103 / 535
第4章 アルトラの受難編
第102話 フレアハルトの幽閉を解いてもらうため『聖炎耐火の儀』を行うことになった!
しおりを挟む
宮殿へと連れて来られた。
その広めの空間へ。多分玉座の間とか、謁見の間に当たるところだろう。
レッドドラゴン族と思われる人たちが両側に整列している。
人の姿をしているが、その威圧するような魔力で普通の人型の亜人ではないと分かる。
目の前に座っているこの人物が、レッドドラゴン族の族長、フレアハルトの父親ってことかな?
「お連れしました」
「うむ、ご苦労」
快く思われていないとは言え、挨拶はした方が良いだろう。何とか印象を変えたい。
跪いて言葉を発する。
「お初にお目にかかります。わたくし、ここより数十km離れた村で領主を任されているアルトラと申します。この度はご招待いただき光栄に存じます」
「…………貴様が我が息子を唆した亜人か?」
いきなりのジャブ!?
唆したって……勝手に私に戦い挑んできて、勝手に負けて、いつの間にか村に馴染んでいただけだが……どちらかと言ったらストーキングされてるの私の方よ?
「コホン、唆したと言われると語弊がありますが、フレアハルトは自ら望んで私の村と関わっています」
「フレアハルト様をお連れしました」
「アルトラ! わざわざこんなところまで来させてしまってすまぬ! レッドドラゴンの中の問題だから巻き込みたくはなかったのだが……」
まあ、トロル村を人質にされている以上、私は無関係という話には出来ないだろう。
「フレアハルトが来たので、もう一度聞こう、フレアハルトを唆したのは貴様であろう?」
「ですから私は――」
再び否定しようとした私の言葉を遮って、フレアハルトが話し出す。
「父上、それは違います。我は……いや私は、ここにいるアルトラに勝負を挑んで負けたのです。それに一方的に付き纏っているのは私の方です!」
付き纏ってる自覚はあったんだな……
「そこが信じられぬ! 我らレッドドラゴンが、それも王族であり一族最強の貴様が亜人に負けただと!? 我らに勝てる亜人など今まで見たこともない! それを簡単に信じられると思うのか!?」
「信じられぬかもしれませぬが、事実に相違ありません」
「貴様が頑なに負けたとぬかすのなら、今それを証明してもらおう。そこでこちらから一つ提案だ。これをそこのアルトラとやらが達成できたのなら、もう貴様の振舞いには一切口を出さぬ。王位も継承する必要はない。そして我らレッドドラゴン族はそこのアルトラの軍門に降ろう」
ぐ……軍門って……私、軍を持ってるつもりないけど……
アリサが小声で話しかけてくる。
「我々レッドドラゴンは、武力至上主義ですので、本来なら『負け』=『滅亡』、または『隷属』なのです。アルトラ様がそういったことに興味が無かったため、わたくしどもも今の関係に落ち着いているだけで、本来ならわたくしどもはアルトラ様に対して何かを言える立場ではございません。フレアハルト様のアルトラ様への普段の振舞いは、我々レッドドラゴンの基準からすれば死罪に処されてもおかしくはありません」
ああ、だからあの時フレアハルトは王族である自分の命を差し出してまで、一族を守ろうとしたのか。
『絶滅は免れない』と言っていたのも、そういう土台があってのことなのね。
「その提案とは……まさか……我ら以外の亜人にあんなことをしたら、骨も残りませぬ!! 考えをお改めください!!」
「お前は黙っているが良い!! フレアハルト! 貴様は我らの一族で最強!! 貴様が負けたと言うならこれをして証明してもらうより他は無い!!」
フレアハルトがあそこまで焦る『あんなこと』って一体……?
「アルトラよ、貴様には『聖炎耐火の儀』を執り行ってもらう」
『聖炎耐火の儀』? 何だそれは? 耐火ってところから嫌な予感しかしないが……
「我ら一族の成人の儀式のようなものだ。その仕組みは単純だ。儀式を受ける者が儀式場の中央に立ち、その周囲からドラゴン形態の祭司が二人以上で『フレアブレス』を吐きつけるというものだ。これを祭司のブレスが続く限り耐え続けてもらう、その時間はおよそ1分から長くて2分といったところだ」
要はドラゴンの炎に耐えろってことか。
「通常一般のレッドドラゴンの成人の儀の祭司は二人、王族の成人の儀は三人。王位継承権を得るには四人以上に耐えねばならぬ。フレアハルトは今の王族で唯一四人に耐え抜いた。故に今の王の候補はフレアハルトしかあり得ないのだ!」
武力至上主義だから、頭が良いとか統制力があるとかは二の次なのか。フレアハルトがいくらアホの子演じてても、この絶対的なルールがあるから王候補から外れることはなかったってことなのね。
「フレアハルトが負けたと言う以上、貴様にはフレアハルト以上の五人で行ってもらう」
「父上!! それはあんまりにございます!! アルトラは我らのように炎に強い種族というわけではありません!!」
「我にとってみれば、亜人が死のうがどうなろうが構わぬ。貴様がそこの亜人に負けたというのだ、なればそれ相応の能力で証明してもらわねば、こちらは到底納得できぬ!!」
「くっ………………少し……アルトラと話をさせてください」
「よかろう、儀式を止めさせるなら今の内だぞ? その場合、貴様には王位を継いでもらい、今後亜人との交流は一切絶ってもらうがな」
「アルトラ……こんなことになってしまいすまぬ」
「ホントよねぇ、まさか招かれてこんな事態になるとは思わなかったよ」
「あの儀式は、お主には危険過ぎる。我の時は耐え抜けても、ひと月ほどはまともに動くことができなった……その時よりも多い五人となると尚更……」
炎に強いレッドドラゴンが!?
それは本当にヤバイ儀式なのかもしれない。
「我のことはもうよい、村へ帰ってくれ。目の前で死ぬのを見たくはない」
「でも、そうしたらもう今後一切亜人と関わりを持つことができなくなるんじゃないの?」
「…………貴様の命には代えられぬ。それも仕方のないことだ」
亜人の命なんて軽く見てたあのフレアハルトが……随分と人を思いやれる考えを持つようになったのね……
「………………フレアハルトって種族最強なのよね?」
「そう認識しているが……」
「儀式で王族って祭司になり得るの?」
「いや、王族と一般のレッドドラゴンではレベルが違うため祭司は行わないはずだ。王族が祭司を担うと儀式を受ける者を殺してしまう可能性があるくらいレベルが違う……そもそも『聖炎耐火の儀』というのは成人と認められるための試練と呼べるもので殺すことが目的ではないからな。しかし、それがどうかしたか?」
「じゃあ、大丈夫だ。任せておいて!」
王族相手でないなら、無傷で耐えることも出来ると思う。
「やるつもりなのか!? お主が黒焦げになるところなど見たくないぞ!?」
「大丈夫だから」
「決めました、儀式をお受け致します」
「よいのだな? 逃げるのなら今のうちだぞ?」
「結構! きっちり落とし前を付けて、フレアハルトを自由にさせていただきます!」
その広めの空間へ。多分玉座の間とか、謁見の間に当たるところだろう。
レッドドラゴン族と思われる人たちが両側に整列している。
人の姿をしているが、その威圧するような魔力で普通の人型の亜人ではないと分かる。
目の前に座っているこの人物が、レッドドラゴン族の族長、フレアハルトの父親ってことかな?
「お連れしました」
「うむ、ご苦労」
快く思われていないとは言え、挨拶はした方が良いだろう。何とか印象を変えたい。
跪いて言葉を発する。
「お初にお目にかかります。わたくし、ここより数十km離れた村で領主を任されているアルトラと申します。この度はご招待いただき光栄に存じます」
「…………貴様が我が息子を唆した亜人か?」
いきなりのジャブ!?
唆したって……勝手に私に戦い挑んできて、勝手に負けて、いつの間にか村に馴染んでいただけだが……どちらかと言ったらストーキングされてるの私の方よ?
「コホン、唆したと言われると語弊がありますが、フレアハルトは自ら望んで私の村と関わっています」
「フレアハルト様をお連れしました」
「アルトラ! わざわざこんなところまで来させてしまってすまぬ! レッドドラゴンの中の問題だから巻き込みたくはなかったのだが……」
まあ、トロル村を人質にされている以上、私は無関係という話には出来ないだろう。
「フレアハルトが来たので、もう一度聞こう、フレアハルトを唆したのは貴様であろう?」
「ですから私は――」
再び否定しようとした私の言葉を遮って、フレアハルトが話し出す。
「父上、それは違います。我は……いや私は、ここにいるアルトラに勝負を挑んで負けたのです。それに一方的に付き纏っているのは私の方です!」
付き纏ってる自覚はあったんだな……
「そこが信じられぬ! 我らレッドドラゴンが、それも王族であり一族最強の貴様が亜人に負けただと!? 我らに勝てる亜人など今まで見たこともない! それを簡単に信じられると思うのか!?」
「信じられぬかもしれませぬが、事実に相違ありません」
「貴様が頑なに負けたとぬかすのなら、今それを証明してもらおう。そこでこちらから一つ提案だ。これをそこのアルトラとやらが達成できたのなら、もう貴様の振舞いには一切口を出さぬ。王位も継承する必要はない。そして我らレッドドラゴン族はそこのアルトラの軍門に降ろう」
ぐ……軍門って……私、軍を持ってるつもりないけど……
アリサが小声で話しかけてくる。
「我々レッドドラゴンは、武力至上主義ですので、本来なら『負け』=『滅亡』、または『隷属』なのです。アルトラ様がそういったことに興味が無かったため、わたくしどもも今の関係に落ち着いているだけで、本来ならわたくしどもはアルトラ様に対して何かを言える立場ではございません。フレアハルト様のアルトラ様への普段の振舞いは、我々レッドドラゴンの基準からすれば死罪に処されてもおかしくはありません」
ああ、だからあの時フレアハルトは王族である自分の命を差し出してまで、一族を守ろうとしたのか。
『絶滅は免れない』と言っていたのも、そういう土台があってのことなのね。
「その提案とは……まさか……我ら以外の亜人にあんなことをしたら、骨も残りませぬ!! 考えをお改めください!!」
「お前は黙っているが良い!! フレアハルト! 貴様は我らの一族で最強!! 貴様が負けたと言うならこれをして証明してもらうより他は無い!!」
フレアハルトがあそこまで焦る『あんなこと』って一体……?
「アルトラよ、貴様には『聖炎耐火の儀』を執り行ってもらう」
『聖炎耐火の儀』? 何だそれは? 耐火ってところから嫌な予感しかしないが……
「我ら一族の成人の儀式のようなものだ。その仕組みは単純だ。儀式を受ける者が儀式場の中央に立ち、その周囲からドラゴン形態の祭司が二人以上で『フレアブレス』を吐きつけるというものだ。これを祭司のブレスが続く限り耐え続けてもらう、その時間はおよそ1分から長くて2分といったところだ」
要はドラゴンの炎に耐えろってことか。
「通常一般のレッドドラゴンの成人の儀の祭司は二人、王族の成人の儀は三人。王位継承権を得るには四人以上に耐えねばならぬ。フレアハルトは今の王族で唯一四人に耐え抜いた。故に今の王の候補はフレアハルトしかあり得ないのだ!」
武力至上主義だから、頭が良いとか統制力があるとかは二の次なのか。フレアハルトがいくらアホの子演じてても、この絶対的なルールがあるから王候補から外れることはなかったってことなのね。
「フレアハルトが負けたと言う以上、貴様にはフレアハルト以上の五人で行ってもらう」
「父上!! それはあんまりにございます!! アルトラは我らのように炎に強い種族というわけではありません!!」
「我にとってみれば、亜人が死のうがどうなろうが構わぬ。貴様がそこの亜人に負けたというのだ、なればそれ相応の能力で証明してもらわねば、こちらは到底納得できぬ!!」
「くっ………………少し……アルトラと話をさせてください」
「よかろう、儀式を止めさせるなら今の内だぞ? その場合、貴様には王位を継いでもらい、今後亜人との交流は一切絶ってもらうがな」
「アルトラ……こんなことになってしまいすまぬ」
「ホントよねぇ、まさか招かれてこんな事態になるとは思わなかったよ」
「あの儀式は、お主には危険過ぎる。我の時は耐え抜けても、ひと月ほどはまともに動くことができなった……その時よりも多い五人となると尚更……」
炎に強いレッドドラゴンが!?
それは本当にヤバイ儀式なのかもしれない。
「我のことはもうよい、村へ帰ってくれ。目の前で死ぬのを見たくはない」
「でも、そうしたらもう今後一切亜人と関わりを持つことができなくなるんじゃないの?」
「…………貴様の命には代えられぬ。それも仕方のないことだ」
亜人の命なんて軽く見てたあのフレアハルトが……随分と人を思いやれる考えを持つようになったのね……
「………………フレアハルトって種族最強なのよね?」
「そう認識しているが……」
「儀式で王族って祭司になり得るの?」
「いや、王族と一般のレッドドラゴンではレベルが違うため祭司は行わないはずだ。王族が祭司を担うと儀式を受ける者を殺してしまう可能性があるくらいレベルが違う……そもそも『聖炎耐火の儀』というのは成人と認められるための試練と呼べるもので殺すことが目的ではないからな。しかし、それがどうかしたか?」
「じゃあ、大丈夫だ。任せておいて!」
王族相手でないなら、無傷で耐えることも出来ると思う。
「やるつもりなのか!? お主が黒焦げになるところなど見たくないぞ!?」
「大丈夫だから」
「決めました、儀式をお受け致します」
「よいのだな? 逃げるのなら今のうちだぞ?」
「結構! きっちり落とし前を付けて、フレアハルトを自由にさせていただきます!」
1
お気に入りに追加
65
あなたにおすすめの小説
リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?
あくの
ファンタジー
15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。
加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。
また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。
長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。
リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
いきなり結婚しろと言われても、相手は7才の王子だなんて冗談はよしてください
シンさん
恋愛
金貸しから追われる、靴職人のドロシー。
ある日突然、7才のアイザック王子にプロポーズされたんだけど、本当は20才の王太子様…。
こんな事になったのは、王家に伝わる魔術の7つ道具の1つ『子供に戻る靴』を履いてしまったから。
…何でそんな靴を履いたのか、本人でさえわからない。けど王太子が靴を履いた事には理由があった。
子供になってしまった20才の王太子と、靴職人ドロシーの恋愛ストーリー
ストーリーは完結していますので、毎日更新です。
表紙はぷりりん様に描いていただきました(゜▽゜*)
転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
モブ令嬢はモブとして生きる~周回を極めた私がこっそり国を救います!~
片海 鏡
ファンタジー
――――主人公の為に世界は回っていない。私はやりたい様にエンディングを目指す
RPG顔負けのやり込み要素満載な恋愛ゲーム《アルカディアの戦姫》の世界へと転生をした男爵令嬢《ミューゼリア》
最初はヒロインの行動を先読みしてラストバトルに備えようと思ったが、私は私だと自覚して大好きな家族を守る為にも違う方法を探そうと決心する。そんなある日、屋敷の敷地にある小さな泉から精霊が現れる。
ヒーロー候補との恋愛はしない。学園生活は行事を除くの全イベントガン無視。聖なるアイテムの捜索はヒロインにおまかせ。ダンジョン攻略よりも、生態調査。ヒロインとは違う行動をしてこそ、掴める勝利がある!
私は既にフラれましたので。
椎茸
恋愛
子爵令嬢ルフェルニア・シラーは、国一番の美貌を持つ幼馴染の公爵令息ユリウス・ミネルウァへの想いを断ち切るため、告白をする。ルフェルニアは、予想どおりフラれると、元来の深く悩まない性格ゆえか、気持ちを切り替えて、仕事と婚活に邁進しようとする。一方、仕事一筋で自身の感情にも恋愛事情にも疎かったユリウスは、ずっと一緒に居てくれたルフェルニアに距離を置かれたことで、感情の蓋が外れてルフェルニアの言動に一喜一憂するように…?
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる