不幸体質の私、トリップ先は○○ですか?!強面男性と童顔女性の物語。

カヨワイさつき

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マキは、なぜか寒気がおさまらなかった。
なんとか踏ん張りながら、頑張っていたが
不安でいっぱいだった。
嵐は、だいぶ収まってきたが、まだまだ
風は強く、何かが飛んでくる状態。

死傷者も多く、手が回らない状態だった。
天界に、原因があるのはわかったが、
1日ですごい被害になっていた。
やはり、誘われたあの時、一緒に行った方が
よかったのかな?
マキは、突っぱねた事を少し後悔していた。

空は荒れ狂い、雷雨からコロコロ変わる
天候に、次はどうなるんだろうかと、
不安でしょうがなかった。
数分が長く感じる。
だから、数日たっている気がした。
実際には、1日弱しかたっていなかった。

私が行けばなんとかなるかな?
精霊王に相談し、数時間だけ
天界に行く事にした。

皆が疲弊してる。
私が居ないい間、戻るまで力を半分
置いて行く事にした。
そして、私を送った後、精霊王たちにも
見守りを頼んだ。

そして私が天界の門に降り立ち、
門をくぐり抜けた時、
見てしまった光景に絶句し
帰りたくなった。

「……。」

「シン、私の為に頑張って。」
「シン、頑張ったらご褒美あ、げ、る。」
「シン、好きよ。愛してる。」

「まぁちゃん。好きだ。愛してる。」

「……。」

「シン、私の為に頑張って。」
「シン、頑張ったらご褒美あ、げ、る。」
「シン、好きよ。愛してる。」

「来た来た、キター。良し、今のは来るぅ。
まぁちゃん好きだし、愛してるぅ~。」

グイッ。
「……。」

「まぁちゃん、最高だあー。愛のパワー、
ミラクルパーンチ。」

……。もう帰っていいよね。
なんだか私に似た、小さな人形?2体が
ありえない事言ってるわ。

「私の為に、昇華してね。」
「私の為に、邪悪なモノは滅んでね。」
「私の為に、闇を消してね。」

薄い黒いモヤが、小さな人形の言葉に
反応し消えていった。

「な、何、あれ?」

「んんっ?!」
「@&/#&x!!」

私の声に反応した2つの塊、じゃなくて
薄いモヤの塊と、変な叫び声をあげながら
黒い塊を消していた神。

「まぁちゃん。とうとう幻覚か。だが、いい。
素晴らしく可愛い、可愛い過ぎるまぁちゃん、
好きだ。愛してるぅ。」

大声で叫ぶ神と、猛スピードで近寄る
薄いモヤの塊。
「気持ち悪い~。こっち、来ないでぇ。」
ドガッ。

「うっ。」
シュワ~。

膝から崩れ落ちる神と、薄いモヤは
だんだん薄くなり、やがて消えてしまった。
「昇華、浄化してしまったな。」
「えっ?」

3神を飲み込んだ黒いモヤ、塊は
本物のマキの回し蹴りにより、
浄化してしまった。
神いわく、幸せな最後だっただろうっ
との事だった。
「なんで?」

理由を教えた神は、もう一度
マキの蹴りを貰えたそうだ。
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