【本編完結】異世界で政略結婚したオレ?!

カヨワイさつき

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6、数ヶ月後

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お城に来てから数ヶ月が経った。
婚姻の儀式の為の衣装を急いで作っているらしい。
まぁ、本来なら成人である15歳になるまで
一年はあるから、仮縫いを何度もし
ドレスのレースの一つ一つはもちろん手編み。
仮縫いの仮縫いの仮縫い?ここに来てから
何度仮縫いしたのやら……。
初めこそ豪華な衣装に感動したオレだが
仮縫いのたび重くなるドレスに感動も
薄れてきた。キラキラと本物の宝石を
縫い付け総レースのドレス、王道の
お姫様って思えるドレスがオレの身体に
ピッタリずっしりまとわりついている。
お、重い。
ディオ様との仲は、まぁまぁ……。
初めのうちはお互い様子見だったが
挨拶程度だが1日に片手で数えれる程度の
短文での会話をする様になっていた。
夜は一緒のベッドで寝ている。
性的な意味は全くなく触れ合いもない。
つかず離れずの微妙な距離。
婚約者というか年の離れた兄弟の様な
感じかもしれない。
オレの部屋があったはずだが
チラ見すらしてない気がする。
まぁいいや。
ベッドはキングサイズどころか
何人寝るんだよって位、横に長く
大人5人余裕で寝れそうだ。
初めて見た時、ディオ様って寝相
悪いのかと思ったけど、逆に
心配するほど寝相がいい。
寝返りすらうってないんじゃないのって
思える位、寝る前のままだった。
寝返り打たずに寝るのって
たしか、身体のどっか悪かったんだったけ?
同じ向きで寝ると、血行が悪くなり
寝ても疲れが取れてないって聞いたことある。
ディオ様大丈夫なのか?
夜中に目が覚めて見た見た時
オレを…リアンジュに触れるか
触れないかの微妙な位置で
こちらを向きながら寝ていた。
しばらく見つめていたら
目を足したまま「まだ、寝てていい。」
と言ったのには驚かされた。
ディオ様って眠りが浅いのか?
それとも第3の目でオレを見てたのか?
今まで一人で使ってたベットを
オレがいるから寝れないのか?
やはり、用意されているオレこ部屋に
無理矢理にでも移動した方がいいかもしれない。
そう思っているのにこの身体
あまり動いていないのに日が沈むと
眠気が一気に来るし、睡眠不足どころか
8時間睡眠?いやいやオレッて
半日以上寝てるかもしれない。

ディオ様は朝日が昇る1歩手前に起き
身支度を整えている。
ディオ様は基本的にほとんどの事を
自分でしてしまう。
それに対して俺には、これでもかぁぁぁって位
護衛や侍従に侍女、メイドまでもが
俺専属というかリアンジュ専属に
お世話される毎日だ。
一見リアンジュ並にか弱く見える
メイド"様"までもがかなり強いらしい。
ああああああああぁ、ってさけびたいほど
か弱いのは実質1人だけかと悩んでる。
か弱い人物、それはオレ自身である
リアンジュだ。
体力作りと護身術だけでも覚えようかな。
料理もだけど、護身術も習いたいと
言ってみようかな?
毎日オレの身の回りの事や髪を整えてくれる
メイド"様"たちに、"ありがとう"と
ぎこちない笑顔を浮かべたまま
言っただけで、リアンジュ様が
笑っただの、言葉を発しただけでなく
お礼をおっしゃって下さったわ、と
騒がれたり泣かれたりした。
泣かれた理由として感動の涙だったらしい。
                   
                    ***

「……君が作るのか?」
「……。はい。」
「「「「……。」」」」
料理したいって言ってるんだから
オレが作るのは当たり前だ。
それにしても周りもなぜか驚いてる気がした。
皆おおげさだなぁ。
「考えておく。」
んっ?ディオ様の眉毛ピクッと動いた、よね?
「……はい。」
「「「「「……。」」」」」
微妙な空気感のまま会話は終了とばかりに
ディオ様は執務室の書類をすごいスピードで
さばいていた。
あのペン、あんなに早く動くんだ。
すごいなあ、ディオ様。
オレは特に何もしないでボーっと
ディオ様を見ていたが、ディオ様の
耳やうつむいた顔が赤くなっている事に
気づかなかった。
側近である乳兄弟だけが笑いを堪えていた。

       ***

うまくいけばキッチンの空き時間に
ちょこっと使わしてくれないかなぁ。
ディオ様の分はもちろん、オレと
乳母のクロエと庭師の旦那さんと
その子どものご飯を作りたい。
場所と材料、借りれるかなぁ?
借りれたとしても材料費とか払えないから
どうしよう?
この国のお金すら、未だに見てないよ。
「なぜ?」
「……んっ?」
なぜ?ってディオ様ももう少し言葉
付け足してくれよ。端折りすぎだよ。
まあ、オレも本来のオレとは違うから
戸惑いながらも、"リアンジュ様"を
演じてるんだけど、あ"あ"あ"~って
叫びたくなる。
とりあえず、本の中に出てきた食事や
お菓子を作りたい!とわざと
言葉足らずに伝えた。

     ***

数週間前の超超超イケメンの
ディオ様がいつもより長めに口を開いた。
「欲しいものや何かしたい事はあるか?」
おっ!その質問待ってました。
「……料理をしたいです。」
ディオ様の目が僅かに大きくなった気がした。
驚いているのかもしれない。
普段からあまり話さないディオ様と
ほとんど無口なリアンジュだったから
俺は、俺なりに考えながら今までの
"リアンジュ"のイメージを壊さないように
ほとんどしゃべらない様にしていた。
基本お部屋はディオ様の部屋。
初めのうちは話せないキャラ作り?に
してしまったから、ストレスで
気が狂いそうだったが、護身術を
習いたい事を乳母のクロエから
それとなくディオ様に伝えてもらった。
それから数日後、直接ディオ様に
聞かれたのだった。

直接オレの要望を聞いてくれたおかげで
今ではクロエの夫である庭師のカーター
そして2人の子どものアイザックとともに
3日に一度護身術を習っている。
リアンジュより半年年上だけのアイザックは
護身術というより実戦さながらの剣と魔法を
毎日習っているそうだ。
オリヴァー・ミラ・グアーラ様
24歳の第二王子、神出鬼没のこの国の
軍の総司令官直々に習っているとのことで
なんだかずるいと思ってしまった。
軍のトップから直々に手ほどきされてる
アイザックにやっかみが来るのは
当たり前だけど、アイザック自身の
持ち前の明るさと程よいイケメンであり
男にしてはひ弱に見える身体。
だけど脱いだらすごいんですって感じで
引き締まった身体にお腹の筋肉は
バキバキに割れている。
オレが出来ない片手での腕立て伏せも
ヒョイヒョイとする。
腹筋も俺が3回しているうちに
10回位はしているのだ。
なんだか男として完全に負けている。
オレというかリアンジュとしての身体は
両性具有で目覚めた時より、
さらに女体化していた。

悲しい事に小ぶりな男性器はそのままだが
胸がふっくらとし、毎日腹筋も背筋や
腕立て伏せもしているのに
丸みが出てきたのだった。
ひ弱な身体に筋肉はほぼほぼ付かなかった。
最近では毎月の様に生理があり
1週間ほど動き辛い毎日を過ごしていた。
ディオ様の広すぎる部屋は基本
好きにしていいらしく、アレの日はとくに
ディオ様の執務室となっている部屋の
本を読む様にしていた。
いつのまにか難しい歴史書や
言い回しが独特の戦術書、
硬苦しい文面の魔法書ばかりだったのに
軽い読み物や見ていて楽しい薬草図鑑?
魔物図鑑っぽいのから、刺繍の本など
置かれる様になった。
さりげなく気遣ってくれたんだと思い
俺なりに笑顔でお礼を言うと
僅かに目を見開き「あぁ。」と
言っただけだが、その時口角も
僅かに上がっていた。
気づけば執務室の本棚がいつの間にか
増えていてそこにはぎっしり本が
詰まっていたが、本の内容は
劇の台本っぽいものや冒険物など
読んでいてワクワクするような
物語が多かった。
執務室でソファに座り読んでいたら
いつの間にかディオ様のお膝に
乗せられ一緒に読んで?いたりする。
お膝の上に乗せられたと気づいた時には
ドキドキしすぎて本の内容は
頭にはいらないし俺の心臓に悪い。
そんな時は、わざとお茶を
勧めたりしていたけど
使用人をわざわざ呼ぶのも
気が引ける俺はお茶の入れ方を
必死に習い覚えた。
冷めきったお茶をディオ様に
飲ます訳にはいかないから
覚えたてのお茶の入れ方で
丁寧になおかつ優雅に?
お茶をディオ様に入れるのが
ここ毎日の日課になっていた。

缶ジュースやペットボトルの
飲みなれていた俺は、わざわざ
カップを温めたり、お湯を沸かす時や
お茶の葉を入れてから砂時計で
時間をはかる入れ方など
邪魔くさいと思っていたが
テキトーに入れた時と、ちゃんとした
手順で入れた時の違いに驚いてからは
習ったとおり丁寧にいれるようにしたのだった。
お茶を習った数日後には
俺専用のミニキッチンを作ってくれたのだった。
しかもディオ様の部屋続きで
こんな所にドアあったかな?と
不思議に思えるような場所に
作られたのだった。

ミニキッチンと言えば狭く感じるが
オレの前世?日本にいた頃の安アパートの
狭いキッチンの何倍もの広さだ。
何度かお邪魔した城のキッチンに
比べたら小さいだけで、30畳以上ありそうな
広々とした部屋にシステムキッチンの様な
調理場とカウンター、そして座り心地のよい
人間をダメにする椅子?じゃなくて
ソファが置かれ、その部屋で
作った物をすぐ食べれるように
なったのだった。
調理器具はもちろん、いかにも高そうな
食器類にビビっていた俺が懐かしい。
初めての料理は、ダシはないので
塩を入れて焼いただけの卵焼きだった。
魔法のコンロ?電気のコンロに似た
コンロであたふたしながら
俺サイズの小さなフライパンで
作った玉子焼きは、ひと口味見をしただけで
ガン見していたディオ様が全部
食べてしまった。
食べた感想?
無言で頷いただけで美味しいのか
不味いのか未だに不明のままだ。

このお城に来てからのディオ様の
食事内容には驚いた。
毒を盛られる可能性からか
冷めきった食事に毒味役が
ひと口ずつ食べた跡がある
見た目はいいだけで、美味しいとは言えない
料理が並べらていた。
サラダには何もかかっておらず
スープは薄味?肉は塩コショウで
焼いただけの野性味あるアジ。
物足りないどころかハッキリ言って不味い。
一日に1度は部屋で一緒に食べているが
とてもじゃないけど(まずくて)
食べきれた試しがない。
オレの今の身体には、量的にも
多かったのだ。残すのはオレからしたら
許されないことだったけど、
食べれないので毎日罪悪感があった。

この世界の貴族や王族の食事回数は
一日2度か3度。平民は一日に1度程度で
お茶や水分、具のないスープなどで
腹を満たすそうだ。
以前のオレも1日1食程度だったが
親戚の不動産屋の夫婦がめんどうを
見てくれてから、他の人たちは
1日3食が当たり前だと知った。
ディオ様がやせ細っているのは
ご飯が不味いからだと思った。
初めて昼食に誘われた時には
ご飯なんだろうと楽しみにしたが
出てきたのは、ディオ様の執務室の机の
引き出しからで、えっ?と思った。
ご飯を執務室の机の引き出しからだよ?
なぜ?というかこの世界にも
似た食事があったんだと驚いた。
乾パン?油紙のような紙にきっちり包まれた
四角いクッキーとパンの様なもの。
ドライフルーツっぽいのや木の実を
使っているからか、それなりに
甘みがあるし、しょっぱいのもあり
口の中の水分がとられるので
お茶もすすむ。
懐かしい、と思いながら思わず
にっこりしながら食べていた。
数枚食べただけでお腹も膨れ
仕事の合間に食べれるので
ディオ様の愛用品だそうだ。
これって非常食だよな?
わりと味、美味しいかも。

そんなオレたちを痛ましい目で見ていた
側近たちの他、たまたま一緒に食べているのを
第2王子であるオリヴァー様が
軍の報告書と共に来た時は呆れていた?
というかなぜか怒っていた。
「兄上、ちゃんと食事して下さい。
それは新作の軍の携帯食ですが
城にいる時位、ちゃんとした食事を
とってください。」
俺に説明も含めてなのか、ちゃんと
食事をとるように2回も言っていた時は
この人、笑顔なのに目が笑ってなかったし
怖いと思ってしまった。
「善処しよう。」
とディオ様が言ったが、第2王子の
軍のトッブの額には青筋が浮かび上がっていた。
あの時、ディオ様とオリヴァー様が怖かった。

お城にいる時位は、お皿など使った
食事らしい食事しないとねー、
食事マナーも覚えれるし一石二鳥?かな。
毒を盛られる心配をするくらいなら
オレが作って、食事改善しなければと
強く思ったのは言うまでもない。
念願だった食事改善は一日に1回から
2回は俺が作った簡単な食事になった。
調味料は塩、コショウ、ハーブが
中心だった。あとは周りの助けと
アイザックの腕力を借りて
マヨネーズもどきやケチャップも作り
オレなりのレパートリーも増やしていった。
じゃがいもを揚げた、なんちゃって
ポテトチップスとなんちゃって
フライドポテトは大変好評でした。
オムライス…米が見つかってないので
オムレツを作り、オムレツにケチャップで
ディオ様の顔やハートマークを
書いたら食い入るように見たあと
恐る恐る食べていた。
毒の心配ないよ?と思いわざと
ケチャップとオムレツをスプーンで
すくって食べると、残念そうな顔で
見つめ…に、睨んでいた?
んっ、いまさらだが、ディオ様って
もしかして猫舌で熱すぎるものは
ニガテなのかもしれない。
だから毎回冷まして食べていたのかも。
うーむ、それは悪いことしたなぁ。

その他にもカボチャ、ピーマン、
玉ねぎに似た野菜たちを細かく切って
なんちゃってかき揚げを作ると
それらもディオ様をはじめお城の料理人に
伝わっていったのだった。
この世界では油自体、高級なので
油で揚げるという発想はなかったそうだ。
これらの料理は超高級料理に入り
リアンジュ様考案でレシピ化され
なんと特許までとってしまったのだった。
この世界、特許権あったんだ。
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