流刑王ジルベールは新聞を焼いた 〜マスコミの偏向報道に耐え続けた王。加熱する報道が越えてはならない一線を越えた日、史上最悪の弾圧が始まる〜

五月雨きょうすけ

文字の大きさ
上 下
54 / 65
第十一話 陛下の知らぬ間に

レプラ編

しおりを挟む
 想定外はあったけれど、王宮の勤め人100人あまりが味方に加わった。
 これにあらかじめ亡命の誘いをかける者たちを加えれば500人ほどになるだろうか。上々だ。
 ジルのために国を作るには人手は不可欠。
 維持するための食糧や費用は当面の分は問題ない。
 今日の日の為に以前からありとあらゆる手段で金の貯蓄を進めていった。
 中にはジルに出所を言えないような金も混じっている。
 私はジルのためにならなんでもする。
 だけど、彼の意のままに動くというだけではない。
 彼のためになりことならばその信念をも裏切るだろう。
 忠臣だなんて滅相もない。
 私は我が儘なだけだ。昔も今も。



「サリナスさんの作戦、色々と甘いし抜けてるところだらけですけど利用できなくなさそうですねぇ。
 いやはや、野蛮で短絡的な手段なので真っ先に選択肢から外していましたよ」

 シウネがニタリと笑う。
 サリナス達が滞在している屋敷の一室で私とシウネとディナリスで会議をしている。
 物事を決めるのに頭数を多くするのは非合理。
 しかし、独裁ほど無責任で効率の悪い方法もない。
 たとえいかに有能な人間であっても、集団を動かす以上、主体性を持って思考する部下がある程度必要となってくる。
 故に私はシウネとディナリスを意思決定の場に常に組み込んでいる。
 能力と忠誠心、そしてジルにとって支えとなれる芯を持っている人間たちだからだ。

「暴動を起こして注意を惹きつける。
 これ自体は悪くない案なんですよ。
 特に王都内で有れば憲兵や国軍も看過はできない。
 ただ、これを使ってジルベール陛下を攫ってしまおうなんて欲をかくと破綻します」

 王都の地図上に置いた自軍の駒とジルの駒を倒すシウネ。
 ですが、と前置きをして地図上に新たな駒を出鱈目に配置する。

「レプラ様が計画している王都からの大人数の亡命。
 こちらに使うのなら有効な手段です。
 暴動が発生するタイミングで脱出者達は王都南門に向かって進む。
 ここの警備は抱き込み可能ですよね。
 暴動により憲兵達はもちろん王都の人々をも南門から遠ざけて、その間に脱出」

 先ほど配置した駒をかき集めて王都の南門に揃えると、次は大陸地図の駒を動かすシウネ。

「南門から出て半日も歩けばゴルバ川に出ます。
 あらかじめ、ここに筏を用意し、脱出者を乗せて一気に下ります。
 そうすれば馬車よりも速く海に出ることができるでしょう」

 シウネが自信満々に語る一方、ディナリスは顎に手をやりながら思案している。
 彼女は意外にも慎重派。嬉しい誤算だ。

「そんなに手際よくいくものか?
 亡命させるのは訓練された兵士じゃない。
 女子供もいる。
 足並みを揃えようと連絡を密にしていけばどこかでボロを出す。
 暴動も脱出も事前にやられることが分かっていれば対処のしようはいくらでもあるんだ」

 ディナリスは学や教養はシウネと比べるべくもないほど乏しいが、各国を旅して数多の戦場を潜り抜けた経験を知識に変えている。
 シウネの策は机上の空論だ、と言わんばかり。
 私もここまでならそう思うが————

「壊れにくい機械を作る時って何を心がけるか知ってますか?」

 シウネが私とディナリスに問いかけてきた。
 腕のいい職人を雇うとか頑丈な素材を使うとか答えると、シウネは「ブーっ」と言って指で✖️を作った。

「正解は、部品数を少なくすることなんですよ。
 部品が多くなればなるほど故障の可能性は上がる。
 極論、鉄板一枚なら故障なんてあり得ないんですから。
 私に軍の経験は一切ありませんが、作戦も似たようなものだと思っています。
 行程を増やせば増やすほど、兵の質や練度頼りの難儀な作戦になっていく。
 だからシンプルに。
 亡命者に伝えるべきことはたった一つです。
『暴動が始まるタイミングで南門に向かえ』それだけです。
 王都の外に出たあとは先導を担当する者が彼らを引き連れて筏まで来れば作戦は成功したも同然」
「暴動が始まるタイミングって作戦内容を伝えて回るつもりか?
 それこそどこで漏れるか分かったもんじゃ」
「私たちは暴動なんて起こしませんよ。
 そもそも暴動というのは不満を溜め込んだ民衆が行うものなんですよ。
 私たちはそんなことをしている暇ないです」
 シウネはそう言うと駒を戻し、脱出前の状態に戻した。
 どうでもいいことだが、無造作に置かれていた20個以上の駒の位置が時を戻したかのように寸分違わず同じ場所に一瞬で戻されている。
 どういう脳の構造をしているのか……

「正直、私は王都に住む人間に呆れ返っちゃってるんですよ。
 マスコミのデマを信じ込むのは愚昧で片付きます。
 ですが、聖職者のいる教会施設を襲ったり、強姦されている女性の写真を喜んで買い漁ったり、それは愚かではなく卑劣で、古今東西問わず犯罪行為です。
 どうあがいても擁護できませんよ。
 破壊衝動や情欲を満たすために殴っても問題ない相手を求めるなんて、非力な者を集団で蹂躙するゴブリンやオークに近い。
 品性や知性なき醜悪な生き物に成り下がったんだと思っています。
 その引き金を引いたのは自分だって自覚はありますけどね」
 シウネの表情が曇る。カメラも写真も彼女の発明だ。

 それらは明らかに報道の質を変えた。
 文字情報を上回る臨場感を持って写真は民衆の感情を揺さぶる。
 煽動にも洗脳にも使えてしまうレベルの情報発信をマスコミに可能にさせてしまったのだ。
 奴らはもう自分の意のままに世論を操ることも過激派の人間を焚き付けることもできる。
 どのみち、ジルが今回の騒ぎを起こさなかったとしても王政に限界は来ていたのかもしれない。

「まあ、そういうことですから。
 私は王都の民ならばちょっとお膳立てするだけで暴動に参加すると思う、いえ確信しています。
 我々は脱出と、その後のジルベール陛下救出に注力しましょう」
「具体的にはどうするつもり?
 暴動と言っても場所や規模によって作戦の組み立てが変わるわ」

 シウネは人差し指を立てて私をじっと見つめて、口を開く。

「マスコミに報道してもらうんですよ。
 ジルベール陛下が王都を追放される日時をね」

 その発言を聞いた瞬間、ディナリスがガタッと音を立てて椅子から立ち上がった。
 驚愕の表情をしたままシウネに問いかける。

「お前……まさか民衆にジル様を襲わせるつもりか⁉︎」
「歯に衣着せなければオトリと言うべきでしょうね。
 ウォールマン新聞をはじめ、各マスコミの報道によってジルベール陛下は史上最悪の悪人として民衆に伝わっています。
 それが殺されもせず、追放のみで贖罪がなされるというならば民衆は黙っていないでしょう。
 手前勝手な正義感、保証された石をぶつける権利、心地よい同調圧力……王都最大の暴動になるでしょうね。
 その間、千人単位の人間が王都から逃げ出しても気付かれない規模の」

 想像してゾッとした。
 何十万もの民がジルに石をぶつける光景を想像して。
 自分がやられたからよく分かる。
 シウネの言うとおり、今の王都の民は血を欲している。
 悪しき王が苦しみ流す流血を。

「ちょ、ちょっと待てよ!
 そんなことすればジル様だってタダじゃ済まない!
 下手すれば殺されるぞ!」
「否定はしません。
 ですがこの手段は大きな暴動を起こせる以外に、もう一つ大きな利点があります。
 それは脱出者全員に新聞によって暴動のタイミングを教えることができるんです。
 先程あなたが仰っていたように連絡を密にする必要なんてない。
『新聞でジルベール陛下の追放日時が報道される。
 その日時に合わせて王都の南門を潜れ。
 後は先導者についていくだけでいい』
 亡命に賛同していただいたと同時にこう伝えるだけで良いんです」

 シウネの案は大胆だが非常に有効な手段だ。
 王都脱出の内応の相手はあらかじめリストアップしている。
 彼らはジルベールに恩義を感じていたり、マスコミやダールトンに反感を持つ者ばかり。
 裏切りの可能性は低い。
 とすれば作戦失敗の可能性は連絡を行うため訪問する際に偶然憲兵に取り押さえられることだが、これならば訪問の回数を激減させられる。
 ただディナリスの言ったとおり、ジルの命を賭けた手段だ。
 しかもあの子が慈しみ守ろうとした民から石を投げられる。
 そんなことをすれば、きっと————

「ああ……そういうことか」

 思わず唸った。
 シウネの策が何重もの意図が重なった策であることに。

「ジルに……この国への執着を捨てさせるのね」
「ええ。いずれ敵国となる国ですから。
 卑劣な愚民どもの住む国だと思っていれば祖国に刃を向けることも気に病まずに済む」

 シウネは正しく私の描く未来を予測していた。
 一方、ディナリスはギリっ、と音を立てて歯ぎしりを鳴らし反論した。

「それは本末転倒だろ。
 民のために生きてきたあの方の心の拠り所を奪うことになるぞ」
「拠り所を置いたまま追放される方が不幸だと思いますが」
「だから、もっとうまいやり方はないのかよ!
 救出作戦でいいなら私が捕らえられている場所に突っ込む!」
「そのあとシュバルツハイムに逃げ込みますか?
 内乱が始まるだけですよ」

 シウネとディナリスが言葉をぶつけ合う。
 分かっている。
 どれが一番、ジルの為になるかは。

「シウネの案で行きましょう」
「レプラ!? みすみすジル様を苦しめるつもりか?」
「言ったでしょう。
 生きてさえいれば絶対に幸せにすると。
 生き残るのも立ち直るのも、ジルの強さを信じることにします」

 私の決断にため息をつくディナリス。
 だが、その表情は吹っ切れたようだった。

「とんだ鬼姉さまだな。
 分かったよ、今更トップに楯突いて統率を乱したりしないさ」

 風来坊だったのが信じられない物分かりの良さ。
 バルトに仕込まれたのか、本人の気質か。
 どちらにせよ、やりやすくて助かる。

「方針は決まったわね。
 ここからは時間との戦いよ。
 船と筏の手配、物資の調達を進めながら亡命者を増やす。
 同時にジル周りの情報収集も抜かりなく。
 ヴィクシス新聞社の社長は敬虔な国教徒らしいから繋がりが持てる。
 報道はそこに頼むことにしましょう」

 道筋が立ったのなら、そこに必要なピースを埋めていくだけ。
 これまで数え切れないほど繰り返してきたことだ。
 それこそ気が遠くなるくらいに。

「不謹慎ですがワクワクしてきましたねぇ。
 私たちが出て行った後のこの国の行く末を見たくて仕方ありませんよ。
 それこそどなたか写真に残してくれませんかねぇ」

 ヒヒヒ……と不気味に笑い、幻覚でも見えているかのように目を泳がせるシウネ。
 乱れた髪をさらに振り乱す様は魔女もかくやという有様だ。素材は良いのに。

「すでにあなたには見えているの?
 この国の行く末が」
「短期的なところまでならば完璧に。
 まー、私が思うより、この国の皆さんに知性と品性が備わっているなら回避できるかもしれませんが……望み薄ですね」

 シウネは大袈裟に肩を落としながらも、口元が緩み切っていた。


◇◇◇



「そこから先は計画どおり。
 この船を買って、憲兵たちを誘導して乗船させ、海上に出たので救出を実行した次第です」
「なるほど……私の命を種銭にバクチを打っていたということか。
 つくづく、お前が女王になれていたならどれだけ良い治政を行えたのかと思うと我が身が情けないよ」

 私の太腿を枕に寝転ぶジルの髪を撫でる。
 至る所に投石による傷がつけられ、顔に至っては左目の周りから頬にかけて焼け爛れている。
 傷を負った時に十分な治療を受けられていれば……

「そんな顔をするな」

 ジルの手のひらが私の頬に触れた。
 花を触るようにそっと優しく。

「お前たちが考え、実行した作戦だ。
 きっと最上のものだったのだろう。
 それに、もう王として人前に出ることはないのだ。
 見目が悪くなろうが私は気にならない」

 どこまでも優しく、他人を愛しむ。
 自分の傷や痛みに無頓着であろうとするところもいじらしい。
 この子はどうしてこの時代の王族などに生まれてきてしまったのだろう。
 百年前に生まれていれば歴史に残る名君として望んだ通りの成果と信望を得られたのに。

「陛下……あなたは————」
「よしてくれ。私はもう陛下ではない。
 なのにまあ……こんなに人を集めてしまって。
 私は反乱軍の頭領になるつもりはないぞ」

 少しおどけた様子だったが、ジルは言い切った。

 それでいい。
 今はただ、私たちに身を預けて穏やかに過ごしてくれれば。

 聖オルタンシア王国の王として悩み苦しみ、戦い続けたジルベールの物語は終わったのだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

聖女召喚

胸の轟
ファンタジー
召喚は不幸しか生まないので止めましょう。

嘘をありがとう

七辻ゆゆ
恋愛
「まあ、なんて図々しいのでしょう」 おっとりとしていたはずの妻は、辛辣に言った。 「要するにあなた、貴族でいるために政略結婚はする。けれど女とは別れられない、ということですのね?」 妻は言う。女と別れなくてもいい、仕事と嘘をついて会いに行ってもいい。けれど。 「必ず私のところに帰ってきて、子どもをつくり、よい夫、よい父として振る舞いなさい。神に嘘をついたのだから、覚悟を決めて、その嘘を突き通しなさいませ」

外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~

そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」 「何てことなの……」 「全く期待はずれだ」 私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。 このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。 そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。 だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。 そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。 そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど? 私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。 私は最高の仲間と最強を目指すから。

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様

コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」  ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。  幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。  早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると―― 「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」  やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。  一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、 「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」  悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。  なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?  でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。  というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!

側妃に追放された王太子

基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」 正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。 そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。 王の代理が側妃など異例の出来事だ。 「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」 王太子は息を吐いた。 「それが国のためなら」 貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。 無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜

霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!! 「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」 回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。 フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。 しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを…… 途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。 フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。 フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった…… これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である! (160話で完結予定) 元タイトル 「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

冷遇妻に家を売り払われていた男の裁判

七辻ゆゆ
ファンタジー
婚姻後すぐに妻を放置した男が二年ぶりに帰ると、家はなくなっていた。 「では開廷いたします」 家には10億の価値があったと主張し、妻に離縁と損害賠償を求める男。妻の口からは二年の事実が語られていく。

当然だったのかもしれない~問わず語り~

章槻雅希
ファンタジー
 学院でダニエーレ第一王子は平民の下働きの少女アンジェリカと運命の出会いをし、恋に落ちた。真実の愛を主張し、二人は結ばれた。そして、数年後、二人は毒をあおり心中した。  そんな二人を見てきた第二王子妃ベアトリーチェの回想録というか、問わず語り。ほぼ地の文で細かなエピソード描写などはなし。ベアトリーチェはあくまで語り部で、かといってアンジェリカやダニエーレが主人公というほど描写されてるわけでもないので、群像劇? 『小説家になろう』(以下、敬称略)・『アルファポリス』・『Pixiv』・自サイトに重複投稿。

処理中です...