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誠一の企み

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「助けていただいてるばかりで、
豪華なプレゼントにお誕生日のお祝い
お返しが出来てないけど、ちゃんと
働いて返します。」

俺はさくらがいるだけで充分なのに
なぜわからないんだ。
さくらは鈍感か?俺がこんな事するのは
さくらだけなんだぞ。
お返しなんかいらない。
さくら 俺のそばに居てくれ。

「働く?また変な仕事に引っかかるぞ。」
「そ、それはもう、ちゃんと見極めます。
高望みはしないで、パートやアルバイトから
はじめて、ゆくゆくは正社員になれる仕事
探します。そして、安い物件も探します。」

さくらが職探しに安い物件?
セキュリティがダメに決まってる。
俺のそばで今のままで いいのになぜ
わからないんだ?

「まぁ頑張れ。」

冗談じゃない。
俺がこれからは、さくらを護っていくのに
手放すもんか。
抱き潰そうとしたが、口づけをし
抱きしめながら寝るだけにした。

俺の骨折した足が、痛み止めを飲んでも
痛かったのもある。
また折れたのかもしれない。
腕の中で眠る無防備なさくら。
少しだけ胸を触ったり、
太ももの内側にキスマークを付けただけだった。

朝方まで寝れず、足の痛みと
我慢すれば我慢するほどさくらに
押し挿れたい気持ちが戦っていた。

会社に行く時間になり、市販の痛み止めを
飲んで出勤した。
寝不足の顔で出社したのもあり、
パーティでワザと足の痛みを訴え
抜け出したのが本当の痛みになってしまった。


さくら目線

昨日、篠原さんからのプレゼントの中に
生理用品や下着、赤、黒、紫、白、ピンクが
ありどれも刺激的なのに、サイズがぴったり
でした。おそるべし女医さん。

清楚系な服でまとめられ靴のサイズまで
ぴったりでした。
着心地もよく私がわかる有名ブランド物で
このブラウス一枚で、私が持っている
服が全て買えそうな値段かもしれないと
思い、着るのが怖くなりました。

ちゃんとお返ししよう。
プレゼントを返したら失礼だよね。

家を出ようとした時
鍵を持ってない事に気がついたけど、
私がここに住んでるわけじゃないし、
オートロックのマンション最上階を出ると
一礼をしました。
部屋には自分のメモ帳をちぎり、
お世話になりました。誠一さん 倉田さん
ありがとうございました。とメモを残しました。

外に出ると眩しく感じ、ここが何処か
わからないまま電柱の住所を頼りに、
駅方面へと歩きました。
目に付いた不動産屋さんや、コンビニにある
無料の求人情報誌を見ながら、
ため息をついていました。

不動産屋さんは、全滅。
マンスリーマンションもなぜかダメでした。

急募と書いてあるコンビニさえ、
名前を告げるとなぜか断られました。

所持金一万8000円程。
貯金は、無いに等しいけど
これからの事を考えると不安になる
金額でした。

お昼を我慢して職と住処を探し
今日寝るところも確保しないとね。
私の段ボールの荷物が、誠一さんの家に
あったけど、家が決まったら取りに行こう。

ネットカフェは会員証作るときに
断られました。
駅前のカプセルホテルを探しているとき

「君、かわいいね。一緒に食事しよう。」
若いサラリーマン風の男性がいました。

「い、いえ大丈夫ですので、する事ありますので、
すみません。」
「する事?何をするの?」
「仕事と家探ししないといけないので、
まだ、見つからないのでもう少し探す予定だから、
すみません。」
頭を下げると、私のお腹がグゥ~っとなりました。

若い男性は、笑いながら
「ラーメン程度ならおごるし、アンケートだけ
とらして。」
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