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第二章 婚姻に向けて
61、マコトの契約
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マコトの頭の上に落ちてきた
ジャンガリアンハムスターにコウモリの
羽を付けたような生き物。
その生き物は故意に作られた生き物だった。
この世界での新種。
愛玩、奴隷、様々な目的で作られた生き物達が、
何者かによって運ばれる途中、アネクラという
蜘蛛の足を持つ魔物に襲われ、全ての
生き物がグルグル巻きにされて放置されていたのだ。
奇跡的に、この子はやせ細ったのか、
グルグル巻きの糸からも逃れ
檻の隙間から運良く、マコトの頭の上に
落ちてきたのだった。
頭に落ちてきたのが、鳥のフンだと
勘違いしたマコトは、自分の頭に
洗浄魔法をかけようとしたが、
ナオクルにとめられ、ある意味助かった
生き物だった。
瀕死状態に洗浄魔法をかけてしまったら、
それこそ、大変な事になるとこだった。
何を食べるか分からず衰弱していく
生き物に従魔契約をしたら成功したみたいだった。
魔力を糧に、毛艶も良くなり木の実の
種や果実を好んで食べていた。
「ハムスターみたいだね。」
「うん。ホントもふもふで可愛いし、
ハムコって名前にしたんだ。」
「ハムコ……。」
「あっ、カズミさん、ネーミングセンスないって
言いたげな顔してる。」
「エッ、そ、そんな事は……。」
「あはは。動揺しすぎ。俺自身
ネーミングセンスないって思うし、これは
親の遺伝かも。俺の名前も最悪な
付け方されたからね、俺の親も
ネーミングセンスゼロだよ。」
マコト様は、マコト=岡真琴(おかまこと)
"オカマ、コト"と名前の事でいじられ
昔っからいじめられていたそうだ。
そして、アニメやゲームにのめり込んでいったらしい。
「ジャンガリアンハムスターのハムと
コウモリのコで、ハムコだよ。
ハムコ最高に可愛いなぁ。テイムでこんなにも
可愛い子と意思疎通できるなんて、
すっごく幸せだぁぁ。」
「あっ、名前もう一つ候補あったんだけど
思い出したからやめたんだ。
ジャンガリアンのジャとコウモリのコで、
ジャコと迷ったけど、肉料理がうまい
料理長と同じ名前だからねー。」
「(あはは)可愛い。大きくなるかなぁ?」
たしかに、アヤワ料理長と肉料理が得意の
ジャー・コッテン料理長いるもんね。
「最初はハムコにセーブしながら魔力を
あげていたんだけど、最近はますます
食欲旺盛でかなり食べてるから、わりと
大きくなりそうだよ。」
「将来どんな子になるかなぁ?
楽しみですね。」
「ほんと、美形のイケメンの人型に
なったら嬉しいけどね。」
「人型なら、自分より小さめで可愛い系が
いいかも……。」
「うわぁぁぁ、カズミさん、それ、
理想と現実のズレっていうやつ?」
「あはは。」
確かにナオクルさんは、美形の顔立ちに
身体もアレも、すごく大きくて立派だった。
「あはっ。赤い顔してカズミさん、
何を想像したんだろうねぇ、ハームコ。」
「キュキュ~。」
花の種を食べていたハムコは、マコト様に
高い高いされ、焦った様に種を抱きしめる
仕草にキュンキュンしてしまった。
「癒し系のハムコちゃんだねぇー。」
「ホント、俺のハムコ最高!!」
シュッ。
「カズミ、俺のカズミの方が可愛い!!」
「な、な、ナオ?!」
後ろからいきなり抱きしめられ、
浮遊感に驚いた。
先程の小さくて可愛い系の話を
聞かれずにすんで良かったと
ホッとしたカズミであった。
ナオクルはお城に仕事の書類を
取りに行ったり、色々な面倒事を
片付けてきたらしい。
マコトはニヤニヤしながら、
こちらを見ていたが、
ナオクルのお姫様抱っこでカズミは
マコトの部屋を後にした。
「小さくて可愛い系が好きなのか?」
ポソっと呟かれた言葉に動揺したカズミは
隠し事が出来ず、洗いざらい話すはめになり、
気持ちいいお仕置もされたのだった。
ジャンガリアンハムスターにコウモリの
羽を付けたような生き物。
その生き物は故意に作られた生き物だった。
この世界での新種。
愛玩、奴隷、様々な目的で作られた生き物達が、
何者かによって運ばれる途中、アネクラという
蜘蛛の足を持つ魔物に襲われ、全ての
生き物がグルグル巻きにされて放置されていたのだ。
奇跡的に、この子はやせ細ったのか、
グルグル巻きの糸からも逃れ
檻の隙間から運良く、マコトの頭の上に
落ちてきたのだった。
頭に落ちてきたのが、鳥のフンだと
勘違いしたマコトは、自分の頭に
洗浄魔法をかけようとしたが、
ナオクルにとめられ、ある意味助かった
生き物だった。
瀕死状態に洗浄魔法をかけてしまったら、
それこそ、大変な事になるとこだった。
何を食べるか分からず衰弱していく
生き物に従魔契約をしたら成功したみたいだった。
魔力を糧に、毛艶も良くなり木の実の
種や果実を好んで食べていた。
「ハムスターみたいだね。」
「うん。ホントもふもふで可愛いし、
ハムコって名前にしたんだ。」
「ハムコ……。」
「あっ、カズミさん、ネーミングセンスないって
言いたげな顔してる。」
「エッ、そ、そんな事は……。」
「あはは。動揺しすぎ。俺自身
ネーミングセンスないって思うし、これは
親の遺伝かも。俺の名前も最悪な
付け方されたからね、俺の親も
ネーミングセンスゼロだよ。」
マコト様は、マコト=岡真琴(おかまこと)
"オカマ、コト"と名前の事でいじられ
昔っからいじめられていたそうだ。
そして、アニメやゲームにのめり込んでいったらしい。
「ジャンガリアンハムスターのハムと
コウモリのコで、ハムコだよ。
ハムコ最高に可愛いなぁ。テイムでこんなにも
可愛い子と意思疎通できるなんて、
すっごく幸せだぁぁ。」
「あっ、名前もう一つ候補あったんだけど
思い出したからやめたんだ。
ジャンガリアンのジャとコウモリのコで、
ジャコと迷ったけど、肉料理がうまい
料理長と同じ名前だからねー。」
「(あはは)可愛い。大きくなるかなぁ?」
たしかに、アヤワ料理長と肉料理が得意の
ジャー・コッテン料理長いるもんね。
「最初はハムコにセーブしながら魔力を
あげていたんだけど、最近はますます
食欲旺盛でかなり食べてるから、わりと
大きくなりそうだよ。」
「将来どんな子になるかなぁ?
楽しみですね。」
「ほんと、美形のイケメンの人型に
なったら嬉しいけどね。」
「人型なら、自分より小さめで可愛い系が
いいかも……。」
「うわぁぁぁ、カズミさん、それ、
理想と現実のズレっていうやつ?」
「あはは。」
確かにナオクルさんは、美形の顔立ちに
身体もアレも、すごく大きくて立派だった。
「あはっ。赤い顔してカズミさん、
何を想像したんだろうねぇ、ハームコ。」
「キュキュ~。」
花の種を食べていたハムコは、マコト様に
高い高いされ、焦った様に種を抱きしめる
仕草にキュンキュンしてしまった。
「癒し系のハムコちゃんだねぇー。」
「ホント、俺のハムコ最高!!」
シュッ。
「カズミ、俺のカズミの方が可愛い!!」
「な、な、ナオ?!」
後ろからいきなり抱きしめられ、
浮遊感に驚いた。
先程の小さくて可愛い系の話を
聞かれずにすんで良かったと
ホッとしたカズミであった。
ナオクルはお城に仕事の書類を
取りに行ったり、色々な面倒事を
片付けてきたらしい。
マコトはニヤニヤしながら、
こちらを見ていたが、
ナオクルのお姫様抱っこでカズミは
マコトの部屋を後にした。
「小さくて可愛い系が好きなのか?」
ポソっと呟かれた言葉に動揺したカズミは
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気持ちいいお仕置もされたのだった。
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