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第二章 婚姻に向けて
番外編 1
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コンコン
ガチャ。
「おはようございます。ナオクル様、カズミ様、
リナ…アベリア様、リュミーユ様。」
返事を待たずに、朝食時に現れたのは……。
「あっ、おはよう御座います。」
「チッ、また来たのか?ボイニー王国は
よほど人材に余裕があるみたいだな。」
「いえいえ。優秀な者を見守りながら
時には突き放して育成するのも大事ですから…。」
「オレット様の部下はよほど突き放される
のがお好きなんですね。」
王弟の立場で、戦争で疲弊した国を
立て直すのに忙しいはずのオレット殿下だった。
「いえいえ、麗しく育ちゆくアベリア様と
リュミーユ様を仕事の合間に、僅かな隙をも
見逃さないように見守りに来るのが、我が務め。
それをわかってくれている優秀な部下なので
安心して突き放してます。」
「お勤めご苦労、もういいだろ。帰れ。」
「そんなぁー、まだ、リ…アベリア様と
リュミーユ様を抱きしめてません。」
「私たちの大切な子を触らすわけないだろうが。」
「だって、アベリア様がますますお美しくなり、
一瞬足りとも見逃したくないんです。
仕事も手につかず、怪しい魔の手が
忍び寄らないか心配で心配で……。」
「心配するな。あやしいのはお前しかいない。」
「カズミお母様、お、お父様とオレット様が……。」
「アベリアちゃん大丈夫よ。あの2人の
いつものあいさつだからね。」
ボイニー王国のオレット様は
ボイニー王国の王弟殿下だ。週に1~2回
我が家にやってくる。
現在アベリアちゃんは10歳、そして
2人の間にリュミーユが誕生し2歳になる。
髪の毛はナオクルさんの銀髪を引き継ぎ、
瞳は俺の黒を引き継いでいた。
アベリアちゃんの瞳は、ナオクルさんの
魔力の影響なのか赤紫、髪の毛は元々が
茶色だったのが銀色が入ったような、
いつも艶やかに光る茶系の髪だった。
ボイニー王国のオレット様と、
スウラン王国の王子だったリナリアさん、
あっ、リナリア様との子どもが
アベリアちゃんだ。
今はないバカス帝国にリナリア様が狙われ、
戦争をふっかけられた。
あまりのしつこさに、アレコレ
思案した事が……。
ちょうどリストン王国の
10年目の祝賀会に使者としていき、
ゆくゆくは保護してもらう予定だった。
戦争の間、リナリア様は死亡したと
バカス帝国に偽情報を流す予定通りだった。
妊娠に気づいていないリナリア様は、
神樹の森で産気付きアベリアちゃんを産んだ。
体調もそこそこに、敵に追いつかれ
馬車を襲われ崖から転落……。
本当に死亡してしまった。
あの時俺はこの世界に来たばかりで
言葉も話せなくて、リナリア様の
紋章入りの指輪に言語通訳?の魔法を
かけて下さり、指輪を貸してくれたのだ。
まさか、そのまま死亡すると思わなかった。
指輪とアベリアちゃんを託されたが、
アレコレあり、ソリトル伯爵の養子になり、
そのままナオクル・チロメドゥル総帥と
婚姻を結んだ。
アベリアちゃんは、2人の子どもになった。
借りたままの指輪はまだ、返せていない。
オレット様は、たぶん偶然居合わせた俺と
リナリア様に何か感じ取っている。
アベリアちゃんがリナリア様とオレット様の
子どもだと気づいていそうだ。
もし、それを告白したらオレット様は
どうするだろうか?
アベリアちゃんは、どうなるのだろうか?
15歳の成人で伝えるつもりだが…
このままでいいのか、わからない。
週に1~2回逢いにきて、しばらく
一瞬に過ごす姿は、血の繋がりがある
父と子に見える。
では俺らはどう見えてるんだろうか?
ボイニー王国、ベルロッタ王国、
カロテン王国、スウラン王国と
バカス帝国を潰したナオクルさん。
もともとバカス帝国に打ち勝つ為の
ボベカス同盟にリストン王国を加え、
ボベカスリン国……。
ネーミングセンスがないのは
わかっているが…読むのを耐えてほしい。
元バカス帝国は、ボベカスリン国になった。
5カ国協議の話し合い末の決定だ。
7日間開催された祝賀会に行われたうちの
1日、会議が始まりわずか7分間で、
満場一致で決まったのだ。
6つの国の主要都市に転移装置を作り
気軽に行き来する事ができるのだが、
オレット様が一番活用しているよなぁ。
もうすぐリストン王国の
マーチン・メルディ・リストン国王、
20周年の祝賀会。
ボベカスリン国、建国10周年。
あとアベリアちゃんの10歳の誕生日。
あと5年、この想いは続くのだろうか?
5年後アベリアちゃんは、俺たちの
子どもである事をどう思うだろうか?
区切りがいい年、なんだろう、
胸騒ぎがする。
アベリアちゃんの誕生日のついでに、
リストン王国とボベカスリン国の
祝賀会に出よう。
祝賀会めんどくさいなぁ。
ガチャ。
「おはようございます。ナオクル様、カズミ様、
リナ…アベリア様、リュミーユ様。」
返事を待たずに、朝食時に現れたのは……。
「あっ、おはよう御座います。」
「チッ、また来たのか?ボイニー王国は
よほど人材に余裕があるみたいだな。」
「いえいえ。優秀な者を見守りながら
時には突き放して育成するのも大事ですから…。」
「オレット様の部下はよほど突き放される
のがお好きなんですね。」
王弟の立場で、戦争で疲弊した国を
立て直すのに忙しいはずのオレット殿下だった。
「いえいえ、麗しく育ちゆくアベリア様と
リュミーユ様を仕事の合間に、僅かな隙をも
見逃さないように見守りに来るのが、我が務め。
それをわかってくれている優秀な部下なので
安心して突き放してます。」
「お勤めご苦労、もういいだろ。帰れ。」
「そんなぁー、まだ、リ…アベリア様と
リュミーユ様を抱きしめてません。」
「私たちの大切な子を触らすわけないだろうが。」
「だって、アベリア様がますますお美しくなり、
一瞬足りとも見逃したくないんです。
仕事も手につかず、怪しい魔の手が
忍び寄らないか心配で心配で……。」
「心配するな。あやしいのはお前しかいない。」
「カズミお母様、お、お父様とオレット様が……。」
「アベリアちゃん大丈夫よ。あの2人の
いつものあいさつだからね。」
ボイニー王国のオレット様は
ボイニー王国の王弟殿下だ。週に1~2回
我が家にやってくる。
現在アベリアちゃんは10歳、そして
2人の間にリュミーユが誕生し2歳になる。
髪の毛はナオクルさんの銀髪を引き継ぎ、
瞳は俺の黒を引き継いでいた。
アベリアちゃんの瞳は、ナオクルさんの
魔力の影響なのか赤紫、髪の毛は元々が
茶色だったのが銀色が入ったような、
いつも艶やかに光る茶系の髪だった。
ボイニー王国のオレット様と、
スウラン王国の王子だったリナリアさん、
あっ、リナリア様との子どもが
アベリアちゃんだ。
今はないバカス帝国にリナリア様が狙われ、
戦争をふっかけられた。
あまりのしつこさに、アレコレ
思案した事が……。
ちょうどリストン王国の
10年目の祝賀会に使者としていき、
ゆくゆくは保護してもらう予定だった。
戦争の間、リナリア様は死亡したと
バカス帝国に偽情報を流す予定通りだった。
妊娠に気づいていないリナリア様は、
神樹の森で産気付きアベリアちゃんを産んだ。
体調もそこそこに、敵に追いつかれ
馬車を襲われ崖から転落……。
本当に死亡してしまった。
あの時俺はこの世界に来たばかりで
言葉も話せなくて、リナリア様の
紋章入りの指輪に言語通訳?の魔法を
かけて下さり、指輪を貸してくれたのだ。
まさか、そのまま死亡すると思わなかった。
指輪とアベリアちゃんを託されたが、
アレコレあり、ソリトル伯爵の養子になり、
そのままナオクル・チロメドゥル総帥と
婚姻を結んだ。
アベリアちゃんは、2人の子どもになった。
借りたままの指輪はまだ、返せていない。
オレット様は、たぶん偶然居合わせた俺と
リナリア様に何か感じ取っている。
アベリアちゃんがリナリア様とオレット様の
子どもだと気づいていそうだ。
もし、それを告白したらオレット様は
どうするだろうか?
アベリアちゃんは、どうなるのだろうか?
15歳の成人で伝えるつもりだが…
このままでいいのか、わからない。
週に1~2回逢いにきて、しばらく
一瞬に過ごす姿は、血の繋がりがある
父と子に見える。
では俺らはどう見えてるんだろうか?
ボイニー王国、ベルロッタ王国、
カロテン王国、スウラン王国と
バカス帝国を潰したナオクルさん。
もともとバカス帝国に打ち勝つ為の
ボベカス同盟にリストン王国を加え、
ボベカスリン国……。
ネーミングセンスがないのは
わかっているが…読むのを耐えてほしい。
元バカス帝国は、ボベカスリン国になった。
5カ国協議の話し合い末の決定だ。
7日間開催された祝賀会に行われたうちの
1日、会議が始まりわずか7分間で、
満場一致で決まったのだ。
6つの国の主要都市に転移装置を作り
気軽に行き来する事ができるのだが、
オレット様が一番活用しているよなぁ。
もうすぐリストン王国の
マーチン・メルディ・リストン国王、
20周年の祝賀会。
ボベカスリン国、建国10周年。
あとアベリアちゃんの10歳の誕生日。
あと5年、この想いは続くのだろうか?
5年後アベリアちゃんは、俺たちの
子どもである事をどう思うだろうか?
区切りがいい年、なんだろう、
胸騒ぎがする。
アベリアちゃんの誕生日のついでに、
リストン王国とボベカスリン国の
祝賀会に出よう。
祝賀会めんどくさいなぁ。
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