上 下
21 / 105

お誕生日会 その2

しおりを挟む
4人でパーティグッズのハッピーバルーンを
膨らましたり、飾り付けをしていた。
ヘリウムガス。
血糊せっけん?
クラッカーに三角帽子。
ケーキの様な変な帽子。
"私が主役"って書かれたタスキ。
変なカツラがあった。
パーティーグッズセットに、
色々な物が入っていたが、
よくわからないものばかりだった。

「キャハハハ、なにこれ。ちょっとコレ
誠一君被ってみて。」
篠原は笑いながら俺に、ケーキの様な変な
帽子と鼻がついた変なメガネをつけさせた。

さくらが笑ってる。
さくらの明るい表情で、俺の気分も上がった。
「私が邪魔だとわかっているけど、
私たちもいるんだから
2人の世界に入らないで。ねー倉田さん。」
篠原は、倉田と腕を組んでいた。

俺は調子にのりさくらに、俺たちも
腕を組もうと提案したら、笑われた。
「す、すみません。鼻眼鏡に帽子、いつも
凛々しい顔なのに。ぷっふふ。ごめんなさい。」

変な帽子とメガネで、真剣な顔に笑ったらしい。
さくらの笑顔、可愛い。
さくらに"私が主役"と書かれたタスキをかけ
三角帽子をかぶせた。
それぞれに、変なカツラを被ったり
キラキラモールを肩にかけていた。

「調べたら肩にモールをかけても、
いいらしいですよ。」
とあの倉田が、検索した携帯画面を見せた後
さくらと篠原にも見せていた。

篠原はケラケラ笑い、さくらも表情が明るくなった。

「皆んなでケーキやこの食べ物を、やっつけるぞ。
賞味期限は、明日までらしいから頑張って食べよう。
食べるのも勉強だからな。」

俺は住職の言葉も交えて、真剣に言ったのに
何故だか、笑われた。
「食べるのが勉強、了解です。誠一君やっぱ、
最高に面白いわ。」
また笑われた。なぜだ?

倉田はごそごそして、市販の胃薬を取り出した。
俺も胃薬飲もうか悩むくらい、ケーキと
スイーツ類を見ただけで、胸焼けしそうだ。
なぜこんな大きなケーキを頼んだんだろうか?
しかも2段重ね。

「ロウソク何本たてる?二人合わせて
51本たてようか?誰が一番早く、
立てれるか競争ね。」
受けて立つと思ったが、明らかにおかしい。
配られたろうそくが俺だけ21本、
あとは10本ずつだった。

「篠原は数が数えれないようだな。
かわいそうに。」
「あーら、か弱い私たちにハンデも
くれないなんて、ちっさい男ね。」
「くっそ、受けて立つ。」
「そう こなくっちゃね。では、よーいドン。」

グサっ。
同時にケーキが、グチャっとなった。
俺は得意げに、篠原をみた。
篠原は、あきれ顔。
さくらとなぜか倉田は、驚いた顔をしていた。

「誠一君はバカな子でした。普通は
一本ずつするでしょう?」
「戦略だ。」
「せっかくのケーキが、ぐちゃぐちゃに
なったわよー。写真撮りたかったのに。」

また篠原が俺を攻撃してきた。
篠原と軽く言いあいをしていたら
またさくらの表情が、暗くなっていった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】【R18】男色疑惑のある公爵様の契約妻となりましたが、気がついたら愛されているんですけれど!?

夏琳トウ(明石唯加)
恋愛
「俺と結婚してくれたら、衣食住完全補償。なんだったら、キミの実家に支援させてもらうよ」 「え、じゃあ結婚します!」 メラーズ王国に住まう子爵令嬢マーガレットは悩んでいた。 というのも、元々借金まみれだった家の財政状況がさらに悪化し、ついには没落か夜逃げかという二択を迫られていたのだ。 そんな中、父に「頼むからいい男を捕まえてこい!」と送り出された舞踏会にて、マーガレットは王国の二大公爵家の一つオルブルヒ家の当主クローヴィスと出逢う。 彼はマーガレットの話を聞くと、何を思ったのか「俺と契約結婚しない?」と言ってくる。 しかし、マーガレットはためらう。何故ならば……彼には男色家だといううわさがあったのだ。つまり、形だけの結婚になるのは目に見えている。 そう思ったものの、彼が提示してきた条件にマーガレットは飛びついた。 そして、マーガレットはクローヴィスの(契約)妻となった。 男色家疑惑のある自由気ままな公爵様×貧乏性で現金な子爵令嬢。 二人がなんやかんやありながらも両想いになる勘違い話。 ◆hotランキング 10位ありがとうございます……! ―― ◆掲載先→アルファポリス、ムーンライトノベルズ、エブリスタ

色々と疲れた乙女は最強の騎士様の甘い攻撃に陥落しました

灰兎
恋愛
「ルイーズ、もう少し脚を開けますか?」優しく聞いてくれるマチアスは、多分、もう待ちきれないのを必死に我慢してくれている。 恋愛経験も無いままに婚約破棄まで経験して、色々と疲れているお年頃の女の子、ルイーズ。優秀で容姿端麗なのに恋愛初心者のルイーズ相手には四苦八苦、でもやっぱり最後には絶対無敵の最強だった騎士、マチアス。二人の両片思いは色んな意味でもう我慢出来なくなった騎士様によってぶち壊されました。めでたしめでたし。

元男爵令嬢ですが、物凄く性欲があってエッチ好きな私は現在、最愛の夫によって毎日可愛がられています

一ノ瀬 彩音
恋愛
元々は男爵家のご令嬢であった私が、幼い頃に父親に連れられて訪れた屋敷で出会ったのは当時まだ8歳だった、 現在の彼であるヴァルディール・フォルティスだった。 当時の私は彼のことを歳の離れた幼馴染のように思っていたのだけれど、 彼が10歳になった時、正式に婚約を結ぶこととなり、 それ以来、ずっと一緒に育ってきた私達はいつしか惹かれ合うようになり、 数年後には誰もが羨むほど仲睦まじい関係となっていた。 そして、やがて大人になった私と彼は結婚することになったのだが、式を挙げた日の夜、 初夜を迎えることになった私は緊張しつつも愛する人と結ばれる喜びに浸っていた。 ※この物語はフィクションです。 R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。

大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました

扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!? *こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。 ―― ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。 そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。 その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。 結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。 が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。 彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。 しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。 どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。 そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。 ――もしかして、これは嫌がらせ? メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。 「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」 どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……? *WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。

孤独なメイドは、夜ごと元国王陛下に愛される 〜治験と言う名の淫らなヒメゴト〜

当麻月菜
恋愛
「さっそくだけれど、ここに座ってスカートをめくりあげて」 「はい!?」 諸般の事情で寄る辺の無い身の上になったファルナは、街で見かけた求人広告を頼りに面接を受け、とある医師のメイドになった。 ただこの医者──グリジットは、顔は良いけれど夜のお薬を開発するいかがわしい医者だった。しかも元国王陛下だった。 ファルナに与えられたお仕事は、昼はメイド(でもお仕事はほとんどナシ)で夜は治験(こっちがメイン)。 治験と言う名の大義名分の下、淫らなアレコレをしちゃう元国王陛下とメイドの、すれ違ったり、じれじれしたりする一線を越えるか超えないか微妙な夜のおはなし。 ※ 2021/04/08 タイトル変更しました。 ※ ただただ私(作者)がえっちい話を書きたかっただけなので、設定はふわっふわです。お許しください。 ※ R18シーンには☆があります。ご注意ください。

未亡人メイド、ショタ公爵令息の筆下ろしに選ばれる。ただの性処理係かと思ったら、彼から結婚しようと告白されました。【完結】

高橋冬夏
恋愛
騎士だった夫を魔物討伐の傷が元で失ったエレン。そんな悲しみの中にある彼女に夫との思い出の詰まった家を火事で無くすという更なる悲劇が襲う。 全てを失ったエレンは娼婦になる覚悟で娼館を訪れようとしたときに夫の雇い主と出会い、だたのメイドとしてではなく、幼い子息の筆下ろしを頼まれてしまう。 断ることも出来たが覚悟を決め、子息の性処理を兼ねたメイドとして働き始めるのだった。

【完結】お義父様と義弟の溺愛が凄すぎる件

百合蝶
恋愛
お母様の再婚でロバーニ・サクチュアリ伯爵の義娘になったアリサ(8歳)。 そこには2歳年下のアレク(6歳)がいた。 いつもツンツンしていて、愛想が悪いが(実話・・・アリサをーーー。) それに引き替え、ロバーニ義父様はとても、いや異常にアリサに構いたがる! いいんだけど触りすぎ。 お母様も呆れからの憎しみも・・・ 溺愛義父様とツンツンアレクに愛されるアリサ。 デビュタントからアリサを気になる、アイザック殿下が現れーーーーー。 アリサはの気持ちは・・・。

公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-

猫まんじゅう
恋愛
 そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。  無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。  筈だったのです······が? ◆◇◆  「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」  拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?  「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」  溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない? ◆◇◆ 安心保障のR15設定。 描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。 ゆるゆる設定のコメディ要素あり。 つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。 ※妊娠に関する内容を含みます。 【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】 こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)

処理中です...