流刑王ジルベールは新聞を焼いた 〜マスコミの偏向報道に耐え続けた王。加熱する報道が越えてはならない一線を越えた日、史上最悪の弾圧が始まる〜

五月雨きょうすけ

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第七話 誰も私を止めるな

誰も私を止めるな①

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 駆けていた。
 馬車を乗り捨て、街の中を自分の足で。
 女装のための化粧も衣装もウィッグも何もつけずに街を歩くのは久しぶりだった。

 女装なんて真似をしなければまともに外を歩く事ができなかった私が恐怖も人の目も忘れていた。
 ただ、急がなければという焦りが私を突き動かしている。

 後悔している。

 レプラを手放したことも自分が王都を離れていたことも。
 そして何より————————





 王都に帰ってきたのは夜明け前だった。
 普段は人っ子一人いない時間帯にも関わらず往来には人が出てきていて騒がしい。
 すると、御者が馬車の扉を開けて報告してきた。

「どうやらこの先で暴動が起きているそうです。
 別の道から帰りましょう」
「暴動だと? 郊外に近いとはいえ王都の中だぞ」

 にわかに信じがたい話だった。
 王都の治安は年々良くなってきていた。
 それは民の暮らしが豊かになっていることの証であり、私の治世が間違っていないことの証明でもある。
 だから咎められたような気分だ。
 お前は間違っていた、と。

「うーん、暴動ってスラッパーの連中じゃないですかね?」
「スラッパー?」

 聞き慣れない単語をシウネが発した。
 彼女は少し眠たげに語り始める。

「庶民の間で使われるスラングですよ。
 親のスネを齧って働いてなかったり、短時間の労働だけをして最低限のお金で暮らして……というかほとんど前者で、|穀潰「ごくつぶ)|しのシャレた呼び名です。
 そんな暮らしをしているから暇を持て余しているもんで、似たような境遇の連中と寄り合っちゃって。
 あり余った時間と体力をどこかで発散させたくてケンカしたり、気に入らない店で暴れたりするんですよ」

 シウネが恨めしげに語る内容は私の知識にないものだった。
 新聞にも掲載されていなかった筈だ。
 彼女が私を謀っている可能性はなきにしもあらずだが。

「親に齧れるスネがあるなんて素直にうらやましいです。
 多分、陛下が出くわすと面倒なことになるかも。
 連中は基本的にマスコミ信者ですから」
「は? そうなのか?」
「ええ。連中は暇を持て余しているので。
 良い家庭で育って、そこそこ教育レベル高い者も多いし、自分の知性をアピールして自己顕示したいんですよ。
 新聞記事を読み漁って、昼間から酒を飲みながら仲間内で討論して知識人ぶるんです。
『最近の政治はなってない! 俺なら、もっと良い政治ができる!』とかなんとか。
 その前にお前ら仕事しろよ、って話ですが」

 聞いていて頭が痛くなる。
 民の暮らしを豊かにすれば万事上手くいくと思っていたが、そう甘くはないらしい。

「でも……なんだか雰囲気が異常ですね。
 普段スラッパーが暴れるくらいで一般市民が外に出て見に行くなんてあり得ませんよ。
 なんだか、祭りを見にいくみたいに浮かれた顔をしていますし」

 馬車の窓にかけられたカーテンをわずかに開けて外の様子を窺う。
 ランタンを持った人々が同じ方向に向かって歩いていく。
 たしかにその顔は笑みが滲んでいる。

 嫌な予感がした。
 それはシウネも同様だったようだ。

「気になりますねぇ。
 どこに向かっているか、聞いてきますよ」

 そう言って軽やかに馬車を降り、往来を小走りしていた青年に声をかけた。
 数十秒後、彼女は血相を変えて戻ってきた。

「た、大変です!!
 これを見てください!!」

 手に握られていたのは新聞だ。
 しかもウォールマン……
 そういえば、今朝の号は見ていなかった。

 新聞を開けると、そこには目を疑うものが二つあった。

 一つは悪質なデマ記事だ。
 レプラが王族でも平民でもないから殺しても大丈夫だなんて……馬鹿げた理論だ。
 これを間に受けるヤツがいるだなんて考えたくない。

 そしてもう一つは、紙面に糊で貼られた……レプラの写真だった。
 国教会の正装である紺色銀糸のローブを纏い、うっすらと微笑んでいる。
 泣きたくなるほど懐かしいその顔に見惚れていると、

「陛下っ!! マズイですよ!!
 メチャクチャマズいです!!」

 シウネが取り乱し、私の服にしがみつき眼前で声を上げる。

「結論から申します……レプラ様の身が危険です!」
「……どういうことだ?」
「こんな金髪碧眼で色白で典型的な貴族美人!
 平民はまずお目にかかることがない!
 スラッパーの連中は貴族嫌いですからね!」
「だからどういうことだ!
 貴族嫌いの者たちがその写真を見たからといってどうなるというんだ!」

 要領を得ないシウネの言葉————いや、私が自分の頭に浮かんだ推測を認めたくなかったのかもしれない。
 グシャリと新聞を握りつぶしてしまい、写真のレプラの顔が歪んだ。

「気に食わない女が綺麗だったら!!
 踏みにじって酷い目に合わせてやろうと思うのがゲスな男の思考なんですよ!!」

 蹴り飛ばされたかのように、心臓が跳ねた。
 シウネは歯ぎしりしながら続ける。

「集団になると人間の感情は共感によって増幅します!
 一揆や|私刑(リンチ)が良い例です!
 しかも、こんな風に新聞記事で怒りを煽られて、正当性まで強調されて……挙句、写真まで使うなんて!!
 明らかにこの新聞はレプラ様に読者の暴動を誘発する悪意に満ちています!
 建前とはいえ国を乱した悪党を討伐する正義を掲げているから、スラッパーでもない普通の市民まで暴動に興味を惹かれてしまっているんです!!
 ああ……それに、いや、どうしてウォールマン新聞社が写真を……しかも新聞に貼り付けているということは複製にも成功している……ありえない……ありえない……」

 シウネは私に説明するのをやめて自らの思考に耽った。
 だが、こちらももう彼女に用はない。

「どけ」
「え、きゃっ!」

 彼女を押しのけて私は馬車の外に出た。
 馬車の外に立っていた護衛の騎士たちが血相を変えて私を見つめる。

「陛下! 危険です!」
「どけ」

 忠義などないくせに、私の行動は抑制しようとする。
 腹ただしい。

「なりません! 車にお戻りください!」
「ご自分のお立場をお考え————」
「うるさい!! どけえぇぇぇっ!!!」

 引き留めようとする騎士たちを殴り倒し、街を駆け出した。
 甲冑をつけた騎士たちでは追いつくことはできない。
 護衛もつけず、剣も持たない丸腰の王が一人、暴動の渦中に向かう。
 王にあるまじき軽率さだ。

 だから叱ってくれ————レプラ!!


 往来を走り続ける。
 だが目的地のサンク・レーベン修道院に近づけば近づくほど道は人で溢れかえってしまい、先に進めず前の様子が見えなくなってしまう。
 うっすらとだが、何かが焼けるような匂いを鼻が感知した。

 時間がない。

「許せ」

 言い訳がましく呟いて、前に立っている男の肩に飛び乗った。

「えっ!?」

 男は動揺してふらつき出したが、すぐさま別の男の肩を足場にして飛び移る。

 タンッ、タンッ、タンッ、と乗るというよりも触る程度の速さで人混みの頭上を跳ねながら前に進む。
 足場に使った民に文句を言われたが気にしていられるか。

 往来の角を曲がり、正面に現れたサンク・レーベンは……火の手が上がっていた。


 あり得ない…………


 国教会の建築物の中でも屈指の歴史と格式を誇るサンク・レーベン修道院だぞ!?
 それに火が放たれるなんて!?

「ハハハ……良い気味だ」
「天罰が落ちたんだよ、神様は俺たちの味方だ」
「あんな魔女を匿うから……教会も所詮は権力者の持ち物ね」
「首は斬った? だったら晒せよ!
 地面を転がして球蹴り始めようぜ!」

 集まった民たちは皆似たり寄ったりの憎悪を燃え盛る修道院と中にいるレプラに向けて送っている。

 そこまで、しなければならないことなのか?

 お前たちはレプラのことを何も知らないだろう?

 新聞記事で悪と書き立てられたから真偽も確かめず……いや、仮に真実であったとしても悪を断ずるためならば暴力がまかり通ると思っているのか?

「オイオイ! どうせならケツも晒してくれよ!
 王族御用達の便所の使い心地確かめてやるぜ!!」
「アッハッハッハッハッハッハッハ!!!」

 ……笑えるんだな。
 貴様らは。

 私はどうしようもなく下劣な言葉を垂れ流した男の脳天を思い切り踏みつけた。
 ゴブっ! とうめき声を上げて男は人混みの海に沈んでいった。

 修道院の正門はひしゃげ、地面に倒れており、そこから暴徒が侵入しているようだった。
 不幸中の幸いか、まだ建物自体はそこまで燃えていないようだった。
 だが、芝生が燃えた光に照らされた敷地内の光景は地獄のようだった。

 国教会付きの警備の兵たちはすでに武器を奪われ、
暴徒に一方的嬲られている。
 建物から逃げ出してきたと思われる修道女たちは衣服を剥かれて地面に転がされている。
 そんな彼女らを守ろうとした孤児たちが足蹴にされて顔から血を流している。

 何も見たくなかった。

 私の治める王都の中でこのような事態が起こってしまった。

 私は間違え続けてきたのだ。
 こうならないようにできたはずで、私がしなければならなかったのに……

 絹を裂くような悲鳴と狂気に浮かされた嗤い声が空に響く。

 呆けている場合ではない。
 今からでも止めなくては————

「やめろおおおおおおおおおっっ!!!」

 私は修道女に覆い被さった男の脇腹を蹴り上げ吹っ飛ばすと、次は兵士を殴りつけている集団に近づき一人一人地面に叩き伏せた。
 戦闘訓練どころかろくに体術も学んでいないだとすぐに分かった。

 こんな非力な者どもが盗賊まがいのことをするなんて!
 馬鹿げている!何もかも!

「鎮まれっ!!
 余の名はジルベール!!
 ジルベール・グラン・オルタンシア!!
 この国の王であるぞ!!」

 身体の中にある空気を全て吐き出すかのようにして叫んだ。
 叔父上やジャスティンのような太く通る声ではない。
 男にしては甲高くか細い声だ。
 それでも、周囲の人間を殴り倒しながら叫ぶ危険な乱入者に民衆の興味は引きつけられた。

「貴様ら……バカなことはやめろ!!
 新聞記事に踊らされて法に触れるような真似をするんじゃない!!
 あの記事にあることはデマだ!!
 王族だろうが平民だろうが人を殺せば罪に問われる!!
 外国籍の移民たちを殺傷して首を刎ねられた商人の事件は新聞に載らなかったのか!?」

 私の問いに対して、スラッパーと呼ばれる者たちは互いの顔を見合わせはじめた。
 ようやく自分のしでかしたことに気づき始めたか。

「そもそも国教会の敷地でこのような蛮行!!
 無抵抗の民やそれを守ろうとした者たちを害した罪は重い!!
 たとえ法による罰から逃れおおせたとしても汝が身に刻まれた罪はプレアデスの星々が見逃しはしない!!
 必ずしや断罪の炎に焼かれようぞ!!」

 プレアデス教の一節を引用することで敷地の外にいる見物人にも動揺が広がっていく。

 ここに集まっている者達は普通の民だ。
 スラッパーなどという蔑称を与えられ、人々に疎まれていようと、罰を恐れ、信仰心を抱く普通の民なのだ。

 その普通の民が……どうしてこのような愚かなことをするんだ?
 新聞に書かれたデタラメは彼らにはどのように見えていたのだ?

「へ、陛下っ!! お助けくださりありがとうございます!!
 ですが、中にレプラ様が!!」

 地を這う修道女が私に訴えかけてくる。

「レプラは!? 無事かっ!!」
「わ……分かりません!!
 ですが、中に押し入った連中は武器を持っていて私たちはなす術なく————」

 話を最後まで聞く暇はない。
 即座に建物の玄関に向かうが、男達が壁を作るように立ち塞がった。

「お前が国王陛下? はっ!
 ウソつけ!!
 国王は醜く肥え太ってまともに走ることもできないって新聞に書いてあったぞ!!」
「そうだそうだ! 国王の名を騙る不届き者が!!」
「卑劣な国王が人助けなんてするわけねーだろ!!
 ちゃんと勉強しろよ!! 情弱!!」

 唾を飛ばし、目を充血させて耳障りな音を立ておる…………鬱陶しいぃっ!!!

 玄関の横にあった石像の台座を殴りつけた。
 ゴッ! と鈍い音がなった後、台座はヒビが走って砕け、飾られていた天使像が落下した。

「……レプラに何かがあれば私のすべてを賭けて貴様らに罪を贖わせる。
 生まれてきたことを後悔するほど苦しむように尽力する」

 そう脅す私の顔は悪鬼のようだったのだろうか。
 目の前の男達は顔からありとあらゆる水分を流して震え上がり、完全に戦意を喪失して道を開けた。
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