいだ。凍死してなくて安心した。
フレアハルトの声が聞こえないけど、二階の一人部屋って話だから、二人の会話には参加してないのだろう。
多分コタツに入ってるとか布団に包まってじっとしてるとかそんな感じなんじゃないかしら。
一応ちゃんと無事を確認したいのよね、特に声の聞こえないフレアハルトが無事なのかどうか。
じゃあ久しぶりにアレやるか。
スキル『エコーロケーション』会得の副産物で得た、超音波による発声。この町でこれを使えるのは、レッドドラゴン以外では私とリディア、それとトーマス、リナさんの人魚兄妹くらいしかいないから、私だと気付いてくれるはず。
『(アルトラです。様子を知りたいからドアを開けて)』
超音波で家の中に向けて話しかけてみた。
すると――
ドタバタと急いで走ってくる音が聞こえる。
ガチャッ!
慌ただしく出て来たのはアリサ。
「ア、アルトラ様、ごきげんよう……本日は何か御用で……寒いっ!! すみません! 寒いです!! ご容赦ください!」
バタンッ!
ドアを開けて即座に閉められた!?
「ちょ、ちょっと! とりあえず家の中に入れるだけ入れて!」
「鍵は開けておいたのでご自由にお入りください!」
玄関のドアを開けると――
そこには既にアリサの姿は無し。
「じゃあ、勝手にお邪魔しま~す」
奥の部屋へ行くとアリサとレイアの二人がコタツに潜ったまま。
部屋内は結構暑いぞ?
暖炉に、魔力動力式ホットカーペットに、コタツに、ストーブが複数台。
今外から来たばかりだからまだそれほど暑くないけど、これ絶対三十六度超えてると思う。部屋の中なのにちょっと蜃気楼のような揺らぎが見える……
「どうぞおくつろぎください」
おくつろぎくださいって態度じゃないけど……
家人がコタツに潜ったまま客に「おくつろぎください」って……
しかもコタツには二人寝転がって入ってるから、私が入るスペースは無いし……
まあ、二人の無事は確認できたし、あとはフレアハルトの様子を見て引き上げるか。
「すみません、今お茶をお出しします……」
……
…………
………………
と言ったものの、寝転がったままコタツから出ず。
「……アリサ?」
「はい?」
「お茶出してくれるんじゃないの?」
「すみません、セルフでお願いします……」
いやいやいやいや! 客にセルフでお茶出させるって!
何このポンコツ化! 普段出来る子なのに……
レイアに至っては、頭までコタツ布団に入り切ってしまって出て来ない。自身がここに居ないものとして無視を決め込むつもりらしい。
じゃあ、こっちから声をかけてみるか。
「あの……アリサの無事は確認できたけど、レイア死んでないよね?」
「大丈夫で~す、生きてます~」
という返事は返って来たものの、相変わらずコタツ布団から顔を出さない。
『領主が直々に訪問したって言うのに失礼だな!』と普通の領主なら怒るところかもしれないが、彼女らの事情を考えると仕方ないと言わざるを得ない。
「…………ま、まあ良いや、フレアハルトの様子を見させてもらうわ」
「廊下の階段を上がったところの右の部屋にいると思います」
二階に上がってみたところ、二階にも暖炉。この家変わった構造してるわね。外をちゃんと確認しなかったけど、煙突が二本出てるのかな? (※)
(※煙突:アルトラがちゃんと確認しなかっただけで実際には各部屋と共用スペースに暖炉があり全部で四本出てます)
もちろん、さっき下の階にあったホットカーペット、コタツ、ストーブを完備。
が、見回しても誰もいない。
置いてあるコタツを見ると、コタツ布団が頭の形に横に盛り上がっている。
あのでかい身体を丸めて入ってるのか? (※身長:百八十五センチ)
確かにフレアハルトの身長だとそのまま仰向けに寝るとコタツから出てしまうような気がするけど……これ、後々首とか背中とか痛くなりそうだ……
「フレハル?」
……
…………
………………
呼んでみたところ微動だにせず……
生きてる……のよね?
顔見たら凍ってるなんてことは……コタツに入ってるし、ないとは思うけど……
「フレハル!」
もう一度ちょっと大きい声で呼んでみるものの、全く動かない。
まさか本当に死んでる?
1
お気に入りに追加
65
あなたにおすすめの小説
転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
モブ令嬢はモブとして生きる~周回を極めた私がこっそり国を救います!~
片海 鏡
ファンタジー
――――主人公の為に世界は回っていない。私はやりたい様にエンディングを目指す
RPG顔負けのやり込み要素満載な恋愛ゲーム《アルカディアの戦姫》の世界へと転生をした男爵令嬢《ミューゼリア》
最初はヒロインの行動を先読みしてラストバトルに備えようと思ったが、私は私だと自覚して大好きな家族を守る為にも違う方法を探そうと決心する。そんなある日、屋敷の敷地にある小さな泉から精霊が現れる。
ヒーロー候補との恋愛はしない。学園生活は行事を除くの全イベントガン無視。聖なるアイテムの捜索はヒロインにおまかせ。ダンジョン攻略よりも、生態調査。ヒロインとは違う行動をしてこそ、掴める勝利がある!
【完結】私ですか?ただの令嬢です。
凛 伊緒
恋愛
死んで転生したら、大好きな乙女ゲーの世界の悪役令嬢だった!?
バッドエンドだらけの悪役令嬢。
しかし、
「悪さをしなければ、最悪な結末は回避出来るのでは!?」
そう考え、ただの令嬢として生きていくことを決意する。
運命を変えたい主人公の、バッドエンド回避の物語!
※完結済です。
※作者がシステムに不慣れな時に書いたものなので、温かく見守っていだければ幸いです……(。_。///)
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
出来損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出来損ないを望む
家具屋ふふみに
ファンタジー
この世界には魔法が存在する。
そして生まれ持つ適性がある属性しか使えない。
その属性は主に6つ。
火・水・風・土・雷・そして……無。
クーリアは伯爵令嬢として生まれた。
貴族は生まれながらに魔力、そして属性の適性が多いとされている。
そんな中で、クーリアは無属性の適性しかなかった。
無属性しか扱えない者は『白』と呼ばれる。
その呼び名は貴族にとって屈辱でしかない。
だからクーリアは出来損ないと呼ばれた。
そして彼女はその通りの出来損ない……ではなかった。
これは彼女の本気を引き出したい彼女の周りの人達と、絶対に本気を出したくない彼女との攻防を描いた、そんな物語。
そしてクーリアは、自身に隠された秘密を知る……そんなお話。
設定揺らぎまくりで安定しないかもしれませんが、そういうものだと納得してくださいm(_ _)m
※←このマークがある話は大体一人称。
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?
あくの
ファンタジー
15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。
加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。
また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。
長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。
リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる