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第148話 起きる方法。

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コンココ、コンコン、コンコン。

なんだ?このノック音は?
「ヤッホー。かわいい我が娘と、
可愛くない、我が義理息子よ。元気かい?」
………。
「まだ、やはり、目覚めないのね。」
「マリーチェ、やはり、ここは、
王道のあれだよね。」
アレ?
「そうね。んー。一応、試してみるのも…。」
なんだ?あれって?
「目覚めてくれるなら、なんでも、する。」
「お願いだ。何を、したらいいんだ?」

女装神様と、マリーチェ・キチ長官は、
気まづそうに、目配せしている。
難しい事なのか?
「難しい事でも、こころの為なら、
なんでも、やるから、教えてくれ。」
俺は、姿勢を、正して、
「お願いします。教えて下さい。」
2人に、頭を下げた。

2人は、さらに、気まづそうに、
していた。
「えーと。そんなに、改まらないで、
欲しいんだけどね……。」
「ダメもとだけども…。失敗しても…。」
「こころが、危険じゃなければ、
俺は、どうなってもいい。」
「はあー。簡単だよ。王子様のキスで、
お姫様が、目覚めるって言うのが…。」
王子?こころが、ジョルジュに?
口付けされる。嫌だ。
絶対に、嫌だ。でも、目覚めるなら…。
俺は、無意識に、女装神様の、
胸ぐらを、掴んでいた。

「獣王ちがう。ちがう。こころちゃんが、
好きな人が、王子様って比喩、比喩よ。」
「だから、あなたが、こころちゃんに、
愛情を持って、口付けするの。」

ガバッ。
チュー。

俺は、夢中になって、こころに、
口付けした。
どれくらい、口付けすれば、いいんだ?
俺は、どのくらいかわからないから、
軽い口付けから、
濃い口付けまで、色々とした。
口だけで、いいのか?
まだ、起きない。
俺の口付けが、足りないのか?
他の所にも、口付けが、必要か?
首筋、鎖骨に口付けをしようとした。
スパーン。
「魔法省特性、紙製ハリセン。
すごい音で、頭を、叩けます。」

なっ、何が、起きたんだ?
「親の前で、やりすぎ。」
「やはり、物語みたいに、
上手くいかないわね。」

「明るくしようと、冗談のつもり
だったんだよね~。ごめ…ムグッ。」
俺は、また、無意識に、女装神様の
胸ぐらをつかんでいた。
俺は真剣にしたし、親の前、
出来れば、見せたくなかった。

「ごめん。ごめんね。次は、
ちゃんと、真剣な事だから、ね。」
「そろそろ、ソレ、
離してあげて。見苦しいの。」
パッ。
ドサッ。
ゴホッ。ゴホッ。ゲホッ……。
「有名な河を、渡りそうだったよ。」
「2人とも、僕の扱い、ザツだよ。
さすがの僕でも、すねるよ。」
………。
「真剣な事、なんですよね?次は。」
「僕、スルーされた。僕は空気?」
「次は、ちゃんと、真剣よ。」
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