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親子喧嘩
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そして気付けば12歳になりました。
六歳の頃入学準備をしなくていいのか尋ねてみると女の子は中学校からしか通う学校がないらしいことを知った。当時はないならば仕方ないとあきらめたが、来年度は入学可能な年齢に達する。
お父さんに中学入学の準備は何が必要か聞くと「鈴奈は高校から通わせることにした」と言われて大喧嘩
カーン
ファイ
頭の中でゴングが鳴った。
「中学生から通えるってお父さん言ってたじゃない。なんで高校からなのよ。私この家に引っ越してから一歩も外に出れてないんだけど?五年間もずっと…お兄ちゃんたちが12歳の時に出たパーティーにも出席させるつもりがないのは…分かってたから……グス…学校…通えるの…楽しみにしてたのに……」
我儘を言わないようにしていたせいで、転生して初めて感情を爆発させると気持ちを御しきれずに涙がポロポロと流れ声は鼻声になる。
「女性は貴重だからって言ってもまったく外出しちゃいけないわけじゃないでしょ?家の前を通る車や人通りを見てると少なくはあるけど、生物学上の女性が歩いてるもの」
「危ないから窓辺近く行くなと言っただろう。
しかも女性かどうかわかる距離から見るだなんてお前から見えるってことは相手からも丸見えなんだぞ!」
「出てもダメ。見てもダメ。
私はこの四角い箱の中で過ごしていると、如何に快適な生活といえどもうんざりしてくるのよ。お父さんたちは私が外に興味を持たないように外の話はしないし。外の世界は本の中だけ。でも本の世界は私の世界じゃない。こんな生活じゃ将来の夢も希望も元々見つかるはずでも見つからないよ。」
「中学校のレベルでは、鈴奈を守り切れないと判断したんだ。高校なら満足のいく警備体制のところを見つけたんだ。たった、三年だ…」
お父さんをキッと睨む
「まあ、落ち着け鈴奈。」
「だって、界人お兄ちゃん…」
「鈴奈の気持ちは理解できないわけじゃない。俺の比にならないくらいイラついているだろうよ。普通に考えて、親父が悪いよ。中学もパーティーも連れて行くようなそぶりをちょいちょい見せるんだから。」
「あの時は、大丈夫かと思ったんだが、穴が見つかって…」
「高校は絶対なんだろ?叔父さんがしてるところだから、親父が警備に口出しもできるだろ。」
「ああ、次は大丈夫だ。」
「だってさ、すーちゃん、溜飲を下げてくれるかな?もし父さんが約束を破ったら、僕がすーちゃんをショッピングモールに連れって行ってあげるよ」
「本当?浩成お兄ちゃん!」
「もちろん」
「いいところを持っていくなよ、浩成兄」
結局お父さんは意見を曲げてくれず年甲斐にもなく親子喧嘩をした黒歴史を作っただけだった。年相応か?
代わりにとオンラインの習い事を増やすことを約束してくれた。
今世の友人はできないままなので、競い合うライバルも居らず自宅で家政婦の真紀さんとお勉強だけするのにはもう飽きてしまった。まだ12歳だというのにの中学校の範囲はもうコンプリートしたし言語においては自国の言葉を含めて三か国語マスターした。生前大学受験をした私としては出来て当然なのだが、解き方の説明を聞かずに問題を解いてしまうと不信感を抱かれるか天才だと思われるかして騒がれるだろう…それは困る。
とにかく私は頑張ったのだ。誰か褒めてくれ。
習い事は今までしていた声楽とピアノ、茶道、華道、料理、裁縫。新しく行うのは、習字とフルート。
ギターやバイオリン、チェンバロもしたかったのだが、弦楽器は指を怪我するという理由で反対された。
代わりに、水泳や球技など基本はビル内にあるスポーツセンターや屋内プールで使用人の皆さんに教えてもらうならばよいそうだ。何かしらさせてくれて暇がつぶせるならば否やはない。
高校に上がるころには勉強でも人としてもすぐれた人になれるよう磨き上げて今度こそ青春をしたい。
前世は施設の充実ぶりに釣られ中高一貫の進学校に通い勉強と部活に追われる毎日を過ごした。恋愛や学校帰りにきゃっきゃっうふふなキラキラ青春ライフはなかったが、いいことも無論あったのだ。でも、恋愛だってしたかったんじゃい。乙女な少女が夢見るようなラブコメを体感してみたかった。高校では果たせない夢だと早々に見切りをつけ厳選に厳選を重ねイケメン率高の私立大学を第1志望にし合格発表を聞いて涙を流して喜んだというのに、合格通知を握りしめて家に帰る途中で車にひかれてしまい夢は夢のままになった。
習い事だけでは優れた人間にはなれまい。だからと言って優れた人間てどんな人だ?社会貢献しているしている人か?とりあえず、ボランティア活動をしたいのだが、きっと許してもらえないだろう。千羽鶴を折って入院患者に寄付するのはどうだろうか。お金もそんなにかからないし、家から出なくてもできる。そうと決まれば、折るぞ鶴。うぉぉぉぉぉぉ
と考えて突然、鶴を折り始めた娘をみて父親は心配した。
六歳の頃入学準備をしなくていいのか尋ねてみると女の子は中学校からしか通う学校がないらしいことを知った。当時はないならば仕方ないとあきらめたが、来年度は入学可能な年齢に達する。
お父さんに中学入学の準備は何が必要か聞くと「鈴奈は高校から通わせることにした」と言われて大喧嘩
カーン
ファイ
頭の中でゴングが鳴った。
「中学生から通えるってお父さん言ってたじゃない。なんで高校からなのよ。私この家に引っ越してから一歩も外に出れてないんだけど?五年間もずっと…お兄ちゃんたちが12歳の時に出たパーティーにも出席させるつもりがないのは…分かってたから……グス…学校…通えるの…楽しみにしてたのに……」
我儘を言わないようにしていたせいで、転生して初めて感情を爆発させると気持ちを御しきれずに涙がポロポロと流れ声は鼻声になる。
「女性は貴重だからって言ってもまったく外出しちゃいけないわけじゃないでしょ?家の前を通る車や人通りを見てると少なくはあるけど、生物学上の女性が歩いてるもの」
「危ないから窓辺近く行くなと言っただろう。
しかも女性かどうかわかる距離から見るだなんてお前から見えるってことは相手からも丸見えなんだぞ!」
「出てもダメ。見てもダメ。
私はこの四角い箱の中で過ごしていると、如何に快適な生活といえどもうんざりしてくるのよ。お父さんたちは私が外に興味を持たないように外の話はしないし。外の世界は本の中だけ。でも本の世界は私の世界じゃない。こんな生活じゃ将来の夢も希望も元々見つかるはずでも見つからないよ。」
「中学校のレベルでは、鈴奈を守り切れないと判断したんだ。高校なら満足のいく警備体制のところを見つけたんだ。たった、三年だ…」
お父さんをキッと睨む
「まあ、落ち着け鈴奈。」
「だって、界人お兄ちゃん…」
「鈴奈の気持ちは理解できないわけじゃない。俺の比にならないくらいイラついているだろうよ。普通に考えて、親父が悪いよ。中学もパーティーも連れて行くようなそぶりをちょいちょい見せるんだから。」
「あの時は、大丈夫かと思ったんだが、穴が見つかって…」
「高校は絶対なんだろ?叔父さんがしてるところだから、親父が警備に口出しもできるだろ。」
「ああ、次は大丈夫だ。」
「だってさ、すーちゃん、溜飲を下げてくれるかな?もし父さんが約束を破ったら、僕がすーちゃんをショッピングモールに連れって行ってあげるよ」
「本当?浩成お兄ちゃん!」
「もちろん」
「いいところを持っていくなよ、浩成兄」
結局お父さんは意見を曲げてくれず年甲斐にもなく親子喧嘩をした黒歴史を作っただけだった。年相応か?
代わりにとオンラインの習い事を増やすことを約束してくれた。
今世の友人はできないままなので、競い合うライバルも居らず自宅で家政婦の真紀さんとお勉強だけするのにはもう飽きてしまった。まだ12歳だというのにの中学校の範囲はもうコンプリートしたし言語においては自国の言葉を含めて三か国語マスターした。生前大学受験をした私としては出来て当然なのだが、解き方の説明を聞かずに問題を解いてしまうと不信感を抱かれるか天才だと思われるかして騒がれるだろう…それは困る。
とにかく私は頑張ったのだ。誰か褒めてくれ。
習い事は今までしていた声楽とピアノ、茶道、華道、料理、裁縫。新しく行うのは、習字とフルート。
ギターやバイオリン、チェンバロもしたかったのだが、弦楽器は指を怪我するという理由で反対された。
代わりに、水泳や球技など基本はビル内にあるスポーツセンターや屋内プールで使用人の皆さんに教えてもらうならばよいそうだ。何かしらさせてくれて暇がつぶせるならば否やはない。
高校に上がるころには勉強でも人としてもすぐれた人になれるよう磨き上げて今度こそ青春をしたい。
前世は施設の充実ぶりに釣られ中高一貫の進学校に通い勉強と部活に追われる毎日を過ごした。恋愛や学校帰りにきゃっきゃっうふふなキラキラ青春ライフはなかったが、いいことも無論あったのだ。でも、恋愛だってしたかったんじゃい。乙女な少女が夢見るようなラブコメを体感してみたかった。高校では果たせない夢だと早々に見切りをつけ厳選に厳選を重ねイケメン率高の私立大学を第1志望にし合格発表を聞いて涙を流して喜んだというのに、合格通知を握りしめて家に帰る途中で車にひかれてしまい夢は夢のままになった。
習い事だけでは優れた人間にはなれまい。だからと言って優れた人間てどんな人だ?社会貢献しているしている人か?とりあえず、ボランティア活動をしたいのだが、きっと許してもらえないだろう。千羽鶴を折って入院患者に寄付するのはどうだろうか。お金もそんなにかからないし、家から出なくてもできる。そうと決まれば、折るぞ鶴。うぉぉぉぉぉぉ
と考えて突然、鶴を折り始めた娘をみて父親は心配した。
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