46 / 69
第一章 2人の約束
42、いい朝
しおりを挟む
あたたかな温もり、柔らかな日差しが
キラキラと煌きながら俺の
まぶたに当たっているのを感じた。
心地の良い微睡みのなかでの
いつもの部屋、いつもの香り。
それだけでホッとするのに、今日は
なんだか背中がポカポカする。
たくましい腕、大きな手のひら、
スリスリし、手の大きさを比べた後
恋人繋ぎしてみた。
帰ってきたんだ、としみじみ思ってしまった。
ナオクルさんの部屋なのに、
まるで自分の場所みたいになっている。
この世界に来た頃、ナオクルさんの
部屋に居続けることで迷惑をかけてるのが
嫌で、お城にいる事を知った俺は
お城の使用人として働きたいと言ったら
断られたから、町で働きたいとか、
町の宿屋さんに行くって言った時の
ナオクルさんの顔は、悲壮感というか
なんだろ?俺がかなり酷い暴言を
吐いたかのように、罪悪感を感じる
表情?どういえばいいのかわからない、
なんとも言えない表情をされたのだった。
そこから、目まぐるしい毎日で
甘々?超激甘生活が続いた。
いつのまにか、ソリトル伯爵の義理の息子に
なったし、アベリアちゃんは俺の子どもに
なったし、1番の驚きはナオクルさんの
こ、婚約者になっていたことだ。
やたらと高級な服装に着飾らされたと
思ったら、スポットライト?
リストン国王や、神子様たち、
その並びに、アベリアちゃんを抱っこした俺、
ベールを付けた俺は、100人以上居そうな
大広間の壇上にいたのだ。
呆然としていたら、されるがままで
ナオクルさんに引き寄せられながら、
口付けをされていたのだ。
その後は驚きの連続だった。
**
「おはよう、カズミ。」
「おはようございます。ナオクルさん。」
「……。」
あれ?返事がない?
そう思い振り返ると、何かを
言いたげにしていた。
「ナオクルさん?」
「……違う。」
「……。」
あっ、わかったけど素直じゃない俺は
「"ワニ"さん。」
「んぐっ、違う。」
「……ぶふっ、ナオ、可愛い。」
「……!!」
昔は、俺によく言ってた言葉、
す"なお"になれって言いながら
言い"くる"めてくる、ナオクル。
今ではほとんど言わないよなぁ……。
「カズミは、ほとんど顔にでるのに
意地っ張りで、変なところで負けず嫌い、
そして恥ずかしがり屋で、可愛くて愛しい
…私だけのカズミ。」
ゴホッ。
な、なんだか、前より激甘。
"ワニ"って呼んだから、いじわるされたのか?
俺は激甘のダメージをかなり受けたよ?
激甘あずきに、練乳と生クリーム、
更に色々なかき氷の蜜やら、ハチミツ、
あとなんだろ?とにかく甘いもの
かけ過ぎたかき氷ってかんじ。
「……お、お互い、おかえりなさいと
ただいま、だね。」
「ああ。」
「印を…付けたい。」
「……。」
ずーっと昔、俺が"僕"だった時にも
言われた言葉だった。
「……印って、具体的にどういう物なの?」
ナオクルさんが、ポツポツと説明してくれた。
自分の伴侶、又は半身の契約。
基本交わりながら口付けし印を付ける
契約をするらしい。
基本手の甲に印を付ける事が多かったらしい。
もちろん、見えない場所に印を付ける事も可能。
印がある者を危険な行為、又は
穢そうとした場合、各国ごとの決まりを無視し、
印の主となる者が伴侶を守る為、
相手側を罰する事が出来る。
ナオクルさんに印をつけてもらった場合、
ナオクルさんの方が寿命は長いので、
その寿命と同じ長さになるらしい。
寿命が長い者、力が強い者と
一心共同体となり、万が一どちらかが
亡くなれば、同じ時に亡くなったりする。
基本は印を付ける側が主となり、
印が付けられた者が主に生命を
委ねる事が多い。
稀に逆もあるらしい。
細かな契約設定も出来るので、
お互い本来の寿命の長さで
生きる事も可能である、との事。
「印の契約かぁ……。」
「私はカズミ以外と添い遂げる気はない。」
「……ナオ。」
長年待ってもらいながらも、即答
出来ずにいるズルイ俺。
……怖いのだ。
ナオは、俺に印を付けたらなんでも
俺の事に構い、他の事や自分の事を
疎かにしそうになるのが怖いんだ。
しかも、それに対して俺が喜びを感じ
優越感や色々、のめり込みそうで怖い。
「…ごめん、返事まだ待ってもらってもいい?」
「……死ぬ間際とかは嫌だぞ。」
「……そこまでは、待たせないよ。」
「……。」
「なるべく早く、するね。チュッ、チュッ。」
お詫びを兼ねて俺はナオクルさんの
顔に何度か口付けをした。
「……。」
ナオクルさんは一瞬固まり、顔が赤くなり
先程からツンツンと主張してきた。
ナオクルさんの下の方にある、
とある硬くて大きいものが、俺の下半身を
突っついてきていた。
「カズミ、したい。だからしよう。」
「イイ朝デスネ。」
俺はギューとナオクルさんに
抱きしめられたまま、動けなくなってしまった。
キラキラと煌きながら俺の
まぶたに当たっているのを感じた。
心地の良い微睡みのなかでの
いつもの部屋、いつもの香り。
それだけでホッとするのに、今日は
なんだか背中がポカポカする。
たくましい腕、大きな手のひら、
スリスリし、手の大きさを比べた後
恋人繋ぎしてみた。
帰ってきたんだ、としみじみ思ってしまった。
ナオクルさんの部屋なのに、
まるで自分の場所みたいになっている。
この世界に来た頃、ナオクルさんの
部屋に居続けることで迷惑をかけてるのが
嫌で、お城にいる事を知った俺は
お城の使用人として働きたいと言ったら
断られたから、町で働きたいとか、
町の宿屋さんに行くって言った時の
ナオクルさんの顔は、悲壮感というか
なんだろ?俺がかなり酷い暴言を
吐いたかのように、罪悪感を感じる
表情?どういえばいいのかわからない、
なんとも言えない表情をされたのだった。
そこから、目まぐるしい毎日で
甘々?超激甘生活が続いた。
いつのまにか、ソリトル伯爵の義理の息子に
なったし、アベリアちゃんは俺の子どもに
なったし、1番の驚きはナオクルさんの
こ、婚約者になっていたことだ。
やたらと高級な服装に着飾らされたと
思ったら、スポットライト?
リストン国王や、神子様たち、
その並びに、アベリアちゃんを抱っこした俺、
ベールを付けた俺は、100人以上居そうな
大広間の壇上にいたのだ。
呆然としていたら、されるがままで
ナオクルさんに引き寄せられながら、
口付けをされていたのだ。
その後は驚きの連続だった。
**
「おはよう、カズミ。」
「おはようございます。ナオクルさん。」
「……。」
あれ?返事がない?
そう思い振り返ると、何かを
言いたげにしていた。
「ナオクルさん?」
「……違う。」
「……。」
あっ、わかったけど素直じゃない俺は
「"ワニ"さん。」
「んぐっ、違う。」
「……ぶふっ、ナオ、可愛い。」
「……!!」
昔は、俺によく言ってた言葉、
す"なお"になれって言いながら
言い"くる"めてくる、ナオクル。
今ではほとんど言わないよなぁ……。
「カズミは、ほとんど顔にでるのに
意地っ張りで、変なところで負けず嫌い、
そして恥ずかしがり屋で、可愛くて愛しい
…私だけのカズミ。」
ゴホッ。
な、なんだか、前より激甘。
"ワニ"って呼んだから、いじわるされたのか?
俺は激甘のダメージをかなり受けたよ?
激甘あずきに、練乳と生クリーム、
更に色々なかき氷の蜜やら、ハチミツ、
あとなんだろ?とにかく甘いもの
かけ過ぎたかき氷ってかんじ。
「……お、お互い、おかえりなさいと
ただいま、だね。」
「ああ。」
「印を…付けたい。」
「……。」
ずーっと昔、俺が"僕"だった時にも
言われた言葉だった。
「……印って、具体的にどういう物なの?」
ナオクルさんが、ポツポツと説明してくれた。
自分の伴侶、又は半身の契約。
基本交わりながら口付けし印を付ける
契約をするらしい。
基本手の甲に印を付ける事が多かったらしい。
もちろん、見えない場所に印を付ける事も可能。
印がある者を危険な行為、又は
穢そうとした場合、各国ごとの決まりを無視し、
印の主となる者が伴侶を守る為、
相手側を罰する事が出来る。
ナオクルさんに印をつけてもらった場合、
ナオクルさんの方が寿命は長いので、
その寿命と同じ長さになるらしい。
寿命が長い者、力が強い者と
一心共同体となり、万が一どちらかが
亡くなれば、同じ時に亡くなったりする。
基本は印を付ける側が主となり、
印が付けられた者が主に生命を
委ねる事が多い。
稀に逆もあるらしい。
細かな契約設定も出来るので、
お互い本来の寿命の長さで
生きる事も可能である、との事。
「印の契約かぁ……。」
「私はカズミ以外と添い遂げる気はない。」
「……ナオ。」
長年待ってもらいながらも、即答
出来ずにいるズルイ俺。
……怖いのだ。
ナオは、俺に印を付けたらなんでも
俺の事に構い、他の事や自分の事を
疎かにしそうになるのが怖いんだ。
しかも、それに対して俺が喜びを感じ
優越感や色々、のめり込みそうで怖い。
「…ごめん、返事まだ待ってもらってもいい?」
「……死ぬ間際とかは嫌だぞ。」
「……そこまでは、待たせないよ。」
「……。」
「なるべく早く、するね。チュッ、チュッ。」
お詫びを兼ねて俺はナオクルさんの
顔に何度か口付けをした。
「……。」
ナオクルさんは一瞬固まり、顔が赤くなり
先程からツンツンと主張してきた。
ナオクルさんの下の方にある、
とある硬くて大きいものが、俺の下半身を
突っついてきていた。
「カズミ、したい。だからしよう。」
「イイ朝デスネ。」
俺はギューとナオクルさんに
抱きしめられたまま、動けなくなってしまった。
10
お気に入りに追加
1,456
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

お荷物な俺、独り立ちしようとしたら押し倒されていた
やまくる実
BL
異世界ファンタジー、ゲーム内の様な世界観。
俺は幼なじみのロイの事が好きだった。だけど俺は能力が低く、アイツのお荷物にしかなっていない。
独り立ちしようとして執着激しい攻めにガッツリ押し倒されてしまう話。
好きな相手に冷たくしてしまう拗らせ執着攻め✖️自己肯定感の低い鈍感受け
ムーンライトノベルズにも掲載しています。

転生したら魔王の息子だった。しかも出来損ないの方の…
月乃
BL
あぁ、やっとあの地獄から抜け出せた…
転生したと気づいてそう思った。
今世は周りの人も優しく友達もできた。
それもこれも弟があの日動いてくれたからだ。
前世と違ってとても優しく、俺のことを大切にしてくれる弟。
前世と違って…?いいや、前世はひとりぼっちだった。仲良くなれたと思ったらいつの間にかいなくなってしまった。俺に近づいたら消える、そんな噂がたって近づいてくる人は誰もいなかった。
しかも、両親は高校生の頃に亡くなっていた。
俺はこの幸せをなくならせたくない。
そう思っていた…


男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
オメガ修道院〜破戒の繁殖城〜
トマトふぁ之助
BL
某国の最北端に位置する陸の孤島、エゼキエラ修道院。
そこは迫害を受けやすいオメガ性を持つ修道士を保護するための施設であった。修道士たちは互いに助け合いながら厳しい冬越えを行っていたが、ある夜の訪問者によってその平穏な生活は終焉を迎える。
聖なる家で嬲られる哀れな修道士たち。アルファ性の兵士のみで構成された王家の私設部隊が逃げ場のない極寒の城を蹂躙し尽くしていく。その裏に棲まうものの正体とは。

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる