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嵐の前
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さくらがうちに来て約8カ月。
豚のさくらの子もすっかり成長し
一部出荷した。
今は他の豚の出産ラッシュ。
豚は夜に出産するのが一番多く、
人を雇うのもかなりの痛い出費になる。
家族経営でなんとかやっていってる
状態だった。
昼間のちょっとした時間に、
仮眠を代わり番こでとり、
夜中に備えていた。
年2、3回の忙しい時期だった。
5頭目の豚の出産時には、
さくらも慣れたのか、今では
俺の補助をしてくれていて
かなり助かっていた。
連日の寝不足。
そして連日の猛暑日。
畜舎には、エアコンがついているが
出産のために緩めの冷房だった。
休憩室には、スポットクーラーが
あったが、外気との気温差で、
俺でもしんどかった。
俺は梅干しや、スポーツドリンク、
栄養ドリンクも箱買いして
みんなが自由に飲めるように、畜舎の
冷蔵庫に放り込んでいた。
さくらには暑くなる午後から
半日は休んでもらっていたが、
家では休まずご飯の支度や
庭に趣味程度のハーブの
世話をしてくれていた。
ハーブ風呂に使ったり、一時期流行った
ハーブ豚を試して試行錯誤しながら、
半分くらいハーブ豚を出荷していた。
ニワトリもたまご拾い体験。
豚やウズラなど、ふれあい体験
写真撮影などを取り入れた。
お土産スペースも設け、
お手玉くらいの丸い豚と牛。
ひよこ、ニワトリなどのぬいぐるみが
また売れていた。
今日は、忙しい日になった。
ぬいぐるみのデザインは、さくらだった。
ある日、おじーとおばーにさくらは
なぜか老人会に連れていかれた。
さくらがかわいいから自慢するためだろう。
さくらが案の定、人気者になり、
仲良くなった人たちと友達になったのか、
老人会などで作られた作品を
褒めているうちに、手作り作品を
プレゼントしてくれたのだった。
丸いクッションか座布団?
になりそうな豚のぬいぐるみ、
愛嬌ある顔が気に入ったそうだ。
それがきっかけで、作ってくれた方に
作品分の材料費程度 手間賃を払って
販売することを提案した姉、あかね。
それにのった、おじーとおばーたち。
さくらは販売するならお手玉サイズが
売れそうとか、道の駅でそーゆー
小物を置いているのを見たことがある
とか言って、試しにお手玉サイズの
牛、豚、ひよこを作り、土産コーナーに
置いた。最初の10個程度のぬいぐるみ、
2日目で売り切れた。
第2弾は、数を増やしてもらい、
そんなに安くはしていないが、
同じ値段で販売し、
俺がパソコンで作った畜産農家と
プリントした小さなタグをつけ、
ぬいぐるみに取り付けた。
売れ行き好調だった。
兄の牧場のお土産コーナーにも、
追加され、生産者のおじーや
おばーの友人達は、喜んで
作ってくれていた。
なぜか和柄の牛や豚もあった。
古着を使ったようだ。
他のじーちゃんばーちゃんたちは、
材料費すら受け取ってくれなかった。
代わりに綿や要らなくなった服を
渡すと色々、作品を作り上げていた。
色紙や絵手紙、貼り絵の絵柄も牛や豚が
多くわずかながら収益を得ていた。
「趣味だがかさばるし、場所とるから、
役に立つなら、使こてくれぇ。」
と言って引退したら高齢者で、
何かしらお土産品に、なりそうなものを
提案しあって、たくさん作ってくれていた。
特に忙しい今日は、
姉のあかねの思惑が絡み、
夏仕様の可愛いジャージでさくらは
姉のあかねと色違いのを着ながら、
2組の団体客を相手したり、
体験コースを案内していた。
夕方体験コース、動物と触れ合いコース
で、お客様とウズラと写真を撮ったり
していたが、終わったのか、
さくらがフラフラしていた。
スポーツドリンクを飲ませたが
吐き戻した。
熱中症か?
まだ、作業は残っていたが
そんなものはどーでもよくなった。
さくらが何より大事な俺は、
仕事を他の者に任し、さくらを
町の病院に連れていってた。
豚のさくらの子もすっかり成長し
一部出荷した。
今は他の豚の出産ラッシュ。
豚は夜に出産するのが一番多く、
人を雇うのもかなりの痛い出費になる。
家族経営でなんとかやっていってる
状態だった。
昼間のちょっとした時間に、
仮眠を代わり番こでとり、
夜中に備えていた。
年2、3回の忙しい時期だった。
5頭目の豚の出産時には、
さくらも慣れたのか、今では
俺の補助をしてくれていて
かなり助かっていた。
連日の寝不足。
そして連日の猛暑日。
畜舎には、エアコンがついているが
出産のために緩めの冷房だった。
休憩室には、スポットクーラーが
あったが、外気との気温差で、
俺でもしんどかった。
俺は梅干しや、スポーツドリンク、
栄養ドリンクも箱買いして
みんなが自由に飲めるように、畜舎の
冷蔵庫に放り込んでいた。
さくらには暑くなる午後から
半日は休んでもらっていたが、
家では休まずご飯の支度や
庭に趣味程度のハーブの
世話をしてくれていた。
ハーブ風呂に使ったり、一時期流行った
ハーブ豚を試して試行錯誤しながら、
半分くらいハーブ豚を出荷していた。
ニワトリもたまご拾い体験。
豚やウズラなど、ふれあい体験
写真撮影などを取り入れた。
お土産スペースも設け、
お手玉くらいの丸い豚と牛。
ひよこ、ニワトリなどのぬいぐるみが
また売れていた。
今日は、忙しい日になった。
ぬいぐるみのデザインは、さくらだった。
ある日、おじーとおばーにさくらは
なぜか老人会に連れていかれた。
さくらがかわいいから自慢するためだろう。
さくらが案の定、人気者になり、
仲良くなった人たちと友達になったのか、
老人会などで作られた作品を
褒めているうちに、手作り作品を
プレゼントしてくれたのだった。
丸いクッションか座布団?
になりそうな豚のぬいぐるみ、
愛嬌ある顔が気に入ったそうだ。
それがきっかけで、作ってくれた方に
作品分の材料費程度 手間賃を払って
販売することを提案した姉、あかね。
それにのった、おじーとおばーたち。
さくらは販売するならお手玉サイズが
売れそうとか、道の駅でそーゆー
小物を置いているのを見たことがある
とか言って、試しにお手玉サイズの
牛、豚、ひよこを作り、土産コーナーに
置いた。最初の10個程度のぬいぐるみ、
2日目で売り切れた。
第2弾は、数を増やしてもらい、
そんなに安くはしていないが、
同じ値段で販売し、
俺がパソコンで作った畜産農家と
プリントした小さなタグをつけ、
ぬいぐるみに取り付けた。
売れ行き好調だった。
兄の牧場のお土産コーナーにも、
追加され、生産者のおじーや
おばーの友人達は、喜んで
作ってくれていた。
なぜか和柄の牛や豚もあった。
古着を使ったようだ。
他のじーちゃんばーちゃんたちは、
材料費すら受け取ってくれなかった。
代わりに綿や要らなくなった服を
渡すと色々、作品を作り上げていた。
色紙や絵手紙、貼り絵の絵柄も牛や豚が
多くわずかながら収益を得ていた。
「趣味だがかさばるし、場所とるから、
役に立つなら、使こてくれぇ。」
と言って引退したら高齢者で、
何かしらお土産品に、なりそうなものを
提案しあって、たくさん作ってくれていた。
特に忙しい今日は、
姉のあかねの思惑が絡み、
夏仕様の可愛いジャージでさくらは
姉のあかねと色違いのを着ながら、
2組の団体客を相手したり、
体験コースを案内していた。
夕方体験コース、動物と触れ合いコース
で、お客様とウズラと写真を撮ったり
していたが、終わったのか、
さくらがフラフラしていた。
スポーツドリンクを飲ませたが
吐き戻した。
熱中症か?
まだ、作業は残っていたが
そんなものはどーでもよくなった。
さくらが何より大事な俺は、
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町の病院に連れていってた。
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