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第9章 七大国会談編
第220話 服作りのための採寸開始
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「何で私がこんな重要そうな会議に呼ばれたんですか? 町の運営なんて関わったことないですけど……異種族代表でもないですし……」
「『正装』で参加してくださいって言われたから、私とフレハル、カイベルの着る服を大急ぎで仕立ててもらえないかしら?」
創成魔法を使えば自分で作ることは出来るけど、どうせならエルフィーレに作ってもらったもので参加したい。
「四週間でですか!?」
「無理かな?」
「いえ! やってみたいと思います!」
「じゃあお願いね!」
「それでは、アリサさん、レイアさん、リナさん、それとトーマスさんご協力お願いします」
「わたくしたちですか? ファッションのことなど疎いのでお力になれるとは思えませんが……」
名前を呼ばれたアリサがなぜ選ばれたかわからないと疑問を口にする。
「アリサさんとレイアさんは居るだけで良いんです! そのお召し物を参考にさせてもらいたいと思います」
「わ、私もですか? まだこの町に来て間もないですが、何かお手伝いできることがあるのでしょうか?」
「都会出身のリナさんの意見が参考になると思うんです! 作るのはフレハルさんの分もありますので同じくトーマスさんも。なので、この会議後に縫製所の方へお願いします!」
「俺はいらんのか? 俺も都会出身だぞ?」
フィンツさんが、ニヒヒと笑いながら冗談なのか本気なのかわからない質問をする。工事作業用の服を着ているところは見たことがあるが、現場作業ばかりでフィンツさんの私服を見た覚えが無い。休日は家でお酒ばっか飲んでるらしいからオシャレとは無縁だと思ってたけど……
「はい! ではフィンツさんもお願いします! ついでにヤポーニャさんも連れて来てください!」
来てもらうついでに、もう一人都会のオシャレさんを呼ぶという一枚上手な返しだった。
背の高い人たちが集まってる中にフィンツさん……
あ~、これ何か見覚えあるわ。背の高い人の中に背の低い人が一人だけ並んで『公開処刑』とか言われるやつ。
エルフィーレに呼ばれた人たち、全員背が高いからこの中にドワーフのフィンツさんが入ると……
まあ、私はフィンツさんよりわずかながら小さいから、あの中に私が入っても同じ状況だろうけど。
「じゃあ、エルフィーレお願いね」
と役所会議室を出て帰宅しようとすると――
「え? 何言ってるんですか、お三方も来ていただかないと」
「私たちが何かやることがあるの?」
「何言ってるんですか! 当事者が来なくてどうやって服作るんですか! 採寸とか必要ですし」
「あっ……ああ、それもそうか」
服の採寸なんて学生以来十数年したことがないからそんなこと考えに無かった。
あ、でも今私、下着を下しか履いてないわ。一度我が家に帰って上も付けてこないと。
流石にアクアリヴィアのあの一件 (第69話参照)以来、下は履くようにしたけど、上は付けても意味無いくらいの大きさしかないから、基本付けてない。
一着は我が家に、一着は亜空間収納ポケットに入ってるけど、ここで付けるわけにはいかないから、いずれにしても一度帰らないと。
「エルフィーレ、ちょっと家帰って準備してくる」
「え? 帰るんですか? わかりました。なるべくならすぐ来てもらえると助かります」
「うん、すぐ行くから大丈夫」
「お二方は大丈夫ですか?」
「ああ、何をするかわからんが、すぐ行けるぞ」
「はい、問題ありません」
考えてみれば、カイベルは常時メイド服だから、別に作らなくても良いような……? お付きとして考えるならそのままでも十分正装のような気がする。
余談だけど、結局のところフィンツさんは冗談で言ったらしく、ヤポーニャさんに言伝して来なかったそうだ。そのまま現在の仕事場へ向かったらしい。
◇
一度家に帰って、アクアリヴィアで買ったスポブラを付けて、エルフィーレの縫製所へ。
採寸をもう始めていた。
アリサ、レイア、トーマス、ヤポーニャさんは、この採寸後にデザインの参考人として来るらしく、まだ来ていない。
リナさんだけは叔母さんが服飾関係者ということもあって、お手伝いに来ている。と言うか、もう手伝いと言うより働いてると言った方が適切か。
(この時期は通貨制度開始前です)
「じゃあ、まだアルトラ様が来られないようなので、フレハルさんから採寸してしまいましょうか」
今到着したところだけど、邪魔しないように黙ってるか。
「何をすれば良いのだ?」
「服を脱いで身長計の上に立ってください」
「了解した」
せっせと着ている服を脱ぎだすフレアハルト。
今日もかなり丸い体型をしているから、全部脱ぐのに時間がかかりそうだ……
……
…………
………………
ホントに二十枚着てたよ…… (第206話参照)
やっと脱ぎ終わって、夏辺りによく見た服装になる。
「あ、確かそのお召し物は魔法で構成されてるんでしたね」
あ、そういう設定だったっけ。ホントは鱗を変化させたものだけど、正体がバレないように私のと同じで魔法で出来てるって言ってあった気がする。 (第48話参照)
「そういえばそういう設定であったな」
フレアハルトが言い切った後に慌てて口を押えた。
失言多いなコイツ……
頭で考えたことがすぐに口に出るというか……
「え? 何か言いましたか?」
「いや……何でもない……」
どうやら、よそ見をしていてきちんとは聞こえてなかったみたいだ。
「では服を消してください」
「了解した」
言われた通り“全部の”服を消して、全裸に……
「キャアァ!!」
「どうかしたか? なぜ叫んでおるのだ?」
「「「キャアァー!!」」」
「ま、前を! 前を隠してください!」
「服を脱げと言ったではないか?」
全く隠す素振りを見せず、仁王立ち状態。
縫製所全体がキャアキャア言う中、すぐに近付いてフレアハルトにタオルを投げつける。
「良いからはよ前を隠せ!!」
「アルトラ、もう来てたのか。お主は以前も『前ぐらい隠せ』と言ってたな、前とは何だ? こうか?」
と言いながらタオルで顔を覆う。
「………………」
こんな感じに全裸に覆面だけ付けた漫画のキャラに見覚えがある……確か『けっこー御面』……だったかな?
フレアハルトの今の状態 (全裸に覆面)を、なんと女の子がやっているという超先鋭的な作品! 昭和の風潮が許したが、令和の時代では多分連載の許可が下りないんじゃないかと思われる意欲作。
生まれがその年代じゃないし男性向けに特化した一般漫画だから、興味湧かなくて読んだことはないけど……
「股間を隠せ! と言うか股間周りだけ服を作れ!」
「お、おぉ……前とはそっちのことだったのか」
それにしても……このやり取り二回目だと思うけど……
何でこの町で生活してて恥の概念が育ってないの!?
「コホンッ。で、では測りますね。身長は百八十五センチ、胸囲百十五センチ……ウエスト――」
これ以降はトラブル無く、滞りなく採寸終了。
飽き性のフレアハルトも黙って採寸に応じていた。
「終わりか?」
「はい、ありがとうございました」
「では、服が出来るのを楽しみにしておるぞ!」
「はい、お任せください!」
「『正装』で参加してくださいって言われたから、私とフレハル、カイベルの着る服を大急ぎで仕立ててもらえないかしら?」
創成魔法を使えば自分で作ることは出来るけど、どうせならエルフィーレに作ってもらったもので参加したい。
「四週間でですか!?」
「無理かな?」
「いえ! やってみたいと思います!」
「じゃあお願いね!」
「それでは、アリサさん、レイアさん、リナさん、それとトーマスさんご協力お願いします」
「わたくしたちですか? ファッションのことなど疎いのでお力になれるとは思えませんが……」
名前を呼ばれたアリサがなぜ選ばれたかわからないと疑問を口にする。
「アリサさんとレイアさんは居るだけで良いんです! そのお召し物を参考にさせてもらいたいと思います」
「わ、私もですか? まだこの町に来て間もないですが、何かお手伝いできることがあるのでしょうか?」
「都会出身のリナさんの意見が参考になると思うんです! 作るのはフレハルさんの分もありますので同じくトーマスさんも。なので、この会議後に縫製所の方へお願いします!」
「俺はいらんのか? 俺も都会出身だぞ?」
フィンツさんが、ニヒヒと笑いながら冗談なのか本気なのかわからない質問をする。工事作業用の服を着ているところは見たことがあるが、現場作業ばかりでフィンツさんの私服を見た覚えが無い。休日は家でお酒ばっか飲んでるらしいからオシャレとは無縁だと思ってたけど……
「はい! ではフィンツさんもお願いします! ついでにヤポーニャさんも連れて来てください!」
来てもらうついでに、もう一人都会のオシャレさんを呼ぶという一枚上手な返しだった。
背の高い人たちが集まってる中にフィンツさん……
あ~、これ何か見覚えあるわ。背の高い人の中に背の低い人が一人だけ並んで『公開処刑』とか言われるやつ。
エルフィーレに呼ばれた人たち、全員背が高いからこの中にドワーフのフィンツさんが入ると……
まあ、私はフィンツさんよりわずかながら小さいから、あの中に私が入っても同じ状況だろうけど。
「じゃあ、エルフィーレお願いね」
と役所会議室を出て帰宅しようとすると――
「え? 何言ってるんですか、お三方も来ていただかないと」
「私たちが何かやることがあるの?」
「何言ってるんですか! 当事者が来なくてどうやって服作るんですか! 採寸とか必要ですし」
「あっ……ああ、それもそうか」
服の採寸なんて学生以来十数年したことがないからそんなこと考えに無かった。
あ、でも今私、下着を下しか履いてないわ。一度我が家に帰って上も付けてこないと。
流石にアクアリヴィアのあの一件 (第69話参照)以来、下は履くようにしたけど、上は付けても意味無いくらいの大きさしかないから、基本付けてない。
一着は我が家に、一着は亜空間収納ポケットに入ってるけど、ここで付けるわけにはいかないから、いずれにしても一度帰らないと。
「エルフィーレ、ちょっと家帰って準備してくる」
「え? 帰るんですか? わかりました。なるべくならすぐ来てもらえると助かります」
「うん、すぐ行くから大丈夫」
「お二方は大丈夫ですか?」
「ああ、何をするかわからんが、すぐ行けるぞ」
「はい、問題ありません」
考えてみれば、カイベルは常時メイド服だから、別に作らなくても良いような……? お付きとして考えるならそのままでも十分正装のような気がする。
余談だけど、結局のところフィンツさんは冗談で言ったらしく、ヤポーニャさんに言伝して来なかったそうだ。そのまま現在の仕事場へ向かったらしい。
◇
一度家に帰って、アクアリヴィアで買ったスポブラを付けて、エルフィーレの縫製所へ。
採寸をもう始めていた。
アリサ、レイア、トーマス、ヤポーニャさんは、この採寸後にデザインの参考人として来るらしく、まだ来ていない。
リナさんだけは叔母さんが服飾関係者ということもあって、お手伝いに来ている。と言うか、もう手伝いと言うより働いてると言った方が適切か。
(この時期は通貨制度開始前です)
「じゃあ、まだアルトラ様が来られないようなので、フレハルさんから採寸してしまいましょうか」
今到着したところだけど、邪魔しないように黙ってるか。
「何をすれば良いのだ?」
「服を脱いで身長計の上に立ってください」
「了解した」
せっせと着ている服を脱ぎだすフレアハルト。
今日もかなり丸い体型をしているから、全部脱ぐのに時間がかかりそうだ……
……
…………
………………
ホントに二十枚着てたよ…… (第206話参照)
やっと脱ぎ終わって、夏辺りによく見た服装になる。
「あ、確かそのお召し物は魔法で構成されてるんでしたね」
あ、そういう設定だったっけ。ホントは鱗を変化させたものだけど、正体がバレないように私のと同じで魔法で出来てるって言ってあった気がする。 (第48話参照)
「そういえばそういう設定であったな」
フレアハルトが言い切った後に慌てて口を押えた。
失言多いなコイツ……
頭で考えたことがすぐに口に出るというか……
「え? 何か言いましたか?」
「いや……何でもない……」
どうやら、よそ見をしていてきちんとは聞こえてなかったみたいだ。
「では服を消してください」
「了解した」
言われた通り“全部の”服を消して、全裸に……
「キャアァ!!」
「どうかしたか? なぜ叫んでおるのだ?」
「「「キャアァー!!」」」
「ま、前を! 前を隠してください!」
「服を脱げと言ったではないか?」
全く隠す素振りを見せず、仁王立ち状態。
縫製所全体がキャアキャア言う中、すぐに近付いてフレアハルトにタオルを投げつける。
「良いからはよ前を隠せ!!」
「アルトラ、もう来てたのか。お主は以前も『前ぐらい隠せ』と言ってたな、前とは何だ? こうか?」
と言いながらタオルで顔を覆う。
「………………」
こんな感じに全裸に覆面だけ付けた漫画のキャラに見覚えがある……確か『けっこー御面』……だったかな?
フレアハルトの今の状態 (全裸に覆面)を、なんと女の子がやっているという超先鋭的な作品! 昭和の風潮が許したが、令和の時代では多分連載の許可が下りないんじゃないかと思われる意欲作。
生まれがその年代じゃないし男性向けに特化した一般漫画だから、興味湧かなくて読んだことはないけど……
「股間を隠せ! と言うか股間周りだけ服を作れ!」
「お、おぉ……前とはそっちのことだったのか」
それにしても……このやり取り二回目だと思うけど……
何でこの町で生活してて恥の概念が育ってないの!?
「コホンッ。で、では測りますね。身長は百八十五センチ、胸囲百十五センチ……ウエスト――」
これ以降はトラブル無く、滞りなく採寸終了。
飽き性のフレアハルトも黙って採寸に応じていた。
「終わりか?」
「はい、ありがとうございました」
「では、服が出来るのを楽しみにしておるぞ!」
「はい、お任せください!」
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