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第4章 アルトラの受難編
第110話 最近暑いからかき氷を作った!
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「あちーー……何か、最近暑くないッスか?」
「あなたたち、私が来る前はもっと暑い環境にいたんじゃないの?」
「俺ッチたちは、環境適応能力が高いけど、一度涼しい環境に身を置いたから、暑い環境に慣れるのに時間がかかるんスよね」
それは人間もほとんど同じだが……人間も涼しい日から、突然猛暑日が来たら適応しにくいよ。
「ちょっと前はいつも同じような気温だったのに、最近は波がある気がするんスよね」
確かに最近暑い……
以前、無理矢理雨を降らせて大地を冷却させたから、気候にも変化が起こってしまったのかもしれない。
冷却後、少しの間は変動が無い時期だったけど、最近になって冷却の影響が出てきたのかも。
今は猛暑が到来している状態ってところかな。
「ホントに、ここのところ暑いですね。水を飲む量も増えましたよ」
ヘパイトスさんも口を出す。
「ワシらは比較的涼しい地域に住んでるから、こう暑いと仕事にならんよ。おい! 暑さが和らぐまで休憩だ!」
そう言いながら、建物の影に避難。
この建物、いつの間にか休憩所としてドワーフたちが作ってたらしい。バス停の雨宿りできる場所を拡大させたような休憩所。
ヘパイトスさん曰く、簡単に作ったものらしいけど、私が作った家よりは遥かに強度がありそうだ。
二十人くらいなら雑魚寝できるくらい広い。どこが簡易休憩所だよ……ドワーフの技術力すげぇよ……
疑似太陽の光を遮ってくれ、なおかつ建物奥に窓が複数付けられてるから風通しも良くて、暑い時期は中々快適に出来ている。
「俺たちなら大丈夫ですよ?」
と言ったのはトロルたち。
「我らも大丈夫だ、むしろまだ全然寒いくらいなのだが……」
フレアハルトたちは元々熱に強い。
今は掘削作業が休止状態。コンクリ作業はできないから、川の整地の方を担当してくれてる。
「そうか? じゃあ、ワシらが働けるようになる気温になるまで、間を繋いでくれ」
濡らしたタオルを頭にかけて寝転がってしまった……
暑さに比較的強いトロルと、フレアハルトたちは川の整地に向かった。
う~ん……工事に支障が出るほど暑くなってしまった……
ここは冷感でもてなすか。
「じゃあ、かき氷でも食べますか?」
「お、作ってくれるのか?」
「なんスかそれ?」
「じゃあ、ちょっと待ってて準備してくるから」
かき氷機の構造くらいは私でも大体わかる。
あの程度の原始的な機構なら少し間違ってるくらいでも問題なく動くだろう。
創成魔法でかき氷機を作った。
電動にすると途端に構造がわからなくなるから、魔力で自動で動くもの。名付けるなら魔動かき氷機ってところか。
使用者の魔力で電動と同じくスイッチ一つでガリガリ氷を砕いてくれる。使われる魔力はごく微量。一日中使わない限りは、トロルくらいの魔力でもそれほど疲れない。
イチゴと砂糖を使ってシロップを作る。
本当なら四種類くらい用意してあげたいところだけど、まだ村の畑ではレモンとメロンが栽培されていない。あとブルーハワイ。
昔から思ってるけど、『ブルーハワイ』ってどんな食べ物なんだろう?
まあ、あれらのシロップは全部同じ味で、香料だけ違うって話だけど……ここでは折角だから本物のイチゴを使おう。
「お待たせ!」
氷魔法で氷を出し、かき氷機の上に乗せて、ゴリゴリ削る。
「おお~、これがかき氷ってやつッスか!」
ナナトスが手で掴んで食べる。
「…………これ、ただの氷ッスね……しかもすぐ消える……食べ応えないッスねぇ……」
期待ハズレだって顔してるな……
「それまだ完成じゃないのよ。このシロップをかけないとただの氷よ?」
さっき作ったイチゴシロップをかける。
「はい、どうぞ」
ナナトスに渡す。
「おお~! 美味いッスね!」
受け取った途端にめちゃめちゃかっ込む……
「あ、そんなに勢いよく食べたら……」
「うぁあ!!」
遅かったか……頭を押さえてうずくまった。
「なんスかこれ? 突然頭がキーンと」
「かき氷食べる時には急いで食べない方が良いのよ。頭痛くなることがあるから。ちなみに“良い氷”を使ってる場合はキーンってならないらしいんだけどね」
自分で“良い氷”ではないと言ってるようなもんだけど……
“良い氷”は物凄く時間をかけて作るらしいけど、私の氷も時間をかけて作れば美味しい氷になるのかしら?
「はい、どうぞ」
ヘパイトスさんと他の作業員にも配る。
「ありがとよ!」
「では、100ウォルになります」
「金取るのか!?」
「この川工事の費用を工面しなければなりませんので」
「そんなのいつになっても良い契約だが……ワシから取った金を、ワシに返すのか?」
「アハハ……確かに、私を経由して帰ってくるだけですね」
「ワッハッハッハ」
「あ、何だソレは?」
何か食べてる気配を察知したのか、フレアハルトたちが戻って来た。
「かき氷よ、食べる?」
猛暑日相当の状態を『寒い』と言っている人に対して、かき氷を勧めるのもどうかと思うけど、この男は食い意地張ってるから一応聞くだけ聞いておく。
水ですらほとんど飲まないという話だから、流石に氷は食べないかな?
「氷か……うむ……食べてみたくはあるんだが、しかし氷か……」
食べようかどうかかなり迷っている。
「お腹壊しちゃうの?」
「いや、そもそも食ったことがないからわからん」
「レッド……おっと……」
まだ正体は秘密だったんだった……危ない危ない……
「『レッド……』なんでスって?」
ナナトスがニヤニヤしながら聞き返してきた。
コイツ……なぜ秘密にしてるか知ってるくせに!
「あなたたちにとって毒になったりとかする?」
「流石にそこまでではないとは思うが……」
「では、わたくしたちが毒見しましょう」
「食べてみないとわかんないもんね!」
アリサとレイアが毒見役を買って出た。かき氷を作って渡す。
「わたくしたちには……もうこれを持ってるのが辛いですね……手が冷たいです」
「地面に置こうか……」
そうすると地面の熱ですぐ溶けてしまいそうだけど……
「では一口、いただきます…………美味しいですね!」
「ホントだ美味しい!」
「しかし……やはり寒いです……」
「三口も食べれば十分だね……というわけでフレハル様には三口をオススメします」
三口と言うから、少しだけ削ってフレアハルトに渡す。
こんなに食べ応えが無さそうなかき氷は今まで見たことないな……山になっておらず、これは最早『平原』。
人間界でこれが出てきたら、確実にクレームが入るレベル。
シロップをかけると、更に氷が減ってほぼ赤い水たまりになってしまった……
「おう、すまぬな。見たことも触ったこともないが、これが氷というものか。いや見たことはあるか、ついこの間の……」
自分で言いつつ、青い顔になって表情がこわばった。多分この間のレッドドラゴンの町での一件を思い浮かべているんだろう。
(第104話を参照)
「どうかしたッスか?」
「何でもない。では一口………………美味い! 美味いな!」
こんなシンプルなかき氷でも喜んでくれるから、作り甲斐があ――
『平原』状態のかき氷をチラっと見て
――るかどうかはわからないな……あまりに平原過ぎて。
「だが……やはり寒いな……味は美味かった。ごちそうさま」
美味しいというところはホントのところなんだろうけど、満足している顔ではないかな。
まあ……三口食べただけじゃね……そんな少量じゃ食べた気にならんわ……
あとから休憩に来た整地組のトロルたちにも振舞った。
概ね好評。
作業員の中に氷魔法使いのトロルがいて、村でも振舞いたいというので、魔動かき氷機を譲った。早い者勝ちだ。
後日聞いた話によると、レッドドラゴンたちは三人ともお腹壊したらしい。
これはフレアハルトたちはもう食べたいとは言わなそうだな。
そうするとなると、今後ここでも作られることがあるであろうアイスとか氷菓子も食べられないことになるのか~、美味しい物なのにちょっと可哀想……
「あなたたち、私が来る前はもっと暑い環境にいたんじゃないの?」
「俺ッチたちは、環境適応能力が高いけど、一度涼しい環境に身を置いたから、暑い環境に慣れるのに時間がかかるんスよね」
それは人間もほとんど同じだが……人間も涼しい日から、突然猛暑日が来たら適応しにくいよ。
「ちょっと前はいつも同じような気温だったのに、最近は波がある気がするんスよね」
確かに最近暑い……
以前、無理矢理雨を降らせて大地を冷却させたから、気候にも変化が起こってしまったのかもしれない。
冷却後、少しの間は変動が無い時期だったけど、最近になって冷却の影響が出てきたのかも。
今は猛暑が到来している状態ってところかな。
「ホントに、ここのところ暑いですね。水を飲む量も増えましたよ」
ヘパイトスさんも口を出す。
「ワシらは比較的涼しい地域に住んでるから、こう暑いと仕事にならんよ。おい! 暑さが和らぐまで休憩だ!」
そう言いながら、建物の影に避難。
この建物、いつの間にか休憩所としてドワーフたちが作ってたらしい。バス停の雨宿りできる場所を拡大させたような休憩所。
ヘパイトスさん曰く、簡単に作ったものらしいけど、私が作った家よりは遥かに強度がありそうだ。
二十人くらいなら雑魚寝できるくらい広い。どこが簡易休憩所だよ……ドワーフの技術力すげぇよ……
疑似太陽の光を遮ってくれ、なおかつ建物奥に窓が複数付けられてるから風通しも良くて、暑い時期は中々快適に出来ている。
「俺たちなら大丈夫ですよ?」
と言ったのはトロルたち。
「我らも大丈夫だ、むしろまだ全然寒いくらいなのだが……」
フレアハルトたちは元々熱に強い。
今は掘削作業が休止状態。コンクリ作業はできないから、川の整地の方を担当してくれてる。
「そうか? じゃあ、ワシらが働けるようになる気温になるまで、間を繋いでくれ」
濡らしたタオルを頭にかけて寝転がってしまった……
暑さに比較的強いトロルと、フレアハルトたちは川の整地に向かった。
う~ん……工事に支障が出るほど暑くなってしまった……
ここは冷感でもてなすか。
「じゃあ、かき氷でも食べますか?」
「お、作ってくれるのか?」
「なんスかそれ?」
「じゃあ、ちょっと待ってて準備してくるから」
かき氷機の構造くらいは私でも大体わかる。
あの程度の原始的な機構なら少し間違ってるくらいでも問題なく動くだろう。
創成魔法でかき氷機を作った。
電動にすると途端に構造がわからなくなるから、魔力で自動で動くもの。名付けるなら魔動かき氷機ってところか。
使用者の魔力で電動と同じくスイッチ一つでガリガリ氷を砕いてくれる。使われる魔力はごく微量。一日中使わない限りは、トロルくらいの魔力でもそれほど疲れない。
イチゴと砂糖を使ってシロップを作る。
本当なら四種類くらい用意してあげたいところだけど、まだ村の畑ではレモンとメロンが栽培されていない。あとブルーハワイ。
昔から思ってるけど、『ブルーハワイ』ってどんな食べ物なんだろう?
まあ、あれらのシロップは全部同じ味で、香料だけ違うって話だけど……ここでは折角だから本物のイチゴを使おう。
「お待たせ!」
氷魔法で氷を出し、かき氷機の上に乗せて、ゴリゴリ削る。
「おお~、これがかき氷ってやつッスか!」
ナナトスが手で掴んで食べる。
「…………これ、ただの氷ッスね……しかもすぐ消える……食べ応えないッスねぇ……」
期待ハズレだって顔してるな……
「それまだ完成じゃないのよ。このシロップをかけないとただの氷よ?」
さっき作ったイチゴシロップをかける。
「はい、どうぞ」
ナナトスに渡す。
「おお~! 美味いッスね!」
受け取った途端にめちゃめちゃかっ込む……
「あ、そんなに勢いよく食べたら……」
「うぁあ!!」
遅かったか……頭を押さえてうずくまった。
「なんスかこれ? 突然頭がキーンと」
「かき氷食べる時には急いで食べない方が良いのよ。頭痛くなることがあるから。ちなみに“良い氷”を使ってる場合はキーンってならないらしいんだけどね」
自分で“良い氷”ではないと言ってるようなもんだけど……
“良い氷”は物凄く時間をかけて作るらしいけど、私の氷も時間をかけて作れば美味しい氷になるのかしら?
「はい、どうぞ」
ヘパイトスさんと他の作業員にも配る。
「ありがとよ!」
「では、100ウォルになります」
「金取るのか!?」
「この川工事の費用を工面しなければなりませんので」
「そんなのいつになっても良い契約だが……ワシから取った金を、ワシに返すのか?」
「アハハ……確かに、私を経由して帰ってくるだけですね」
「ワッハッハッハ」
「あ、何だソレは?」
何か食べてる気配を察知したのか、フレアハルトたちが戻って来た。
「かき氷よ、食べる?」
猛暑日相当の状態を『寒い』と言っている人に対して、かき氷を勧めるのもどうかと思うけど、この男は食い意地張ってるから一応聞くだけ聞いておく。
水ですらほとんど飲まないという話だから、流石に氷は食べないかな?
「氷か……うむ……食べてみたくはあるんだが、しかし氷か……」
食べようかどうかかなり迷っている。
「お腹壊しちゃうの?」
「いや、そもそも食ったことがないからわからん」
「レッド……おっと……」
まだ正体は秘密だったんだった……危ない危ない……
「『レッド……』なんでスって?」
ナナトスがニヤニヤしながら聞き返してきた。
コイツ……なぜ秘密にしてるか知ってるくせに!
「あなたたちにとって毒になったりとかする?」
「流石にそこまでではないとは思うが……」
「では、わたくしたちが毒見しましょう」
「食べてみないとわかんないもんね!」
アリサとレイアが毒見役を買って出た。かき氷を作って渡す。
「わたくしたちには……もうこれを持ってるのが辛いですね……手が冷たいです」
「地面に置こうか……」
そうすると地面の熱ですぐ溶けてしまいそうだけど……
「では一口、いただきます…………美味しいですね!」
「ホントだ美味しい!」
「しかし……やはり寒いです……」
「三口も食べれば十分だね……というわけでフレハル様には三口をオススメします」
三口と言うから、少しだけ削ってフレアハルトに渡す。
こんなに食べ応えが無さそうなかき氷は今まで見たことないな……山になっておらず、これは最早『平原』。
人間界でこれが出てきたら、確実にクレームが入るレベル。
シロップをかけると、更に氷が減ってほぼ赤い水たまりになってしまった……
「おう、すまぬな。見たことも触ったこともないが、これが氷というものか。いや見たことはあるか、ついこの間の……」
自分で言いつつ、青い顔になって表情がこわばった。多分この間のレッドドラゴンの町での一件を思い浮かべているんだろう。
(第104話を参照)
「どうかしたッスか?」
「何でもない。では一口………………美味い! 美味いな!」
こんなシンプルなかき氷でも喜んでくれるから、作り甲斐があ――
『平原』状態のかき氷をチラっと見て
――るかどうかはわからないな……あまりに平原過ぎて。
「だが……やはり寒いな……味は美味かった。ごちそうさま」
美味しいというところはホントのところなんだろうけど、満足している顔ではないかな。
まあ……三口食べただけじゃね……そんな少量じゃ食べた気にならんわ……
あとから休憩に来た整地組のトロルたちにも振舞った。
概ね好評。
作業員の中に氷魔法使いのトロルがいて、村でも振舞いたいというので、魔動かき氷機を譲った。早い者勝ちだ。
後日聞いた話によると、レッドドラゴンたちは三人ともお腹壊したらしい。
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