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第7章 川完成編
第155話 ゴーレムを作ろう!
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「わかった、ゴーレムを作ろう!」
「ゴーレム? なんですかそれ?」
「魔力で動く人形を作るの」
「それに守らせるってことですか?」
「そういうこと、じゃあ畑に行こうか」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
畑にやってきた。
「じゃあ、魔力でクレイゴーレムを作ってみるから見て覚えて」
「えっ!? そんな急に!?」
「まあ土人形作って、魔力で動かすだけの簡単なお仕事だから。じゃあ作るね」
「おおぉぉ!?」
2mほどの土人形を作った。
「結構大きいですね!」
「これを魔力で自動的に動くようにする」
「わっ、動き出した!」
「じゃあ、やってみて」
メイフィーが土に魔力を込めると……1mほどの人形が出来た。
「これ……人形作るだけで結構大変なんですけど……それで、どうやって動かせば良いんですか?」
「え? 人のように自動で動くイメージしながら魔力を込めるだけだけど……」
「じゃ、じゃあちょっとやってみます……動け~~~!!」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
「はぁはぁ……ぜ、全然動く気配が無いですけど……」
「おかしいな……私はそのイメージで動かしてるんだけど……」
実際カイベルはこのイメージ方法で動いてるし……
「こ、これってアルトラ様以外には物凄く難しいことなんじゃないですか!?」
ああ~、自動で動かすには魔力量が多くないとダメとかってことなのかな?
「ごめん、ちょっと時間をちょうだい。代替案を考えてみるから」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
我が家へ帰って来た。
まずいな……土人形作って動かすくらいならみんなが出来るものだと思ってた……
これだとゴーレム計画は潰えてしまう。
魔力で土人形を作れたとしても、それを自動で動かすことは、高い魔力を持ってないとできないことがわかった。
だったら、使う魔力量ほ補佐してやれば良い。
さて、そこで久しぶりに創成魔法の出番だ。
魔力を補助して、動かせるようにできる魔道具を作ろう。
だから、動かすための触媒を作る。
創成魔法で、装着したものを操る魔道具を作る。
ただし、生物には無効と。これを設定しておかないと人を操るやつが出てくる可能性があるからね。
鈍角の十字の形の魔道具が出来た。この魔道具に魔力を補充することで自動で動く人形が出来る。中心部分は蓋が開くようになっている。これについては後で説明。
名前は、そうね……『オートマトン・アシスト』とでも呼んでおこうかな。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
作った魔道具を片手に畑へ向かった。
「お待たせ」
「もう考えてきたんですか?」
さっき作って来た魔道具を取り出す。
「何ですかそれ?」
「土で出来た人形を自動で動かす装置」
と言っておく。
石とか鉄とか他のものに付けても動くということは、現時点では伏せておこう。気付いた時に応用してくれれば良い。
「そんなのあったんですか? どこで手に入れたんですか?」
「私から都合の良いものが出て来ても『そういうものだ』と思って」
「あ、いつものやつですね」
「名付けて『オートマトン・アシスト』。これを土に置いて魔力を込める」
「おおぉぉ!?」
すると、さっきと同じ2mほどの土人形が出来た。
「結構大きいですね!」
そしてすぐに崩れ去った。
「…………ゴーレム消えてしまいましたけど?」
「これで良いのよ。起動時以外は元の形に戻るようにしておく。この大きいのにウロウロされるのも目障りでしょ? 普段は土のフリするように作っておいた。ガルムが来た時だけ人形形態になってもらって追い払ってもらうようにする」
「でもガルムが来たって、どうやってゴーレムが知り得るんですか?」
「そうね、じゃあ試してみましょうか。メイフィーちょっと髪の毛一本ちょうだい」
「? どうぞ」
「これを使う」
「私の髪をどうするんですか?」
「このままだと、何も出来ないただの土に成り下がってしまうから、この髪の毛を魔道具の中に入れる」
魔道具の蓋を開けて、中に今受け取った髪の毛を入れた。
「おおぉ!? 動き出した!」
「危ないからちょっと離れて」
「うわぁ!! ちょ、追いかけてきますよ!!」
ゴーレムがメイフィーを追いかけ始めた。
すぐに魔道具の蓋を開けて、髪の毛を取り上げる。ゴーレムは停止し、再び土へ戻った。
「ど……どういうことですか?」
「今実演したように、魔道具の中に入れたものに近い臭いの接近を感知した時だけ動いてもらう」
「なるほど」
「この中に入れるものをガルムの爪にすることで、ガルムが来た時だけ反応するような命令を組み込んだことになる。ガルムは普通に食料として食べてるから身体の一部を入手するのも容易だと思う。爪じゃなくても血とか肉片、牙とか皮や体毛、ガルムの一部なら何でも良い。肉片とか入れても良いけど、オススメは爪とか牙みたいな腐らないものかな。そのまま入れっぱなしでも良いけど、たまには洗って清潔を保って」
「わかりました」
「あと……今は実演するために髪の毛で試したけど、今後は間違っても自分たちの髪の毛とか入れないように!」
「わ、わかりました」
「それと、これは個々人を識別するように作ってないから、メイフィーの髪の毛でトロル族全体がこのゴーレムの敵になるからくれぐれも注意して」
「わ……わかりました」
「あの……これってどうやって起動してるかどうか判断するんですか? 普段土に還ってるんじゃ、本当に動いてくれるかどうかわからないじゃないですか」
「土に魔力を込めたら土人形が出来たでしょ? その後、それが崩れ去った時点で起動してると考えてもらえれば良いと思う。形を保ってた土人形が、突然崩れ去るって変でしょ?」
「あ、そっか、崩れ去るのも動作してる内ってことなんですね」
「じゃあ、実際に魔道具に魔力を込めてゴーレムを作ってみようか」
「魔力を込めてって、今アルトラ様がやったじゃないですか」
「一応同じものを五つ作って来た」
「用意良いですね!」
「じゃあ、土の上に置いて魔力を込めてみて」
「上手くできますかね?」
「私のゴーレムは参考にしなくても良いから」
「ゴーレム? なんですかそれ?」
「魔力で動く人形を作るの」
「それに守らせるってことですか?」
「そういうこと、じゃあ畑に行こうか」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
畑にやってきた。
「じゃあ、魔力でクレイゴーレムを作ってみるから見て覚えて」
「えっ!? そんな急に!?」
「まあ土人形作って、魔力で動かすだけの簡単なお仕事だから。じゃあ作るね」
「おおぉぉ!?」
2mほどの土人形を作った。
「結構大きいですね!」
「これを魔力で自動的に動くようにする」
「わっ、動き出した!」
「じゃあ、やってみて」
メイフィーが土に魔力を込めると……1mほどの人形が出来た。
「これ……人形作るだけで結構大変なんですけど……それで、どうやって動かせば良いんですか?」
「え? 人のように自動で動くイメージしながら魔力を込めるだけだけど……」
「じゃ、じゃあちょっとやってみます……動け~~~!!」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
「はぁはぁ……ぜ、全然動く気配が無いですけど……」
「おかしいな……私はそのイメージで動かしてるんだけど……」
実際カイベルはこのイメージ方法で動いてるし……
「こ、これってアルトラ様以外には物凄く難しいことなんじゃないですか!?」
ああ~、自動で動かすには魔力量が多くないとダメとかってことなのかな?
「ごめん、ちょっと時間をちょうだい。代替案を考えてみるから」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
我が家へ帰って来た。
まずいな……土人形作って動かすくらいならみんなが出来るものだと思ってた……
これだとゴーレム計画は潰えてしまう。
魔力で土人形を作れたとしても、それを自動で動かすことは、高い魔力を持ってないとできないことがわかった。
だったら、使う魔力量ほ補佐してやれば良い。
さて、そこで久しぶりに創成魔法の出番だ。
魔力を補助して、動かせるようにできる魔道具を作ろう。
だから、動かすための触媒を作る。
創成魔法で、装着したものを操る魔道具を作る。
ただし、生物には無効と。これを設定しておかないと人を操るやつが出てくる可能性があるからね。
鈍角の十字の形の魔道具が出来た。この魔道具に魔力を補充することで自動で動く人形が出来る。中心部分は蓋が開くようになっている。これについては後で説明。
名前は、そうね……『オートマトン・アシスト』とでも呼んでおこうかな。
・・・
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作った魔道具を片手に畑へ向かった。
「お待たせ」
「もう考えてきたんですか?」
さっき作って来た魔道具を取り出す。
「何ですかそれ?」
「土で出来た人形を自動で動かす装置」
と言っておく。
石とか鉄とか他のものに付けても動くということは、現時点では伏せておこう。気付いた時に応用してくれれば良い。
「そんなのあったんですか? どこで手に入れたんですか?」
「私から都合の良いものが出て来ても『そういうものだ』と思って」
「あ、いつものやつですね」
「名付けて『オートマトン・アシスト』。これを土に置いて魔力を込める」
「おおぉぉ!?」
すると、さっきと同じ2mほどの土人形が出来た。
「結構大きいですね!」
そしてすぐに崩れ去った。
「…………ゴーレム消えてしまいましたけど?」
「これで良いのよ。起動時以外は元の形に戻るようにしておく。この大きいのにウロウロされるのも目障りでしょ? 普段は土のフリするように作っておいた。ガルムが来た時だけ人形形態になってもらって追い払ってもらうようにする」
「でもガルムが来たって、どうやってゴーレムが知り得るんですか?」
「そうね、じゃあ試してみましょうか。メイフィーちょっと髪の毛一本ちょうだい」
「? どうぞ」
「これを使う」
「私の髪をどうするんですか?」
「このままだと、何も出来ないただの土に成り下がってしまうから、この髪の毛を魔道具の中に入れる」
魔道具の蓋を開けて、中に今受け取った髪の毛を入れた。
「おおぉ!? 動き出した!」
「危ないからちょっと離れて」
「うわぁ!! ちょ、追いかけてきますよ!!」
ゴーレムがメイフィーを追いかけ始めた。
すぐに魔道具の蓋を開けて、髪の毛を取り上げる。ゴーレムは停止し、再び土へ戻った。
「ど……どういうことですか?」
「今実演したように、魔道具の中に入れたものに近い臭いの接近を感知した時だけ動いてもらう」
「なるほど」
「この中に入れるものをガルムの爪にすることで、ガルムが来た時だけ反応するような命令を組み込んだことになる。ガルムは普通に食料として食べてるから身体の一部を入手するのも容易だと思う。爪じゃなくても血とか肉片、牙とか皮や体毛、ガルムの一部なら何でも良い。肉片とか入れても良いけど、オススメは爪とか牙みたいな腐らないものかな。そのまま入れっぱなしでも良いけど、たまには洗って清潔を保って」
「わかりました」
「あと……今は実演するために髪の毛で試したけど、今後は間違っても自分たちの髪の毛とか入れないように!」
「わ、わかりました」
「それと、これは個々人を識別するように作ってないから、メイフィーの髪の毛でトロル族全体がこのゴーレムの敵になるからくれぐれも注意して」
「わ……わかりました」
「あの……これってどうやって起動してるかどうか判断するんですか? 普段土に還ってるんじゃ、本当に動いてくれるかどうかわからないじゃないですか」
「土に魔力を込めたら土人形が出来たでしょ? その後、それが崩れ去った時点で起動してると考えてもらえれば良いと思う。形を保ってた土人形が、突然崩れ去るって変でしょ?」
「あ、そっか、崩れ去るのも動作してる内ってことなんですね」
「じゃあ、実際に魔道具に魔力を込めてゴーレムを作ってみようか」
「魔力を込めてって、今アルトラ様がやったじゃないですか」
「一応同じものを五つ作って来た」
「用意良いですね!」
「じゃあ、土の上に置いて魔力を込めてみて」
「上手くできますかね?」
「私のゴーレムは参考にしなくても良いから」
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