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1、あはは
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はぁ~昨日は大変だった。
何が大変だったかって?
「ベルお嬢様!!」
このメイド喫茶本格的でレベル高い!って
思いたかったほど、若くてキレイな
メイド様たちが騒いでいた。
眼福、眼福。
30歳の彼女なしで、毎日深夜の帰宅、
接待続きで仕事以外はスマイルゼロ。
俺のスマイルゼロは、笑顔なしっていう
ややこしい俺のマイ設定だ。
話は戻り俺の目の前にいるメイド様たちは
どうやら俺を見ているらしい。
俺、何かしたのか?
決してやましいことはしてないはず?
俺の視線が気持ち悪かったのか?
それとも、極力動かさなかったはずの俺の
表情筋は緩んでしまっていたのか?
あるいわ…鼻の下のびてたのか?
またまたそれとも?毛が……。
お鼻の毛がピコンっ出てたのか?
ほんで、そんで…ほんでもって、
メイド様に"あの男、鼻の下伸びてたくせに
鼻毛まで出てたよ。ちょーダラシないわ!"
あーっははは。オーッホホホって
高笑いされるのか!!!
とにかく終わった……。
って思い下を向きながら目をギュッと
閉じたんだ。
「おおぉ、私の可愛い可愛いベルよ!!」
「……?!」
へっ?う、うーん。
昨日飲みすぎたかな?
再び顔を上げた俺が見たモノとは………。
オーバーリアクション満載の
素敵なステキなおじ様とお、お姉様?
あと、ダンディなイケメンやら
レベルの高いイケメンたち。
涙を浮かべたキレイな人たち。
顔面偏差値がヤバいほど高い人たち?
昨日、何の映画見たっけ?
美形で洋風で、豪華な部屋。
ここはベル薔薇の世界か
ベルサイ◯のアレなのか?
天蓋付きベッド?
とにかく無駄っぽいヒラヒラ付きの
うすうすカーテンがキレイな
グラデーション作るように重なり
その中には大きなベッド。
白地メインのシーツと濃淡のついた
ピンク色のクッションとカーテン。
バランス良く置かれたクッションやら
多くの枕、何人分の枕なんだ?
あと小ぶりの可愛いぬいぐるみと
人の背丈がありそうな大きなぬいぐるみ。
壁際にはビスクドール?高そうだけど
あれ、ぜったい夜に目合うと怖そうだ。
少女趣味全開、乙女的なアニメや
鬼畜なのに乙女チック、さらに
恋愛ゲーム好きな姉がここにいたら
目がハート状態ですごくよろこびそうだ。
「……(ここは…)?」
へっ?
な、なに?
「「「「「……!!!!!」」」」」
「…(あっ…おれ…)?!…かほっ。」
いや、ここは可愛く"コホッ"だろ?
その前に、出てきた声がおかしい?
すごく高い声…まるで少女の声だ。
***
ここまでが昨日の出来事。
そして騒がしい?慌ただしい色々な事が
俺の身の上におきていくのだった。
その結果また、気を失ったか弱い俺?!
トイレに行った時、ふらふらする俺を
抱き上げたキレイな本物のメイドさんに
お風呂につけられたとき……。
あれ?俺なんで女性にお姫様抱っこされてんの?
違和感ハンパなかった。
さらに違和感の違和感……。
ない!!
うんまさしく、ぬるいお湯に
身体を沈められ、柔らかい布に
アワアワ盛りだくさんつけられて、
これまたぬるいお湯かけられ
頭から指先までピカピカ。
やはり、ない!!
すっぽんぽんのまま、温いベッドにうつ伏せ。
爽やかな香りのオイルをヌリヌリ。
……もう?まだ?とにかく、ない。
俺はスヤスヤ。
目覚めるとあら不思議。
お肌のツヤ良し。
さらふわの髪の毛の手触りよし。
俺のアレがない!!
姿鏡をみた俺、叫ばなかった事を
褒めて欲しい。
壁際にあったビスクドールと
同じような等身大のビスクドールが
鏡にうつっていた。
うわぁ!って驚きすぎたら
声が出ないんだと思った俺がいた。
あれ?なんで声出ないんだ?
***
私はこの国の侯爵令嬢ベル・ミーナ・トルジョリー。
中身は、連日深夜帰りの接待疲れがたまった
30歳の冴えないサラリーマン。
目覚めたら自分の前世を思い出してしまった?
正確に言うと、前世の記憶の俺が強め。
言葉は難しい。
俺は今見た目可憐な美少女18歳。
中身は30歳を迎えたばかりの男。
朝起きて、部屋を見渡したら
死んだのか?
ここは天国かよ!ってツッコミたく
なったほどのお見舞いのお花やお見舞い品。
広いひな壇のような豪華5段の棚。
王族・公爵・侯爵・子爵・男爵に
わかれているらしい。
侯爵令嬢だよな?
この設定どこかで聞いた事ある。
姉の好きなゲームで第三弾。
超絶乙女ゲーム、
"指と口は目ほどに、アレを言う"
エロゲーだ。
初めてのプレイした時、オープニングから
ヤバかった。
なんてすごいキレイな映像なんだ!
と感動した。
たとえその画面が、半裸の
イケメンだったとか、ちゃんと
服を着てるのに激甘セリフだったり
このセリフ、現実に使ったら
世の中の女性に"頭おかしいだろ!"とか
"変態"って言われそうなレベルだ。
そのエロゲーの第三弾をプレゼント
されたというか……。
またレポートさせられるんだろうな。
会社だけじゃなく姉までもが
俺の睡眠時間をガリガリ削っていくんだ。
ゲーム時間は、アラームをセットして約1時間。
俺の睡眠時間は長くて4時間。
短くなると、答えにくいレベル。
まだ決まったわけじゃないが
サイトを覗いた時の、
ベルお嬢様の家族スチル
イケメン、スパダリ、絶倫、
監禁軟禁、言葉攻め、複数、
うわぁぁぁって思えるほどの、
セリフの一部がサイトに掲載されていたのだ。
もし、コレが現実ならパーティやら
なんやらで、出会いイベントがある。
このままでは、ダメだ。
フラグ折りしなければ、このままでは
俺、オレ、男とヤってしまうじゃねーか!!
前世の俺、なんか悪いことしたのか?
姉の乙女ゲーム、睡眠不足で
スチル遅れがちに送ったが
めんどくさいとか、うっとうしいとか、
気乗りしないキャラとばしたりとか、
箇条書きのセリフ……。
多少手抜きした程度だろう~!!
何が大変だったかって?
「ベルお嬢様!!」
このメイド喫茶本格的でレベル高い!って
思いたかったほど、若くてキレイな
メイド様たちが騒いでいた。
眼福、眼福。
30歳の彼女なしで、毎日深夜の帰宅、
接待続きで仕事以外はスマイルゼロ。
俺のスマイルゼロは、笑顔なしっていう
ややこしい俺のマイ設定だ。
話は戻り俺の目の前にいるメイド様たちは
どうやら俺を見ているらしい。
俺、何かしたのか?
決してやましいことはしてないはず?
俺の視線が気持ち悪かったのか?
それとも、極力動かさなかったはずの俺の
表情筋は緩んでしまっていたのか?
あるいわ…鼻の下のびてたのか?
またまたそれとも?毛が……。
お鼻の毛がピコンっ出てたのか?
ほんで、そんで…ほんでもって、
メイド様に"あの男、鼻の下伸びてたくせに
鼻毛まで出てたよ。ちょーダラシないわ!"
あーっははは。オーッホホホって
高笑いされるのか!!!
とにかく終わった……。
って思い下を向きながら目をギュッと
閉じたんだ。
「おおぉ、私の可愛い可愛いベルよ!!」
「……?!」
へっ?う、うーん。
昨日飲みすぎたかな?
再び顔を上げた俺が見たモノとは………。
オーバーリアクション満載の
素敵なステキなおじ様とお、お姉様?
あと、ダンディなイケメンやら
レベルの高いイケメンたち。
涙を浮かべたキレイな人たち。
顔面偏差値がヤバいほど高い人たち?
昨日、何の映画見たっけ?
美形で洋風で、豪華な部屋。
ここはベル薔薇の世界か
ベルサイ◯のアレなのか?
天蓋付きベッド?
とにかく無駄っぽいヒラヒラ付きの
うすうすカーテンがキレイな
グラデーション作るように重なり
その中には大きなベッド。
白地メインのシーツと濃淡のついた
ピンク色のクッションとカーテン。
バランス良く置かれたクッションやら
多くの枕、何人分の枕なんだ?
あと小ぶりの可愛いぬいぐるみと
人の背丈がありそうな大きなぬいぐるみ。
壁際にはビスクドール?高そうだけど
あれ、ぜったい夜に目合うと怖そうだ。
少女趣味全開、乙女的なアニメや
鬼畜なのに乙女チック、さらに
恋愛ゲーム好きな姉がここにいたら
目がハート状態ですごくよろこびそうだ。
「……(ここは…)?」
へっ?
な、なに?
「「「「「……!!!!!」」」」」
「…(あっ…おれ…)?!…かほっ。」
いや、ここは可愛く"コホッ"だろ?
その前に、出てきた声がおかしい?
すごく高い声…まるで少女の声だ。
***
ここまでが昨日の出来事。
そして騒がしい?慌ただしい色々な事が
俺の身の上におきていくのだった。
その結果また、気を失ったか弱い俺?!
トイレに行った時、ふらふらする俺を
抱き上げたキレイな本物のメイドさんに
お風呂につけられたとき……。
あれ?俺なんで女性にお姫様抱っこされてんの?
違和感ハンパなかった。
さらに違和感の違和感……。
ない!!
うんまさしく、ぬるいお湯に
身体を沈められ、柔らかい布に
アワアワ盛りだくさんつけられて、
これまたぬるいお湯かけられ
頭から指先までピカピカ。
やはり、ない!!
すっぽんぽんのまま、温いベッドにうつ伏せ。
爽やかな香りのオイルをヌリヌリ。
……もう?まだ?とにかく、ない。
俺はスヤスヤ。
目覚めるとあら不思議。
お肌のツヤ良し。
さらふわの髪の毛の手触りよし。
俺のアレがない!!
姿鏡をみた俺、叫ばなかった事を
褒めて欲しい。
壁際にあったビスクドールと
同じような等身大のビスクドールが
鏡にうつっていた。
うわぁ!って驚きすぎたら
声が出ないんだと思った俺がいた。
あれ?なんで声出ないんだ?
***
私はこの国の侯爵令嬢ベル・ミーナ・トルジョリー。
中身は、連日深夜帰りの接待疲れがたまった
30歳の冴えないサラリーマン。
目覚めたら自分の前世を思い出してしまった?
正確に言うと、前世の記憶の俺が強め。
言葉は難しい。
俺は今見た目可憐な美少女18歳。
中身は30歳を迎えたばかりの男。
朝起きて、部屋を見渡したら
死んだのか?
ここは天国かよ!ってツッコミたく
なったほどのお見舞いのお花やお見舞い品。
広いひな壇のような豪華5段の棚。
王族・公爵・侯爵・子爵・男爵に
わかれているらしい。
侯爵令嬢だよな?
この設定どこかで聞いた事ある。
姉の好きなゲームで第三弾。
超絶乙女ゲーム、
"指と口は目ほどに、アレを言う"
エロゲーだ。
初めてのプレイした時、オープニングから
ヤバかった。
なんてすごいキレイな映像なんだ!
と感動した。
たとえその画面が、半裸の
イケメンだったとか、ちゃんと
服を着てるのに激甘セリフだったり
このセリフ、現実に使ったら
世の中の女性に"頭おかしいだろ!"とか
"変態"って言われそうなレベルだ。
そのエロゲーの第三弾をプレゼント
されたというか……。
またレポートさせられるんだろうな。
会社だけじゃなく姉までもが
俺の睡眠時間をガリガリ削っていくんだ。
ゲーム時間は、アラームをセットして約1時間。
俺の睡眠時間は長くて4時間。
短くなると、答えにくいレベル。
まだ決まったわけじゃないが
サイトを覗いた時の、
ベルお嬢様の家族スチル
イケメン、スパダリ、絶倫、
監禁軟禁、言葉攻め、複数、
うわぁぁぁって思えるほどの、
セリフの一部がサイトに掲載されていたのだ。
もし、コレが現実ならパーティやら
なんやらで、出会いイベントがある。
このままでは、ダメだ。
フラグ折りしなければ、このままでは
俺、オレ、男とヤってしまうじゃねーか!!
前世の俺、なんか悪いことしたのか?
姉の乙女ゲーム、睡眠不足で
スチル遅れがちに送ったが
めんどくさいとか、うっとうしいとか、
気乗りしないキャラとばしたりとか、
箇条書きのセリフ……。
多少手抜きした程度だろう~!!
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