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12、王子はちょっと困りました
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**アーロン王子目線**
異世界(日本)からエドリックが戻って
来るのは日本時間の深夜0時。
日付けが期限の7日から8日に
切り替わる時、普段あまり使わない
離宮の客室。
エドリックに渡した転移の魔法陣を
仕込んだボール、ハイスターボール1個
スターボール2個、ロースターボール5個
これで最大8人の異世界人をこの世界
ルコニー王国に来てもらう事ができるはずだ。
徐々に転送されてくる異世界人に
エドリックの人選に不安を覚えた。
多少の鑑定は出来たが、このルコニー王国でも
珍しいタイプの者たちが来た時には
かなり焦った……というかおどろいた。
リリー殿とララ殿がほぼ同時に
この世界に来たのだ。
**リリー**
本名、剛田 百合矢(ごうだ ゆりや)
男・35歳
体力 99/999
魔力 8等級
運 46
オカマバーの頼りがいあるママ
王侯貴族の隠れ家のお店のママ
**ララ**
21歳・男
本名、田中 雷太(たなか らいた)
体力 89/777
魔力 8等級
運 42
王侯貴族の隠れ家のお店の従業員
"王侯貴族の隠れ家"このお店の名前に
エドリックが惹かれたことは
間違いないと思った。
なぜオカマバーに行ったのだ?
エドリックが帰ってきたら、その辺を
しっかり聞かないといけないな、と
アーロン王子強く思った。
異世界に渡ると魔力やなんらかの
チートスキルが付くのだが、魔力は
問題ないとしてこの2人が私のために
なり得る人物だと判断したのか?
エドリックはどういう風にこの2人を
説得して異世界に来たのかもわからない。
異世界渡りをしたからか、2人とも
ぐったりしていたが軽くルコニー王国の
現状と魔力持ちが少ない事、王国の
手助けとして特技を生かすなりして
協力して欲しい事を伝えた。
翌日以降、体調が良ければ詳しい話や
これからの事の話をしようというのを伝えた。
準備が整った部屋に通し食事を
とると2人は眠ったとの事だった。
クネクネしながらも女性らしい仕草で
丁寧に使用人にまでお礼を言っていたらしい。
部屋付きの世話係からも、2人の
見た目はともかく話し方や性格的にも
好印象で部屋や着替えの服、料理なども
一つ一つお礼を言いながら喜んでくれたそうだ。
翌日、昼食後話をしようとしたら
魔力の高まりがあり魔法陣が現れた。
男女の2人組。
雰囲気からして恋人同士なのか?
その場に居合わせたリリー殿と
ララ殿の知り合いらしく、よく利用する
牛丼屋の副店長とその彼女との事だった。
身長165cm位の副店長(男)28歳と
身長158cm位の(女)24歳の童顔
魔力は共に7等級だった。
牛丼をルコニー王国に広めるのか?
食文化が豊かになるのはいいが
まだまだ、お米の普及率は悪いから
コメ作りなどの作物の知識があれば
転生した私自身、和食が食べたいと思う。
男女の2人も転移の陣で色々疲れたのか
夕食を軽くとったあとは、翌朝まで
眠ってしまったそうだ。
こちらの2人も礼儀正しく好印象らしく
使用人たちも内心ホッとした様子だった。
リリー殿が中心となりルコニー王国で
特技を活かして何をしていくのかなど
話し合った結果、手始めに離宮と城下町の
見学?探索がしたいと申し出があった。
もちろん許可をし護衛を付けて離宮を
見学したあと昼食を庭で食べた後
城下町にくりだしていった。
自分自身は異世界(日本)から転送
されてくる人のため離宮に残った。
その日は残念ながら何も起こらず
楽しげに城下町から帰ってきた。
4人からお土産だと次々と取り出されたのは
串に刺さった肉、あめ玉、クッキー、
手のひらサイズの木彫りの謎の置物
「……。」
気持ちはありがたいが、食べ物関連は
毒味が必要で私が今現在王子だと
思われていないのか、ただの小さな
子ども扱いされているのだろうか?
礼儀としてお礼を言ったが、食べようと
しなかったから、リリー殿が
「覚めてしまったから、イマイチよねぇ。
出来たてを食べさせてあげたかったわァ。」
と言い出した。
すると、牛丼屋の副店長が
「温め直し、出来る気がする。」
と言い出し、人数分×3倍の串肉を
片手で包みごと持ち、もう片方の
手をかざすと温かな風がふんわりし
「あちちっ!出来ました。」
と言って差し出してきた。
恐る恐る1本とると皆がそれぞれ
串肉を持ちかぶりついた。
「おお!!中まで熱い。すごいわぁ。」
「レンジのイメージで串肉温め直したけど
上手くいって良かったよ。」
創造スキルなのか?
皆が食べていたがまだ食べていない
私を見たララ殿が
「ちょっと失礼しますね。」
どこから出したのだ?という問いかけも
出来ない早わざで、串から肉を外し
キッチンバサミで小さな一口サイズにし
また串に刺し直したのだった。
「はい、これで食べやすくなったかも。
気がつかなくてごめんなさいね。」
といってバチバチって音がしそうなくらい
ウインクされてしまった。
皆食べてるしアレコレ考えても
しょうがないと思い串肉を
口に入れた瞬間、温かな食事と
甘だるいタレと柔らかなお肉に
夢中になってしまった。
美味い。上手すぎる。
2本目もいつの間にかララ殿が
切り分けてくれていて、皆が
温かな目で見ていたことに
気づかず私は食べていた。
お土産のクッキーもつまみ
いつものお茶を手にしたとき
我にかえった。
皆がニコニコしていた。
自分が元日本人だという事を
話すと多少驚かれたものの
「これからの事を考えましょう。」と
リリー殿になぜか力強く抱きしめられたのだった。
異世界(日本)からエドリックが戻って
来るのは日本時間の深夜0時。
日付けが期限の7日から8日に
切り替わる時、普段あまり使わない
離宮の客室。
エドリックに渡した転移の魔法陣を
仕込んだボール、ハイスターボール1個
スターボール2個、ロースターボール5個
これで最大8人の異世界人をこの世界
ルコニー王国に来てもらう事ができるはずだ。
徐々に転送されてくる異世界人に
エドリックの人選に不安を覚えた。
多少の鑑定は出来たが、このルコニー王国でも
珍しいタイプの者たちが来た時には
かなり焦った……というかおどろいた。
リリー殿とララ殿がほぼ同時に
この世界に来たのだ。
**リリー**
本名、剛田 百合矢(ごうだ ゆりや)
男・35歳
体力 99/999
魔力 8等級
運 46
オカマバーの頼りがいあるママ
王侯貴族の隠れ家のお店のママ
**ララ**
21歳・男
本名、田中 雷太(たなか らいた)
体力 89/777
魔力 8等級
運 42
王侯貴族の隠れ家のお店の従業員
"王侯貴族の隠れ家"このお店の名前に
エドリックが惹かれたことは
間違いないと思った。
なぜオカマバーに行ったのだ?
エドリックが帰ってきたら、その辺を
しっかり聞かないといけないな、と
アーロン王子強く思った。
異世界に渡ると魔力やなんらかの
チートスキルが付くのだが、魔力は
問題ないとしてこの2人が私のために
なり得る人物だと判断したのか?
エドリックはどういう風にこの2人を
説得して異世界に来たのかもわからない。
異世界渡りをしたからか、2人とも
ぐったりしていたが軽くルコニー王国の
現状と魔力持ちが少ない事、王国の
手助けとして特技を生かすなりして
協力して欲しい事を伝えた。
翌日以降、体調が良ければ詳しい話や
これからの事の話をしようというのを伝えた。
準備が整った部屋に通し食事を
とると2人は眠ったとの事だった。
クネクネしながらも女性らしい仕草で
丁寧に使用人にまでお礼を言っていたらしい。
部屋付きの世話係からも、2人の
見た目はともかく話し方や性格的にも
好印象で部屋や着替えの服、料理なども
一つ一つお礼を言いながら喜んでくれたそうだ。
翌日、昼食後話をしようとしたら
魔力の高まりがあり魔法陣が現れた。
男女の2人組。
雰囲気からして恋人同士なのか?
その場に居合わせたリリー殿と
ララ殿の知り合いらしく、よく利用する
牛丼屋の副店長とその彼女との事だった。
身長165cm位の副店長(男)28歳と
身長158cm位の(女)24歳の童顔
魔力は共に7等級だった。
牛丼をルコニー王国に広めるのか?
食文化が豊かになるのはいいが
まだまだ、お米の普及率は悪いから
コメ作りなどの作物の知識があれば
転生した私自身、和食が食べたいと思う。
男女の2人も転移の陣で色々疲れたのか
夕食を軽くとったあとは、翌朝まで
眠ってしまったそうだ。
こちらの2人も礼儀正しく好印象らしく
使用人たちも内心ホッとした様子だった。
リリー殿が中心となりルコニー王国で
特技を活かして何をしていくのかなど
話し合った結果、手始めに離宮と城下町の
見学?探索がしたいと申し出があった。
もちろん許可をし護衛を付けて離宮を
見学したあと昼食を庭で食べた後
城下町にくりだしていった。
自分自身は異世界(日本)から転送
されてくる人のため離宮に残った。
その日は残念ながら何も起こらず
楽しげに城下町から帰ってきた。
4人からお土産だと次々と取り出されたのは
串に刺さった肉、あめ玉、クッキー、
手のひらサイズの木彫りの謎の置物
「……。」
気持ちはありがたいが、食べ物関連は
毒味が必要で私が今現在王子だと
思われていないのか、ただの小さな
子ども扱いされているのだろうか?
礼儀としてお礼を言ったが、食べようと
しなかったから、リリー殿が
「覚めてしまったから、イマイチよねぇ。
出来たてを食べさせてあげたかったわァ。」
と言い出した。
すると、牛丼屋の副店長が
「温め直し、出来る気がする。」
と言い出し、人数分×3倍の串肉を
片手で包みごと持ち、もう片方の
手をかざすと温かな風がふんわりし
「あちちっ!出来ました。」
と言って差し出してきた。
恐る恐る1本とると皆がそれぞれ
串肉を持ちかぶりついた。
「おお!!中まで熱い。すごいわぁ。」
「レンジのイメージで串肉温め直したけど
上手くいって良かったよ。」
創造スキルなのか?
皆が食べていたがまだ食べていない
私を見たララ殿が
「ちょっと失礼しますね。」
どこから出したのだ?という問いかけも
出来ない早わざで、串から肉を外し
キッチンバサミで小さな一口サイズにし
また串に刺し直したのだった。
「はい、これで食べやすくなったかも。
気がつかなくてごめんなさいね。」
といってバチバチって音がしそうなくらい
ウインクされてしまった。
皆食べてるしアレコレ考えても
しょうがないと思い串肉を
口に入れた瞬間、温かな食事と
甘だるいタレと柔らかなお肉に
夢中になってしまった。
美味い。上手すぎる。
2本目もいつの間にかララ殿が
切り分けてくれていて、皆が
温かな目で見ていたことに
気づかず私は食べていた。
お土産のクッキーもつまみ
いつものお茶を手にしたとき
我にかえった。
皆がニコニコしていた。
自分が元日本人だという事を
話すと多少驚かれたものの
「これからの事を考えましょう。」と
リリー殿になぜか力強く抱きしめられたのだった。
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