上 下
36 / 57

3か月後

しおりを挟む
亡くなったスール公爵。スール公爵家は、
街の人からの評判は悪くなる一方だった。
しかし、デルラン王国の4大公爵、
スール公爵が宙ぶらりんでは示しもつかず、
長男バルフィス・スール、16歳が
公爵継承をした。
その補佐に次男のソリフィス・スール、15歳が
兄を助けるように、傾きかけた
財政をたてなおし計画をうち出していた。

亡くなった元スール公爵の服や豪華な
置き物、実用性のない物など売り払い
数人の最低必要限の使用人を雇っていった。
長男バルフィス・スールはしっかりもので
若いが、かなりのやり手として
成長していた。

スール兄弟は、広大な公爵領を
大きく4つに区切りさらに
税収を管理する者4人を選出させた。
その補佐に2人ずつ街からの人気ある者、
信頼出来る人をつけさせた。
街のご意見番的な感じだ。
家族構成や年齢、など細かく調べ上げ
街の人口を、把握させていった。
さらに高くなっていた税収を喪に服すため
という理由で、一年間だけ微徴収にしたのが
影響あり、スール兄弟の公爵領は、
すんなり兄弟を公爵として受け入れ
していった。

アリメラはオリービアと共にお城での
生活をヴィルとハル王妃に熱望され、
喪に服した後、引き続きお城での生活を
する事になった。

変わった事と言えば……。

シヴァーディー・カテドラル 28歳
偽名だったシンディーは、字名として
いまだに本人は使っている。
義理の姉への思いだろうが、
そのあたりはまた、別のお話。
ジヴァーディーは、双子の弟
シヴィーと共に参城していた。
正式な手続きをし。辺境伯を
引き継ぐ為と、想い人のヴィル王子を
見るためにだった。

「愛しのわたくしのヴィル様ぁーー!!」


その日の俺(ヴィル)は、朝から何故か
寒気が止まらなかった。
「やばい、風邪をひいたかな?」
しおりを挟む

処理中です...