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第六話 彼女が幸せなら、かまわない
彼女が幸せなら、かまわない⑤
しおりを挟むサマンサ王女の元へ向かった3人はサマンサ王女にユウキが合流した事を伝えた。
「ユウキさんお久しぶりです。無事に王都に着いたんですね。」
「はい。王女様のお陰で、村に騎士を派遣して頂きましたので安心して王都に来ることができました。」
(本当はあの時、カツヤとアイと離れたかったとは言えないよな。まあ王女様は王女様で勇者の為に必死なんだろうな~)
「いえいえ。カツヤ様に魔王討伐に集中してもらう為ですもの。これぐらい些細な事ですわ。」
「それで王女様。ユウキにも魔法使いの装備をお願いしたいんですが??」
(えっ?カツヤとアイの装備って王都で買ったんじゃないの?王女様がくれたの?何それ?ゲームと違ってるじゃん。ゲームじゃ100ゴールドしかくれなかったんだよな。そいゆうモノだと思ってたけど、よく考えたら100ゴールドって少ないよな。3人で竹の槍しか買えないもんな。どんだけケチ臭いんだよ!?って感じか。それを考えると装備品をくれるのはまあまあ現実的か」
「もちろんです。ユウキ様にも魔法使い様のローブと杖を用意いたします。」
(おおやったぞ。でももう一声がんばってみるか)
「ありがとうございます王女様。杖とは別にカツヤのような剣も頂きたいのですが可能でしょうか?私は魔法使いですが、魔法を使ってMPがなくなると魔物と戦えません。幸いカツヤと剣術に関しては訓練していましたので剣を頂ければどちらも使いこなせるかと思います。」
「なるほど・・・わかりました。剣なら騎士用のが多くありますので大丈夫ですよ。」
(やったぞ。言ってみるもんだな。)
「ユウキ?お前魔法使いなのに剣なんて使えるのか?」
(いやいや、魔法使いになった初日に剣術で気絶させたのはどこのどいつだよ?お前だろ?)
「ああ。カツヤ程じゃないけどあったら便利だからな。」
王女から魔法使いのローブと杖と騎士の剣をもらったユウキは準備を整えた。
準備が終わったので冒険に出る事にした。
ユウキ達は北のポルートを目指して冒険を始めた。道なりに北に進んでいけばポルートの街は見える。ゲームでは道なりにキャラクターを進ませれば5分以内にはつくだろう。実際に自分の足で歩いたらどれぐらいかかるのかはまだ検討がつかなかった。
(どれぐらいで次の村に着くんだろ?ゲームだったら夜が来てもひたすら歩き続けたけど、そういう訳にもいかないよな。夜になったら野営するだろうし・・・)
3人で北にむかって歩いていくと当然の様にモンスターが出た。
「俺に任せろ。ファイア!!」
この辺りのモンスターならファイア一発で十分瞬殺できた。
「ユウキ。すごい!!」
アイがユウキを褒める。
「さすが魔法使いだな。」
「ああ、まだMPがあまりないから10発ぐらいしか使えないけどな。」
ユウキは職業は英雄だが、カツヤとアイには隠している。実際はレベルは50あり、能力も平均で360程あるが、魔法使いレベル5でカツヤとアイには説明している。レベル5の魔法使いの能力は平均で20程である。ファイアの魔法は1回でMPを2消費するのでだいたい10回使えばMPが0になる計算だ。ちなみにカツヤはレベル7の勇者で能力はだいたい60程だ。アイは僧侶のレベル7で能力はだいたい25程である。
ユウキの魔法でモンスターを倒したり、カツヤが剣でモンスターを倒したり、傷を負ったらアイの回復魔法で回復したりしながら進むとその日の内に次の村が見えてきた。
「おっ!?あれ村じゃないか?たしかポルートに行くまでに村が一つあるって王女様が言ってたよな。あれがそうじゃないか?」
「たしかにあれっぽいね。てかカツヤ。お前よくその鎧であんな遠くの村が見えるな。戦闘もガチャガチャ動きにくそうに見えるけど、十分戦闘できてるしな。」
「だろ?見た目じゃないんだって」
そんな事を言いながら村についた。入って見るとなんだか空気が悪かった。さびれている感じだ。
「なんか王都と全然違うね。さびれてるっていうか・・・」
「そうだね。村の人に話を聞いてみようか?」
(多分、盗賊に村長の娘が攫われた後ぐらいなんだろうな~。村長の家は一番奥だろうけどとりあえず近くに居る人から話を聞いてみよう。)
ユウキは村に入って村人に話を聞いた。
「ここはリルの村だよ。今はちょっと問題が起きててね。盗賊が定期的にやってきて食料とかを奪って行くんだ。昨日は村長の娘さんが連れていかれてさ。どうしたらいいかわからずみんな暗くなってるんだ。」
「村長の家はどこだ?」
「あの一番奥の家だよ。」
ユウキ達は村長の家に向かって行った。カツヤは勇者らしく村長に自分が勇者である事をつげ、盗賊から村長の娘を取り返してやる。と話していた。
「盗賊どもは西の洞窟にいるはずじゃ。勇者様よろしくお願いします」
「おう。まかせておけ」
(これでイベント発生だな。でもカツヤのレベルって7だろ?このままじゃ盗賊を倒すのはちょっと苦労するよな??どうするんだ?)
「よし。じゃあ盗賊を倒して村長の娘さんを助けに行こうぜ」
「えっちょっとまってよ。カツヤ!もう暗いんだから今日は宿屋で休もうよ。」
「それもそうだな。今日は宿屋で休んで明日盗賊を倒しに行こう。」
(えっ、いきなり西の洞窟に向かうつもりか?死ぬぞお前?)
ユウキはカツヤが心配になったが、取り合えず今日は休んで明日考える事にした。
「ユウキさんお久しぶりです。無事に王都に着いたんですね。」
「はい。王女様のお陰で、村に騎士を派遣して頂きましたので安心して王都に来ることができました。」
(本当はあの時、カツヤとアイと離れたかったとは言えないよな。まあ王女様は王女様で勇者の為に必死なんだろうな~)
「いえいえ。カツヤ様に魔王討伐に集中してもらう為ですもの。これぐらい些細な事ですわ。」
「それで王女様。ユウキにも魔法使いの装備をお願いしたいんですが??」
(えっ?カツヤとアイの装備って王都で買ったんじゃないの?王女様がくれたの?何それ?ゲームと違ってるじゃん。ゲームじゃ100ゴールドしかくれなかったんだよな。そいゆうモノだと思ってたけど、よく考えたら100ゴールドって少ないよな。3人で竹の槍しか買えないもんな。どんだけケチ臭いんだよ!?って感じか。それを考えると装備品をくれるのはまあまあ現実的か」
「もちろんです。ユウキ様にも魔法使い様のローブと杖を用意いたします。」
(おおやったぞ。でももう一声がんばってみるか)
「ありがとうございます王女様。杖とは別にカツヤのような剣も頂きたいのですが可能でしょうか?私は魔法使いですが、魔法を使ってMPがなくなると魔物と戦えません。幸いカツヤと剣術に関しては訓練していましたので剣を頂ければどちらも使いこなせるかと思います。」
「なるほど・・・わかりました。剣なら騎士用のが多くありますので大丈夫ですよ。」
(やったぞ。言ってみるもんだな。)
「ユウキ?お前魔法使いなのに剣なんて使えるのか?」
(いやいや、魔法使いになった初日に剣術で気絶させたのはどこのどいつだよ?お前だろ?)
「ああ。カツヤ程じゃないけどあったら便利だからな。」
王女から魔法使いのローブと杖と騎士の剣をもらったユウキは準備を整えた。
準備が終わったので冒険に出る事にした。
ユウキ達は北のポルートを目指して冒険を始めた。道なりに北に進んでいけばポルートの街は見える。ゲームでは道なりにキャラクターを進ませれば5分以内にはつくだろう。実際に自分の足で歩いたらどれぐらいかかるのかはまだ検討がつかなかった。
(どれぐらいで次の村に着くんだろ?ゲームだったら夜が来てもひたすら歩き続けたけど、そういう訳にもいかないよな。夜になったら野営するだろうし・・・)
3人で北にむかって歩いていくと当然の様にモンスターが出た。
「俺に任せろ。ファイア!!」
この辺りのモンスターならファイア一発で十分瞬殺できた。
「ユウキ。すごい!!」
アイがユウキを褒める。
「さすが魔法使いだな。」
「ああ、まだMPがあまりないから10発ぐらいしか使えないけどな。」
ユウキは職業は英雄だが、カツヤとアイには隠している。実際はレベルは50あり、能力も平均で360程あるが、魔法使いレベル5でカツヤとアイには説明している。レベル5の魔法使いの能力は平均で20程である。ファイアの魔法は1回でMPを2消費するのでだいたい10回使えばMPが0になる計算だ。ちなみにカツヤはレベル7の勇者で能力はだいたい60程だ。アイは僧侶のレベル7で能力はだいたい25程である。
ユウキの魔法でモンスターを倒したり、カツヤが剣でモンスターを倒したり、傷を負ったらアイの回復魔法で回復したりしながら進むとその日の内に次の村が見えてきた。
「おっ!?あれ村じゃないか?たしかポルートに行くまでに村が一つあるって王女様が言ってたよな。あれがそうじゃないか?」
「たしかにあれっぽいね。てかカツヤ。お前よくその鎧であんな遠くの村が見えるな。戦闘もガチャガチャ動きにくそうに見えるけど、十分戦闘できてるしな。」
「だろ?見た目じゃないんだって」
そんな事を言いながら村についた。入って見るとなんだか空気が悪かった。さびれている感じだ。
「なんか王都と全然違うね。さびれてるっていうか・・・」
「そうだね。村の人に話を聞いてみようか?」
(多分、盗賊に村長の娘が攫われた後ぐらいなんだろうな~。村長の家は一番奥だろうけどとりあえず近くに居る人から話を聞いてみよう。)
ユウキは村に入って村人に話を聞いた。
「ここはリルの村だよ。今はちょっと問題が起きててね。盗賊が定期的にやってきて食料とかを奪って行くんだ。昨日は村長の娘さんが連れていかれてさ。どうしたらいいかわからずみんな暗くなってるんだ。」
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ユウキ達は村長の家に向かって行った。カツヤは勇者らしく村長に自分が勇者である事をつげ、盗賊から村長の娘を取り返してやる。と話していた。
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「よし。じゃあ盗賊を倒して村長の娘さんを助けに行こうぜ」
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