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第8章 通貨制度構築編
第207話 おみくじを引いた!
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「じゃあ、先におみくじ引こうか」
カイベルに検索してもらって、その情報を元に大量におみくじを印刷しておいた。
通貨が無いうえに、流石に一枚の紙に物々交換はどうかと思って、誰でも無料で引けるようにしてあるが、基本一日一回と決めた。通貨制度が出来たらお金と引き換えに自由に引けるようにしよう。
余談だけど、出店については、通貨制度直前ということで、後々支払いということして各機関に前借させてもらった。
そのため、その日の食材が無くなった時点で閉店。補充は無し。
一人当たり三品に定め、回覧板にて食事券を配っておいた。誰かに譲ってあげるのは問題無いことにしてある。
ただし、食材の余りが出ないように各日の夜には食事券無しでも自由に食べられるようにフリータイムを設けた。
おみくじの方は、おみくじ券みたいなものを作るほどではないと考えて、作らなかったけど……まあ大丈夫でしょう。二回引けた人はラッキーだったってことで。
◇
社務所前へ移動。
みんなおみくじを引く前に、吉凶の表を確認している。
吉凶の順位は、大吉>吉>中吉>小吉>末吉>凶>大凶の順番になっている。
「ほう、『大吉』が最高で、『大凶』が最悪なのだな」
私は確認の必要は無いから先にみくじ棒を振る。
二十二が出た。
「二十二番をお願いします」
巫女さんに番号を伝える。
「はい、どうぞ」
「どれどれ――」
【小吉】
小吉か……うん、良くもなく悪くもなくという感じか。
内容はどうかな?
〇運勢
初めは気遣いに苦労しますが後に良くなります。
当たってるような気がするけど、これはむしろ去年のことのような?
〇病気
全く問題ありません。
ただし、思わぬところに落とし穴があるため注意が必要。
病気は大丈夫か……まあこの身体で病気するってのが想像できないから当然と言えば当然か。毒すら無効化する身体だ。
でも、「思わぬところに落とし穴」がちょっと引っかかる。何かを暗示されてる?
〇待ち人
あなたの待ち望んでいる人は突如として目の前に現れます。ただしその出会いは衝撃的なものになるかもしれません。
私の待ち人って誰かしら?
魔界に来てから色んな人に出会ってるから誰のことかわからないな……
「突如として」ってとこから、これから出会う人なのかな?
でも「衝撃的」って……
〇商い
大抵のことは上手くことが運びます。規模を広げるのも良いでしょう。
これは中々良い結果かも。
全体的に見ても良い結果だ。上々々々。
病気の項目はちょっと気になるけど、所詮はただの験担ぎだ。
「みんなはどうだった?」
「リディア『大吉』だっタ!」
「お~、それは良かったね!」
リディアは幸先が良さそうで良かったわ。
「私は『吉』です!」
「私は『小吉』でした。良くも悪くもないとい感じですかね。悪くないだけマシでした」
メイフィーは吉、ニートスは小吉か。今年は豊作と考えて良いかな。
「「私たちは揃って『中吉』でした!」」
「私もです!」
エルフィーレとリナさん、クリスティンは中吉か。
「僕は『吉』ですね」
「私は『中吉』でしたぞ!」
ルークは吉で、イチトスは中吉か。
「『末吉』であった」
フレアハルトも良くも悪くもないって感じか。
「この結果は少々物足りぬ。もう一回引いて……」
「ごめん、通貨制度始まるまでは一日一回でお願い」
「なぜだ?」
「対価が無いと一人が無限に引けちゃうからね。そんなことされたら紙が無くなる」
「わたくしは『吉』でした」
「わ、私は……だ……『大凶』だったよ……」
アリサは吉で……レイアが大凶!? 意外だ。ポジティブな人にはポジティブな結果が来ると思ってたけど。
「だ、大丈夫大丈夫、ただの験担ぎだから。それに今が最悪ってことはこれから上昇しかないから、ね!」
「そうですね、そう考えるとこれから上り調子しかないってことですね! ヤッター!」
すっごいポジティブ! 見習いたいわ。
「じゃあその悪い結果の紙はあそこに括り付けておきましょうか。悪い紙は神様にお返しして、良い紙は持って行くって風習があるの」
「良い結果のおみくじはどうするんですか?」
「自分で持っておくと良いよ。サイフ……は、まだ持ってないか。まあ何かに入れて持ち歩くと良いと思う」
「カイベルさんはどうでしたか?」
「私は『凶』ですね」
「それは……残念ですね……」
「いえ、所詮は験担ぎですので、気にしていません」
カイベルは凶なのか……今年突然正体がバレたりとかしないよね?
だとしたらこの『凶』は、カイベル自身への凶ではなくて、むしろ私への凶なのでは……?
「これは……何なんスか? 『超吉』? あそこの七つには書いてないッスけど……」
超吉? 何だソレ聞いたことないな……そんなの入れろと指示した覚えもない。
いたずら……? と言うには、彼らはおみくじに触ったのが初めてのはずだからあり得ない。
「ナナトス様、おめでとうございます」
と、カイベルが口にした。
「『超吉』は一枚だけ紛れこませておいた、ここだけで言うところの『大吉』の上の位です。当たった方にはお正月セット一式とお年玉を差し上げます。お年玉は通貨制度開始後に差し上げますのでお受け取りにお越しください」
「マジッスか!? やったー!」
「い、いつの間にそんなの紛れ込ませていたの?」
「おみくじの結果を作ってほしいと言われた時に一枚だけ作っておきました。お正月セット一式とお年玉については私が持ちますので、ご安心ください」
サービス精神かな?
何だかいつもの合理的な思考と違って、ちょっと遊び心が入ってて人間っぽい感じね。
カイベルは社務所に『お正月セット一式』とやらを取りに行った。
と、少しして社務所の方から――
「えっ!? もう『超吉』出たんですか!? まだ初日ですよ!?」
という声。
どうやら私が把握してなかっただけで、神主さんは知っていたらしいな。
何やら神主さんを連れて帰って来た。
「ナナトスくん、おめでとうございます。こちらお正月セット一式とお年玉になります」
「やったー! あとで兄弟たちに自慢するッス! どうッスかイチ兄? ニー兄?」
「あ~、凄い凄い」
「お前の運の良さに感心したよ」
と言いながらも、力の抜けた顔。あまり賞賛する気は無さそうだ。
『これでまた調子づきそうだな……』とか考えてるのかもしれない、既に顔に表れている。
「で、何貰ったの?」
私がナナトスに聞くと、貰った巾着袋の中を確認しだした。
「え~と……どれも見たことがないッスね。なんスかこれ? 竹で出来た手みたいな――」
「ああ、熊手ね。飾っておくとお金をかき集めてくれるって言われてる」
「へぇ~、次のは……矢? 木で出来た矢ッスかね?」
「それは破魔矢だね。病気とか災いとかを退散させてくれるって言われてる。自分の頭より上に飾っておいて」
「これは? 木の板ッスかね? 頭に紐付いてるッスけど。裏側に何かの生物が描かれてるッスね」
「それは絵馬ね。それに願い事を書いて神様にお捧げするの。願いが叶うって言われてる。今年は寅年だから、裏に描かれてるのは虎だね。」
「次は……何か書いてある細長い紙が出て来たッスけど」
「護符だね。家に飾っておけば家庭を守ってくれるって言われてる。それも自分の頭より高いところに貼っておいて」
「何て書いてあるんスか?」
「あ~……ごめん、これは私にも読めないな……でも縁起が良いものだから」
梵字で書かれていて、私には何が書いてあるかわからない。
「あと……これは?」
「お守りだね。肌身離さず持ち歩くと守ってくれるって言われてる。何か自分が携帯しているものに括り付けておいたら良いんじゃない?」
『大願成就』の四字熟語の周りに『家内安全』、『商売繁盛』、『無病息災』、『子孫繁栄』の四字熟語が書かれている。
いや、一つに詰め込み過ぎじゃない? これ一つで凄い数の効果がありそうだ。
…………いや、思い返してみれば私も似たような詰め込みをやってたわ。 (第89話、第136話、第175話参照)
「あとは……なんスかこれ? 何かの生物を象ったの置物が出て来たッスけど。さっきの絵馬の虎ってやつに似てるッスね」
「これは猫って生物ね。その置物は招き猫だね。福を招いてくれるって言われてる」
「最後は……藁で作られた丸いもの三つ。離れないように縛ってあるッスね。何スかこれ?」
「大分装飾されてるけど小さめの米俵だね」
「米俵? 米って麻の袋に入ってるんじゃないんスか?」
「それは最近のやつで、昔は藁で出来た俵に入ってたのよ」
両手に乗るくらいの大きさに作られた米俵。
三つ積んだものを縛ってあって、まるで年貢に見える。
「中にちゃんとお米が入ってるみたいだし、飾っておいて非常事態があった時に食べたらいいかもね。飾り物の米俵には五穀豊穣とか商売繁盛って意味があるらしいし、装飾もされてるからこれも縁起物だね」
凄い……縁起物のオンパレードだ……流石『お正月セット一式』と言うだけある。
これ全部カイベルが作ったのかしら?
「いろいろ貰ったね~」
「全部家に飾っておくことにするッス!」
「ナナトス良いナ~、リディアも欲しイ……」
「来年に期待しましょうか」
来年もカイベルが用意してくれればだけど……
「なぁ~アルトラ~、お腹減っタ~、出店のやつ食べたイ」
朝ごはん抜きで来たから、そろそろお腹が減って来た頃か。
「でももうすぐ餅つき始まるから」
「餅つきの準備が整いましたので、今から餅つきを開始致します。よろしければご参加ください」
カイベルに検索してもらって、その情報を元に大量におみくじを印刷しておいた。
通貨が無いうえに、流石に一枚の紙に物々交換はどうかと思って、誰でも無料で引けるようにしてあるが、基本一日一回と決めた。通貨制度が出来たらお金と引き換えに自由に引けるようにしよう。
余談だけど、出店については、通貨制度直前ということで、後々支払いということして各機関に前借させてもらった。
そのため、その日の食材が無くなった時点で閉店。補充は無し。
一人当たり三品に定め、回覧板にて食事券を配っておいた。誰かに譲ってあげるのは問題無いことにしてある。
ただし、食材の余りが出ないように各日の夜には食事券無しでも自由に食べられるようにフリータイムを設けた。
おみくじの方は、おみくじ券みたいなものを作るほどではないと考えて、作らなかったけど……まあ大丈夫でしょう。二回引けた人はラッキーだったってことで。
◇
社務所前へ移動。
みんなおみくじを引く前に、吉凶の表を確認している。
吉凶の順位は、大吉>吉>中吉>小吉>末吉>凶>大凶の順番になっている。
「ほう、『大吉』が最高で、『大凶』が最悪なのだな」
私は確認の必要は無いから先にみくじ棒を振る。
二十二が出た。
「二十二番をお願いします」
巫女さんに番号を伝える。
「はい、どうぞ」
「どれどれ――」
【小吉】
小吉か……うん、良くもなく悪くもなくという感じか。
内容はどうかな?
〇運勢
初めは気遣いに苦労しますが後に良くなります。
当たってるような気がするけど、これはむしろ去年のことのような?
〇病気
全く問題ありません。
ただし、思わぬところに落とし穴があるため注意が必要。
病気は大丈夫か……まあこの身体で病気するってのが想像できないから当然と言えば当然か。毒すら無効化する身体だ。
でも、「思わぬところに落とし穴」がちょっと引っかかる。何かを暗示されてる?
〇待ち人
あなたの待ち望んでいる人は突如として目の前に現れます。ただしその出会いは衝撃的なものになるかもしれません。
私の待ち人って誰かしら?
魔界に来てから色んな人に出会ってるから誰のことかわからないな……
「突如として」ってとこから、これから出会う人なのかな?
でも「衝撃的」って……
〇商い
大抵のことは上手くことが運びます。規模を広げるのも良いでしょう。
これは中々良い結果かも。
全体的に見ても良い結果だ。上々々々。
病気の項目はちょっと気になるけど、所詮はただの験担ぎだ。
「みんなはどうだった?」
「リディア『大吉』だっタ!」
「お~、それは良かったね!」
リディアは幸先が良さそうで良かったわ。
「私は『吉』です!」
「私は『小吉』でした。良くも悪くもないとい感じですかね。悪くないだけマシでした」
メイフィーは吉、ニートスは小吉か。今年は豊作と考えて良いかな。
「「私たちは揃って『中吉』でした!」」
「私もです!」
エルフィーレとリナさん、クリスティンは中吉か。
「僕は『吉』ですね」
「私は『中吉』でしたぞ!」
ルークは吉で、イチトスは中吉か。
「『末吉』であった」
フレアハルトも良くも悪くもないって感じか。
「この結果は少々物足りぬ。もう一回引いて……」
「ごめん、通貨制度始まるまでは一日一回でお願い」
「なぜだ?」
「対価が無いと一人が無限に引けちゃうからね。そんなことされたら紙が無くなる」
「わたくしは『吉』でした」
「わ、私は……だ……『大凶』だったよ……」
アリサは吉で……レイアが大凶!? 意外だ。ポジティブな人にはポジティブな結果が来ると思ってたけど。
「だ、大丈夫大丈夫、ただの験担ぎだから。それに今が最悪ってことはこれから上昇しかないから、ね!」
「そうですね、そう考えるとこれから上り調子しかないってことですね! ヤッター!」
すっごいポジティブ! 見習いたいわ。
「じゃあその悪い結果の紙はあそこに括り付けておきましょうか。悪い紙は神様にお返しして、良い紙は持って行くって風習があるの」
「良い結果のおみくじはどうするんですか?」
「自分で持っておくと良いよ。サイフ……は、まだ持ってないか。まあ何かに入れて持ち歩くと良いと思う」
「カイベルさんはどうでしたか?」
「私は『凶』ですね」
「それは……残念ですね……」
「いえ、所詮は験担ぎですので、気にしていません」
カイベルは凶なのか……今年突然正体がバレたりとかしないよね?
だとしたらこの『凶』は、カイベル自身への凶ではなくて、むしろ私への凶なのでは……?
「これは……何なんスか? 『超吉』? あそこの七つには書いてないッスけど……」
超吉? 何だソレ聞いたことないな……そんなの入れろと指示した覚えもない。
いたずら……? と言うには、彼らはおみくじに触ったのが初めてのはずだからあり得ない。
「ナナトス様、おめでとうございます」
と、カイベルが口にした。
「『超吉』は一枚だけ紛れこませておいた、ここだけで言うところの『大吉』の上の位です。当たった方にはお正月セット一式とお年玉を差し上げます。お年玉は通貨制度開始後に差し上げますのでお受け取りにお越しください」
「マジッスか!? やったー!」
「い、いつの間にそんなの紛れ込ませていたの?」
「おみくじの結果を作ってほしいと言われた時に一枚だけ作っておきました。お正月セット一式とお年玉については私が持ちますので、ご安心ください」
サービス精神かな?
何だかいつもの合理的な思考と違って、ちょっと遊び心が入ってて人間っぽい感じね。
カイベルは社務所に『お正月セット一式』とやらを取りに行った。
と、少しして社務所の方から――
「えっ!? もう『超吉』出たんですか!? まだ初日ですよ!?」
という声。
どうやら私が把握してなかっただけで、神主さんは知っていたらしいな。
何やら神主さんを連れて帰って来た。
「ナナトスくん、おめでとうございます。こちらお正月セット一式とお年玉になります」
「やったー! あとで兄弟たちに自慢するッス! どうッスかイチ兄? ニー兄?」
「あ~、凄い凄い」
「お前の運の良さに感心したよ」
と言いながらも、力の抜けた顔。あまり賞賛する気は無さそうだ。
『これでまた調子づきそうだな……』とか考えてるのかもしれない、既に顔に表れている。
「で、何貰ったの?」
私がナナトスに聞くと、貰った巾着袋の中を確認しだした。
「え~と……どれも見たことがないッスね。なんスかこれ? 竹で出来た手みたいな――」
「ああ、熊手ね。飾っておくとお金をかき集めてくれるって言われてる」
「へぇ~、次のは……矢? 木で出来た矢ッスかね?」
「それは破魔矢だね。病気とか災いとかを退散させてくれるって言われてる。自分の頭より上に飾っておいて」
「これは? 木の板ッスかね? 頭に紐付いてるッスけど。裏側に何かの生物が描かれてるッスね」
「それは絵馬ね。それに願い事を書いて神様にお捧げするの。願いが叶うって言われてる。今年は寅年だから、裏に描かれてるのは虎だね。」
「次は……何か書いてある細長い紙が出て来たッスけど」
「護符だね。家に飾っておけば家庭を守ってくれるって言われてる。それも自分の頭より高いところに貼っておいて」
「何て書いてあるんスか?」
「あ~……ごめん、これは私にも読めないな……でも縁起が良いものだから」
梵字で書かれていて、私には何が書いてあるかわからない。
「あと……これは?」
「お守りだね。肌身離さず持ち歩くと守ってくれるって言われてる。何か自分が携帯しているものに括り付けておいたら良いんじゃない?」
『大願成就』の四字熟語の周りに『家内安全』、『商売繁盛』、『無病息災』、『子孫繁栄』の四字熟語が書かれている。
いや、一つに詰め込み過ぎじゃない? これ一つで凄い数の効果がありそうだ。
…………いや、思い返してみれば私も似たような詰め込みをやってたわ。 (第89話、第136話、第175話参照)
「あとは……なんスかこれ? 何かの生物を象ったの置物が出て来たッスけど。さっきの絵馬の虎ってやつに似てるッスね」
「これは猫って生物ね。その置物は招き猫だね。福を招いてくれるって言われてる」
「最後は……藁で作られた丸いもの三つ。離れないように縛ってあるッスね。何スかこれ?」
「大分装飾されてるけど小さめの米俵だね」
「米俵? 米って麻の袋に入ってるんじゃないんスか?」
「それは最近のやつで、昔は藁で出来た俵に入ってたのよ」
両手に乗るくらいの大きさに作られた米俵。
三つ積んだものを縛ってあって、まるで年貢に見える。
「中にちゃんとお米が入ってるみたいだし、飾っておいて非常事態があった時に食べたらいいかもね。飾り物の米俵には五穀豊穣とか商売繁盛って意味があるらしいし、装飾もされてるからこれも縁起物だね」
凄い……縁起物のオンパレードだ……流石『お正月セット一式』と言うだけある。
これ全部カイベルが作ったのかしら?
「いろいろ貰ったね~」
「全部家に飾っておくことにするッス!」
「ナナトス良いナ~、リディアも欲しイ……」
「来年に期待しましょうか」
来年もカイベルが用意してくれればだけど……
「なぁ~アルトラ~、お腹減っタ~、出店のやつ食べたイ」
朝ごはん抜きで来たから、そろそろお腹が減って来た頃か。
「でももうすぐ餅つき始まるから」
「餅つきの準備が整いましたので、今から餅つきを開始致します。よろしければご参加ください」
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