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第154話 感情。

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マリーチェ・キチ長官目線

これからの事、話し合って行かなきゃね。
まずは、のぞみは、ピエロに、
かなり入れ込んでるけど、ピエロは、
どうなのかしら。
親として、かなり、気になるわ。
「まずは、あなたね。」

「あなたは、うちの娘、のぞみの事、
どう思ってるのか早く、答えなさい。」
「ふっふふ。なんで答えてあげなきゃ、
いけないんだ。おっかしいー。あははは。」
「新作、限定品。」
女装神様が、ピエロに、ささやいた。

「わ、わかった。わかったから、答える。」
「散歩中、面白い波長?魔力を、
見つけたから、のぞいたら、かわいい子が、
いたから、話しをしただけ。」
えっ?
「それだけなの?」
「うん。それだけ。」
「好きとか、嫌いとか、ないの?」
「好き嫌い?んー?なんだろ?
のぞみちゃんが、かわいいってだけかな?」

のぞみが、マリーチェ・キチ長官の服を、
ツンツン引っ張り、
「好きとか、嫌いとか、なあに?」
………。

私の体内で、亡くなったのぞみ。
まだ、外を知らない、のぞみ。
好み、好き嫌い、人としての感情が、
ちゃんと整わないまま、今、現在、
存在している、のぞみ。
あたたかみ、ぬくもりが、
わからないのかも。

ある意味、ピエロも、似た存在。
ピエロも、もしかしたら同じ、
境遇なのかしら?

「のぞみちゃん、好きは、安心したり、
いいなぁとか、一緒にいたいって
思たりしたら"好き"。」
「嫌いは、不安に、思ったり、
一緒に居たくないとか思ったら、
"嫌い"って事に、なるかなぁ。」

「ふーん。のぞみ、よくわかんないけど、
あなたと、こころちゃん、ピエロと
一緒に居たいから、"好き"なのかな?」
私は、嬉しくて、ぎゅーっと、抱きしめ
「のぞみ。こころ。大好きよ。」

女装神様は、うらやましそうに、
自分を指差ししながら、
「パパは?お父さんは?お父さんも、
のぞみと、こころ、大好きだ。」
のぞみは、女装神様をチラ見した後、
「おかあさん?ママ?」
「なあに?のぞみ?」
ぎゅー。

「あの人は、のぞみ、"嫌い"かも。」
ぶっ。ぶっは。
誰の笑い声か、わからないけど、
笑い声が、増えていきました。

女装神様だけ、また、泣いていました。
あーあ、なだめるのは、やはり、
私なのかな?
めんどくさいわね。
女装趣味だから、子どもに、ウケ、
悪いのよ。はあー。
いい加減、男装しないのかしら。
あっ。男だから、男装じゃないよね?
あれ?うー。ありゃま。
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