不幸体質の私、トリップ先は○○ですか?!強面男性と童顔女性の物語。

カヨワイさつき

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神と執事とマキ

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あの日の僕は暇つぶしに
荒んだ世界、戦争というのをしている
地球を覗いていた。

戦って同族殺しして、大量破壊兵器まで
作っちゃって、あぁ、もったいない。

生まれたと同時に死ぬもの。
生まれてからしばらくして死ぬもの。
結局は、死ぬけど何のために戦ってるか
皆わかってるのかな?


色々な肌の色や髪の色。
見た目は、僕が統括していた
1つの世界の"人"ににていた。

黒髪、黒目の小さな命。
魔族が好む色。そして、魔王が纏う色。

この辺は、諦めた目をしている。
何が探してる?
あんなものが食べ物?
人間だよね?
爆撃で焦げた地面に、わずかに生えていた
植物を土がついたまま、口に入れていた。

小さな痩せこけた人
何故か気になってしまった。
黒い瞳に黒髪の女の子。
この子の、望みは何かな?
やはり誰かを呪うとか、はたまた
世界平和とかの綺麗事?
お金持ちとか、自分の欲望、願望、
この子は、神に何を願うだろうか?

"お腹すいた"
“これ、お腹いっぱい食べたかった"
"早く…死にたい"
“もう人間なんかに、なりたくない"

これが、この子の願いなのか?
おかしい?
このくらいの人間は、
綺麗な衣服、美味しい物、豪華な物
広い土地、広い家、大金持ち
そういうものが欲しいんじゃないのか?
あの世界の住人はそうだったぞ。

試しにこの世界の周りの人間を覗いてみた。
"殺せ、殺せ、自分がやられる前に殺せ。"
"もう、嫌。"
"痛い"
"同じ目にあわしてやる。"
"もう、やめて、殺して。"

「……。」
全ては無理だが、ここよりは
段違いにいいところだろう。

この子をあの世界に入れたら、
この子はどんな表情をするだろう。
楽しみだ。
「のぞみは、叶えれるよ。だから
僕と一緒に来ないか?」
彼女の首は、カクッとなった。

彼女が意識を失う前、僕はそう問いかけて
カクッて頷いたから、喜んで
マキをカセンドラー王国に
連れてこようとした。
連れてくる途中で、息が止まっている事に
気づいた僕は慌ててしまい
僕の魔力を加えたら……。
マキには悪いけど、人ではありえない
魔力の持ち主になってしまった。

まあ、人間になりたくないっていう
望みはかなったから、ちょうど
よかったかも知れない。

だから、ちょうど勇者に倒された
魔王の人形があったから、それに
魔力を入れ、マキをサポート出来るモノを
作ったんだ。
「……。」
それが、マキが好きになってくれた
執事の僕の一部。分身。
分身を通して、僕もマキに惹かれていた。
一緒にいて欲しいって願ったけど、
何度も何度も振られてしまった。

それなのに、僕を気にしてくれ、
分身の身体が壊れた時、
ほどほどの年月経ったから、
この事をバラしたんだけど……。
「まぁちゃん、まだ怒ってる?」

ドガッ。
うっ。
僕はまあちゃんの見事な蹴りにより、
軽く飛んだ。
「こんなにも、好きで愛してるのに。
まあちゃん、許して。僕、何か
悪い事したのか?」

「……。」
まあちゃんは、顔をまっかしプルプル震え
可愛く怒っていた。
「なぜ?」

「なぜ分からないのよ。なんで、今なのよ。」
「許して。なんでもするから、ね、ね。」
僕はまあちゃんに近づいて、膝まづいて
顔を下から覗きこんだ。
可愛い目から涙がこぼれ落ちていたから
"キス"をしようとしたら、顔面パンチされた。
神様だって、これも痛いよ。
目と鼻から、色々出てきてしまっよ。

「なんでもいいなら、ゆりとあの回収者を
何とかして。あんなミーナちゃんは
みたくないわよ。」
「のぞみはそれでいいの?」
「ゆりとミーナちゃん、翌日には
結婚式だったのよ。
幸せになるはずだったの。
こんな終わり方おかしいのよ。」
「まあちゃん…。」
「あの回収者も、あなたなら
直せれるんでしょう。
お願い、私はどうなってもいいから、
お願い、幸せにして。」

「わかったよ。まあちゃん。」
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