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学生がまだかまだかと首を長くして待っていた夏休みがやってきました。
そして、来ました海!
…と言いたいところですが、いつも通りの自宅に設備されている屋内プール
ピンクの浮き輪で身体を浮かせる現在、休日の無題使い中
「暇だ~、お兄ちゃん!こう、夏だって気分になることがやりたいよ」
「ってもな、プールで泳ぐのも夏じゃね?」
「温水プールにもなるから界人お兄ちゃんは知らないかもしれないけど、冬も泳ぎの練習してたからイメージとしては…微妙」
「すーちゃんは、何処か家以外に行きたいんだもんね?」
「そうなの!」
兄ズは頭を抱え悩み始めてしまった。
「鈴奈が行ってもいい所か~」
私も分かっていますよ、女の子に付きまとう危険くらい
目を閉じてうんうんっと首を上下に動かし目を開けると、お兄ちゃん達が頭を横に振っていた
私の心が読めるわけはないのだから『これでもない、あーでもない』と悩んでいるフリフリなのよね?そうゆうことよね?
「モールは?浩成兄が前言ってたやつ。オープンしてから1年経ってないけど、不審者が潜入したって情報はないし」
「光圀ショッピングモールのことか?」
「それそれ 従業員は家庭持ちかつ厳しい審査を通過したものだけ。お客も女性同伴または事前申し込みをした野郎だけっていうし」
「あそこなら父さんも許可するかもな…すーちゃん、かもだから無理かもしれないけど…」
浩成お兄ちゃんの頭にしゅんっと垂れた耳が見える気がする。
「大丈夫だよ。今は学校に行けるようになったし友達もできたから前ほどじゃないよ」
「前ほど…ね~」
「なに?」
「いや~なんでもないけど」
今日も今日とで、界人お兄ちゃんはムカつかせてくるムムム
お父さんからの許しがなんと出て、現在光圀ショッピングモールへ向かっている。
何故今回許可してくれたのか疑問は残るが、理由はなんであれ学校と自宅以外に活動場所が増えるのは嬉しい誤算だ。
「鈴奈喜び過ぎ」
界人お兄ちゃんにほっぺたを突かれる。
喜びが態度に出てるのは分かるが、痛いからやめて欲しい…ヤメレ!
お兄ちゃんの手をさすがに払う
「浩成、界人、そろそろ鈴奈を隠してくれ」
「ほいよ」
「すーちゃん、膝枕してあげるから横になってね」
なぜ隠れるのか分からないが、お兄ちゃんの膝にお邪魔すると、界人お兄ちゃんが私の頭に着ていた上着を掛けてきた。
「息苦しいとは思うけど、我慢しろよ」
「すーちゃん、もう起きても大丈夫だよ。入口に着いたからね」
掛けられていた上着を取ると辺りは暗く地下駐車場だと思われる。
車の前にここの従業員が4人待機しており、扉を開けてくれる。
「いらっしゃいませ立花様 お待ち申し上げておりました。」
お父さんに声をかけた人物には見覚えがある。何か入り用になる度に家まで商品を届けてくれる商人さんの光圀さんだ。
「光圀さん、お久しぶりです。ここでも働いているんですね。」
「はい、拓海様のご助力によりこちらで社長をさせて頂いております。」
「お父さんが?」
「拓海様はお子様方のお求めの品々を早く良い物をご所望でしたが、会社が小さいままでは難しいところがありましたので」
「そのためだけに、こんな大きくなるの?」
「何を言っているんだ?当たり前じゃないか。私にとってお前たちほど大切なものはないんだから」
「鈴奈、一応言っとくが、親父が光圀に任せている店はここだけじゃないぞ。他に同レベルのが3店舗ある。親父のヤバさはこれだけじゃないから気にしたら負けだぞ」
ひぇっ
入口は地下にあったが、地下にはエレベーターのみで、1階から店舗が入っている。
施設内は広く、岡田 卓也氏を創始者にもつ前世の有名ショッピングモール級にデカイ
真ん中が吹き抜けになっており天井はガラス張りになっている。きっと夜になれば美しい夜空を仰げるだろう。
「すーちゃん何がしたい?とりあえず買い物からしようか」
2階と3階は婦人服コーナーになっており、私はお気に入りのブランドを見て回る。
カタログから選んで、持ってきてもらったりオーダーメイドを作ってもらうよりもやっぱり試着して色んな服を試せるのは楽しい。
浩成お兄ちゃんは試着するたびに「可愛い買おう!」といい。お父さんは店に入る度にお店に置いてある服を全て買おうとする。
やめてくれ!ウィンドーショッピングって言葉があるように、見るのが楽しいこともあるんだよ。それと浩成お兄ちゃんには私に似合っていない服も「可愛い」そうだ。本当に見てました?
その点、界人お兄ちゃんは似合っていないと思った瞬間「なし」といい、別の服を渡してくる。助かる…助かるんだけど、「なし」が続くと少し凹みます。
似合ってないと言ってもダメ言わなくてもダメって私、我儘になってきてる。心を入れ替えないと
ふんすっ!
「どーしたの?すーちゃん
お鼻フスフスさせて可愛いね」
----------------------------------------------------
ショッピングモール回が二話続きます。
そして、来ました海!
…と言いたいところですが、いつも通りの自宅に設備されている屋内プール
ピンクの浮き輪で身体を浮かせる現在、休日の無題使い中
「暇だ~、お兄ちゃん!こう、夏だって気分になることがやりたいよ」
「ってもな、プールで泳ぐのも夏じゃね?」
「温水プールにもなるから界人お兄ちゃんは知らないかもしれないけど、冬も泳ぎの練習してたからイメージとしては…微妙」
「すーちゃんは、何処か家以外に行きたいんだもんね?」
「そうなの!」
兄ズは頭を抱え悩み始めてしまった。
「鈴奈が行ってもいい所か~」
私も分かっていますよ、女の子に付きまとう危険くらい
目を閉じてうんうんっと首を上下に動かし目を開けると、お兄ちゃん達が頭を横に振っていた
私の心が読めるわけはないのだから『これでもない、あーでもない』と悩んでいるフリフリなのよね?そうゆうことよね?
「モールは?浩成兄が前言ってたやつ。オープンしてから1年経ってないけど、不審者が潜入したって情報はないし」
「光圀ショッピングモールのことか?」
「それそれ 従業員は家庭持ちかつ厳しい審査を通過したものだけ。お客も女性同伴または事前申し込みをした野郎だけっていうし」
「あそこなら父さんも許可するかもな…すーちゃん、かもだから無理かもしれないけど…」
浩成お兄ちゃんの頭にしゅんっと垂れた耳が見える気がする。
「大丈夫だよ。今は学校に行けるようになったし友達もできたから前ほどじゃないよ」
「前ほど…ね~」
「なに?」
「いや~なんでもないけど」
今日も今日とで、界人お兄ちゃんはムカつかせてくるムムム
お父さんからの許しがなんと出て、現在光圀ショッピングモールへ向かっている。
何故今回許可してくれたのか疑問は残るが、理由はなんであれ学校と自宅以外に活動場所が増えるのは嬉しい誤算だ。
「鈴奈喜び過ぎ」
界人お兄ちゃんにほっぺたを突かれる。
喜びが態度に出てるのは分かるが、痛いからやめて欲しい…ヤメレ!
お兄ちゃんの手をさすがに払う
「浩成、界人、そろそろ鈴奈を隠してくれ」
「ほいよ」
「すーちゃん、膝枕してあげるから横になってね」
なぜ隠れるのか分からないが、お兄ちゃんの膝にお邪魔すると、界人お兄ちゃんが私の頭に着ていた上着を掛けてきた。
「息苦しいとは思うけど、我慢しろよ」
「すーちゃん、もう起きても大丈夫だよ。入口に着いたからね」
掛けられていた上着を取ると辺りは暗く地下駐車場だと思われる。
車の前にここの従業員が4人待機しており、扉を開けてくれる。
「いらっしゃいませ立花様 お待ち申し上げておりました。」
お父さんに声をかけた人物には見覚えがある。何か入り用になる度に家まで商品を届けてくれる商人さんの光圀さんだ。
「光圀さん、お久しぶりです。ここでも働いているんですね。」
「はい、拓海様のご助力によりこちらで社長をさせて頂いております。」
「お父さんが?」
「拓海様はお子様方のお求めの品々を早く良い物をご所望でしたが、会社が小さいままでは難しいところがありましたので」
「そのためだけに、こんな大きくなるの?」
「何を言っているんだ?当たり前じゃないか。私にとってお前たちほど大切なものはないんだから」
「鈴奈、一応言っとくが、親父が光圀に任せている店はここだけじゃないぞ。他に同レベルのが3店舗ある。親父のヤバさはこれだけじゃないから気にしたら負けだぞ」
ひぇっ
入口は地下にあったが、地下にはエレベーターのみで、1階から店舗が入っている。
施設内は広く、岡田 卓也氏を創始者にもつ前世の有名ショッピングモール級にデカイ
真ん中が吹き抜けになっており天井はガラス張りになっている。きっと夜になれば美しい夜空を仰げるだろう。
「すーちゃん何がしたい?とりあえず買い物からしようか」
2階と3階は婦人服コーナーになっており、私はお気に入りのブランドを見て回る。
カタログから選んで、持ってきてもらったりオーダーメイドを作ってもらうよりもやっぱり試着して色んな服を試せるのは楽しい。
浩成お兄ちゃんは試着するたびに「可愛い買おう!」といい。お父さんは店に入る度にお店に置いてある服を全て買おうとする。
やめてくれ!ウィンドーショッピングって言葉があるように、見るのが楽しいこともあるんだよ。それと浩成お兄ちゃんには私に似合っていない服も「可愛い」そうだ。本当に見てました?
その点、界人お兄ちゃんは似合っていないと思った瞬間「なし」といい、別の服を渡してくる。助かる…助かるんだけど、「なし」が続くと少し凹みます。
似合ってないと言ってもダメ言わなくてもダメって私、我儘になってきてる。心を入れ替えないと
ふんすっ!
「どーしたの?すーちゃん
お鼻フスフスさせて可愛いね」
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ショッピングモール回が二話続きます。
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