56 / 105
嵐の前
しおりを挟む
さくらがうちに来て約8カ月。
豚のさくらの子もすっかり成長し
一部出荷した。
今は他の豚の出産ラッシュ。
豚は夜に出産するのが一番多く、
人を雇うのもかなりの痛い出費になる。
家族経営でなんとかやっていってる
状態だった。
昼間のちょっとした時間に、
仮眠を代わり番こでとり、
夜中に備えていた。
年2、3回の忙しい時期だった。
5頭目の豚の出産時には、
さくらも慣れたのか、今では
俺の補助をしてくれていて
かなり助かっていた。
連日の寝不足。
そして連日の猛暑日。
畜舎には、エアコンがついているが
出産のために緩めの冷房だった。
休憩室には、スポットクーラーが
あったが、外気との気温差で、
俺でもしんどかった。
俺は梅干しや、スポーツドリンク、
栄養ドリンクも箱買いして
みんなが自由に飲めるように、畜舎の
冷蔵庫に放り込んでいた。
さくらには暑くなる午後から
半日は休んでもらっていたが、
家では休まずご飯の支度や
庭に趣味程度のハーブの
世話をしてくれていた。
ハーブ風呂に使ったり、一時期流行った
ハーブ豚を試して試行錯誤しながら、
半分くらいハーブ豚を出荷していた。
ニワトリもたまご拾い体験。
豚やウズラなど、ふれあい体験
写真撮影などを取り入れた。
お土産スペースも設け、
お手玉くらいの丸い豚と牛。
ひよこ、ニワトリなどのぬいぐるみが
また売れていた。
今日は、忙しい日になった。
ぬいぐるみのデザインは、さくらだった。
ある日、おじーとおばーにさくらは
なぜか老人会に連れていかれた。
さくらがかわいいから自慢するためだろう。
さくらが案の定、人気者になり、
仲良くなった人たちと友達になったのか、
老人会などで作られた作品を
褒めているうちに、手作り作品を
プレゼントしてくれたのだった。
丸いクッションか座布団?
になりそうな豚のぬいぐるみ、
愛嬌ある顔が気に入ったそうだ。
それがきっかけで、作ってくれた方に
作品分の材料費程度 手間賃を払って
販売することを提案した姉、あかね。
それにのった、おじーとおばーたち。
さくらは販売するならお手玉サイズが
売れそうとか、道の駅でそーゆー
小物を置いているのを見たことがある
とか言って、試しにお手玉サイズの
牛、豚、ひよこを作り、土産コーナーに
置いた。最初の10個程度のぬいぐるみ、
2日目で売り切れた。
第2弾は、数を増やしてもらい、
そんなに安くはしていないが、
同じ値段で販売し、
俺がパソコンで作った畜産農家と
プリントした小さなタグをつけ、
ぬいぐるみに取り付けた。
売れ行き好調だった。
兄の牧場のお土産コーナーにも、
追加され、生産者のおじーや
おばーの友人達は、喜んで
作ってくれていた。
なぜか和柄の牛や豚もあった。
古着を使ったようだ。
他のじーちゃんばーちゃんたちは、
材料費すら受け取ってくれなかった。
代わりに綿や要らなくなった服を
渡すと色々、作品を作り上げていた。
色紙や絵手紙、貼り絵の絵柄も牛や豚が
多くわずかながら収益を得ていた。
「趣味だがかさばるし、場所とるから、
役に立つなら、使こてくれぇ。」
と言って引退したら高齢者で、
何かしらお土産品に、なりそうなものを
提案しあって、たくさん作ってくれていた。
特に忙しい今日は、
姉のあかねの思惑が絡み、
夏仕様の可愛いジャージでさくらは
姉のあかねと色違いのを着ながら、
2組の団体客を相手したり、
体験コースを案内していた。
夕方体験コース、動物と触れ合いコース
で、お客様とウズラと写真を撮ったり
していたが、終わったのか、
さくらがフラフラしていた。
スポーツドリンクを飲ませたが
吐き戻した。
熱中症か?
まだ、作業は残っていたが
そんなものはどーでもよくなった。
さくらが何より大事な俺は、
仕事を他の者に任し、さくらを
町の病院に連れていってた。
豚のさくらの子もすっかり成長し
一部出荷した。
今は他の豚の出産ラッシュ。
豚は夜に出産するのが一番多く、
人を雇うのもかなりの痛い出費になる。
家族経営でなんとかやっていってる
状態だった。
昼間のちょっとした時間に、
仮眠を代わり番こでとり、
夜中に備えていた。
年2、3回の忙しい時期だった。
5頭目の豚の出産時には、
さくらも慣れたのか、今では
俺の補助をしてくれていて
かなり助かっていた。
連日の寝不足。
そして連日の猛暑日。
畜舎には、エアコンがついているが
出産のために緩めの冷房だった。
休憩室には、スポットクーラーが
あったが、外気との気温差で、
俺でもしんどかった。
俺は梅干しや、スポーツドリンク、
栄養ドリンクも箱買いして
みんなが自由に飲めるように、畜舎の
冷蔵庫に放り込んでいた。
さくらには暑くなる午後から
半日は休んでもらっていたが、
家では休まずご飯の支度や
庭に趣味程度のハーブの
世話をしてくれていた。
ハーブ風呂に使ったり、一時期流行った
ハーブ豚を試して試行錯誤しながら、
半分くらいハーブ豚を出荷していた。
ニワトリもたまご拾い体験。
豚やウズラなど、ふれあい体験
写真撮影などを取り入れた。
お土産スペースも設け、
お手玉くらいの丸い豚と牛。
ひよこ、ニワトリなどのぬいぐるみが
また売れていた。
今日は、忙しい日になった。
ぬいぐるみのデザインは、さくらだった。
ある日、おじーとおばーにさくらは
なぜか老人会に連れていかれた。
さくらがかわいいから自慢するためだろう。
さくらが案の定、人気者になり、
仲良くなった人たちと友達になったのか、
老人会などで作られた作品を
褒めているうちに、手作り作品を
プレゼントしてくれたのだった。
丸いクッションか座布団?
になりそうな豚のぬいぐるみ、
愛嬌ある顔が気に入ったそうだ。
それがきっかけで、作ってくれた方に
作品分の材料費程度 手間賃を払って
販売することを提案した姉、あかね。
それにのった、おじーとおばーたち。
さくらは販売するならお手玉サイズが
売れそうとか、道の駅でそーゆー
小物を置いているのを見たことがある
とか言って、試しにお手玉サイズの
牛、豚、ひよこを作り、土産コーナーに
置いた。最初の10個程度のぬいぐるみ、
2日目で売り切れた。
第2弾は、数を増やしてもらい、
そんなに安くはしていないが、
同じ値段で販売し、
俺がパソコンで作った畜産農家と
プリントした小さなタグをつけ、
ぬいぐるみに取り付けた。
売れ行き好調だった。
兄の牧場のお土産コーナーにも、
追加され、生産者のおじーや
おばーの友人達は、喜んで
作ってくれていた。
なぜか和柄の牛や豚もあった。
古着を使ったようだ。
他のじーちゃんばーちゃんたちは、
材料費すら受け取ってくれなかった。
代わりに綿や要らなくなった服を
渡すと色々、作品を作り上げていた。
色紙や絵手紙、貼り絵の絵柄も牛や豚が
多くわずかながら収益を得ていた。
「趣味だがかさばるし、場所とるから、
役に立つなら、使こてくれぇ。」
と言って引退したら高齢者で、
何かしらお土産品に、なりそうなものを
提案しあって、たくさん作ってくれていた。
特に忙しい今日は、
姉のあかねの思惑が絡み、
夏仕様の可愛いジャージでさくらは
姉のあかねと色違いのを着ながら、
2組の団体客を相手したり、
体験コースを案内していた。
夕方体験コース、動物と触れ合いコース
で、お客様とウズラと写真を撮ったり
していたが、終わったのか、
さくらがフラフラしていた。
スポーツドリンクを飲ませたが
吐き戻した。
熱中症か?
まだ、作業は残っていたが
そんなものはどーでもよくなった。
さくらが何より大事な俺は、
仕事を他の者に任し、さくらを
町の病院に連れていってた。
0
お気に入りに追加
467
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!
逃げて、追われて、捕まって
あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。
この世界で王妃として生きてきた記憶。
過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。
人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。
だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。
2020年1月5日より 番外編:続編随時アップ
2020年1月28日より 続編となります第二章スタートです。
**********お知らせ***********
2020年 1月末 レジーナブックス 様より書籍化します。
それに伴い短編で掲載している以外の話をレンタルと致します。
ご理解ご了承の程、宜しくお願い致します。
【完結】「聖女として召喚された女子高生、イケメン王子に散々利用されて捨てられる。傷心の彼女を拾ってくれたのは心優しい木こりでした」
まほりろ
恋愛
聖女として召喚された女子高生は、王子との結婚を餌に修行と瘴気の浄化作業に青春の全てを捧げる。
だが瘴気の浄化作業が終わると王子は彼女をあっさりと捨て、若い女に乗
り換えた。
「この世界じゃ十九歳を過ぎて独り身の女は行き遅れなんだよ!」
聖女は「青春返せーー!」と叫ぶがあとの祭り……。
そんな彼女を哀れんだ神が彼女を元の世界に戻したのだが……。
「神様登場遅すぎ! 余計なことしないでよ!」
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します。
※他サイトにも投稿しています。
※カクヨム版やpixiv版とは多少ラストが違います。
※小説家になろう版にラスト部分を加筆した物です。
※二章に王子と自称神様へのざまぁがあります。
※二章はアルファポリス先行投稿です!
※表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
※小説家になろうにて、2022/12/14、異世界転生/転移・恋愛・日間ランキング2位まで上がりました! ありがとうございます!
※感想で続編を望む声を頂いたので、続編の投稿を始めました!2022/12/17
※アルファポリス、12/15総合98位、12/15恋愛65位、12/13女性向けホット36位まで上がりました。ありがとうございました。
黒の神官と夜のお世話役
苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる