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ミーナ・レジェン・カセンドラー

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「あの時の誓いをもう1度していいかな?」
「……。」

「我、ミーナ・レジェン・カセンドラーは、
己の名に誓う。
ユリ・シライをずっと愛し守り抜く事を誓う。
我、ミーナ・レジェン・カセンドラーは、
ユリ・シライに正式に婚約をし
婚姻を結びたいと願う。」

以前は朝の神、昼の神、晩の神に
誓ったが、このシンなんとかという
変態?神が言うには、自分より格下だし、
なんならシンなんとかという神に
誓いを立てたら良いって言われた。
よくわからないが、神様らしい。

長官が言う通り、執着心の塊
変態ってのがぴったりだ。
俺は、ゆりに対して、ここまでじゃ
なかったはずだ。

後は、お互いの瞳の色石のアクセサリー。
1番目立つし、独占欲…。
わかりやすいピアスと、結婚指輪は、
あまり見慣れないが、長官やゆりの
世界では、婚約指輪、結婚指輪が
わりと当たり前みたいだったらしい。
それならと思い、長官のアドバイスを
参考に、婚約用と結婚用を作った。

俺の耳と指には、ゆりの瞳色と同じ色の
色石が付いたもの。
ゆりには、緑系の色石に俺のシルバーの
髪と同じ色のリングとピアス。

「俺の気持ちだ。受け取って欲しい。
返事はすぐじゃなくていい。」

「は、はい。あ、あのぉ、ミーナ様
ですよね?やはり。」

「…そ、そうか、そうだよな。こんな、
俺だし、はいって言わな…えっ?おっ?
はいって、その"はい"は、なんの"はい"だ?」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
復活前の新しい身体

俺は言われるがまま、ひと型に
なってしまった、若干小さめのゆりに
魔力を流した。
いつのまにか来ていた巨大化した
3つの毛玉。ウサモルも、魔力を
ゆりに流す?返す感じだった。
だんだん小さくなる3つの
ウサモル。
60センチ以上あったウサモルは、
はじめの食料用の大きさの20センチ
くらいに縮んでしまった。

「プシュー、ぶしゅー、ぷきゅー。」
それぞれに、可愛い声を上げながら、
床に転がってしまった。
それらを拾い、ゆりの枕元に置いた。
キューキューないている。
ゆりのペット、従魔になってるが
これらを食べる事は確かに出来そうにない。
可愛いもんだ。

あの一件から、買い占めたたくさんの
ウサモルの1部は従魔の仕方の訓練用に
軍に分け与えている。
あとは、城の一角で育てながらも、
ペットや従魔にする者が増え続け、
ウサモルファンや、愛好会まで
出来てしまった。なぜだ?

我が家では、あれからウサモル料理が
出ることはなかった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ゆりが眠ってから、ずいぶん時間が
たった。慌てて帰った時もヒゲが
モジャモジャだっが、
さらにモジャ?髭は伸びていた?

ゆりが知っているミーナは、ヒゲが
剃られているミーナだから、
口や顎ひげがあるミーナは、ゆりに
とって、見慣れないミーナだった。

速攻でヒゲを剃ったミーナに、

「ご、ゴメンなさい。ヒゲ姿も
ワイルドでカッコイイけど、ヒゲなしの
方が、す、好きだから…すみません。
こんな私ですが、改めまして
よろしくお願いします。」

「ひげは、消滅させる。生やさないよう
努力する。安心してくれ。」

また、ゆりに好きって言われた。
しかも、ワイルドで?カッコイイだと?!
えっ、これは、夢じゃないよな?
「ゼルン殴らせてくれ。」

「はっ、デジャブ?!もう、嫌ですよ。
なぜ殴られなければいけないんですか?
私の美貌が失われますって同じような
セリフまた、言わなければならないんですか?」
「大丈夫だ。すぐ治る。」

「だから嫌ですし、デジャブは嫌。
ほらっ夢じゃないですよ。
ほんっと、もう。しょうがないなぁ。」
「夢じゃない、夢じゃないのか、ゆりは、
ゆりは、俺を……。」
「はいはい。」ふぅー。
ゼルンは、返事をしながらため息をついた。

「はい、よろしくお願いします。」

「ゆ、ゆり、俺は32歳だが、年齢差が
さらに、ありすぎに見えるが大丈夫か?」

ひと型は小さめに作られていた。
ゆりは25歳だった。
今のゆりの見た目が……。

「ご主人様が、幼児誘拐犯かロリコンに
みえます。」

「「「……。」」」
「生まれ変わったゆりは、何歳設定なんだ?」
「…25歳は、無理でしょうか?」
「「「無理((だ。)でしょう。)」」」
「……。」
「ゆ、ゆり、そんな顔しないでくれ、
どんな顔しても、どんな姿をしても、
俺は君を愛してる。たとえ幼児姿でも、
…可愛すぎる。」
ぎゅっ。
「「「わぁー、手加減((しろよ。)しなさいよ。)」」」

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