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新たな日々
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何度かゲポーした後、胃の中は空っぽ……。
あれ昨夜に事故ったから、晩ご飯も
食べそこなってるし……。
今は、何時なんだ?
転生1日目にして、目まぐるしいなあ。
あのおっちょこちょいの神様…俺の
外見、多少いじってると言ってたが、
どうなってるんだろうか?
実際には自分の姿を見てないから、
先ほどから聞こえてくる美辞麗句は
すっかり他人事の様に聞き流していた。
まだ気分がすぐれないので、恥ずかしい事に
抱っこされたままだった。
強がって立ち上がってみたもの、すぐに
吐き気がして、気分は下降する事になった。
なぜか素足だったし、なんだか暑い国の
民族衣装みたいな、着心地抜群の
布地だった。ただ、なんだかスースーする。
昔の神様の壁画に描かれているような
衣装に似ているし、下着はいてないよな…。
色々な意味で驚き尻もちをつくところ、
先程の男にしっかり、抱っこされてしまった。
「おお、神よ。貴方様を抱きしめさせて
いただく事に感謝します。」
「……あ、あの。」
「はい、何なりとお申し付け下さい、
私は貴方様のことなら、何を犠牲にしても……。」
「犠牲にしないで下さい。あと、喉が
痛いし、吐き気は治らなから一回だけ言います。」
「はい、わかりました、何なりと
お申し付け下さいませ。」
「…その、口調やめて欲しいのと、俺は
ただの人間であんな神様じゃない。対等か、
気軽に話したい。ゴホッ。」
あー、喋りすぎた。喉渇いたなあ。
「お水…ない?あと、リーン・クローエだ。」
えーっと、この人の名前なんだっけ?
『ぴよ。ルカレオ・サラゾエ・リッカールぴよ。』
あっ、教えてくれて、ありがとうな。ぴよ。
俺は胸元にいた白いひよこの"ぴよ"を
撫でながら言った。
「…ルカレオ・サラゾエ・リッカールぴよさん。」
あー、長い。名前が長すぎる。
略していいのかなぁ?
「リーン・クローエ様、我が名を
お呼びくださった上に、愛称までお付けに
なさっていただき、幸せでございます。
リッカール国のリッカール家の愛称として
リッカールピヨに改名します。」
うわぁ、何だか、ややこしくなった?
「ごめん、普通に間違えただけだから、
改名しないで。ルカレオって言うのが
ファーストネームならルカレオさんって
呼んでもいいかな?」
目をうるませた、ルカレオさんに
急に力いっぱい抱きしめられてしまった。
「ルカレオでも、ルーちゃんでも、
ルカちゃんでも、お好きに呼んでください。」
「あ、あぁー、ルゥー…うっ……。」
「おお神よ。私はなんて幸せなんだろうか。」
さらにぎゅーっと、抱きしめられた俺は
ぴよが、パタパタしながら何か言っていたが
意識が遠のいてしまった。
あれ昨夜に事故ったから、晩ご飯も
食べそこなってるし……。
今は、何時なんだ?
転生1日目にして、目まぐるしいなあ。
あのおっちょこちょいの神様…俺の
外見、多少いじってると言ってたが、
どうなってるんだろうか?
実際には自分の姿を見てないから、
先ほどから聞こえてくる美辞麗句は
すっかり他人事の様に聞き流していた。
まだ気分がすぐれないので、恥ずかしい事に
抱っこされたままだった。
強がって立ち上がってみたもの、すぐに
吐き気がして、気分は下降する事になった。
なぜか素足だったし、なんだか暑い国の
民族衣装みたいな、着心地抜群の
布地だった。ただ、なんだかスースーする。
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衣装に似ているし、下着はいてないよな…。
色々な意味で驚き尻もちをつくところ、
先程の男にしっかり、抱っこされてしまった。
「おお、神よ。貴方様を抱きしめさせて
いただく事に感謝します。」
「……あ、あの。」
「はい、何なりとお申し付け下さい、
私は貴方様のことなら、何を犠牲にしても……。」
「犠牲にしないで下さい。あと、喉が
痛いし、吐き気は治らなから一回だけ言います。」
「はい、わかりました、何なりと
お申し付け下さいませ。」
「…その、口調やめて欲しいのと、俺は
ただの人間であんな神様じゃない。対等か、
気軽に話したい。ゴホッ。」
あー、喋りすぎた。喉渇いたなあ。
「お水…ない?あと、リーン・クローエだ。」
えーっと、この人の名前なんだっけ?
『ぴよ。ルカレオ・サラゾエ・リッカールぴよ。』
あっ、教えてくれて、ありがとうな。ぴよ。
俺は胸元にいた白いひよこの"ぴよ"を
撫でながら言った。
「…ルカレオ・サラゾエ・リッカールぴよさん。」
あー、長い。名前が長すぎる。
略していいのかなぁ?
「リーン・クローエ様、我が名を
お呼びくださった上に、愛称までお付けに
なさっていただき、幸せでございます。
リッカール国のリッカール家の愛称として
リッカールピヨに改名します。」
うわぁ、何だか、ややこしくなった?
「ごめん、普通に間違えただけだから、
改名しないで。ルカレオって言うのが
ファーストネームならルカレオさんって
呼んでもいいかな?」
目をうるませた、ルカレオさんに
急に力いっぱい抱きしめられてしまった。
「ルカレオでも、ルーちゃんでも、
ルカちゃんでも、お好きに呼んでください。」
「あ、あぁー、ルゥー…うっ……。」
「おお神よ。私はなんて幸せなんだろうか。」
さらにぎゅーっと、抱きしめられた俺は
ぴよが、パタパタしながら何か言っていたが
意識が遠のいてしまった。
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