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16、鐘の音
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プラチナゴールドの長い髪は、柔らかな
細めの同系色のリボンでゆるく結ばれていた。
流れる様な髪の毛は動くたび
お日様の光を浴びてキラキラ輝いていた。
絵本の王子様か?って思えるほどの輝き、
絵本どころか異世界で本物の王子様だ。
しかも、さらに、マジか?!っていうほどの
怖いくらいの美貌の持ち主。
別に好きで婚約したわけじゃないが
オレもはもちろんだが美少女である
リアンジュでさえ、ずっと身の丈に合わないとか
分布相応な婚約者だと自分自身思っていた。
健康的とは言えないがディオ様は26歳、
リアンジュ14歳の年齢差12歳。
中学生、高校生時代には性に興味を持ってた
オレからするとディオ様は男として
性に興味はないのか?
それとも特殊すぎる性癖があり
冷血と呼ばれる様な事を夜な夜なしているのか?
コウモリ?吸血鬼?
「からすを引き連れている男か
コウモリを引き連れている男か
死神を背負っている男か
クマのような男、さぁさぁさぁさぁ
よりどりみどりだよ。君は
これらのうちどの男を選ぶのかな?」
第三王子がご執着のトールさん、
占い師が言っていたコウモリ、からす、
死神、(くまさんはたぶん第二王子かな?)
ディオ様は実は吸血鬼でコウモリを
はべらしているのか?
それならば、この青白く不健康な顔色も
うなずける。うん、きっと吸血鬼だ。
それならば異母兄弟だからそれぞれの
母親もそれなりの種族なのか?
第二王子の母はくま獣人族とか、
こうもり、吸血鬼がディオ様で、
からすは、天狗しか思いつかない。
いきなり日本っぽくなったな。
死神って神ってついてるから
神様だよな?
んっ?三兄弟しかしらないけど
なぜ4人分なんだ?
隠し子?
いやいや、王族だから王妃に側室、
愛人も盛りだくさんで子どもも
やり放題?ディオ様、何人兄弟姉妹なんだろうか?
王位継承権がはっきりしてるのが
4人ってことなのか?
でもこんな事誰に聞けばいいんだろう?
いきなりディオ様に何人いるか
聞くのは、オレの気がひける。
考え事をしていたらいつの間にか
川辺りの屋台に(特設ステージ?)
作られた何ヵ所かに区切りがされた
簡易テーブルとイスがあった。
丸太を切っただけの切り株のイスとテーブル。
真新しい地面に、切り立ての切り株。
違和感ありまくりだった。
しかも、川べりにこんなふうに
作ると雨が降ったら決壊してしまう。
川の流れも悪くなっていそうだ。
この辺は、雨が少ないのか?
氾濫(はんらん)しやすい川、川べり。
「……。」
オレは切り株のイスにキレイな布が敷かれた
所に座り、串に刺さった魚ではなく
木の皿にお肉同様、魚の姿形がなくなった
解された魚の身をチビチビ入れていた。
白身であっさりどころか味がなかった。
「……。」
無表情で川を見つめながら食べていたからか
ディオ様がまた、眉毛をピクッと
動かしていた事を知る由もなかった。
川の合流部、数日前勉強に出た場所がここ。
山を突き抜けるような河川。
川幅が狭くなるところ。
うん、向こうに見えてるとこより
この辺りは、人工的に川を曲げられていて
狭くなっているわね。
川の流れよりやや高めな土地に
囲まれた低地……。
溜まりやすい水、いくつかの池。
大雨でも降れば大惨事になりやすい
この場所。「排水を阻害するバリアー」
氾濫の解消に川が流れないといけないのに
川の流れを塞ぐようにこの場所は
わずかながら高くなっている。
この場所をなんとかしないと、ここで
暮らす人達に被害が出てしまう。
「……ディオ様、ここ…。」
リアンジュの声は、多数の悲鳴と
非常事態を伝えるための鐘の音が
鳴り響いていた。
細めの同系色のリボンでゆるく結ばれていた。
流れる様な髪の毛は動くたび
お日様の光を浴びてキラキラ輝いていた。
絵本の王子様か?って思えるほどの輝き、
絵本どころか異世界で本物の王子様だ。
しかも、さらに、マジか?!っていうほどの
怖いくらいの美貌の持ち主。
別に好きで婚約したわけじゃないが
オレもはもちろんだが美少女である
リアンジュでさえ、ずっと身の丈に合わないとか
分布相応な婚約者だと自分自身思っていた。
健康的とは言えないがディオ様は26歳、
リアンジュ14歳の年齢差12歳。
中学生、高校生時代には性に興味を持ってた
オレからするとディオ様は男として
性に興味はないのか?
それとも特殊すぎる性癖があり
冷血と呼ばれる様な事を夜な夜なしているのか?
コウモリ?吸血鬼?
「からすを引き連れている男か
コウモリを引き連れている男か
死神を背負っている男か
クマのような男、さぁさぁさぁさぁ
よりどりみどりだよ。君は
これらのうちどの男を選ぶのかな?」
第三王子がご執着のトールさん、
占い師が言っていたコウモリ、からす、
死神、(くまさんはたぶん第二王子かな?)
ディオ様は実は吸血鬼でコウモリを
はべらしているのか?
それならば、この青白く不健康な顔色も
うなずける。うん、きっと吸血鬼だ。
それならば異母兄弟だからそれぞれの
母親もそれなりの種族なのか?
第二王子の母はくま獣人族とか、
こうもり、吸血鬼がディオ様で、
からすは、天狗しか思いつかない。
いきなり日本っぽくなったな。
死神って神ってついてるから
神様だよな?
んっ?三兄弟しかしらないけど
なぜ4人分なんだ?
隠し子?
いやいや、王族だから王妃に側室、
愛人も盛りだくさんで子どもも
やり放題?ディオ様、何人兄弟姉妹なんだろうか?
王位継承権がはっきりしてるのが
4人ってことなのか?
でもこんな事誰に聞けばいいんだろう?
いきなりディオ様に何人いるか
聞くのは、オレの気がひける。
考え事をしていたらいつの間にか
川辺りの屋台に(特設ステージ?)
作られた何ヵ所かに区切りがされた
簡易テーブルとイスがあった。
丸太を切っただけの切り株のイスとテーブル。
真新しい地面に、切り立ての切り株。
違和感ありまくりだった。
しかも、川べりにこんなふうに
作ると雨が降ったら決壊してしまう。
川の流れも悪くなっていそうだ。
この辺は、雨が少ないのか?
氾濫(はんらん)しやすい川、川べり。
「……。」
オレは切り株のイスにキレイな布が敷かれた
所に座り、串に刺さった魚ではなく
木の皿にお肉同様、魚の姿形がなくなった
解された魚の身をチビチビ入れていた。
白身であっさりどころか味がなかった。
「……。」
無表情で川を見つめながら食べていたからか
ディオ様がまた、眉毛をピクッと
動かしていた事を知る由もなかった。
川の合流部、数日前勉強に出た場所がここ。
山を突き抜けるような河川。
川幅が狭くなるところ。
うん、向こうに見えてるとこより
この辺りは、人工的に川を曲げられていて
狭くなっているわね。
川の流れよりやや高めな土地に
囲まれた低地……。
溜まりやすい水、いくつかの池。
大雨でも降れば大惨事になりやすい
この場所。「排水を阻害するバリアー」
氾濫の解消に川が流れないといけないのに
川の流れを塞ぐようにこの場所は
わずかながら高くなっている。
この場所をなんとかしないと、ここで
暮らす人達に被害が出てしまう。
「……ディオ様、ここ…。」
リアンジュの声は、多数の悲鳴と
非常事態を伝えるための鐘の音が
鳴り響いていた。
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