【本編完結】異世界で政略結婚したオレ？！

44、番外編

人形のように顔が整った元、
ディオ・ハウ・グアーラ国王。
元、王妃も人形の様な美しさがある
リアンジュ王妃。
わずか1歳でグアーラ王国、当時
第一王子だった13歳の王子が
婚姻し、長期の婚約期間後15歳と27歳で
2人は婚姻の儀式をした。
誰もが認める幸せそうには見えなかった
政略結婚だった。初夜を過ごし、その数ヶ月後
めでたく懐妊、そして出産。
毎年の様に子を産むリアンジュ元王妃は
今では国母としてではなく、子を望む
者たちにとって神様的な存在になっていた。
政略結婚がまだまだ浸透している
貴族社会では、心の拠(よ)り所であり
政略結婚からはじまりながらも深まる愛、
美しい国王と美しい王妃は、魔物討伐
災害に苦しむ人々を救い、生活困難者の為の
施設やその他の犯罪撲滅に力を入れた。
2人の子どもたちはそれぞれしっかり者の
伴侶、聡明な伴侶ととまにした。
伴侶の身分は、孤児、平民、貴族と
それぞれだったが2人の子どもたち皆
恋愛結婚だった。

2人の意思を継ぐかの様に孤児たちの
支援活動を行う実業家や他国との
貿易に力を入れ商業ギルドを
立ち上げたり、芸術に力を入れた
末の子どもは寝食を惜しんで作画や
彫刻に没頭していた。
汚いとして身なり、だらしない生活を
支えた画材具屋の店員の息子が、
リアンジュの末の子を世話していた。
リアンジュとディオそっくりの立派な
木彫り、彫刻を仕上げた時、不敬罪になると
画材具屋の息子たちは心配したが、
「大丈夫だよ。僕がこうして作品を
仕上げれたのも君のおかげだ。
僕は君が好きだ。君が大丈夫なら
生涯を共にしたい。」
汚れた服装のままプロポーズした。
後日、両親の顔合わせした時、画材具屋の
両親どころかその息子も気絶寸前まで
驚いたそうだ。

"世の中が何と評価しようとも僕が
自信を持って最高傑作をつくれたのは、
影ながら、僕を支えてくれた彼のおかげです。
王位継承権は放棄します。僕に王族の
肩書きは正直、重いしめんどくさいです。
彼との婚約、婚姻、お許しください。"

末の子どもが婚姻したあと、3番目の息子が
国王となり、他の兄弟姉妹も仲良く
国王を支えた。それぞれにやりたい夢を叶え
身分性別を問わず自由な恋愛をし
国王のイスを譲り合うかのように
3番目の息子が、国王となり治世をしいた。
時折、黒髪の子が生まれる様になった。
身分問わず、政略結婚が少なくなっていった。

お城や教会にはリアンジュとディオそっくりの
神像がたち、物言わぬ彫像の
愛情に満ちあふれた表情から
美と愛、子宝の神像として広く広まっていった。