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夕食後 2
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その日の夕食はいつもより豪華だった。
だが、いつもと異なることもあった。
いつもの事といえば王妃とオリービア、
スール公爵の妻アリメラの食事は
心持ち男性陣よりは量も少なめな事である。
しかし今日の夕食は若干の差はあるが、
王妃は明らかにさっぱりしたものが多く
種類も少し違ったものが出されていた。
違和感ある食事、たまに口元を押さえる
王妃。それを気遣いながらも公然と
イチャつく国王と王妃。
デザートは、いつもなら圧倒的に
ケーキ類が多く、生クリームたっぷりの
甘ったるいのが大好きな王妃。
それなのに本日は、俺好みのさっぱりとした
柑橘類のシャーベットがメインの
デザートだった。
夕食には皇太子夫婦と1歳半の子ども
次男兄夫婦、三男兄夫婦、長女姉夫婦が
呼ばれ何か大事な話があるのは、
間違いなさそうだった。
「本日、皆の顔が見れて嬉しく思う。
色々、伝える事があるのだが……。
まずは一つ目、皆に集まってもらったのは、
王位継承権の事だ。順番どおりだと、
長男、次男、三男と続くんだが……。」
俺は食べ終わりかけの大好物のデザートを、
口に運びながら、淡々と話す国王の話を
聞いていた。
「先日、長男のカーディフィと次男の
コーディー、そして三男のルウェリからも
提案があった。」
「……。」
デザートを食べ終えた俺は、ワインを
一口飲んだ。
王位継承権の話かあ。
俺は継承権を放棄して、魔法省の
魔術師団特別筆頭に就任している。
国同士の争いが有れば先陣を単独で
切り込むというか、魔法を打ち込む役、
死に一番近いポジションだ。
継承権は、もともとないに等しい。
双子の長男か次男は、どちらも優秀だし
守るべき存在もいる兄たち。
三男は、魔法より武闘派で少し
筋肉脳なところもあるけど、2歳年下の
奥様がしっかりしているから、
三男の兄は、さらに筋トレや
厳しいと評判の訓練も軽々とこなしていた。
そういえば、母、王妃は食前酒も
口にせず果実の飲み物だったなあ……。
まさか…なっ?!
それより兄たちの提案ってなんだ?
国王に執事がそっと近寄り、耳打ちをした。
その後すぐに、国王の右腕と言っても
過言ではない出来る男、政治などの手腕も
かなりのモノの宰相が入室した。
国王と王妃に黙礼をし、俺たちにも
頭を下げていた。
「和やかな食事途中、大変申し訳ございません。
この場を少々お借りし、報告させていただきたく
参上致しました。スール公爵家の妻アリメラ様、
ご長男様及びご次男様、そして
オリービア様。」
宰相はチラッと俺を見た。
「先程、スール公爵がご逝去されました。」
「「「「「「……。」」」」」」
だが、いつもと異なることもあった。
いつもの事といえば王妃とオリービア、
スール公爵の妻アリメラの食事は
心持ち男性陣よりは量も少なめな事である。
しかし今日の夕食は若干の差はあるが、
王妃は明らかにさっぱりしたものが多く
種類も少し違ったものが出されていた。
違和感ある食事、たまに口元を押さえる
王妃。それを気遣いながらも公然と
イチャつく国王と王妃。
デザートは、いつもなら圧倒的に
ケーキ類が多く、生クリームたっぷりの
甘ったるいのが大好きな王妃。
それなのに本日は、俺好みのさっぱりとした
柑橘類のシャーベットがメインの
デザートだった。
夕食には皇太子夫婦と1歳半の子ども
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呼ばれ何か大事な話があるのは、
間違いなさそうだった。
「本日、皆の顔が見れて嬉しく思う。
色々、伝える事があるのだが……。
まずは一つ目、皆に集まってもらったのは、
王位継承権の事だ。順番どおりだと、
長男、次男、三男と続くんだが……。」
俺は食べ終わりかけの大好物のデザートを、
口に運びながら、淡々と話す国王の話を
聞いていた。
「先日、長男のカーディフィと次男の
コーディー、そして三男のルウェリからも
提案があった。」
「……。」
デザートを食べ終えた俺は、ワインを
一口飲んだ。
王位継承権の話かあ。
俺は継承権を放棄して、魔法省の
魔術師団特別筆頭に就任している。
国同士の争いが有れば先陣を単独で
切り込むというか、魔法を打ち込む役、
死に一番近いポジションだ。
継承権は、もともとないに等しい。
双子の長男か次男は、どちらも優秀だし
守るべき存在もいる兄たち。
三男は、魔法より武闘派で少し
筋肉脳なところもあるけど、2歳年下の
奥様がしっかりしているから、
三男の兄は、さらに筋トレや
厳しいと評判の訓練も軽々とこなしていた。
そういえば、母、王妃は食前酒も
口にせず果実の飲み物だったなあ……。
まさか…なっ?!
それより兄たちの提案ってなんだ?
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その後すぐに、国王の右腕と言っても
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かなりのモノの宰相が入室した。
国王と王妃に黙礼をし、俺たちにも
頭を下げていた。
「和やかな食事途中、大変申し訳ございません。
この場を少々お借りし、報告させていただきたく
参上致しました。スール公爵家の妻アリメラ様、
ご長男様及びご次男様、そして
オリービア様。」
宰相はチラッと俺を見た。
「先程、スール公爵がご逝去されました。」
「「「「「「……。」」」」」」
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