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第3章 水の国アクアリヴィア探訪編
第87話 レストランでケルピー (馬魚)のカレーを食べた!
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この水族館はレストランが複数ある。
和食、洋食、中華。何でこんな人間界にあるようなものがちゃんと揃ってるのかはわからないけど、素晴らしいラインナップだ。
「ちょ、何でこんな文化まで!?」
ガラスケースに食品サンプルが並んでいる。
これ、明らかに日本人関わってるわ。食品サンプル考えたの日本人だし。アキラさんと同じで空間転移に巻き込まれた人かな?
「それ、ここ最近になってできたみたいですよ」
「ホント!?」
じゃあ、今生きてる日本人がここにいるってこと? いや、レヴィアタン曰く、地獄を脱走した亡者も住んでるって話だから、そちらの可能性も……
話を聞いてみたい気もするけど、ここで話を聞きに行ったりすると時間を潰してしまうだろうから、次の機会にするか。今日はリディアのリクエストで来てるわけだし。
「料理を精巧に模してあるって凄いですよね! このスパゲッティなんてフォークが浮いてますし」
これはホントに凄いと思う。子供の頃初めて見た時どうなってるのかわからなかったし。
何よりフォークを浮かせようっていう発想が凄い。
「これが良いナ! お子様ランチ!」
レストランにお子様ランチは鉄板ね。
エビフライにハンバーグ、卵焼き、ミートボールにポテトと定番の料理。
しかもこれ……日の丸立ってるわ。もう日本人の手が入ってること確定ね。後日再訪問の機会があれば話を聞いてみたいところね。
「じゃあ、ここにしようか。私はケルピーシーカレーにしておこうかな」
あの肉が馬肉なのか魚肉なのか、とても興味がある。
「では私は海坊主カレーにします」
そのカレーは、カレールーの上にご飯が盛ってあり、そのご飯で顔を模しているカレー。顔が海から出現するように見えて、まさに海坊主のようだ。
ここ来るまでは、あの頭の下に身体があるものだと思っていたけど……
「では注文してきますね」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
「お待たせ致しました」
注文した料理が到着した。
「じゃあ、食べようか、いただきます」
「「いただきます!」」
私は早食いだから少し食べ始める二人の様子を見る。
「おぉーー、コレがお子様ランチかァー! 亜人の文化って色々あって楽しいナ!」
リディアは料理が来て早々に食べ始めた。貪り食っているという表現が相応しい。
一方のリナさんは――
「とりゃ! ザクッ!」
などと、声に出しながら海坊主カレーの海坊主の頭の部分にスプーンを突き立てている……
お嬢様とは思えない行動だが……
「あ、すみません、お恥ずかしいところをお見せしました……普段はこんなことやらないんですけど……でも、こういう丸い形した食べ物みると、脳天直撃させてみたくなりません?」
「すっごいよく分かる! 私も真ん中かち割ってから食べ始めるし」
「やっぱり? やりたくなりますよねー」
これって人の心理なんだろうか? スイカ割りとかもその心理を突いたものなのかもしれない。確かにあの形は打ち付けたくなる。
さて、私も食べよう。
注文したケルピーシーカレー、見た目は普通のカレーと大して変わりは無い。
一口食べてみる。ちょっと辛めのカレーだ。思えば久しぶりのカレーだ。魔界来てから、こういった手の込んだ料理食べたことなかったからなぁ。
食材も大量に買い込んだし、ハンバームちゃんに伝えて、カレーをメニューに加えてもらおう。カメラでもあれば現物撮って見せられるんだけど……オルシンジテンってプリンターみたいな機能付けられるかしら?
プリンターが出来れば、レシピもプリントアウト出来るからやれることの幅がかなり広がる。
さて、このカレーの中のこの塊はどっちの味なんだろう? 馬肉か? 魚肉か?
実食。
……
…………
………………
肉だ! 馬肉って初めて食べたけどこんな味なのね。
しかし――
あれ? こっちの塊は魚を煮たような味ね。
食べ比べてみたところ、パーツごとに肉と魚の味の場所があるらしい。中にはどっちとも取れるような味わったことがない食感の部分もあったけど、多分これは繋ぎ目の部分ね。
仮に牛にしても、パーツごとに食感は異なるから、それと同じと考えれば不思議でもないのかな?
まあ、ケルピーの場合、『これは馬部分だな』、『これは魚部分だな』ってところがよく分かるような食感だったけど……
いろんな食感が楽しめて、美味しかった。
結論、馬肉も魚肉も楽しめる。
さて、久しぶりのカレーも堪能したし、そろそろお暇しようか。
「リディア、その旗どうするの?」
「持って行ク!」
私も小さい頃あの旗持って帰った気がする。自分では捨てた覚えが無いのに、いつの間にか無くなってたな。
何でいつの間にか無くなるんだろうね?
そういえば、あの頃『おそ松様』ってアニメの再放送やってて、その中に登場するハタ小僧ってのが頭に旗刺してたから、自分も同じように頭に刺してみたら痛かったって記憶がある……
あの頃は「やり方が悪いから痛いのかな?」と思っていたけど、ただ単に『ギャグアニメのキャラだから成り立っていた』ということを、大分成長した後に理解したっけ。
最後にお土産コーナー。
私も特別親しい人がいれば買って行きたいところだけど、今は領主という立場上、やめておくのが無難かな。
まあ、食べ物くらいなら買って行っても良いか。避難所の人たちと、各機関、土木作業員、あとフレアハルトたちにも買って行くか。
これなんか良さそうだ、チョコレート使ったクッキーと、魚の形の人形焼きみたいなやつと、骨鯨せんべい。
チョコクッキーと人形焼きみたいなやつは沢山の魚をモチーフに模られたもの。こういうのは日本にもありそうだ。
骨鯨のせんべいは、煎餅でクジラの形が作れるもの。上手く組み立てると立体の骨鯨になる。わざわざ組み立ててから食べる人がいるかどうかは分からないけど……
リナさんとリディアもお土産を選んでいる。
リナさんは食べ物選んでるな、多分私と同じ考えで、各方面に配るものだろう。
リディアは……何か……でかいサメのぬいぐるみ持って来た……多分抱き枕かなんかだと思う。
「これが美味そうでカワイイ!」
それ、本来なら捕食するのとされるの逆なんだけどな……
しかし、アレだね、魔界感全く無い……
「何で普通に人間界にありそうなものばかり売ってるの!? もっと魔界らしいドロドロしたものとか、毒々しい色の薬とか売ってないの!?」
「この街が街として機能する前、ずっと大昔はそういうのを作る亜人もいたみたいですけど、やっぱりみんな綺麗な物が好きなので徐々に廃れていったんじゃないですかね」
「確かに……汚い物見るよりは、綺麗な方見てたいわ」
この場所が『魔界』という響きから納得いかない心がありつつも、綺麗な物の方が良いという心理には納得してしまい、この話はここで終わった。
久しぶりの観光地を堪能させてもらった。
村の人たちに土木させてるのに、私はこんなことをしてて良いのかと思うけど、まあ他国の視察ってことにしておこう。
日本でも政治家が「視察」と言いつつ観光してるのをテレビ番組で見たことがあるし。
ヘパイトスさんを迎えに行く明日まで部屋に缶詰ってのもどうかと思うし。
空間魔法使えるんだから、戻って土木手伝ったら良いじゃないかって言われるかもしれないけど、アクアリヴィアで関わりがあった人たちとはやっぱり綺麗に別れたいしね。
全部言い訳に聞こえるけど……
「じゃあ、私の家に帰りましょうか」
「なぁ、アルトラ明日帰るのカ?」
「そうだね」
「ワタシも連れて行くんだロ?」
「そのつもりだけど、嫌なら残っても良いよ、無理矢理連れて行くことはしたくないし」
優しく言う。
「海に居るより楽しそうだから付いて行ク! アルトラの住んでるところって海はあるのカ?」
「う~ん……残念だけど無いかな」
「じゃあ、今から海行って良いカ? もう一度海に入っておきたイ!」
考えてみれば、海の生物なのに海の無い場所へ連れて行くのは酷かもしれないな……
人の姿でいると人間の子供のように見えていたけど、彼女はクラーケンなのだ。
「そうだね、じゃあ海へ行こうか」
和食、洋食、中華。何でこんな人間界にあるようなものがちゃんと揃ってるのかはわからないけど、素晴らしいラインナップだ。
「ちょ、何でこんな文化まで!?」
ガラスケースに食品サンプルが並んでいる。
これ、明らかに日本人関わってるわ。食品サンプル考えたの日本人だし。アキラさんと同じで空間転移に巻き込まれた人かな?
「それ、ここ最近になってできたみたいですよ」
「ホント!?」
じゃあ、今生きてる日本人がここにいるってこと? いや、レヴィアタン曰く、地獄を脱走した亡者も住んでるって話だから、そちらの可能性も……
話を聞いてみたい気もするけど、ここで話を聞きに行ったりすると時間を潰してしまうだろうから、次の機会にするか。今日はリディアのリクエストで来てるわけだし。
「料理を精巧に模してあるって凄いですよね! このスパゲッティなんてフォークが浮いてますし」
これはホントに凄いと思う。子供の頃初めて見た時どうなってるのかわからなかったし。
何よりフォークを浮かせようっていう発想が凄い。
「これが良いナ! お子様ランチ!」
レストランにお子様ランチは鉄板ね。
エビフライにハンバーグ、卵焼き、ミートボールにポテトと定番の料理。
しかもこれ……日の丸立ってるわ。もう日本人の手が入ってること確定ね。後日再訪問の機会があれば話を聞いてみたいところね。
「じゃあ、ここにしようか。私はケルピーシーカレーにしておこうかな」
あの肉が馬肉なのか魚肉なのか、とても興味がある。
「では私は海坊主カレーにします」
そのカレーは、カレールーの上にご飯が盛ってあり、そのご飯で顔を模しているカレー。顔が海から出現するように見えて、まさに海坊主のようだ。
ここ来るまでは、あの頭の下に身体があるものだと思っていたけど……
「では注文してきますね」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
「お待たせ致しました」
注文した料理が到着した。
「じゃあ、食べようか、いただきます」
「「いただきます!」」
私は早食いだから少し食べ始める二人の様子を見る。
「おぉーー、コレがお子様ランチかァー! 亜人の文化って色々あって楽しいナ!」
リディアは料理が来て早々に食べ始めた。貪り食っているという表現が相応しい。
一方のリナさんは――
「とりゃ! ザクッ!」
などと、声に出しながら海坊主カレーの海坊主の頭の部分にスプーンを突き立てている……
お嬢様とは思えない行動だが……
「あ、すみません、お恥ずかしいところをお見せしました……普段はこんなことやらないんですけど……でも、こういう丸い形した食べ物みると、脳天直撃させてみたくなりません?」
「すっごいよく分かる! 私も真ん中かち割ってから食べ始めるし」
「やっぱり? やりたくなりますよねー」
これって人の心理なんだろうか? スイカ割りとかもその心理を突いたものなのかもしれない。確かにあの形は打ち付けたくなる。
さて、私も食べよう。
注文したケルピーシーカレー、見た目は普通のカレーと大して変わりは無い。
一口食べてみる。ちょっと辛めのカレーだ。思えば久しぶりのカレーだ。魔界来てから、こういった手の込んだ料理食べたことなかったからなぁ。
食材も大量に買い込んだし、ハンバームちゃんに伝えて、カレーをメニューに加えてもらおう。カメラでもあれば現物撮って見せられるんだけど……オルシンジテンってプリンターみたいな機能付けられるかしら?
プリンターが出来れば、レシピもプリントアウト出来るからやれることの幅がかなり広がる。
さて、このカレーの中のこの塊はどっちの味なんだろう? 馬肉か? 魚肉か?
実食。
……
…………
………………
肉だ! 馬肉って初めて食べたけどこんな味なのね。
しかし――
あれ? こっちの塊は魚を煮たような味ね。
食べ比べてみたところ、パーツごとに肉と魚の味の場所があるらしい。中にはどっちとも取れるような味わったことがない食感の部分もあったけど、多分これは繋ぎ目の部分ね。
仮に牛にしても、パーツごとに食感は異なるから、それと同じと考えれば不思議でもないのかな?
まあ、ケルピーの場合、『これは馬部分だな』、『これは魚部分だな』ってところがよく分かるような食感だったけど……
いろんな食感が楽しめて、美味しかった。
結論、馬肉も魚肉も楽しめる。
さて、久しぶりのカレーも堪能したし、そろそろお暇しようか。
「リディア、その旗どうするの?」
「持って行ク!」
私も小さい頃あの旗持って帰った気がする。自分では捨てた覚えが無いのに、いつの間にか無くなってたな。
何でいつの間にか無くなるんだろうね?
そういえば、あの頃『おそ松様』ってアニメの再放送やってて、その中に登場するハタ小僧ってのが頭に旗刺してたから、自分も同じように頭に刺してみたら痛かったって記憶がある……
あの頃は「やり方が悪いから痛いのかな?」と思っていたけど、ただ単に『ギャグアニメのキャラだから成り立っていた』ということを、大分成長した後に理解したっけ。
最後にお土産コーナー。
私も特別親しい人がいれば買って行きたいところだけど、今は領主という立場上、やめておくのが無難かな。
まあ、食べ物くらいなら買って行っても良いか。避難所の人たちと、各機関、土木作業員、あとフレアハルトたちにも買って行くか。
これなんか良さそうだ、チョコレート使ったクッキーと、魚の形の人形焼きみたいなやつと、骨鯨せんべい。
チョコクッキーと人形焼きみたいなやつは沢山の魚をモチーフに模られたもの。こういうのは日本にもありそうだ。
骨鯨のせんべいは、煎餅でクジラの形が作れるもの。上手く組み立てると立体の骨鯨になる。わざわざ組み立ててから食べる人がいるかどうかは分からないけど……
リナさんとリディアもお土産を選んでいる。
リナさんは食べ物選んでるな、多分私と同じ考えで、各方面に配るものだろう。
リディアは……何か……でかいサメのぬいぐるみ持って来た……多分抱き枕かなんかだと思う。
「これが美味そうでカワイイ!」
それ、本来なら捕食するのとされるの逆なんだけどな……
しかし、アレだね、魔界感全く無い……
「何で普通に人間界にありそうなものばかり売ってるの!? もっと魔界らしいドロドロしたものとか、毒々しい色の薬とか売ってないの!?」
「この街が街として機能する前、ずっと大昔はそういうのを作る亜人もいたみたいですけど、やっぱりみんな綺麗な物が好きなので徐々に廃れていったんじゃないですかね」
「確かに……汚い物見るよりは、綺麗な方見てたいわ」
この場所が『魔界』という響きから納得いかない心がありつつも、綺麗な物の方が良いという心理には納得してしまい、この話はここで終わった。
久しぶりの観光地を堪能させてもらった。
村の人たちに土木させてるのに、私はこんなことをしてて良いのかと思うけど、まあ他国の視察ってことにしておこう。
日本でも政治家が「視察」と言いつつ観光してるのをテレビ番組で見たことがあるし。
ヘパイトスさんを迎えに行く明日まで部屋に缶詰ってのもどうかと思うし。
空間魔法使えるんだから、戻って土木手伝ったら良いじゃないかって言われるかもしれないけど、アクアリヴィアで関わりがあった人たちとはやっぱり綺麗に別れたいしね。
全部言い訳に聞こえるけど……
「じゃあ、私の家に帰りましょうか」
「なぁ、アルトラ明日帰るのカ?」
「そうだね」
「ワタシも連れて行くんだロ?」
「そのつもりだけど、嫌なら残っても良いよ、無理矢理連れて行くことはしたくないし」
優しく言う。
「海に居るより楽しそうだから付いて行ク! アルトラの住んでるところって海はあるのカ?」
「う~ん……残念だけど無いかな」
「じゃあ、今から海行って良いカ? もう一度海に入っておきたイ!」
考えてみれば、海の生物なのに海の無い場所へ連れて行くのは酷かもしれないな……
人の姿でいると人間の子供のように見えていたけど、彼女はクラーケンなのだ。
「そうだね、じゃあ海へ行こうか」
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