『完結』地味でも地道にコツコツとしていたのに、突然、なぜかこうなりました。

カヨワイさつき

文字の大きさ
上 下
24 / 105

誠一の企み

しおりを挟む
「助けていただいてるばかりで、
豪華なプレゼントにお誕生日のお祝い
お返しが出来てないけど、ちゃんと
働いて返します。」

俺はさくらがいるだけで充分なのに
なぜわからないんだ。
さくらは鈍感か?俺がこんな事するのは
さくらだけなんだぞ。
お返しなんかいらない。
さくら 俺のそばに居てくれ。

「働く?また変な仕事に引っかかるぞ。」
「そ、それはもう、ちゃんと見極めます。
高望みはしないで、パートやアルバイトから
はじめて、ゆくゆくは正社員になれる仕事
探します。そして、安い物件も探します。」

さくらが職探しに安い物件?
セキュリティがダメに決まってる。
俺のそばで今のままで いいのになぜ
わからないんだ?

「まぁ頑張れ。」

冗談じゃない。
俺がこれからは、さくらを護っていくのに
手放すもんか。
抱き潰そうとしたが、口づけをし
抱きしめながら寝るだけにした。

俺の骨折した足が、痛み止めを飲んでも
痛かったのもある。
また折れたのかもしれない。
腕の中で眠る無防備なさくら。
少しだけ胸を触ったり、
太ももの内側にキスマークを付けただけだった。

朝方まで寝れず、足の痛みと
我慢すれば我慢するほどさくらに
押し挿れたい気持ちが戦っていた。

会社に行く時間になり、市販の痛み止めを
飲んで出勤した。
寝不足の顔で出社したのもあり、
パーティでワザと足の痛みを訴え
抜け出したのが本当の痛みになってしまった。


さくら目線

昨日、篠原さんからのプレゼントの中に
生理用品や下着、赤、黒、紫、白、ピンクが
ありどれも刺激的なのに、サイズがぴったり
でした。おそるべし女医さん。

清楚系な服でまとめられ靴のサイズまで
ぴったりでした。
着心地もよく私がわかる有名ブランド物で
このブラウス一枚で、私が持っている
服が全て買えそうな値段かもしれないと
思い、着るのが怖くなりました。

ちゃんとお返ししよう。
プレゼントを返したら失礼だよね。

家を出ようとした時
鍵を持ってない事に気がついたけど、
私がここに住んでるわけじゃないし、
オートロックのマンション最上階を出ると
一礼をしました。
部屋には自分のメモ帳をちぎり、
お世話になりました。誠一さん 倉田さん
ありがとうございました。とメモを残しました。

外に出ると眩しく感じ、ここが何処か
わからないまま電柱の住所を頼りに、
駅方面へと歩きました。
目に付いた不動産屋さんや、コンビニにある
無料の求人情報誌を見ながら、
ため息をついていました。

不動産屋さんは、全滅。
マンスリーマンションもなぜかダメでした。

急募と書いてあるコンビニさえ、
名前を告げるとなぜか断られました。

所持金一万8000円程。
貯金は、無いに等しいけど
これからの事を考えると不安になる
金額でした。

お昼を我慢して職と住処を探し
今日寝るところも確保しないとね。
私の段ボールの荷物が、誠一さんの家に
あったけど、家が決まったら取りに行こう。

ネットカフェは会員証作るときに
断られました。
駅前のカプセルホテルを探しているとき

「君、かわいいね。一緒に食事しよう。」
若いサラリーマン風の男性がいました。

「い、いえ大丈夫ですので、する事ありますので、
すみません。」
「する事?何をするの?」
「仕事と家探ししないといけないので、
まだ、見つからないのでもう少し探す予定だから、
すみません。」
頭を下げると、私のお腹がグゥ~っとなりました。

若い男性は、笑いながら
「ラーメン程度ならおごるし、アンケートだけ
とらして。」
しおりを挟む
感想 34

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

凜恋心

降谷みやび
恋愛
ある村にすんでいる雅(みやび)。特殊な力があるために親からも見捨てられていた。そんなある日、その村に三蔵一行が現れた。それが雅の運命を変えることに… 原作の最○記さんとは全く関係ありませんが、キャラ設定等は大好きな最遊○さんをパロってます。全く無関係なので誹謗中傷は受け付けません。 もしも○○なら…の『心恋凛~If...の場合』を開始いたします!そちらの章も是非お楽しみに…

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

白い結婚は無理でした(涙)

詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。 明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。 白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。 小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。 現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。 どうぞよろしくお願いいたします。

黒の神官と夜のお世話役

苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました

ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます

沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!

真実の愛は、誰のもの?

ふまさ
恋愛
「……悪いと思っているのなら、く、口付け、してください」  妹のコーリーばかり優先する婚約者のエディに、ミアは震える声で、思い切って願いを口に出してみた。顔を赤くし、目をぎゅっと閉じる。  だが、温かいそれがそっと触れたのは、ミアの額だった。  ミアがまぶたを開け、自分の額に触れた。しゅんと肩を落とし「……また、額」と、ぼやいた。エディはそんなミアの頭を撫でながら、柔やかに笑った。 「はじめての口付けは、もっと、ロマンチックなところでしたいんだ」 「……ロマンチック、ですか……?」 「そう。二人ともに、想い出に残るような」  それは、二人が婚約してから、六年が経とうとしていたときのことだった。

処理中です...