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第2章 トロル集落の生活改善編
第46話 レッドドラゴン・プリンスは集落の営みに興味がある
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「じゃあまた明日ここに来るから」
「待て!」
「なに?」
「貴様が治めているという集落に興味が湧いた、付いて行って良いか? 上手いものも食べてみたい」
これはちょっと予想外だった。今までずっとつまんなそ~~に付いて来てたから、てっきり亜人 (私含む)には興味が無いのかと思ってた。
けど……この大きさの生物を集落に入れるのは、威圧感やスペースの面でかなり難しい……
「うーん、残念だけどご遠慮願いたいかなぁ……身体が大きすぎて村人が恐がると思う。うちのケルベロスより大きいからあなたたちが集落内を歩くには家壊しながらじゃないと歩けないよ」
「この姿がいかんのだな? ではお前たちに近い姿になるとしよう」
「えっ!? そんなことできるの?」
おお……アニメでよく見る人型への変身か!
煙を吹き出し、フレアハルトとお付きの二人のレッドドラゴンの身体が小さくなっていく。
「あら、フレアハルトはイケメンね。あ、そっちの二人も可愛い!」
煙が晴れてきた。
ん?
「裸じゃないの!! 前ぐらい隠せ!」
一瞬で目を反らす。
「何を言う! 裸こそ生物の自然な姿ではないか!」
「族長の前でもその格好なの?」
「何をバカな、父上に会う時はもっとちゃんとした礼装をしておる、今から格下の者に会うのになぜ我らが気を使わねばならんのだ」
「あのね、人の世界、もとい亜人の世界ではちゃんと服を着るものなの! 服を着られないなら連れていけない!」
「ムゥッ……仕方ない……」
「フレアハルト様が着るのならわたくしたちも……」
納得し切れず渋々という感じだけど、一応服を着た。
『着た』という表現は正しいのかな? 竜鱗で服の形を再現したらしい。私の着ている闇のドレスと似たような原理かな。
バカ王子はともかく、女性二人はより恥じらいを持った方が良いと思うけど……
「普段このように鱗を変身させぬから動きにくいな……」
「そうですね……」
「身体に鱗が当たって邪魔だなぁ……」
「じゃあ、この機会に慣れてください」
「アルトラ、貴様中々厳しいな……」
「しかし、溶岩が無いところは寒いですね……ドラゴン形態の時は体積が大きいからまだ熱を保っていられましたが……」
「ホント寒いよぉ……」
「うむ……我らには生活し辛いな」
「三人とも大丈夫?」
「魔法をかけますゆえ問題ありません。全体的火精霊の賞賛」
「何をしたの?」
「わたくしたちの身体を外気温から守る魔法をかけました」
「それは周囲に影響を与えない? 例えば歩くだけで近くが燃えていくとか」
「大丈夫です、そういう魔法ではないので」
「わかった、じゃあ行こうか」
ゲートを出して集落と繋げる。
「おお、これを通ればもう集落に着くのだな?」
トロルの時とは違って、物怖じしないな。
私が通らずとも率先して通ろうとする。
「おお? 景色が変わったぞ!」
「アルトラ様、おかえり。あれ? 誰連れて来たの?」
「さっきお友達になった人よ」
集落の子供たちもゲートには見慣れたものだ。もう驚きもしない。
とりあえず避難所付近にいると思われるリーヴァントのところへ。
もう雑務頼むのもお馴染みのことになっている、役所とか建てたらこの際だから引き続き彼に頼もう。内心はわからないけど、見た目には嬉々として集落のことに尽力してくれてるし。
「ただいま」
「アルトラ様、お早いお帰りで。アルトラ様がお客人を招くなど珍しいですね。しかも我ら以外の亜人種とは」
「なに!? 亜人種だと!? 我を亜人などと……もがっ!?」
咄嗟に、土魔法で地面を盛り上げてフレアハルトの口を抑える。
何かトラブル起こす気はしてたけど、村に着いて速攻とは……
こちとら背が低いんだから口抑えるのも楽じゃないのよ!
「ちょっと黙っていようかフレハル」
「フレハルとは誰のことだ?」
「アルトラ様、どうされましたか?」
リーヴァントが怪訝な顔をしている。
「あ、ちょ、ちょっと待ってて」
リーヴァントから少し離れたところに引っ張って行き、フレアハルトを屈ませ、小声で話す。
「八世まで続いてるくらいだから、あなたの名前この辺りじゃかなり有名なんでしょ? その名前名乗ったら一発で気付かれてみんな逃げてくよ?」
「それの何が悪いのだ?」
「あんた私の村に威嚇しにきてるの? この村の生活の様子を見たかったんじゃないの? 村人散らしてどうするの!?」
「う、うむ……そうであったな」
「上に立つべき身分なのだからもう少し思慮深くしなさい! あと周りをちゃんと見て判断できるように!」
「そ、そうだな、すまぬ……」
「あと、その口調偉そうだから、この集落の間にいる時だけでももう少し考えてしゃべって!」
「……善処しよう……」
「あと、この集落にいる間は、本名明かすわけにはいかないからあなたのこと『フレハル』って呼ぶから、他の二人もそういうことでお願いね」
「はい」
「わかりましたぁ!」
はぁ……初っ端から疲れるわ~……
「リーヴァント、こちらの方フレハルさん、アリサさん、レイアさん」
一応全員偽名の方が良いだろ、王子以外の二人も、王子お付きの側近だから名が知れ渡っているかもしれないし。
「フレハルさん、こっちが私の直属の部下で、この集落でリーダーを担ってもらってるリーヴァント」
「集落へようこそ、アルトラ様が連れて来た方なら大歓迎ですよ!」
全幅の信頼を置いてくれてありがたいけど、私が連れて来たとしてもその人トラブルメーカーだからね……
「この三人は川の作るための調査で出会ったんだけど、火山地帯の麓付近に住んでる種族の人たちで、この集落の様子を見てみたいって言うから連れて来たよ」
「おいアルトラ……」
フレアハルトが小声で話しかけてくる。
「我の家は麓ではないぞ?」
「わかってるけど合わせておいて! あなたたちの身分がバレないように言葉選んでしゃべってるんだから! 火山の中に棲んでるなんて言えないでしょ!」
「お、おう、すまぬ」
「あの、アルトラ様……大丈夫ですか?」
あまりにもコソコソしているものだから、リーヴァントの突っ込みが入る。この際だからリーヴァントだけには打ち明けてしまおうか?
今まで直接命の脅威になりそうな人物を集落に招いたことがないから、打ち明けた後にリーヴァントが落ち着いていてくれるのか、取り乱してパニックになるのか予想が付かないから言い出しにくい。
知性引き上げる前は、私が目の前に来た時に大分取り乱してたしな……
とは言え、私以外にもう一人くらいは知っていた方が良い、この集落のリーダーなら尚更だろ。
というわけで打ち明ける判断をした。
「リーヴァント、ちょっと話しておくことがある、と言うか今出来た」
「はぁ……何でしょう?」
「ちょっとみんなから離れたところに行こう。他の村人には聞かれたくない」
他の村人には聞こえないであろう距離まで移動する。
「もうちょっと近付いてくれる?」
「どうかしたのですか?」
「最初に言っておくけど大声上げないで、且つ驚かないで聞いてほしい」
「はい」
「あの三人、実はレッドドラゴンなの」
面食らった顔をした。
「またまた~、冗談ですよね?」
無言で首を横に振る。
「どう見たって亜人か人間 (の亡者)と大差無い見た目ですし……」
「あれ、人に近い形に変身してるの」
まあ、あの巨大なレッドドラゴンが人型へ変身できるって知るわけがないから普通は嘘だと思うよね……
「まさか……本当に?」
「あと、男の人はレッドドラゴンの王子だから」
その途端に苦笑気味だった顔が恐怖の表情にシフトする。
「レレレレ、レッドドラゴン!? しかも王子!? だだだだ、大丈夫なのですか!? 危険は!? 滅ぼしに来たとかではないですよね!?」
「しっ、ちょっと声が大きい、パニックになるかもしれないし、他の村人にはバレないようにしておきたいから。昨日言ったでしょ『話はついてるから危険は無い』って」
「しかし……まさか連れて来るとは思ってませんでしたので……」
「私も連れて来る気なんてさらさら無かったんだけど、今日の作業の帰り際になって『集落を見てみたい』なんて言い出すから断ったんだけど、妥協案を飲んでくれたから私の判断で連れて来ちゃった。暴れるような事態にはならないと思うけど、そういう事態になったら私がすぐさま制圧するから」
「まさか『話をつけた』って……」
「うん、やむを得なかったから力づくでねじ伏せた」
「アルトラ様って何者なんですか?」
「まあ、レッドドラゴンには勝てるくらいの人ってことかな。それも今回レッドドラゴンと戦ってみて初めて知ったけど」
「付き合い始めてそこそこ経ちましたが、アルトラ様の底が見えません。恐くなってきましたよ……」
「まあ私の矛先がリーヴァントに向くことはあり得ないから安心して」
「初対面の時に一度殺されかけたことがありますけど……」
「あ、あれは……あなたも私を食べようとしてたし、お互い様ってことで。それで、彼ら一応この集落の生活を見てみたいってのは本当みたいだから、今からの案内は私が直接するけど、もしあなたが関わりになることになった時には客人として丁重に扱って。余程失礼なことをしない限りは命の危機は無いと思うから」
「わ……わかりました……」
「あ、一応言っておくけど、彼らがレッドドラゴンだってことは他言無用で」
「心得ています」
これで一応事情は伝えられた。
リーヴァントも多少抜けたところがあるけど、今まで私の無茶振りにも対応してくれてるし、多分大丈夫だろう。
「あと、ちょっとハンバームちゃんとガルムの皮を加工してる人たちにお願いしておきたいんだけど……」
……
…………
………………
「はい、わかりました」
「待て!」
「なに?」
「貴様が治めているという集落に興味が湧いた、付いて行って良いか? 上手いものも食べてみたい」
これはちょっと予想外だった。今までずっとつまんなそ~~に付いて来てたから、てっきり亜人 (私含む)には興味が無いのかと思ってた。
けど……この大きさの生物を集落に入れるのは、威圧感やスペースの面でかなり難しい……
「うーん、残念だけどご遠慮願いたいかなぁ……身体が大きすぎて村人が恐がると思う。うちのケルベロスより大きいからあなたたちが集落内を歩くには家壊しながらじゃないと歩けないよ」
「この姿がいかんのだな? ではお前たちに近い姿になるとしよう」
「えっ!? そんなことできるの?」
おお……アニメでよく見る人型への変身か!
煙を吹き出し、フレアハルトとお付きの二人のレッドドラゴンの身体が小さくなっていく。
「あら、フレアハルトはイケメンね。あ、そっちの二人も可愛い!」
煙が晴れてきた。
ん?
「裸じゃないの!! 前ぐらい隠せ!」
一瞬で目を反らす。
「何を言う! 裸こそ生物の自然な姿ではないか!」
「族長の前でもその格好なの?」
「何をバカな、父上に会う時はもっとちゃんとした礼装をしておる、今から格下の者に会うのになぜ我らが気を使わねばならんのだ」
「あのね、人の世界、もとい亜人の世界ではちゃんと服を着るものなの! 服を着られないなら連れていけない!」
「ムゥッ……仕方ない……」
「フレアハルト様が着るのならわたくしたちも……」
納得し切れず渋々という感じだけど、一応服を着た。
『着た』という表現は正しいのかな? 竜鱗で服の形を再現したらしい。私の着ている闇のドレスと似たような原理かな。
バカ王子はともかく、女性二人はより恥じらいを持った方が良いと思うけど……
「普段このように鱗を変身させぬから動きにくいな……」
「そうですね……」
「身体に鱗が当たって邪魔だなぁ……」
「じゃあ、この機会に慣れてください」
「アルトラ、貴様中々厳しいな……」
「しかし、溶岩が無いところは寒いですね……ドラゴン形態の時は体積が大きいからまだ熱を保っていられましたが……」
「ホント寒いよぉ……」
「うむ……我らには生活し辛いな」
「三人とも大丈夫?」
「魔法をかけますゆえ問題ありません。全体的火精霊の賞賛」
「何をしたの?」
「わたくしたちの身体を外気温から守る魔法をかけました」
「それは周囲に影響を与えない? 例えば歩くだけで近くが燃えていくとか」
「大丈夫です、そういう魔法ではないので」
「わかった、じゃあ行こうか」
ゲートを出して集落と繋げる。
「おお、これを通ればもう集落に着くのだな?」
トロルの時とは違って、物怖じしないな。
私が通らずとも率先して通ろうとする。
「おお? 景色が変わったぞ!」
「アルトラ様、おかえり。あれ? 誰連れて来たの?」
「さっきお友達になった人よ」
集落の子供たちもゲートには見慣れたものだ。もう驚きもしない。
とりあえず避難所付近にいると思われるリーヴァントのところへ。
もう雑務頼むのもお馴染みのことになっている、役所とか建てたらこの際だから引き続き彼に頼もう。内心はわからないけど、見た目には嬉々として集落のことに尽力してくれてるし。
「ただいま」
「アルトラ様、お早いお帰りで。アルトラ様がお客人を招くなど珍しいですね。しかも我ら以外の亜人種とは」
「なに!? 亜人種だと!? 我を亜人などと……もがっ!?」
咄嗟に、土魔法で地面を盛り上げてフレアハルトの口を抑える。
何かトラブル起こす気はしてたけど、村に着いて速攻とは……
こちとら背が低いんだから口抑えるのも楽じゃないのよ!
「ちょっと黙っていようかフレハル」
「フレハルとは誰のことだ?」
「アルトラ様、どうされましたか?」
リーヴァントが怪訝な顔をしている。
「あ、ちょ、ちょっと待ってて」
リーヴァントから少し離れたところに引っ張って行き、フレアハルトを屈ませ、小声で話す。
「八世まで続いてるくらいだから、あなたの名前この辺りじゃかなり有名なんでしょ? その名前名乗ったら一発で気付かれてみんな逃げてくよ?」
「それの何が悪いのだ?」
「あんた私の村に威嚇しにきてるの? この村の生活の様子を見たかったんじゃないの? 村人散らしてどうするの!?」
「う、うむ……そうであったな」
「上に立つべき身分なのだからもう少し思慮深くしなさい! あと周りをちゃんと見て判断できるように!」
「そ、そうだな、すまぬ……」
「あと、その口調偉そうだから、この集落の間にいる時だけでももう少し考えてしゃべって!」
「……善処しよう……」
「あと、この集落にいる間は、本名明かすわけにはいかないからあなたのこと『フレハル』って呼ぶから、他の二人もそういうことでお願いね」
「はい」
「わかりましたぁ!」
はぁ……初っ端から疲れるわ~……
「リーヴァント、こちらの方フレハルさん、アリサさん、レイアさん」
一応全員偽名の方が良いだろ、王子以外の二人も、王子お付きの側近だから名が知れ渡っているかもしれないし。
「フレハルさん、こっちが私の直属の部下で、この集落でリーダーを担ってもらってるリーヴァント」
「集落へようこそ、アルトラ様が連れて来た方なら大歓迎ですよ!」
全幅の信頼を置いてくれてありがたいけど、私が連れて来たとしてもその人トラブルメーカーだからね……
「この三人は川の作るための調査で出会ったんだけど、火山地帯の麓付近に住んでる種族の人たちで、この集落の様子を見てみたいって言うから連れて来たよ」
「おいアルトラ……」
フレアハルトが小声で話しかけてくる。
「我の家は麓ではないぞ?」
「わかってるけど合わせておいて! あなたたちの身分がバレないように言葉選んでしゃべってるんだから! 火山の中に棲んでるなんて言えないでしょ!」
「お、おう、すまぬ」
「あの、アルトラ様……大丈夫ですか?」
あまりにもコソコソしているものだから、リーヴァントの突っ込みが入る。この際だからリーヴァントだけには打ち明けてしまおうか?
今まで直接命の脅威になりそうな人物を集落に招いたことがないから、打ち明けた後にリーヴァントが落ち着いていてくれるのか、取り乱してパニックになるのか予想が付かないから言い出しにくい。
知性引き上げる前は、私が目の前に来た時に大分取り乱してたしな……
とは言え、私以外にもう一人くらいは知っていた方が良い、この集落のリーダーなら尚更だろ。
というわけで打ち明ける判断をした。
「リーヴァント、ちょっと話しておくことがある、と言うか今出来た」
「はぁ……何でしょう?」
「ちょっとみんなから離れたところに行こう。他の村人には聞かれたくない」
他の村人には聞こえないであろう距離まで移動する。
「もうちょっと近付いてくれる?」
「どうかしたのですか?」
「最初に言っておくけど大声上げないで、且つ驚かないで聞いてほしい」
「はい」
「あの三人、実はレッドドラゴンなの」
面食らった顔をした。
「またまた~、冗談ですよね?」
無言で首を横に振る。
「どう見たって亜人か人間 (の亡者)と大差無い見た目ですし……」
「あれ、人に近い形に変身してるの」
まあ、あの巨大なレッドドラゴンが人型へ変身できるって知るわけがないから普通は嘘だと思うよね……
「まさか……本当に?」
「あと、男の人はレッドドラゴンの王子だから」
その途端に苦笑気味だった顔が恐怖の表情にシフトする。
「レレレレ、レッドドラゴン!? しかも王子!? だだだだ、大丈夫なのですか!? 危険は!? 滅ぼしに来たとかではないですよね!?」
「しっ、ちょっと声が大きい、パニックになるかもしれないし、他の村人にはバレないようにしておきたいから。昨日言ったでしょ『話はついてるから危険は無い』って」
「しかし……まさか連れて来るとは思ってませんでしたので……」
「私も連れて来る気なんてさらさら無かったんだけど、今日の作業の帰り際になって『集落を見てみたい』なんて言い出すから断ったんだけど、妥協案を飲んでくれたから私の判断で連れて来ちゃった。暴れるような事態にはならないと思うけど、そういう事態になったら私がすぐさま制圧するから」
「まさか『話をつけた』って……」
「うん、やむを得なかったから力づくでねじ伏せた」
「アルトラ様って何者なんですか?」
「まあ、レッドドラゴンには勝てるくらいの人ってことかな。それも今回レッドドラゴンと戦ってみて初めて知ったけど」
「付き合い始めてそこそこ経ちましたが、アルトラ様の底が見えません。恐くなってきましたよ……」
「まあ私の矛先がリーヴァントに向くことはあり得ないから安心して」
「初対面の時に一度殺されかけたことがありますけど……」
「あ、あれは……あなたも私を食べようとしてたし、お互い様ってことで。それで、彼ら一応この集落の生活を見てみたいってのは本当みたいだから、今からの案内は私が直接するけど、もしあなたが関わりになることになった時には客人として丁重に扱って。余程失礼なことをしない限りは命の危機は無いと思うから」
「わ……わかりました……」
「あ、一応言っておくけど、彼らがレッドドラゴンだってことは他言無用で」
「心得ています」
これで一応事情は伝えられた。
リーヴァントも多少抜けたところがあるけど、今まで私の無茶振りにも対応してくれてるし、多分大丈夫だろう。
「あと、ちょっとハンバームちゃんとガルムの皮を加工してる人たちにお願いしておきたいんだけど……」
……
…………
………………
「はい、わかりました」
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