5 / 96
プーエルと第二王子 2
しおりを挟む
*プーエル視点~
黒い神子に被せられた粗末な布を取ろうとした。
ナイフで頭のあたりに大きく切り込みを入れ
空気穴を開けた。
甘い香りがした。
短い黒髪。黒い神子。
「今すぐ、お助けしますので、もうしばらく
ご辛抱下さい。」
第二王子に黒い神子を保護した事を
魔法で伝えた。
密命に従い長期戦で保護する予定だ。
これから、森の小屋を転々とする予定だ。
初めはすぐ近くの粗末な小屋。
遮音、気配を消しながら黒い神子を
お世話した。
粗末な布を取り払い、身体を清拭し
なるべくやわらかな生地の
庶民服を着せた。
初めて神子の顔(かんばせ)を拝見した瞬間、
気が高ぶりすぎて風や木々の音、
自分の心音さえおかしく聞こえた。
落ち着け、落ち着くんだっと何度も自分に
言い聞かせたが、脈打つ心臓、体をめぐる血、
全く平常に戻る気配はなかった。
それどころか、下腹部の自分のモノが目覚め
何度抜いても治らなかった。
俺はおかしくなったのか?
神子に催淫剤が使われているのか?
張りつめた俺のモノを誤魔化す為、
ぶかぶかのズボンをはいた。
大きく何度も深呼吸をし、欲望に負けないように
触り心地の良い肌を清拭した。
詳しくは知らないが、複数の同時に授かった時の
儀式の前、魔力測定をし魔力が高い方を残す。
弱い者の方には、両手にしるし
切り傷を付けるそうだ。
痛々しいナイフで切りつけられた両手。
癒せる力欲しい。
だが俺は、主に土と炎の2属性だ。
浄化が込められた高級な傷薬を惜しみなく
使い、手や傷ついた場所に塗りこんでいった。
神子の艶やかな黒髪は整っているものの
短く刈り込まれていた。
無残にも切られたのか?
愚かな国王と第一王子に怒りがおさまらなかった。
思考が混濁しながら、移動の為抱き上げた
神子の身体からは、魅惑的な甘い匂いと
熱が高いからか、はぁはぁはぁと
荒い息づかいがしていた。
細身の身体は、異世界から来た事を
判らせるかように、この世とは思えないくらい
キレイで、軽かった。
その息づかいが、欲情の時に出す息づかいに
似ている様に聞こえ、俺の下腹部は大変な事に
なっていた。
何度か洗浄の魔法を使おうか迷ったが、
万が一に備え、極力魔法は使わないようにした。
マジックバックに、一般人なら余裕で数年は
暮らせるお金と、魔石、薬草、携帯食が
詰め込まれていた。
第二王子は、どこかに行こうとしていたのか?
お忍び服も何着かあったが、あらゆる職業
変装用カツラまであった。
3度目の場所移動、発見してから5日目
高かった熱も下がりはじめ、やっと
神子が目を覚ました。
俺はしばらく魅了されたかのように動けない。
短くても神々しい髪に、まゆげ、まつげはもちろん
下生えの毛も黒い神子。
清拭の為に、衣服を脱がせるか僅かながらに
感じで下さるのか反応しているのをみると
もっとご奉仕したい欲にかられた。
だが、意識がないままだと、同意がないのと一緒で
あいつらと同じになる。
だから、目が覚めたら口づけしたい、
口付けの許可をもらおうと思っていた。
あまりにも儚く潤んだ瞳を見ると、
俺は保護欲の方が勝った。
貴族階級の子どもが病気になると出す
甘い薬草粥を用意し、飲みやすいように
コップに入れたが、大きすぎたのかと
思ったが、身体は痛めつけられたうえ
数日動かしていないから、身体が
痛いのだろうと思い、身体をわずかな角度をつけ
背中に俺の丸めた服を置いた。
独特の匂いで好き嫌いはあるが、身体には
いいモノだから少しでも食べて欲しい。
スプーンで薬草粥をすくい毒じゃない事を
見せて、小さな口に入れた。
うまく飲み込めるかみていると
「美味しい…。ありがと…ムグッ。」
かわいい。もっと食べて欲しい。
かすれた声も色っぽい。
この方を甘やかして、俺の名を呼んでほしい。
叶わない望みだが、願うなら……。
浅ましい考えが過ぎってしまった。
黒い神子に被せられた粗末な布を取ろうとした。
ナイフで頭のあたりに大きく切り込みを入れ
空気穴を開けた。
甘い香りがした。
短い黒髪。黒い神子。
「今すぐ、お助けしますので、もうしばらく
ご辛抱下さい。」
第二王子に黒い神子を保護した事を
魔法で伝えた。
密命に従い長期戦で保護する予定だ。
これから、森の小屋を転々とする予定だ。
初めはすぐ近くの粗末な小屋。
遮音、気配を消しながら黒い神子を
お世話した。
粗末な布を取り払い、身体を清拭し
なるべくやわらかな生地の
庶民服を着せた。
初めて神子の顔(かんばせ)を拝見した瞬間、
気が高ぶりすぎて風や木々の音、
自分の心音さえおかしく聞こえた。
落ち着け、落ち着くんだっと何度も自分に
言い聞かせたが、脈打つ心臓、体をめぐる血、
全く平常に戻る気配はなかった。
それどころか、下腹部の自分のモノが目覚め
何度抜いても治らなかった。
俺はおかしくなったのか?
神子に催淫剤が使われているのか?
張りつめた俺のモノを誤魔化す為、
ぶかぶかのズボンをはいた。
大きく何度も深呼吸をし、欲望に負けないように
触り心地の良い肌を清拭した。
詳しくは知らないが、複数の同時に授かった時の
儀式の前、魔力測定をし魔力が高い方を残す。
弱い者の方には、両手にしるし
切り傷を付けるそうだ。
痛々しいナイフで切りつけられた両手。
癒せる力欲しい。
だが俺は、主に土と炎の2属性だ。
浄化が込められた高級な傷薬を惜しみなく
使い、手や傷ついた場所に塗りこんでいった。
神子の艶やかな黒髪は整っているものの
短く刈り込まれていた。
無残にも切られたのか?
愚かな国王と第一王子に怒りがおさまらなかった。
思考が混濁しながら、移動の為抱き上げた
神子の身体からは、魅惑的な甘い匂いと
熱が高いからか、はぁはぁはぁと
荒い息づかいがしていた。
細身の身体は、異世界から来た事を
判らせるかように、この世とは思えないくらい
キレイで、軽かった。
その息づかいが、欲情の時に出す息づかいに
似ている様に聞こえ、俺の下腹部は大変な事に
なっていた。
何度か洗浄の魔法を使おうか迷ったが、
万が一に備え、極力魔法は使わないようにした。
マジックバックに、一般人なら余裕で数年は
暮らせるお金と、魔石、薬草、携帯食が
詰め込まれていた。
第二王子は、どこかに行こうとしていたのか?
お忍び服も何着かあったが、あらゆる職業
変装用カツラまであった。
3度目の場所移動、発見してから5日目
高かった熱も下がりはじめ、やっと
神子が目を覚ました。
俺はしばらく魅了されたかのように動けない。
短くても神々しい髪に、まゆげ、まつげはもちろん
下生えの毛も黒い神子。
清拭の為に、衣服を脱がせるか僅かながらに
感じで下さるのか反応しているのをみると
もっとご奉仕したい欲にかられた。
だが、意識がないままだと、同意がないのと一緒で
あいつらと同じになる。
だから、目が覚めたら口づけしたい、
口付けの許可をもらおうと思っていた。
あまりにも儚く潤んだ瞳を見ると、
俺は保護欲の方が勝った。
貴族階級の子どもが病気になると出す
甘い薬草粥を用意し、飲みやすいように
コップに入れたが、大きすぎたのかと
思ったが、身体は痛めつけられたうえ
数日動かしていないから、身体が
痛いのだろうと思い、身体をわずかな角度をつけ
背中に俺の丸めた服を置いた。
独特の匂いで好き嫌いはあるが、身体には
いいモノだから少しでも食べて欲しい。
スプーンで薬草粥をすくい毒じゃない事を
見せて、小さな口に入れた。
うまく飲み込めるかみていると
「美味しい…。ありがと…ムグッ。」
かわいい。もっと食べて欲しい。
かすれた声も色っぽい。
この方を甘やかして、俺の名を呼んでほしい。
叶わない望みだが、願うなら……。
浅ましい考えが過ぎってしまった。
12
お気に入りに追加
890
あなたにおすすめの小説
クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです
ほむらさん
ファンタジー
どうやら、人は死ぬと【転生ルーレット】で来世を決めるらしい。
知ったのはもちろん自分が死んで最後の大勝負を挑むことになったからだ。
虫や動物で埋め尽くされた非常に危険なルーレット。
その一発勝負で、幸運にも『ショタ召喚士』を的中させることに成功する。
―――しかし問題はその後だった。
あの野郎、5歳児を原っぱにポイ捨てしやがった!
召喚士うんぬんの前に、まずは一人で異世界を生き抜かねばならなくなったのです。
異世界言語翻訳?そんなもん無い!!
召喚魔法?誰も使い方を教えてくれないからさっぱりわからん!
でも絶体絶命な状況の中、召喚魔法を使うことに成功する。
・・・うん。この召喚魔法の使い方って、たぶん普通と違うよね?
※この物語は基本的にほのぼのしていますが、いきなり激しい戦闘が始まったりもします。
※主人公は自分のことを『慎重な男』と思ってるみたいですが、かなり無茶するタイプです。
※なぜか異世界で家庭用ゲーム機『ファミファミ』で遊んだりもします。
※誤字・脱字、あとルビをミスっていたら、報告してもらえるとすごく助かります。
※登場人物紹介は別ページにあります。『ほむらさん』をクリック!
※毎日が明るくて楽しくてほっこりしたい方向けです。是非読んでみてください!
クーヤ「かわいい召喚獣をいっぱい集めるよ!」
@カクヨム・なろう・ノベルアップ+にも投稿してます。
☆祝・100万文字(300話)達成! 皆様に心よりの感謝を!
「婚約を破棄したい」と私に何度も言うのなら、皆にも知ってもらいましょう
天宮有
恋愛
「お前との婚約を破棄したい」それが伯爵令嬢ルナの婚約者モグルド王子の口癖だ。
侯爵令嬢ヒリスが好きなモグルドは、ルナを蔑み暴言を吐いていた。
その暴言によって、モグルドはルナとの婚約を破棄することとなる。
ヒリスを新しい婚約者にした後にモグルドはルナの力を知るも、全てが遅かった。
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
【完結】 いいえ、あなたを愛した私が悪いのです
冬馬亮
恋愛
それは親切な申し出のつもりだった。
あなたを本当に愛していたから。
叶わぬ恋を嘆くあなたたちを助けてあげられると、そう信じていたから。
でも、余計なことだったみたい。
だって、私は殺されてしまったのですもの。
分かってるわ、あなたを愛してしまった私が悪いの。
だから、二度目の人生では、私はあなたを愛したりはしない。
あなたはどうか、あの人と幸せになって ---
※ R-18 は保険です。
召喚先は腕の中〜異世界の花嫁〜【完結】
クリム
BL
僕は毒を飲まされ死の淵にいた。思い出すのは優雅なのに野性味のある獣人の血を引くジーンとの出会い。
「私は君を召喚したことを後悔していない。君はどうだい、アキラ?」
実年齢二十歳、製薬会社勤務している僕は、特殊な体質を持つが故発育不全で、十歳程度の姿形のままだ。
ある日僕は、製薬会社に侵入した男ジーンに異世界へ連れて行かれてしまう。僕はジーンに魅了され、ジーンの為にそばにいることに決めた。
天然主人公視点一人称と、それ以外の神視点三人称が、部分的にあります。スパダリ要素です。全体に甘々ですが、主人公への気の毒な程の残酷シーンあります。
このお話は、拙著
『巨人族の花嫁』
『婚約破棄王子は魔獣の子を孕む』
の続作になります。
主人公の一人ジーンは『巨人族の花嫁』主人公タークの高齢出産の果ての子供になります。
重要な世界観として男女共に平等に子を成すため、宿り木に赤ん坊の実がなります。しかし、一部の王国のみ腹実として、男女平等に出産することも可能です。そんなこんなをご理解いただいた上、お楽しみください。
★なろう完結後、指摘を受けた部分を変更しました。変更に伴い、若干の内容変化が伴います。こちらではpc作品を削除し、新たにこちらで再構成したものをアップしていきます。
裏切られた令嬢は死を選んだ。そして……
希猫 ゆうみ
恋愛
スチュアート伯爵家の令嬢レーラは裏切られた。
幼馴染に婚約者を奪われたのだ。
レーラの17才の誕生日に、二人はキスをして、そして言った。
「一度きりの人生だから、本当に愛せる人と結婚するよ」
「ごめんねレーラ。ロバートを愛してるの」
誕生日に婚約破棄されたレーラは絶望し、生きる事を諦めてしまう。
けれど死にきれず、再び目覚めた時、新しい人生が幕を開けた。
レーラに許しを請い、縋る裏切り者たち。
心を鎖し生きて行かざるを得ないレーラの前に、一人の求婚者が現れる。
強く気高く冷酷に。
裏切り者たちが落ちぶれていく様を眺めながら、レーラは愛と幸せを手に入れていく。
☆完結しました。ありがとうございました!☆
(ホットランキング8位ありがとうございます!(9/10、19:30現在))
(ホットランキング1位~9位~2位ありがとうございます!(9/6~9))
(ホットランキング1位!?ありがとうございます!!(9/5、13:20現在))
(ホットランキング9位ありがとうございます!(9/4、18:30現在))
敵国軍人に惚れられたんだけど、女装がばれたらやばい。
水瀬かずか
BL
ルカは、革命軍を支援していた父親が軍に捕まったせいで、軍から逃亡・潜伏中だった。
どうやって潜伏するかって? 女装である。
そしたら女装が美人過ぎて、イケオジの大佐にめちゃくちゃ口説かれるはめになった。
これってさぁ……、女装がバレたら、ヤバくない……?
ムーンライトノベルズさまにて公開中の物の加筆修正版(ただし性行為抜き)です。
表紙にR18表記がされていますが、作品はR15です。
illustration 吉杜玖美さま
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる